【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する   作:流石ユユシタ

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第58話 火星

『臨時ニュースをお伝えします! 現在、火星にて移住計画を行なっている『赤星軍団』ですが、火星にて謎のエレモンと遭遇。現在は拠点にて身動きが取れないのですが、応援を要請しております』

 

 

 

そのニュースは唐突にエレフォンに通達された。俺以外にもモエやチカ、グレンにもニュースで通達されたらしい、

 

 

 

「アムダ君、ニュースはご覧になりまして?」

「みたよ」

 

 

 

 モエは俺の隣に座りながら、エレフォンを出している。現在は朝、砂浜の上にテーブル、コーヒーを嗜みながら俺達は語り合っていた。

 

 

 最近、モエと話す機会が少し増えてきた気がするな。

 

 

 彼女もコーヒーを飲みながら、エレフォンをいじっている。

 

 

 

「世間は騒がしいようですわね。そもそもわたくしは宇宙で火星移住計画があったことが初耳でしたわ」

「前からニュースになってたけど」

「わたくしゴッドリーグ関連とかしか知りませんでしたわ」

「そうかい」

 

 

 

 まぁ、ゲームでも主人公は意外と知らないみたいな感じが多かったな。プレイヤーも前提知識がないから説明するために、あえて無知にしている部分がある気がしてる。

 

 

 なるほどね……

 

「意外と無知か」

「喧嘩売ってますのね?」

 

 

 

 彼女は若干苛立ちながらもコーヒーを啜る。そして、目を開き、ニヤニヤし始めた。

 

 

「どした?」

「……このコーヒーすごく美味しいですわ!」

「それ、元は糞だぞ」

「ぶぶーー!! けほけほ、急になんですの!?」

 

 

 

 

 

 正確には【カプチー二ャ】と言われるエレモンの糞だけども。

 

 

「なるほど、そう言えばそうですよね。それで、カプチーニャはどのように豆を育ててますの?」

「まずはカプチーニャの生態について、教えよう」

 

 

 

 

1. 特殊な食材を摂取

カプチーニャは特定の果実や種子、葉を食べる。この食材は、普通の環境では育たない「エレモン専用の植物」で、豊かな風味と栄養価を持っているのである。ファームモンやガーディモンがこの辺の栽培をしてくれている

 

 

「なるほど。アムダ君のファームモンなどなら、良いのが作れますわね」

「餌からこだわってるからね」

「……これ、わたくしが飲んで良いんですの?」

「いいよ、貸しにしておく」

「あ、あの、最近どんどん貸しが大きくなっているような……わ、わたくし、返せますか……?」

「いいよ、貸しにしておく」

「怖いですの!!」

 

 

 

 

 だから、貸しにしておくと言っているのに。いつか大きくリターンをもらおうと思っている。

 

 

「そ、それでそのあとはどうするんですの?」

 

 

2. 消化と発酵

カプチーニャの体内には、通常の消化器官とは異なる「フレーバーチェンバ」という特殊な消化器官がある。この部位で、食材が分解されると同時に、発酵プロセスが進み、コーヒー豆の原型となる成分が生成される。

 

 

 

「ふむふむ」

「因みにだけどレベルによって、美味しさが変わるね。俺のは120だから。相当美味しい」

「へぇ……えぇ!? そもそもレベルって100が上限ではないんですの!?」

「それでだけどね。この水もこだわってて」

「いや、気になりますけども! もっと気になるところありましたけども!?」

「そうだよね、豆の説明に戻るね」

「いや、豆も気になりますけども……」

 

 

 

 

3. 香り付けプロセス

消化中、カプチーニャの体内に存在する「アロマ胞子」が活性化し、香りが豆に付着します。このアロマ胞子はエレモン固有のもので、豆の風味を決定づける重要な要素です。

 

 

 

「だから、こんな香り豊かなんだ」

「そう、ですのね。確かに納得ですけど。あの、それより……」

「そうだよね。糞だからね、排泄したあとのことが気になるよね」

「いやだから」

 

 

 

4. 排泄としての生成

完成した豆は、エレモンの体外に排出される。この排泄物はコーヒー豆の形状そのもので、匂いや形も非常に美しいものです。豆の表面にはエレモン特有の模様が浮かび上がり、どのエレモンが作った豆か一目でわかる仕組みになっているのだ

 

 

 

「カプチーニャ以外にも豆を作れるエレモンはいる。俺的にはカプチーニャが1番良いけどね」

「そ、そうですのね。それよりもレベルとか」

「うん。その後、ファームモンとかが回収してコーヒーになるわけだね」

「あ、そうですのね。それよりもその」

「うん、発酵とかについてだね」

「いや、違い」

 

 

 

5. 排泄後の豆の保護

排泄したばかりの豆は柔らかい外殻に包まれており、まだ完成形ではない。この殻には発酵を助ける微生物が含まれています。エレモンは排泄場所を丁寧に選び、日陰で風通しの良い場所を好むため、自然な熟成環境が整えられます。

 

 

「カプチーニャは結構ちゃんと場所選んでくれるんだ。日当たりいい場所をさ」

「そ、そうですのね」

 

 

 

6. 自然発酵

排泄された豆は、外殻の酵素と微生物の作用で「発酵プロセス」が始まる。このプロセスにより、豆の中に隠された風味が引き出され、甘さや酸味が均衡を保つようになり、発酵期間は通常48〜72時間程度で、豆が外殻から自然に分離し始めたら終了です。

 

 

 

「結構長くてね。発酵がさ。因みにだけど、ここら辺の発光とかもファームモンとガーディモンとかがやってくれてる」

「便利すぎでは? ガーディモンとファームモン……」

「ほら見て。これコーヒー豆の袋だけど。私が作りました! みたいな感じでファームモンとガーディモンの写真を乗せてるんだ! 俺のエレモン可愛くね?」

「そ、そうですわね。それよりもレベルを」

「そうだね。豆は発酵したら乾燥もしなくてはいけないね」

「無視!!?」

 

 

 

7. 自然乾燥

発酵が終わった豆は、エレモンが柔らかい風をを使って自然乾燥させる。この乾燥工程により、豆の水分が均一に抜け、香りがさらに豊かになるんだ。豆はこの過程で黄金色に変わり、外見的にも完成に近づく、

 

 

「因みにだけど、これは和ノ国に伝わるGランクエレモン『ゴールドバード』が風を起こしてるんだ。パッシブスキルが黄金の風っていうので、それを使うことで良い良い豆ができる」

「だから、レベルを……ん? Gランクエレモン!?」

「そうだね。乾燥したら殻の隔離が必要だね」

「あのレベルとGランクエレモンについて」

 

 

 

8. 殻の剥離

乾燥した豆の外殻は非常に薄くなり、エレモンが再度体液を使って柔らかくする。この液体には抗菌作用があり、豆を守りつつ外殻を自然に剥がれるようにする。剥がれた殻は大地に返され、次の植物の養分としてリサイクルになる。

 

 

「因みにだけど、ここの工程はファームモンとガーディモンがしてくれる。体液はカプチーニャの唾液を使うんだ。殻も重要な肥料だから、今度とうもろこしを作ろうかなって」

「だから、そろそろ……もういいですわ」

 

 

9. 最終熟成

豆は剥殻後、エレモンが指定した場所に置く。この場所では大地のエネルギーを吸収しながら最終的な熟成が進む。この熟成期間は約1週間で、完成した豆は輝くような深い茶色に変化し、触れるとほのかな温かみを感じる。

 

 

「正直、8までの工程でも十分いいんだけどここまでやると更に良いんだよね」

「場所はどこに置いてますの?」

「神樹を育てて、そこに置いてる」

「はぁ!? し、神樹!? ホーリーマジックモンとかが生息してる神樹ですの?!」

「苗木高かった」

「枯れてしまいますのよ! 大体どこも」

「そこはほら、プロがいるから」

「……頭痛くなってきましたわ」

 

 

 

10. 完成形: マジックコーヒー豆

最終熟成を終えた豆は完全に硬化し、自然に香り立つようになります。この豆は見た目が美しいだけでなく、通常のコーヒー豆とは異なり、リラックス効果、若返り、健康になる、運気が上がる効果がある。

 

 

 

「これで完成。カプチーニャがストレスあると、糞がそもそもクソになるから。ストレスない環境にするのが大事なんだ」

「糞がクソになるって……まぁいいですわ。それだけの手間がかかっていると言うことですのね」

「これは売り物とかにできないかな。量が少なすぎるし人気だしね。クロニスという時空を管理するエレモンが3体居るんだけど、最近これ飲みながら麻雀してるからね。俺も混じってるし」

「はぁ!??? クロニス!? それって……神話とかに出てくる!? はぁ!? どういうことですの!?」

「ほら、麻雀って4人でするから。3体じゃ出来ないって」

「そうじゃねぇですわよ!?」

 

 

 

 モエを揶揄うのはちょっと面白い。彼女は頭を抱えながらコーヒーを飲んだ。

 

 

「確かに疲労に効果があったり健康促進は本当ですのね。一気に落ち着きましたわ」

「そりゃよかったね」

「……はぁ全く」

 

 

 

 彼女は暫く、コーヒーを飲みながら海を眺めて居た。

 

 

 

「アムダくん……わたくし、貴方のことが好きですわ」

 

 

 

 急に!?

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