蛇のおっさんが幻想入り   作:幽玄ノ乱

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第十二話 伝説の部隊

ようやく幽々子が食べるのをやめ、まともに話が進み始めた頃、妖夢は冥界からの出口が消えた原因を探していた。このままでは幽々子の食料を人里に買いに行くことができないので、一刻も早く見つけたかった。

相変わらず景色の変わらない森の中を進んで行くと、突然何の前触れもなく木の上から矢が妖夢目掛けて飛んできた。妖夢は目にも留まらぬ速さで白楼剣を抜き、矢を一刀両断した。矢の飛んできた方向を見るが誰もいない。

「ほう、今のを避けるとは……」

妖夢の後ろの木の上から声が聞こえ、白楼剣を向けるがそこには誰もいない。妖夢は辺りを見回すが、やはり誰もいなかった。

「誰です?」

妖夢が問いかけると、木の枝の上に男の姿が現れた。何もない場所から突然現れたので、妖夢は一瞬戸惑ってしまった。

「戦場で迷いを見せた者は死ぬ」

妖夢が木の上の男に気を取られていると、突然後ろから声が聞こえた。妖夢は急いで振り向くが、振り向いた瞬間腕を掴まれ、捻られると同時に足を払われ空中で投げ出された。かなり強烈な足払いで、地面に強く叩きつけられた妖夢は立ち上がろうとするが、足に力が入らない。

さらに、腕を捻られた時白楼剣を落としてしまったので、残る武器は楼観剣しかない。

妖夢を投げた人物は、白楼剣を拾い上げると地面に深く突き刺した。妖夢は楼観剣を杖代わりにして何とか立ち上がると、妖夢を投げた人物を睨みつけた。

その人物は微笑むと、妖夢に歩いて近づいてきた。もうダメか……と妖夢が諦めかけると、その人物は妖夢の肩を担いだ。

「すまなかったな。お前の実力を見てみたかったのだ」

その人物が手を挙げると、木の上からさっきの男が、そして色々な場所から他の男たちが出てきた。

「さて、白玉楼とやらに案内してもらえないか?」

その女性は優しい声色で妖夢に話しかけた。妖夢は呆然としながら頷くと、楼観剣を地面から引き抜き案内を始めた。

 

 

 

一方白玉楼では、スネークと幽々子が話し合いを続けていた。

「紫ったら幻想郷最強の妖怪のくせに暑さに弱いのよねぇ」

「そうなのか?」

「ええ」

幽々子は茶菓子をパクパク食べながらお茶を飲んでいる。どうやら、食べるのを止めたわけではなかったようだ。

スネークがふと窓の外に目をやると、白玉楼の階段に誰かが登ってくるのが見えた。それは森で出会った妖夢だった。しかし、誰かに肩を担がれているように見える。肩を担いでいた人物は……

「……ボス?」

スネークが見間違えるはずもない。それは確かにザ・ボスだった。スネーク師匠であり家族でもある人物だ。

だが、ザ・ボスはスネークイーター作戦で弟子であるスネークが命を絶ったはずだった。

スネークは急いで白玉楼の庭に出て、ザ・ボスの進路に立った。

「ボス!なぜここに……!」

「久しぶりだなスネーク」

ザ・ボスはスネークに微笑んだ。後ろからは見覚えのある兵士達が付いてきている。ザ・ボス率いるコブラ部隊だ。コブラ部隊は世界の精鋭中の精鋭をザ・ボスが集めた史上最強の特殊部隊で、スネークとも一戦交えている。全盛期は過ぎていたといえ、さすがザ・ボスが隊長の部隊、恐ろしく強かった。

そのコブラ部隊もスネークとの戦闘で命を落としたはずだが、それが今スネークの前に立っている。

「なぜここに来れたか話してやろう」

ザ・ボスはどうしてここいるのかを話し始めた。

 

 

 

それは、ザ・ボスたちが死に地獄へ行った時、もちろん閻魔の裁きを受けることになった。だが、閻魔が想像と全く違い完全に子供だった。倒せそうだったのでコブラ部隊と共に戦い、閻魔を倒したのだという。そうしたら閻魔が暴れるのをやめてもらうかわりに、お願い事を一つ聞いてくれたらしい。

そこでスネークとの再戦を望み、現在に至るそうだ。

 

 

 

「……まあこんなところだ」

その話を聞き、スネークはザ・ボスが死してなお変わっていないことに安心したと同時に、地獄の閻魔に同情したのであった。

 

 

 

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