【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する 作:流石ユユシタ
「おいおい、手を引っ張るな」
「……引っ張りたくもなりますわ。わたくし、好きな異性が馬鹿にされるのがイライラしてますもの」
「ええ!? アムダ様のこと好きだったんですか!?」
ラリラ博士はモエのセリフに驚いている。俺も驚いている、こんな堂々と好きと公言するのか。
「えぇ、わたくし、彼に告白してますの。まぁ、それはどうでもいいとして、あの管理協会の面々はなんですの! 腹立ちますわね」
「腹立たない管理協会はいないですよ、モエさん」
「先生、確かにその通りですわ」
ため息を吐きながら、俺達は歩き出した。さてさて、火星に存在した時化け物をさっさと退治しますかね。
エレメンタルモンスターズ・パラダイス。その裏ボスは
エンテツシン・アグニフォージ。
まぁ、機械なんだよね。終盤とかランク高いのは往々として機械で作られたとかそういうのが多くなってくるんだよね。
「さっさと終わらせて帰りましょう。アムダくん」
モエなら裏ボスを倒すのは出来るだろう。スタードラゴもレベル上がってるだろうし。最近は俺のスタードラゴと修行してるらしいからね。
俺としては……用事が終わっても帰るわけにはいかない。
【惑星ロストエデン】という場所がある。この火星からは見えないが、存在だけが観測されている場所だ。
ここでは隠しステータスを上げるための木の実、アクティブスキルを奥義にする、パッシブスキルを強化するための木の実が存在している。
また、装備を作る特殊な物質などもある!!
裏ボスを倒すと全て解禁、みたいな感じになる。火星から場所だけは観測できているらしいので、後で場所を教えてもらって、向かおう。ホーリーマジックモンも連れてきているので、テレポート地点として登録ができればなおよしだ。
ゲームだとこの場所にはテレポートは出来なかった。テレポート距離には制限があるのかもしれないね。
そこら辺も確かめたいところだ。
ただ、惑星ロストエデンは凄まじく行くのが難しい。
理由は3つある。
1. 重力の歪み
──ロストエデンの周囲には、「エターナルホライズン」と呼ばれるブラックホールの重力圏が存在している。このブラックホールは小型ながら高密度で、周囲に複数の重力渦を形成している。
不規則に動く「重力の穴」が航路を塞ぎ、進路を読み間違えるとブラックホールに引き込まれる
2. 磁気嵐
ブラックホールの影響で生じる強力な磁気嵐が惑星の周囲を覆い、通信機器や航行システムが狂わされる。磁気嵐は「重力波の波紋」と共鳴しており、肉眼では見えないが、進行方向を惑わす効果も持つ。
3. 宇宙の墓場
ロストエデンの周囲には、多くの探検船や未知の機械の残骸が浮かんでいる。「死の輪」と呼ばれるこのデブリ帯は、侵入を試みた者たちが失敗した証であり、航行における重大な障害となっている。さらに、このデブリ帯は特殊なエネルギーを帯びており、近づく物体を腐食してしまう。
はい、ゲームで主人公はよくここに一発で行けたよね。確か、裏ボスを捕獲した後に管理協会の面々から場所を教えてもらって、飛行艇を支援してもらって……
場所に行くかどうか見たいな、はい、いいえ、で選択肢が出るんだよな。
まぁ、ゲームだから子供を危険な場所に行かせるのも普通だと思ってたけど。冷静に考えるとやばいよね。
いや、ゲームだった時はそんなことを考えるのはナンセンスと思っていたけどね。
「アムダくん、火星にいる化け物に心当たりはあるんですの?」
「エンテツシン・アグニフォージ。こことは別の惑星に存在していたエレモン」
「……そうですのね。なんで別の惑星に存在してたエレモンについてそんなに饒舌に話せるのか聞かないでおきますわ」
「お、気がきくね」
「一々聞いてたら、キリありませんもの。それに、あの島にもいるんでしょう?」
察しがいいな
「察しがいいね。サラリーマンみたいに勤勉に働いてくれてる」
「……あら、そうですのね」
「ええ!? モエさん、驚かないですか!」
「先生、この人に一々驚いてたらそれだけで生涯時間三分の一は消えますわよ。時間は有意義に使わないと」
「優秀ですね!」
モエも大分、俺に耐性がついてきたようだ。コミュ障な俺もモエと話すのは流石にもう緊張はしない。
グレンも問題ないんだけど、母親のホムラはちょっと緊張するぜ。
火星を歩き続けると、酷く大きいクレーターを発見した。直径にて30メートルの大きなクレーター。しかし、そのクレーターは他とは違い、綺麗な完全な円形となっていた。
その中心に、エンテツシン・アグニフォージは存在していた。
漆黒の鋼鉄と灼熱の炎が交じり合ったボディを持つ。体の中央には炉のような心臓があり、内部で常に赤熱する火が燃え盛っている。
両腕は鍛冶用の大きなハンマーと精密なツールに変形可能で、背中からは鋼を溶かすための高温の噴射口が伸びる。
目は光り輝く赤い宝石のようで、周囲の温度や金属の状態を即座に分析する能力を持つ。古代文字が刻まれたアーマーのようなパーツが体を覆い、その存在がただの機械ではないことを物語っていた。
「アムダくん、わたくしがいきますわ」
「系統は火系と未知系。未知系はエレモン有利不利あるからね。このエレモンは、水と喪失に有利。ただ、火と雷には弱い。火系だけど未知系で水有利だから、水系は等倍になるよ。雷と火とかのアクティブスキルで倒すのお勧めにする。スタードラゴは逆に有利取られてるよ」
「ど、どうも……だんだん、貴方がどこまで情報を持っているのかが気になってきましたわ」
モエに任せておけば大丈夫だろう。念のために俺も見ておくけど……
これが終わったら惑星ロストエデンに行って、隠しステータスの種子とかを回収したいな。
隠しステータスの種とかはゲームでは育てることができなかった。惑星にて自分でとるしか選択肢がなかったのだ。
これがもし、回収できるならステータスが落ちてしまったエレモンも再び上げることができるだろう。
他にもエレモンを捕獲して効率よく育てることができるわけだしね。モエについてきたのもこういう理由があったりする。
「頑張れ」
「えぇ、勝ってきますわ。勝ったらまた一緒にお茶してください」
「はいよ」
「スイーツはわたくしが用意しますわ」
「それじゃ、俺はコーヒーを。エレモンのクソを用意しておく」
「クソっていうなですわ」
モエは遂に裏ボスに挑む。