【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する   作:流石ユユシタ

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第20話 デカイチゴ宣伝

『はい! 今回アムダ様が使っていた、自家製デカイチゴなのですが、今度販売することが決定しました! 気になる方はアムリラちゃんねる、エレッターをフォローしてお待ちください!』

 

 

 

ラリラ博士が動画の最後にそう言っていた。俺が見てない間にこんな編集をしていたとは……

 

 

 

「あ、アムダ様、こっそりとカップルチャンネルのアカウント作っておきましたよ」

「あ、えと、カップルじゃないから……」

「ほら、もうフォロワーが7800人に!」

「む、無視?」

 

 

 カップルじゃないと言っても無視された。

 

 

「でも、カップルってことにしておいた方が需要あります。昨今はカップルテイマーエレチューバーが流行りになってますし」

「お、おれ、別にそう言うのは……」

「それにほら、アムダ様も美人だし、美男美女で」

「あ、そう。でも、なしで」

 

 

 

 

 カップル釣りしたお金は少し嫌だ。カップルの人がやるならいいけど、そんな嘘をつくのはちょっと……それより! 俺のエレモンはかっこいいからそれで人を釣ろうじゃない!!

 

 

 

 

「あ、デカイチゴも結構反響なってますよ。どこで売られるのか質問も多く来てます」

「エレ市場、にしようかなって……」

「あー。あそこですか」

 

 

 

 

【エレ市場】

 

 

 これはエレモンに使う道具、装備、秘伝書といったものを売っている場所。ここには勿論、果物も売られていた。

 

 ゲームでも果物はエレスイーツに変えてエレモンに食べさせることで様々な効果を発現できた為、必要だった。

 

 故にゲーム内でも商人が売っていたのだ。

 

 その売っている場所がエレ市場。この世界にも存在自体があるのはエレネットで確認済みだ。

 

 

「昔、ゲームでもエレ市場はよく使ってたな。これゲーム本体時間で朝しか開いていないから……ゲームの時間ずらして使ってたわ」

「え? なに? どういうことですか?」

「流石にこの世界でそんなことはできんけど」

「あ、あれ? 博士を無視ですか?」

 

 

 

 ただ、まずはそのエレ市場の下見をしておきたい。

 

 

「お、俺、エレ市場いってくる」

「下見ですか?」

「は、はい」

「なら、博士も行きます!」

 

 

 

 来るのか。自信満々に来ると宣言する彼女を止めようとしたが、言っても無駄だろうと言うことで諦めた。

 

 

 

『アタシもいく』

 

 

 そのタイミングで脳内にクイーンの声が響いた。

 

 

 

『アンタ最近、博士の方ばっかり構ってるじゃない! エレモンより、人間なの!!』

「……そんなわけないだろ!! 人間よりエレモンの方が重要だよ!!」

「急に大声でどうしました? あ! この間のテレパシーのエレモンですね!! 一回でいいから姿が見たいです!!」

『……いいわ! 見せてやろうじゃない!』

 

 

 

 

 バゴン、頭上からエレモンが落ちてきた。白銀の毛色を持っている、狐。蒼瞳を持ち、その瞳は釣り上がっている。強気な視線を崩さず島に舞い降りた。

 

 

『どうも、いつもアタシの王が世話になってるわね』

「うあぁあああああああああああああああ!!!!! すげぇぇぇぇぇぇ!!! こんなエレモン見たことないんですけどぉぉぉぉぉ!!!」

『話を聞かないやつね。アムダ、アタシは人の姿でいくわ。文句ないでしょ』

「うん」

 

 

 

 

 そう言って、クイーンは人の姿になった。七歳くらいの大きさである。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! 人間になったぁぁぁぁぁっぁあぁっぁあ!!!!!!」

『あいつ煩いからさっさと行くわよ』

「そうだね」

「待って! 行く! 行きますって!!」

「むっしゃ!!!」

 

 

 

 お、武者マルも来たな!! 歓迎するぜ!!!! 博士も連れていくか。そんなこんなでエレ市場に向かうぜ!!

 

『ほら! 行くわよ! エレ市場は朝限定なんだから! 島を発展させるにもちゃんと調査しなくちゃ!!』

 

 

 クイーンはノリ気だ……そ、相当行きたかったんだ。いや、これくらいの勢いが大事なのかもしれない!!

 

 

 俺はテイマーなんだ! 俺が発展させて、沢山盛り上げてエレモンを率いなければ!!!

 

 

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! ファイトぉぉぉぉ!! エレモン一発ーーー!!!」

『おもんないわね』

「え? アムダ様、全然面白くないですね」

 

 

 クイーンとラリラ博士には不発だった。

 

「むっしゃ!」

『え? 武者マルはこんなのが好きなの? 面白いって?』

「流石武者マル! 俺のことをそういってくれるお前は大好きだよ!」

『あ、アタシも面白いって思ってたんだけど!』

 

 

 やはり武者マル。一番長いこと俺と一緒に居ただけはある。俺のセンスをわかってくれるなんて……

 

「むっしゃ!」

「武者マル最高!」

『あ、アタシもめっちゃ面白くてセンスあるって思ってたんだから!!』

 

 

 

 そんなこんなでエレ市場にテレポートで向かった。ホーリーマジックモンにはいつも転移でもお世話になっている。

 

 

「えっと、手を繋ぐか。妹だもんね」

『あ、うん……えへへ、人間になるのもいいものね』

「むっしゃ!」

 

 

 武者マルが先陣を切るように歩き、俺がクイーンを連れて後を歩く。

 

 

「あ、博士もこのエレモンちゃんと手を繋ぐ!」

『は? いらんいらんいらん、いらない』

「アムダ様!? この子すごい拒むんですけど!? 博士の手をすごい避けたりしますけども!?」

「あ、うん、クイーンは人間は俺以外に懐かないから……」

「えええええ!!? こんな可愛い博士なのに!? ちょ、ちょっとだけ指の先っちょだけでいいから!! こう言うのも研究には大事で!!! 未知は既知にしないと、ワクチンとか……」

「く、クイーン、握手してあげて……」

『っち』

 

 

 

 

 あ、すごい嫌がってる……。ぎろぎろした瞳で博士を見ている

 

 

 

「アムダ様、この子すごい見てきます! ぐへへ、そんなに見るほど可愛いですか?」

「……ぽ、ポジティブ」

『この博士は嫌いだけど、これぐらい図々しくは王にもなってほしいわね』

 

 

 

 俺達は歩き出す。当たり前だが、俺は黒いマスクとしてフードをかぶっている。博士もグラサンをしている。最近、エレチューブとかで流行りになっているから隠しているのだ。

 

 

 

「ううむ、売店の人は皆んなそれなりの年だな」

『そりゃそうよ。子供で果物育てたり、装備沢山持ってたりするわけないじゃない』

「うん、確かに」

「──そこの坊主! 朝採れたての魚あるけど食ってかないか!」

「あ、え、えと、だだだ、大丈夫、でしゅ」

「そうかい!じゃあ嬢ちゃんはどうだ!」

『…………』

「あ、こ、この子も大丈夫で……」

「それならそっちの小さい白衣の子は!」

「博士も大丈夫ですー」

 

 

 あぁ、急に話しかけられてびっくりした。って言うか、ラリラ博士ってどこでも白衣着てるんだ……

 

『王であるアンタがあんなのにビビるんじゃないわよ』

 

 

 で、でも、やっぱり人間と話すのは緊張するし。やはり人は緊張する。だ、だが、こんなことで負けるわけにはいかない!!

 

 

 チラチラと辺りを見渡しながら市場を調査し続ける。うーむ、ゲームであった時の店の配置が一緒だ。果物とか道具とかこんな順番で売られていた……

 

 

 

「あ、え、えと、その肉串、四つ……」

「はいー! まいど! 後ろの子達は妹かい?」

「そ、そうです」

「ハハハ! 1人は坊主の背中に引っ付いて可愛いじゃないか

!! 仲がいい証拠だ。もう1人の妹も可愛いじゃないか」

「あ、ありがとご、じじゃいます!」

 

 

 や、やべ噛んだ……。しかし、クイーンは他の人間が苦手なのかズッと背中に隠れて誰とも目を合わせようとしていない。博士はペタペタとクイーンの体に触れている。

 

 あ、クイーンが嫌がっている顔をしている

 

 

 

「あ、これ、お勘定」

「あいよ! これおつりだ!」

 

 

 

 金銭は日本と似ている。【円】と言う単位だし、効果や札も同じだ。強いて言うなら、お札の人物が1000円札は人ではなく【スタードラゴ】と言うエレモンになっている。

 

 5000円札と10000円札もそれぞれエレモン、5000円は【テラゴラム】、10000円は【ウミノゾア】が書かれてる。

 

 

 どれも【Lランク】のエレモンなのだが全て過去の伝説なのだ。現存はしないと今の所はされているので、遺跡の壁画をもとに絵が描かれたらしい。

 

 まぁ、全部俺は仲間に居るけど……

 

 

 【テラゴラム】は大地を創造したとされて、【ウミノゾア】は海の母と言われてて、【スタードラゴ】はこの星の原点と言われてる。

 

 流石はLランクスケール感が段違いというか……まぁ、そのうち星座をモチーフにしたエレモンとかも次回作で出てきたり、神や悪魔、天使とかモチーフになったり、スケールもインフレしたりするけども。

 

 だとしても、大地と海。それを持ち合わせる星そのものがエレモンであるのは中々だ。そりゃ壁画にも残って伝説になるわな。

 

 

 

「はい! クイーンも武者マルも食べて!」

『あら、嬉しい。素敵なエスコートね、流石は王ね。ありがとう』

「むっしゃ!」

「ついでに、は、博士も」

「ありがとうございます!!! えへへ、プレゼントされちゃったー! 異性から始めてもらいましたー」

 

 

クイーンと武者マルに肉串をあげた。あげるとすぐさまクイーンは串をこっちに向けるし、武者マルは口に串を咥えながらこっちに向ける。

 

 

『王が先に食べるべきってアタシは思うわ! 武者マルは単純に分けてあげるってスタンスらしいけど』

 

 

 な、なんて嬉しい! こいつら、タラシだろ! 惚れてしまうだろぉ!!

 

 

「あ、ありがとうございます!」

『王なんだから、そんな軽く頭下げないの! 他の人間とかに舐められるわ! それにこれは元はアンタが買ったのでしょう!』

「むしゃむしゃー」

 

 

う、嬉しい!!

 

 

「アムダ様! これ美味しいですよ!! かぁーー肉汁がたまりません!!! あ、店主! おかわりくださいー! 2本ください!」

「あいよー!」

 

 

 

 

 ふむ、やはりエレモンの方が可愛いな

 

 

 

「アムダ様、一本どうぞ。博士からの奢りです」

「……どうも。でも俺、い、一本あるし」

「もう! そんな小さい体なんだから沢山食べないとめっ! ですよ」

「……博士も、小さい……のに」

「博士はいいんです! もう成長期超えちゃってますからね!! ははは。それに博士は身長の代わりに包容力がありますから」

 

 

 

 どこにあるんだろう……でも、それを敢えて言わない。面倒なことになりそうだから

 

 ふっ、いつの間にか、対人スキルが上がっているなぁ?

 

 

 

『あ、アムダ!! い、いつの間にそんな成長を!? 嬉しいわ! 王の器が広がるのは! 今夜はパーティーね』

 

 

 

 ふふふ、クイーンは時折、心の中で褒めてくれるから嬉しいぜ。俺も日々成長をしていくぜ

 

 

 

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