【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する 作:流石ユユシタ
赤い星、広野を歩き続けていると建物が見えてきた。
あれは火星を開拓する居住施設だろう。
先ずはドーム型シェルター。放射線や隕石から住民を守るために強化ガラスや金属で覆われたドーム型施設。内部には酸素供給システムや気密性の高い部屋が完備されている。
俺達にはラゴラゴンいるので問題なし。
地下居住区もあり、地表の過酷な環境を避けるため、地下トンネルを利用した居住エリアがある。地熱を利用して温度を安定化させることも可能と言う優れ施設だ
「凄まじい技術ですわね……まぁ、アムダくんがいるこっちは比較にならないくらいすごいのですが……」
「おお、すごいですね。ただまぁ、ファラアさんが来ちゃったのでこれくらいは普通に見えなくもないですが」
モエとラリラ博士はそれぞれに感想を述べた。そして、俺達は移住地に向かって歩き続ける。
そもそも宇宙空間で会話ができるのがおかしいはず、音も出ない。はずだが、ラゴラゴンがいるので以下略。
それにしても、ここはかなり個人的にも気になる場所だ。
農業用施設があり水耕栽培ドームがある。
火星の土壌を活用せず、効率よく野菜や果物を育てるための水耕栽培設備。LED照明で植物の成長を促進しているんだったか。
他にも土壌改良ラボ。火星の土壌を改良し、農業に利用可能な土を作るための実験施設。資源採掘・加工施設
──鉱物採掘基地
火星の地表や地下にある鉱物資源を掘り出すための施設。掘削ロボットや採掘用ドリルが稼働している。
──酸素生成施設
火星の大気中の二酸化炭素を分解して酸素を作り出すプラント。
──エネルギー関連施設
太陽光発電所
火星の太陽光を最大限に活用するための広大なソーラーパネル群。
風力タービン施設
火星の薄い大気でも利用可能な特別設計の風力発電施設。
──コミュニティ施設
中央広場
居住者同士が集まり、交流を深めるためのスペース。必要に応じて気密性を確保。
医療センター
火星特有の健康問題に対応できる高度医療設備を備えた施設。
──研究施設
惑星探査研究所
火星の地質、生態系の痕跡、気候を研究するための施設。
宇宙船開発工場
次の探索や帰還に備える宇宙船やローバーを設計・製造する施設。
──防護設備
隕石シールド
小型隕石の衝突から施設を守るためのシールド
まぁ、大体エレモンで賄えてるけどね。しかし、これって確か管理協会も出資してるとかじゃなかったっけ?
特殊なドームによって、俺達の一面は囲まれる。そして、施設から1人の男性が出てきた。
「ひ、人? まさか、噂のモエさんか!?」
「貴方は……ロゼッタさんのお父様?」
「ロゼッタが言ってたいのが本当だったのか!? まさか、本当に宇宙まで来るとは……いや、どうやってきたんだ!?」
まぁ、驚くのも不思議じゃないよね。普通に火星にどうやってきたんだよって思うしね。
「そして、君は……アムダさんか。あとラリラ博士か、驚いたよ。どうして、いやどうやってここまで来たと言うのか」
「あの、助けに来ましたの」
「……まさか、子供に助けられるとは。世の中には凄まじい子供がいるんだなぁ。状況を説明させて欲しい。ちょっと中に入ってもらえるかい?」
中はリビングみたいな構造で綺麗だった。へぇ、まるで家の中にいるみたいだよ。人数は全部で5名、男性3人、女性2人で暮らしていたらしい。
「ここでは火星で人やエレモンが暮らせるようにする研究をしていたんだ。その最中に……見てしまったんだ。私達は【紅の巨像】をね」
「そうですのね」
「落ち着いてるね」
「わたくし、最近意味わからないの沢山見てますの」
「あ、そうなのかい? それでね、その巨像が一度この付近を歩いていたんだ。火球を投げてきてね、なんとかなったが、今度はわからない。縄張りを主張しているようにも見えた」
まぁ、捕獲しないといけないわな。今のモエなら厳しくはないだろう。
「待ってください。子供にそんなことをさせられません。我々管理協会も現在、救出作戦を実行するために火星に向かう計画も立てています」
「その通りです。我々の同志が向かっているのです」
「うむ、しかし」
ここって、管理協会の面々が2人いるんだよね。男女2人ずつだけど。ゲームでも主人公が捕獲しようと外に出ようとするのを止めていたな。子供が外に出るのは危険とか言って。
そもそも宇宙まで来てる時点で危険なのに。
一応、管理協会も絡んではいるらしい。火星移住計画は博士の学会とか色々の競合プロジェクトらしいからね。権利関係とかが複雑かもしれない。
「アムダ様」
「ん?」
ラリラ博士に呼ばれて、5人の火星移住者とモエから離れる。彼女は小さい声で話し始める
「思ったのですが、管理協会は話にあった紅の巨像を捕獲したいのでは?」
「管理はしたいだろうね。だから、モエ止めたのか」
「子供を心配してるってのは建前でしょうね。この火星移住は管理協会だけの出資で行われてないですからね。モエさんを最初に救助として呼んだのは他の出資場所とか組織と予想できます」
管理協会だけが仕切っている移住計画だったら、モエを呼ぶ事はしなかったと言う事か。
横取りされたら嫌だからね。
……そういえば、ゲームの時は何人か救助隊を組んでロケットに乗って火星に来る流れだった。
その際に、管理協会のテイマーとどちらが火星の巨像と戦うかバーサスをして決めていたな。
ゲームしてた時は主人公に危険な行為をさせない気遣うテイマーに見えたけど、なんか見え方が変わってくるなぁ。
「それに、そっちのアムダと言うテイマーは、未熟なのに危険なエレモンを保有しています。テイムしきれず、暴走をすれば全員の命を危険に晒すことになりかねません」
「その通りよ。管理協会が保護の連絡をしているのにずっと無視をしているわ。まったく、器に似合わぬ力は必ず災いを起こす」
「悪いですが、彼らは信用できません」
あら、俺も言われてるな。しかし、そのタイミングでモエの親友の父親は待ったをかける。
「ふむ、アムダさんの評価に関してはなんともいえない。しかし、モエさんは実力でスタードラゴを倒し、あのグレンさんの娘でもある。子供に危険なことをさせたくはないが、私達よりもよほど強いと思うが」
「……それはそうですか」
「しかし、彼女は子供……」
「子供という枠に彼女は収まらないだろう」
モエの評価がとんでも無く高いな。流石はスタードラゴを捕獲するテイマーだね。そのタイミングで管理協会2人に電話がかかってきた。
エレフォンを耳に当てると……2人とも苦虫を噛み潰したような顔になった。
「……はぁ、そうですね。彼女に任せることに納得しました」
「そうね。お任せしましょう。どこまで強いか気になりますし」
まぁ、ゲームでもバーサス挑まれたり、止められたりしても結局モエが行くことになっていたけどさ。
しかし、管理協会ってエレモンとテイマーのより良い関係を探す組織で良いイメージだったが。
現実だと違うんだな。やっぱり次回作とか裏設定とかでは悪い組織だったのか。それとも部分的に悪い奴らがいたのか。
まぁ、単純に疎まれてるって可能性もあるけどさ。
「それでは、わたくしは行ってきますわ」
モエはそれだけ言うと、俺の手を引いてそさくさと歩き出す。その時の彼女の顔はちょっとだけ怒っていた。
イライラしていると隠す気もないような顔つきだった。
「怒ってる?」
「好きな人が馬鹿にされて怒らないお嬢様はいませんわ」
「自分でお嬢様って言うんだ。ありがと」
「いえ、当然ですの」
さて、火星の問題をさっさと解決しないとな。デカイチゴの再販もあるんだよこっちはさ。