スネークは再び森の中を走っていた。美鈴を見失わないよう走っているのだが、結構な速さで飛んでいるので、少しでも速度を落とせば置いてけぼりをくらうだろう。
「……せめて地上で案内してくれないだろうか……」
だが、スネークの願いは届くことなく、長い道のりを走ることになった。体力には自身があるが、さすがにほとんど食べていない状態ではきつい。スネークは、さっきの館で食糧をもらっておかなかったことを後悔した。
1時間ぐらい走ると神社の鳥居らしき物が見えてきた。
「じゃ、案内は終わったんで帰りますね」
「…………」
スネークは息切れで返事ができなかったので、ハンドサインでお礼をした。
体力が切れたスネークにさらなる追い打ちがかかった。神社の境内に入るには、かなり急な階段を登る必要がある。それを見たスネークは一段目で休むことにした。
バックパックの中に手を入れ、煙草を取り出した。ライターで火をつけ、口に運んだ。一服していると、後ろから何者かに殴られた。
「ちょっと、こんな所にごつい男が座ってたらお賽せ……いや誰も近寄れないでしょ」
「……あんたがここの巫女か?」
「ええ、そうだけど? あっ、お賽銭入れに来たの?」
「今所持金がないんだが……」
「じゃ、とっととどっか行って」
日本の神社は賽銭を入れないと帰らされるのか。
「幻想郷について聞けると聞いたんだが」
「あなた、幻想郷の住民じゃないのね」
「ああ、気付いたらこの世界に入っていた」
「それで帰る方法を探していると」
「帰ることは可能なのか?」
「もちろん。ただ……」
「ただ?」
「最近紫が見当たらないのよね」
「その人物に会えば帰れるのか?」
「ええ、会えれば、だけど」
「会えなければ帰ることができない、というわけか」
「そういうことよ」
「探せるのか?」
「幻想郷は広いからね。あいつスキマで移動するし」
「捜索は困難ということか……」
「まあそうね。いつ見つかるかわからないし、幻想郷を観光すれば?その間に見つかるかもしれないわよ」
「……確かにな、せっかく来たんだ。楽しむことにしよう」
こうして、スネークの観光&紫探しが始まることとなった。
「あっ、ちなみにお賽銭無しの情報はここまでよ」
「十分だ」
お賽銭で話すことが決まるのもどうかとは思うが、最低限の情報は手に入った。だが、他にどんな所があるのか、それがどこにあるのかがわからない。それは自分で探せということだろうか。
「他にはどんな所があるのかだけは聞きたいんだが……」
「ここから先はお賽銭が必要です」
機会音声のような声で返された。どうしようか悩んでいる時に、ポケットの中に何か入っているのを感じた。手を入れてみると、中には10円玉が入っていた。誰が入れてくれたのかは見当がついている。おそらく咲夜だろう。こうなることを予想して入れておいてくれたのだ。
スネークは賽銭箱に近づくと、10円玉を投げ入れた。その瞬間霊夢の目が光った。
「で?何が聞きたいの?」
「他にどんな所があるのか聞きたい」
「ここから西にしばらく行くと魔法の森があるわ」
「魔法の森?」
「そこには魔女が住んでるわ」
「なるほど、行ってみるか」
「ちなみにさっきのお賽銭で話すのはここまでよ」
短いような気がするのは気のせいだろう。他に聞けなかったスネークは魔法の森に行くことにした。魔女は見たことがないのでいい機会だろう。
スネークは霊夢に礼を言うと、魔法の森に向かって歩き出した。
咲夜さん脚撃たれたのに優しすぎるな...
気が付いたら観光小説になっているのは気のせいですかね?