「ええ!? 何で!?」
「破廉恥……!」
失敬な。スク水をオーダーしただけですよ俺は。
そう。俺が使えた魔法は《アクアパラダイス》。水の加護もといプールの加護を受け取れる魔法なのだ!
まあ、つまり……目の前にスク水姿の2人が立っています。実にいいですね。何がとは言わないけど。
「ええーー? 今体育の時間じゃないけど……」
「そう言う問題ではありません」
「私泳げるから補習もないと思う!」
「そう言う問題でもありません」
「っていうか聚楽ちゃんスク水可愛いね~~」
「部長は危機感がなさすぎます」
「ほえ?」
うむ。善きかな善きかな。
「魔法……マジで使えてビックリしています」
俺が感嘆の息を漏らしていると、桜川先輩がニコリと微笑む。
「聚楽ちゃんが補助魔法使ったからね~~」
「補助魔法っすか」
「うん。対象に向けて魔力をブーストするんだ~~。失敗したらえらいこっちゃだけど」
「俺にはその適性があったと」
「そゆこと~~」
「あの……この状況で普通に会話しないでもらえますか?」
もじもじと太腿を擦りあわせる真壁さんスク水バージョン。ちなみにスク水って旧と新があるけど、どっちもいい。今2人が着てるのは桜川先輩が旧の方で真壁さんが新の方である。
「この魔法って持続可能時間ってどうなってるんだろう……」
俺がボソリと呟くと、
「魔力の保有量によって違うよ~~」
MPみたいなもんか。桜川先輩の説明に納得する俺。ふむふむ。
「大月君は……相当の魔力量を保持してますね。やたらと解像度高いですし」
いや~それほどでも。てれてれ。俺が右手を頭に置いて照れていると「褒めてません」と一喝された。心が読めるのかい?
自宅。その2階に位置するは俺の部屋。夜も更けてきた頃合いだ。壁にはお気に入りのアニメのキャラクターのポスターがででん。ただいま。お帰りなさいませ。そんな一連のやりとりを想起させるってもんよ。メイドさんっていいよね。いつかメイド喫茶に行って萌え萌えキュンしたいでちゅ~~。はいそこキモいとか言わない。約束だぞ。
俺は椅子に腰掛け、ふうと息をつく。
俺の机の上に1枚の紙が置いてある。入部届だ。
「魔法部……ねえ」
得たいの知れない部活動だからみんな敬遠してるらしいけど……。俺は……。
魅せられちゃったよね~~~~~~~~~~!!
魔法というものに、さ。
俺はさ、皆。日常には刺激が必要だと思うわけよ。退屈さ、なんつーのを吹き飛ばしてくれるような、さ。
ん? 何を悦に入ってるんだって? そりゃあなた魔法ですよ? 何でも思い通りにできる力かもしれないのですよ?
……まあ、そんな夢見がちなことを思いながらペンを持ってサラサラと入部届にサインをする。よし、これでOK。
俺はそのままベッドへダイブ。子供はもう寝る時間だ。……って誰が子供だよ! 俺は文明の利器、スマホでお気に入りの動画を見る。え? 何を見てるのかって? 詮索しちゃだ~~~~~~~~~~め。
まあ別に規制されてるものじゃないからそこは安心してくれ。思春期というのは規制されていいものじゃなく誰にでも訪れるものなのだから。さあ、皆さんご一緒に、むべなるかな~~。
スク水いいですね~。むべなるかなはもっともである。
スク水いいのはむべなるかなです。