いろんな意味で申し訳ありません。
お花畑(地雷原)を抜けてしばらく行くと、ようやく折り返し地点である魔法の森が見えてきた。相変わらず、背の高い木々が鬱蒼と生い茂り、不思議な色合いのキノコがたくさん生えている。一般人は入ることさえためらうだろう。もちろんスネークは一般人ではないので、そんなことなど気にしないが。
スネークは、キノコのおもしろい効力をもう一度試したいと思い、最初に目に付いたキノコを一本食べてみることにした。手に取ったのは傘が赤と紫のボーダー柄という、見ただけで食欲が失せる毒々しいキノコだ。極限状態の人間か、もしくは幽々子とスネーク以外は口にしないだろう。
スネークは迷うことなくその毒々しいキノコ、霖之助曰くコノキクドニラカルミを口の中に放り込んだ。が、体に大きな変化はない。ただ、イカとイチゴジャム、隠し味にチョコレートを混ぜ合わせたような味が口の中に広がるばかりである。
「……吐きそう」
込み上げてくる吐き気と戦いながら、スネークはそう言った。そして、数分の格闘の末、スネークは吐き気に負けてーーーー
ーーーーお見苦しい映像の為、避暑中の紫によりスキマ送りにされました。
有害物質をあらかた吐き出したスネークは、胃の中が空になったので、懲りずに森のキノコを食べようとした。しかし、そのキノコは無色透明で、ガラスのようなキノコだ。光の反射によって、かろうじてあるかないかが見分けられるレベルの透明度である。おそらく、霖之助の長い説明の中にあったレアキノコの部類だろう。霖之助にあげれば、また何かと交換してくれるはずだ。
しかし、スネークにとって重要なのは、これがレアか否かではない。美味いか不味いか、それだけである。
スネークがトウメイキノコ(霖之助命名)を口に入れて噛み砕くと、濃厚な肉のような味が口いっぱいに広がった。食感はキノコのそれではなく、まるでステーキを頬張っているような、そんな感じである。
食レポではないのでこれ以上は割愛するが、簡潔に言えば超美味い。サバイバルでこんな物を食べてしまったら、他の物が食べれなくなってしまうだろう。
どうやらこのキノコは群生するタイプのようで、近くにまだ沢山生えている。もう一本食べようと、スネークがそれに手を伸ばした瞬間、今までに経験したことのない痛みが彼の腹を襲った。
美味しい毒キノコだったようだ。
毒キノコの方が味が良いとは聞くが、これはその部類なのだろう。ここに来てから食べたキノコには運良く毒がなかったようだが、不思議キノコに混じって、毒キノコもあるのだ。まあ、よく考えれば、ここに生えているキノコはほとんど毒キノコなのだが。
食い意地が張っているとこうなる、という教訓だろうか。遠のく意識の中、スネークは今度から毒を受けないように食べようと誓った。いや、反省すべきはそこではない。
目を覚ますと、自分が倒れている地面が非常に柔らかいことに気が付いた。視界に入るのは茶色い天井。どこかの室内であることは間違いなかった。例の魔法使いの家だったら、と嫌な可能性が頭の中をよぎる。
毒が残っているのか、いやに重い体を起こして周囲を確認してみる。右から本棚、窓、暖炉、人形、人形、人形……
人形多いな。いつぞやの巫女の人形や、二度と会いたくない白黒の人形などなど、様々な人形が棚の上に所狭しと置かれている。それは置いておくとして、どうやらここは例の家ではないらしい。よかったよかった。
とりあえず起き上がろうと、上半身を起こす。そこでようやく気が付いたが、自分が入っている布団の上に一際大きい人形が、体に馬乗りになるようにして鎮座していた。体が重かったのは毒のせいではなく、これのせいだったようだ。
その、こちらを見つめるようにして配置された人形をまじまじと眺めてみる。まるで生きているかのような精巧さだ。この人形が突然動き出したとしてもおかしくない。なんせ、ここは幻想郷だ。
ヒゲを生やし、眼帯をしたごつい男が可愛らしい人形と見つめ合うという謎の状況が数分経過。腹に乗っている人形は微動だにしない。それが普通の人形というものなのだが、幻想郷思考が身に付いたというかなんというか、それが余計に怪しく感じる。
さらに数分経過。動かない。
そこから数分、状況変わらず。
そして、この奇妙な空間を隙間から覗く者が一人。
「……なによこの状況……。は、入りにくい……」
次回「人形使いの方の魔女」になります。投稿予定日は6/27です。
そういえば、アリスってどんな口調なのかすらわからない……w
調べなければ( ;´Д`)