【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する   作:流石ユユシタ

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第9話 激突【最弱ライバル枠】VS【主人公】

 ゲームでのアムダは正直、弱いの一言だった。

 

 もう一人のライバル枠であるチカを際立たせるための繋ぎ役、経験値役みたいなイメージだったかもしれない。

 

 

 結構不良っぽいイメージで、口が悪い。ただ、連れているエレモンも対戦ごとに変わって、それなのにレベルも低くて、大体ここで負けたことあるプレイヤーはいなかっただろう。

 

 人気投票だとネタ票で上位になったことあるけど、純粋な人気はなかった。結局弱いし、印象が弱いからかな。

 

 

 

 まぁ、でも、そんなのは些細な問題だ。

 

 

 

 そんなことよりも、さっさと勝って優勝してお金を貰って、俺のエレモンの為に使う。具体的には島に果物とか作りたいので、賞金で種子を買いたい。

 

 

 

 

 

◾️◾️

 

 

 決勝が始まるので、再び、闘技場に俺はやってきた。目の前には主人公モエがギラギラと目を輝かせて立っている。

 

 

「アムダ君、貴方様の試合は見てましたわ。全力で行きますわよ」

「う、うん。よ、よろしく」

 

 

 

 

 

 俺も彼女の試合は見ていた。【スタメン】は()()()()()()()()()()()()()()の三体。

 

 随分と以前と手持ちエレモンが変わっているので素直に驚いた。

 

 【姫マル】、武者マルの進化個体だ。エレモンには特定条件で進化をして姿が変わる。進化すると【進化ボーナス】があってステータスが上がる。

 

 【姫マル】になるにはレベル20以上でメス個体でないといけない。ランクも【C】に上がっている。

 

 つまり推定レベルは20以上か。まぁ、進化させられるなら進化させるか。【進化ボーナス】は一回目の進化だとステータスが全て30上がる。二回目だと50上がる。

 

 負けはないな。

 

 

 優勝賞金は30万円、そして決勝。これ勝てば30万。全部種子に変えてやる。

 

 

 

「──両者、最初の【スタメン】を出してください」

「【ミラーマン】」

「【ヴェルディオン】」

 

 

 

 ミラーマン。彼女と父グレンと俺が持ってる【ホーリーマジックモン】の進化前個体。

 

 【B】ランクだ。進化するには50のレベルが必要。今現在でこのレベルを持ってるのは考えられん。

 

 ゲームで父親からミラーマンレベル30をもらえるイベントがあったな。それをこなした後なんだろ。

 

 ふむ、勝てるな。

 

 光系統、レベルは仮に30とすると、【B】だから平均150が基本ステータス。

 

 うむ、いけるな。

 

 

「ミラーマン、【マジックスタンプ】!」

「攻撃」

 

 

【攻撃】本来なら【アクティブスキル】が使えない時にする。

 

【アクティブスキル】は【魔素】を消費する。【魔素】が0になった時、【攻撃】をするしかなくなるんだ。

 

通常の攻撃ステータスの二分の一がダメージになる。そっから相手の防御が引かれる。

 

 

要するに相手の生命へのダメージが相当下がる

 

 

「くっ、【ミラーマン】!」

「ミラーマン、リング外!」

 

 

 しかも、【攻撃】は事前に【弱め】の指示を出してる。生命を削るってよりもリング外に出す方を優先してる。

 

 

 

「にゃろう……【ダイオウイカ】! 頼みますわ!」

 

 

 

 

【ダイオウイカ】、【ミニオウイカ】の進化で【B】ランク。

 

 

【ミニオウイカ】が他の【ミニオウイカ】を50体倒すことで進化する。面白い設定、だから好きなんだ。

 

他のミニオウイカを倒す、他を倒してのし上がる。それが彼らの個体が強い理由でもあるんだ。

 

常に争い続ける事で強さを保ち絶対に個体数を減らさない。

 

【ミニオウイカ】の時は身内で争うが【ダイオウイカ】になると縄張りを守る意識が芽生えるのも嫌いじゃない。

 

 

 

「【ダイオウイカ】、【アクアランス】!」

「攻撃」

「り、リング外」

 

 

 ダイオウイカを格納するモエ。その瞳は信じられん化け物を見ているようだった。

 

 

 

「……くっ、とんでもない。ステータスが違いすぎるってことですのね。【姫マル】頼みますわ!!」

「ひにゃ!」

 

 

 

 出てきた。モエの切り札。レベルは20以上、正直ミラーマンの方が強いかもだけど。

 

 

「【火の舞】!」

「攻撃」

 

 

「技名」【火の舞】

「威力」15

「範囲」単体

「消費魔素」30

「追加効果」()()

「命中率」80

「備考」なし

「系統」火

 

 

 

 だったか。確実に火傷にできるから威力が控えられてる。

 

 ──火傷、ターン制ゲームなら一ターン終わりに生命10%を削る。

 

 

 

「り、リング外……勝者はアムダ選手」

「くっ、でも火傷には……あ、あれ?」

 

 

 

 きっと、今大会で誰もダメージ与えてないから火傷でダメージを与えようとしたのか。

 

 だが、俺のヴェルディオンは状態異常にならん。

 

【パッシブスキル】

【輝く無の肉体】

・状態異常にならない。全てのダメージを20%減少。

 

 

パッシブスキル、それぞれのエレモンが持つ特異能力みたいなもんだ。

 

 

火傷は状態異常、効かない。

 

 

「……か、完敗……あ、そうか……」

 

 

 

呆然と呟きながら彼女は踵を返して闘技場をさっていった。

 

 

そして、俺は……

 

 

 

「優勝者は【コード・バトラー】とのエキシビションマッチがあります」

「や、やります!」

「エレモンの生命とかは回復とかしますか」

「ひ、必要ないです。よ、余裕で勝てるから……」

「え、あ、そ、そうですか?」

 

 

 

 ──うん、勝てる。誰であろうと。

 

 

 

 

 

 

 

◾️◾️

 

 

 

 

「おっかえりー!」

「ワタクシが負けて、嬉しそうですわね」

「そんなぁこたぁ、ないよ! それに、本気で勝てると思ってた訳じゃないでしょ?」

 

 

 

 

 負けたワタクシは観客席でチカと一緒に座っていた。この後、行われるエキシビションマッチを見るためだ。

 

 

 

「ゴッドリーグに行くには大会で3回優勝が必要なのですが……」

「まぁ、いいじゃん! ボク3位なんだぜ?」

「はぁー」

「まぁ塾の時と結果変わらないと思っておけば」

「成長していないってことじゃありませんの?」

 

 

 

 アムダ君には結局手も足も出なかった。ワタクシも塾を卒業をしてから、大分頑張ってきた。

 

 

 だが、それでも勝てなかった。

 

 

 

 

「ねぇねぇー、アムダ君はどうだった?」

「無理ゲー、クソゲーでしたわ」

「ボクも同じだぜ! ありゃ、勝てないよね」

「えぇ。恐らくですがエキシビションマッチ『コード・バトラー』ですが、彼には勝てないでしょう」

「コード・バトラーでも無理かぁ」

 

 

 

 

【コード・バトラー】。凄腕のテイマーであり、ゴッドリーグの挑戦権を握っているテイマー。

 

 

この【地ノ国】には9人のコードバトラーが存在しており、それを全て【2回】ずつ倒すことで、倒した際に【エレメンタルコード】を獲得できる。

 

──それを18個手に入れる、大会で3回優勝する

 

 

 それにより、ゴッドリーグにてエレモンバーサスをすることが可能となる。

 

 ワタクシの両親も幼い時はコード・バトラーを倒し、大会で3回優勝をしていたらしい。

 

 

 

 今回はワタクシの両親みたいになるための、一つの通過点と思ってこの大会に出ていた訳だけど……

 

 

 

 

『さぁ!!! 決勝を制したアムダ選手のエキシビションマッチが行われます!! リンゴちゃんどう思う!』

『アムダ君の勝ちじゃなーい? あれは勝てるの国内に何人いるかなってレベルだと思う。彼のヴェルディオンを倒しても、あの黄金ドラゴン出てくるかもなんでしょ?』

『そうですね。あのドラゴンはとんでもない速さで空に飛んだとの情報があります』

『逆に言ったらそれだけしかないんでしょー。無理ゲーじゃん。それに推定エレモンランクがS以上、らしいからねぇー

 

 

 

 フルーツ系アイドルって方はずっと実況をしているようだ。あっちのリンゴって人はかなりアムダ君に詳しい様子。

 

 

 

『レモンはどっち勝つと思うー?』

『そうですね。わたしとしてはやはりコード・バトラーのクサウチさんかなと。以前戦ったことありますが、強力なのは知っています』

『確かに、クサウチさんは強いよねぇー。ただぁ、データ量が違い過ぎるのあるよねぇー。アムダ君は、ヴェルディオン一体、しかもアクティブスキルを全く使ってないし』

『そうですね。ただ、エキシビションマッチは【スタメン】一匹しか出せないルールになっています。三体ならアムダ選手の、スタメン残り二体分からないというのはありますけど、一体だけなら対処できそうな気がします』

『一体だけなら黄金ドラゴンかヴェルディオンになるのかなぁー。どっちにしろ無理ゲーだと思うけど』

 

 

 

ワタクシもそう思う。彼のスタメンは分かっていても勝てない領域の強さを持っているはず。

 

 

実況席は観客席の中でも、少し高い場所にあり、区切られている。こちらから、二人の様子は窺える。

 

あちらの【リンゴ】と言うのんびりした雰囲気の女の子はエレフォンを弄りながら、実況をしている。

 

どうやら、器用な方のようだ。

 

 

──ただ、急に目を見開いて、手を止めた。

 

 

 

 

 

『あ、今エレネットで調べてたら、アムダ君、裏垢あるみたいー。フォローしておこうー。闘技場はこっちの声は聞こえてないだろうけど、後でフォロー返してねー、そしてらDMできるからー』

『リンゴちゃん! 私的なSNS利用はやめてください! わたし達フルーツ系アイドルですよ!! 異性の陰あると色々とスポンサーとか言われますし』

『ショタ男の子だからセーフじゃない?』

『リンゴちゃん!? セーフじゃないよ!? もっとダメですよ!?』

 

 

 

 

 

 

 

 アムダ君、裏垢あるんだ……フォローしておこう。

 

 

 

 

「モエちゃん! アムダ君の裏垢、見つけた! アムダ君、エロい系の全くフォローしてない!? 男の子なのに!!」

「あぁ、そうなんですのね……」

「せっかくだし、ボクもフォローしておこ〜」

 

 

 

 

 チカもフォローしてますのね。まぁ、アムダ君は誰もフォローしてないみたいだけど

 

 

 彼ってほぼ投稿とかしてないのに34000人居ますのね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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