【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する   作:流石ユユシタ

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第15話 ラリラ博士

「う、うぅ」

 

 

 ここはどこ……僕は確か大津波で流されて……

 

 

「あの、あの、め、目が覚めましたか?」

「え?」

 

 

 

 目が覚めると、エレ塾で僕が教えていて塾生がいた。名前はアムダ、凄まじい才能を持っていたテイマーの卵。

 

 いや、もはや羽化した黄金の鳥だ。

 

 

 

「えと、僕は」

「自分が誰か、わかりますか?」

「ラリラ。確か博士をしていたと思います。えと、君は塾生のアムダ君でしたよね」

「そ、そうです」

「……僕は、船に乗っていた所を大津波に飲まれて」

 

 

 

ここに流れ着いた……そもそもここはどこなんだ?

 

 

 

「そう、でしたか」

「ははは、まさか、教え子に救われるとは思いませんでした。まぁ、アムダ君は優秀だったから教え子ってほどじゃないですか?」

「え、えへへ。優秀なのはそ、そうです……あ、その、どうして?」

「どうして、海にいたのかって? 色々理由がありまして……【ガイア帝国】って奴らの仕業なんですよ。僕って天才だから【テラゴラム】の遺跡を調べてましてね。それでね、テラゴラムが実際に存在したエレモンだと確信をしたわけなんです」

「なるほ、ど」

「それで、狙われまして。研究資料が盗まれてしまいまして……それが学会で責任追及とかされてねぇ……僕は天才だから、最年少ってのもあって疎まれてまして、色々と文句を言われたので息抜きで海にいたわけのです」

 

 

 

 ふむ、よく考えると僕ってとんでもない災難美少女天才博士なのでは? 看病をしてくれたアムダ君は、オドオドとしているがちゃんと話は聞いてくれている。

 

 

 

「はぁ……参りました。テラゴラムも色々と分かってきてたのにこんな事態になってしまうとは」

「そ、そうでしたか」

「そうなんです。つかぬことを聞きますがここはアムダ君の島ですか?」

「は、はい」

 

 

 

 

 津波でどの程度流されたのかは分からないが、こんな島あっただろうか。僕が疑問を抱いているとアムダ君は地図を差し出してきた

 

 

 

 

「えっと、ど、どのあたりを船で移動してました?」

「えっと」

 

 

 

 地図を見せられて僕がどのあたりを進んでいたのかと求められたので、説明をしておいた。

 

 

 そうすると、彼はむむむと唸っていた。

 

 

「この辺りは……なるほど、そう言うことか」

 

 

 

 なにか分かったのだろうか。ある程度考えた後に、彼は一言つぶやいた。

 

 

「あ、ありがとうございます、し、質問に答えてくれた、お礼に家まで送らせて貰います……」

「え、あ、うん、ありがとうございます」

 

 

 

 家帰りたくないなぁ。

 

 

 最近、学会でも研究施設でも浮きまくりだったしなぁ。

 

 

 ガイア帝国とかのせい……いや、単純に人間関係が上手く行っていなかった。

 

 

 そのせいか、余計な仕事回されるし。なーにが、ラリラ博士は若いから塾講師をやってみろだよ。絶対嫌がらせだろ。

 

 

 ほぼ断れないし。あーあ、ただ研究したかったから博士になったのに。これじゃ意味ないだろ。

 

 

 はぁ、思う存分研究するのが物心ついた頃からの夢だったのに

 

 

 ──生まれた3歳で僕は自分が天才で美少女であると悟った。どう考えても美少女で天才だった。

 

 

 17歳だが、童顔で小学生みたいと言われるが美少女であることには変わりない。そして、天才だった。エレメンタルコードは18個全て集めたし、ゴッドリーグには行っていないがいけたとも思っている。

 

 

 ただ、僕はエレモンについて知りたかった。伝説と言われる【Lランク】のエレモン、伝承でしか聞いたことのないエレモンの謎を解明したかった。

 

 

 圧倒的な才能を持つ自分と、周りとの温度差……を感じていた。

 

 

 でも、その温度差を埋めようとしなかった。その結果がこれかぁ。また帰ったらイヤミとか言われて、塾講師とかやらされるのかなぁ

 

 

 

──家に帰りたくえねぇ……

 

 

 

 

黄銅の街だけど、もうちょいこのままでも良いかな。このテントの中は居心地良さそうだし。

 

 

「多分、黄銅の街ですよね?」

「あ、え?」

 

 

 

 なんで、この子、知ってる?

 

 

 

「え、あ、えと、前に、何かで、見た気がして……有名な天才博士、だから」

「あ、そういうこと」

 

 

 

 びっくりした【心でも読まれたのか】と思った。

 

 

 

「その、この島は、俺の島、で、帰って欲しいです」

「あ、あはは、アムダ君厳しいですね……ちょ、ちょっとお腹が空いて力が出ないんです」

「え、えとじゃ、果物渡すので、食べたら帰ってください」

 

 

 

 すごい帰らせようとするこの子、さっきまですごい心配してたのに!?

 

 

 この場所からすぐにでも離したいのだろうか? あれ? やっぱりこの島なんだかおかしいぞ?

 

 

 

「……ねぇ、この島なんて名前ですか?」

「……あ、えと名前は特にありません」

「そうですか……」

 

 

 

 妙だこの島……少し見ただけでは何も言えなけども、絶対に何かおかしな部分がある。何を言うことはできないけども……

 

 

 

 この島……チラリと横目で見ると島には木々が何本が並んでいた。苗木なども埋められているが見える。

 

 

 

 この島を開拓してるってこと……? 開拓するような未開拓の島なんて存在したかな?

 

 

 

 やっぱり、改めて見渡したけど……地図上にこんな島存在するか? 少しだけ、エレフォンを見た。

 

 

 GPS機能で自身の居場所を確認した。そこには、見たことのない場所が

 

 

 

「あ、えと、その、この島を……」

「す、すごい!! 地図にない島って!!! あり得ないよ!!! 急にこんな島が現れたってことは!!! 自然に作られたものじゃない!! ってことはテラゴラムだ!!! 伝説にある、伝承に伝わる、テラゴラムが作ったんだよ!!!」」

「あ、えと、先生は帰る準備を……」

「ちょっと調査させて!! お願い!!」

「む、無理」

 

 

 

 

 くぅぅぅぅ、こ、この島を調査したい。これはきっとテラゴラム関連だ!! この巨大な島を現代の科学力で作れるはずがない!!!

 

 

 この島がバレないのはなんで? 多分、出来たのは最近だ。昔からあったら、バレてるし。

 

 

 そもそも、もっと発展してるはず。木々を植えたりしてるのが窺える。だから、この島を開拓したいと思ってるんだ、ならなんでそこまで進んでいないのか。

 

 

 答えは【最近出来た】と考えるのがしっくりくる。他にも彼はテラゴラムの力に関係しててとか、伝承の一族とかで特別な島を守っているとか。

 

 

 どちらにしても、知りたい!!! こんなワクワクするのは久しぶりかもしれない!!!!

 

 

 

「ねぇお願い! なんでもするから! 先生なんでもしちゃう!!」

「で、でも。ここは」

「お願い! ねぇ! お願い!! なんでもする! お金も払うし! 全部あげる! 全部! 僕の全部あげる! 先生なんでもしちゃうから!!」

「う、ううん。でも、その」

「エレモンの知識も、研究結果とかあげる!! いえ、あげます!! 全部あげる! 調べたら真っ先に報告する!!」

 

 

 

 彼は最初は拒絶をしていたが、リターンを提示すると少しだけ軟化したような態度をとった。

 

 

 

「知識……例えばエレモンって病気になったりしますか?」

「あるよ。僕ワクチンとかも作ってたんです!」

「ここで、作れます、か?」

 

 

 

 

「材料とかあれば……そう言う免許持ってるし」

「……じゃあ、GPS機能を切って、お、俺の言うことに絶対服従なら」

 

 

 

 教え子であり、ショタの男の子に僕すごいこと言われてる。絶対服従かぁ……いやぁ、安いね!!! 

 

 

 全部あげるぜ!! この島はきっとテラゴラムに通じてる!!! これを知りたくて、誰よりも知り尽くしたくて、ぼっちだったんだ!!

 

 

 仲間? 友達? 恋人? 家族? 

 

 

 全部捨てた、全部。それほどまでに……テラゴラムを、エレモンを知りたかったから。

 

 

 いざ!! 新たなる知識に!!!

 

 

 

「……まぁ、ワクチンとか、病気とかの最先端の医療もあるならいいかな」

「うん! 僕役に立ちますよ! 全部あげます! 先生顔が可愛いから恋人にもなってあげてもいいですよ!」

「……それは、いいです。お金は、くれです」

「あ、うん。生意気なショタだな……あ、ごめんなさい! 嘘です! アムダ君は謙虚で素晴らしい生徒でした!!」

「へへへ、謙虚なのは個人的に美徳と思ってまして」

 

 

 マジかよ、このショタガキ教え子……どう考えても優秀だけど謙虚とは真逆の立ち位置だろうに

 

 

 

 でもまぁ、テラゴラムについて知れるならいいか! いつか……僕はテラゴラムの謎にたどり着くんだ!!!!

 

 これは生涯をかけてでも絶対に調べてやる! 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──あの、これがテラゴラムです、二体います」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕の生涯の謎はショタ男子にあっさりと解決された。

 

 

 

 

 

 

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