ぼっちケーション   作:トモットモ

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ぼっちの魔法の休日

「うおおおおおおおおおお!」

 俺はバテない程度に頑張って走っている。自分のペースを維持してらあ。

「あ、きたきた。大月く~ん! こっちこっち~!」

 俺が走る前方で桜川先輩がぴょんぴょんと跳びはねてお手々を振り振り。ぐっほあ。可愛いわい!

「なんか変な走り方していませんか?」

 真壁さんが俺の走りを見てこてんと首を傾げる。これはな聚楽たそ。競歩とかでよく見る感じのやつを意識してんのよ。全然違ーと思うけど。バテねーようにな。

「お、お待たせしましたっす!」

 ずざざっと脚にブレーキを掛け、休日のカッチョいい俺の登場だ。汗をふうと手で擦る。

「うん! 今日は来てくれてありがとね~」

 桜川先輩はシャツに短パンと凄く動きやすそうな服装でたわわも強調されてらあ。あざっす!

「お休みのところ申し訳ないです。寝グセもそのままなようですね」

 真壁さんはピンクのジャージ。普通に可愛い。ってか寝グセじゃねーよこれ! セットしたの! 2秒で!

「というかここって、公園っすよね?」

 そう、俺達がいるのは皆の憩いの場、公園だ。日向ぼっこに最適でベンチでグースカピーも出来るってもんよ。

「そうだよ! 今日はここで複合魔法の実践練習をするんだ~」

 桜川先輩が指をちょいちょいと動かしながら言う。

「複合魔法っすか」

 なんかの魔法と魔法を組み合わせるって事か?

「はい。部長の火属性魔法と私の氷属性魔法を組み合わせた魔法を今日は実践します」

 真壁さんがコクリと頷きながら言う。

「ああ、確か得意な属性って言ってましたもんね」

 俺がセットした髪をファサアしながら言うと、桜川先輩はうんと応える。

「そう、私のファイアーボールと聚楽ちゃんのアイスニードルを組み合わせて、大月君にぶつけようと思って!」

 ジャスタアミニッツ~~~~~~! ちょっと待っとぅえ~~~~~~ん!

 俺は至極当然に待ったをかけた。

「え、俺もしかしてその為に呼ばれたんすか?」

「はい」

 短か! 真壁さんは至極当然そうに頷く。

「あの~それって俺結構危険なんじゃあ……」

 俺がそろ~っと手を上げて言うと、桜川先輩は哀しそうに目を伏せる。

「そうだよね。大月君なら大丈夫だと思っていたけど、危険なのは確かだもんね……」

 真壁さんが目薬を挿してホロリと言う。

「ええ。仕方ありません。複合魔法は諦めましょう……頗る残念ですが」

 おい~反則だろい。俺はん! と胸を叩いて言った。

「大丈夫っすよ! やりましょう!」

「わ~い! そう言ってくれると思っていたよ!」

 桜川先輩は喜びの舞。変わり身早~。

「私の涙は無駄にならなかったようですね」

 真壁さんは安心してら。てか目薬だろ?

 俺は、うしっ、と気合いを入れて複合魔法の特訓とやらに付き合うことになった。

 

 休日の公園の昼下がりって人が結構いるんだよな。ジョギングしているお姉さん、犬の散歩をしている爺さん、イチャイチャしているバカップル等々。

 そんな中で俺はと言うと……。

「いっくよ~! 燃え盛れ! 太陽の名の下に! ファイアーボール!」

「行きます。アイスニードル!」

 ファイアーボールをメラメラ~と放出するは桜川先輩。アイスニードルをシュババ! と飛び出させるは真壁さん。

「ばっちこおーーーーーーい!」

 そして俺は防御魔法を展開して待ち受けています。

 ズガガガガガガガ! ドガガガガガガガガガ!

 多い多い多い! 結界張ってるからつったって飛ばしすぎじゃねえか?

「だいじょぶー? 大月君ー?」

 桜川先輩が俺に手を振りながら声を掛けてくる。大丈夫だよマイエンジェル。

「朽ち果てましたか?」

 真壁さんが可愛らしく首をコテンとしながら言う。セリフ当てミスってね?

「ふい~何とか持ちこたえやした~」

 どんなもんじゃい! 俺はサイドチェストのポーズをする。ちなみに防御魔法は〖バリア〗っつー名前で単に攻撃を防ぐ代物。〖リフレクター〗っつーのもあってそれは魔法を反射しちゃうっていう代物だ。桜川先輩にさっき教えてもらっちゃったん。

「おお~。大月君耐久力あるねー! 男らしいよ!」

 桜川先輩が俺を褒めてくれる。俺を男として意識してくれるんすか?

「やりますね。次からはちょっと本気でいかせていただきましょう」

 真壁さんが俺を見て氷ニヤリする。あるぅえ? 今の手加減してたにょん?

「とことんやったりますよ!」

 俺はいいとこ見せますアピールを継続中だ。

「じゃあ、やろっか聚楽ちゃん!」

「ええ。灼熱と極寒の地獄を味わわせてあげましょう」

 何だか楽しげなお二人に俺は冷や汗をタラリ。

「お、お手柔らかにお願いしや~す」

「燃え盛れ! 太陽の名の下に! 燃え広がれ! 紅蓮の心を持って! ビッグファイアーボール!」

「サウザンドアイスニードル」

 ボボボボボ~! ジャキジャキジャキ!

 え~と、まあ軽く説明すっとね?

 桜川先輩が巨大な火の玉作って~。

 真壁さんが多分千本ある氷柱をこちらに向けている状態。これだけでも十分すんげーけど、まさかこれを?

「「合体!」」

 息の合った掛け声で桜川先輩と真壁さんが複合魔法を発動する!

「「ビッグサウザンドイフリート!!」」 

 炎と氷柱が合わさったやべー代物だ。受け止めきれんのか俺? まあ、やれるだけやってみるか。




ぼっち、休日に複合魔法の特訓だ~! まあ、やれるだけやってみるか。次回に続きます。
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