012:入学初日
朝の柔らかな日差しが、街並みを優しく包み込んでいた。
緑谷出久のマンションの前の日向で、霊火は待っていた。まだ肌寒い春の朝気に真新しい制服の襟元を少し引き締める。
頭上ではわずかに残った桜の花びらが、春風に揺られてゆっくりと舞い落ちていた。
入学式と言えば桜みたいなイメージも強いが、少なくとも霊火が今見る桜はだいぶ葉桜だった。
これはこれで嫌いではないが少し寂しい。霊火としてはやっぱり桜は満開がいい。
(いっそのこと一年中咲いてる桜でも開発してみようかな……)
霊火が逆にありがたみが無くなりそうなことを考えていると背後で物音が聞こえた。
アスファルトを踏む靴音が朝の静けさの中で響く。
「あっ、殻っ……霊火さん! おはよう!」
振り返ると緑谷が小走りでマンションの玄関から出てくるところだった。
春の陽射しを受けて、緑髪が柔らかく輝いている。彼も同じように真新しい制服に身を包み、その表情には霊火を見つけた安堵と新環境への緊張が入り混じっている。
霊火は苦笑しながら手を振り返した。名前呼びもそろそろ慣れてほしいけれど、不慣れな名前呼びも気分は悪くなかった。
「おはよう出久くん。 ごめん急がせちゃったね」
「ううん、全然! むしろ僕の方が遅れちゃってごめんね」
そう言って時間通りに二人は並んで歩き始めた。
新芽を出したばかりの街路樹がまだ若々しい緑の葉を揺らし、マンションの花壇のチューリップやパンジーが花壇で色とりどりに咲いていた。
「なんか、こうやって一緒に登校してるといまいち新鮮味がないね。 去年までと変わらないし」
「でも霊火さんと同じ学校に行けて僕はすごい嬉しいよ……知らない人ばっかりだと緊張するし……」
「出久くんがそう思ってくれるなら私としてもうれしいけど……」
霊火は肩をすくめた。いよいよ妹枠に収められてる気がする。
――――――――――――――――――――――――――――――――
国立雄英高等学校。
数々な有名ヒーローを輩出してきた化け物機関。
小高い山の上に建つその建物が、霊火には冗談抜きに悪魔城のように見えた。
入学試験以来にこの雄英高校を訪れた霊火は緑谷と歩きながらも、こっそりと建物のセキュリティシステムを観察する。
敵の目で見ても、その防衛体制は尋常ではなかった。
パッとわかるだけで正門の得体のしれないセキュリティゲートに室内室外問わず大量に設置された監視カメラ。レンズの一つ一つが冷たい光を放っている。
動き回るロボットについたレンズの数々に、そこら中に目立たないように配置された侵入者対策の各種センサー。それらは全て最新鋭の技術を結集したものだ。
もはやそこら辺から無人機関銃がにょきにょきと生えて侵入者を蜂の巣にしてきてもおかしくなさそうな防犯意識だった。
怪盗の予告状が届いた美術館でもここまではしない。
そしておそらくこのシステムで冗談みたいな大きさの敷地の全てをカバーしているのだろう。頭おかしい。
(どんだけ金があるんだ雄英高校、ここまで過剰だと運用とかメンテだけでものすごい金額がかかると思うんだけど……)
おそらく国からじゃぶじゃぶと税金が投入される上にOB・OGのヒーローから無限の寄付金を回収することで賄っているのだろう。
本気でこの国で一番金がかかっている施設なのではないだろうか。その金額に見合った結果をガンガン出しているのが怖いが。
霊火は思わず苦笑する。
更にこの高校は教員が全員実績あるプロヒーローだ。
しかもプロヒーローの中でも実力派が揃っている。霊火が特に警戒しているのはセメントスにミッドナイト、ブラドキングにオールマイト辺りか。
洒落にならない。一人一人が相対してしまった時点で逮捕が見えてくる怪物揃いだ。
そこらを歩いてる大人がプロ中のプロという環境は、霊火にとってやはり大きなプレッシャーだった。
霊火はつい、雄英高校内で正体が割れて追われる身になってしまったらという薄ら寒い想定をしてしまう。
おそらく、流石に無理だ。全ての”個性”を総動員して全力で脱出を図っても逃げ切れる可能性はかなり低い。
(私が求めているのはこう……リアルに破滅の危機がちらつく緊張感じゃないんだけどなあ……)
――――――――――――――――――
「あ、ここだよ霊火さん。1年A組の教室」
「扉おっきくない?」
目の前の教室の扉はデカすぎてさながら城門のような威圧感だった。
”個性”の出現以降人間の規格は狂う一方だが、その全てに対応しなければならない建築業界も大変だ。
それとも基本的に大は小を兼ねるものなのだろうか。
突然背後からガラリと別の扉が明ける音が聞こえ、荒々しい足音が響いてきた。
「おい、デク」
低く唸るような声に、隣の緑谷の体が一瞬強張るのが分かった。振り返ると、爆豪勝己が両手をポケットに突っ込んだまま、不機嫌そうな表情で立っている。
霊火と緑谷で一緒にいるときに爆豪が絡んでくるのはもはや恒例行事だったが、まさかこれは高校に入ってからも続くのだろうか。
そう考えると霊火はげんなりしたが、緑谷に代わって前に出た。
「あれ爆豪じゃん。ああ……」霊火はにやりと笑った「
「俺に喧嘩売ってんのかチビ女ぁ? あぁ……⁉ 今日もデクの隣で何企んでやがる気持ちわりぃ……!!」
げんなりしている割にノリノリで爆豪を煽りにいった霊火だったが、当然一瞬でターゲットがこっちに向いた。新学期早々彼は絶好調だった。
霊火はちらりと爆豪が出てきた扉を見る。
(なるほど、爆豪はB組か……ラッキーかも……)
険悪な雰囲気で言い合いをする霊火と爆豪は、新学期早々悪い意味で周囲の注目を集めていた。
ギャラリーたちが凍り付いたかのようにこちらを見る。空気が重い。
「デクみてえな”無個性”のザコがここに受かるわけがねえ…… おいチビ、てめぇデクに何をやったのか吐けよクソが……!?」
「えっ?」
思わず素の反応を返してしまう。爆豪勝己、もしかして緑谷の”個性”をまだ知らないのだろうか。霊火は一瞬言葉を失う。
振り返ってみると緑谷は急に始まった爆豪VS霊火のマッチアップにあわあわしていた。爆豪への苦手意識が強すぎるようだ。
……状況から推察するに、緑谷は爆豪の前ではまだ”個性”を見せていないらしい。
緑谷と爆豪の関係性が本格的にわからない。幼馴染という割に険悪で、互いにあだ名呼びな割には”個性”があることも言っていない。どうにもちぐはぐな印象だ。
もしかして彼らは霊火が思うより親しくなかったのか?
爆豪は若干混乱している霊火のことを心底バカにした表情で見下し、興味なさそうにこう言った。
「どけ
「
霊火は普通にブチ切れた。緑谷がギョッとしたように霊火を見る。
元々霊火はそんなに堪え性のあるタイプではないのだ。爆豪ほどではないが沸点はかなり低い方である。
爆豪がBOM!! と爆音を廊下に響かせ、霊火も手を振って不吉に輝く青白い鬼火を四個ほど出現させる。
周りの生徒が悲鳴を上げる。火薬と黒煙の匂いが廊下に広がった。
爆豪は”個性”を構えた霊火を見て目尻を吊り上げて「上等だ」と言わんばかりの顔をすると、両手を構え戦闘態勢に入る。
霊火は既に勢いに任せて喧嘩を買ったことを若干後悔しだしていたが、引きどころを見失ったまま鬼火の目標を爆豪にセットした。
じりっ、と廊下の空気が張り詰める。
爆豪の掌から漏れる火花と、霊火の周りを漂う鬼火。二つの光源が廊下を不気味に照らす。
危機を察知した周りの生徒がいよいよ後ずさりを始める。
その時だった。
「やめないか爆豪君!!!! 新学期早々廊下で喧嘩とは何考えてるんだ!?!?」
「あぁ!?!? てめぇ誰だよこの端役が!?!?」
唐突に、B組の教室から大柄な生徒がド正論と共に飛び出てきた。
その勢いに流石の爆豪も虚を突かれたようで、張り詰めた雰囲気が切れ場の空気が一気に弛緩する。
「ボ……俺は私立聡明中学出身の飯田天哉だ! さっき君に注意した時自己紹介しただろう!?」
「覚えてねぇよクソ眼鏡!!!! 後出身校も聞いてねえ!!!!」
「いいから教室に戻るんだ! そろそろ授業が始まるぞ!」
「俺に指図すんなテメェぶっ殺すぞ!!!!」
爆豪は最後に霊火たちに向かって大きな舌打ちをすると、渋々といった様子でB組の教室へと戻っていった。
霊火は深いため息をついて、周りに浮かべていた鬼火を消す。
緊張から解放された廊下に、ようやく日常の空気が戻る。
「ご……ごめん霊火さん。僕の為に怒ってくれて……」
「……悪趣味じゃないもん……」
「そこ⁉」
霊火はプイと目をそらした。
それにしても爆豪勝己、いくら何でもあそこまで短気だっただろうか。
短気は短気でも、学校始まった初日に"個性"を使用して喧嘩を仕掛けるほど馬鹿な奴ではなかったような気がする。
むしろ霊火の印象では、彼は内申や成績をそれなりに気にするみみっちさを兼ね備えていたはずだ。その性格の不一致に、霊火は首をかしげる。
(というかまだ”無個性”だと思っているのか……)
これは緑谷の”個性”を見た時の爆豪の反応は見ものだなあなどと暗い喜びに浸っていると、霊火は後ろからちょんちょんと肩を叩かれた。
振り返ると茶髪ボブのかわいい女の子だ。大きな瞳が無邪気に輝いている。
霊火は一瞬誰だったかなと考え、思い出した。
「あれ、入学試験の時の子?」
「わあ覚えててくれたんやね! あ、そっちの地味目の人も受かってたんだね! あの時助けてくれてありがとう!」
入学試験で緑谷に助けられたと言っていた子だ。身振り手振りがいちいちかわいらしい。彼女がいるだけで周囲の空気がパッと明るくなる。
それにしても直前までの霊火と爆豪とのやりとりを見てなお霊火に話しかけたあたり、おそらく相当なマイペースだ。
彼女はそのまま緑谷に勢いよく話しかける。
「今日って式とかガイダンスだけかな? 先生ってどんな人なんだろうね」
「ちょ……近……!」
耐性ゼロのクソナードが無自覚グイグイ系女子に詰め寄られ顔を真っ赤にして撃沈するのを観測し、霊火は遠い目をした。
ヒーロー科なんてモテるに決まっているので、正直いつかはこうなる気がしてた。
だから早いか遅いかの違いでしかないとは思っていたが、思ったよりもだいぶ早かった。まだ入学式すら始まっていない。今回に関してはこの女子の距離感がバグってるだけな気もするけれど。
(なんかこう……叶わないとは分かっていても、他の人といちゃつくのをガッツリ目の前で見せつけられるのは普通に胸が苦しいというか……)
霊火が複雑な心境に浸っていると、さらに誰かが話しかけてきた。
「え~~、入学初日から滅茶苦茶やらかすじゃん。 あの爆発する男子とどういう関係なの?」
振り返ると、そこには華やかな雰囲気を放つ女子生徒が立っていた。
面白がっているような口調で、軽やかな笑みを浮かべている。癖毛のロングヘアが揺れ、全体的に大人っぽい雰囲気を醸し出していた。
制服の着こなしもおしゃれで、スカートの丈や襟元の具合など、明らかに上級者の技を感じさせる。
また随分と美人が出てきたなと思いながら話しかけてきた子に向き直る。
ヒーロー業、人気商売の割合が大きい以上容姿が良ければ良い程有利……というより容姿が悪ければ無限に不利を背負う事になるグロい構造があるので、やはりヒーロー志望はある程度容姿が優れた人が集まる。特に女性。
それにしてもここまでかわいいとそれだけである程度の人気は出るだろうなと霊火は値踏みした。
霊火は内心でガッツリ外見ジャッジをしながら表向きは嬉しそうに笑った。表情の作り方としては話しかけられてホッとした内気な子方向で仕上げる。
「正直私はあんまり関係ないというか、爆豪とも今日初めてまともに話した的な……?」
「それはそれでもっとヤバい奴じゃね?」
彼女は至極真っ当な指摘をしてケラケラと笑う。その笑顔には不思議と人を惹きつける魅力があった。
そして彼女は片手を霊火に差し出した。制服の袖がすらりとした手首を覗かせる。
「取蔭切奈。A組だからクラスメイトだよね。これからよろしく」
「殻木霊火だよ。内気で大人しい性格だから優しくしてね」
霊火は差し出された手を取って握手をしようとした。その瞬間──
ポロッ。と。
取蔭の手首が何かのおもちゃのように外れた。
手の中に温かい取蔭の右手だけが唐突に残され、霊火はフリーズする。
その後、切断された他人の手首が突然ガサガサと節足動物じみた挙動で高速で腕を這い上がり始める。
意外とホラーに弱い殻木霊火は絶叫し、いたずら好きそうな切奈取蔭は爆笑した。
――――――――――――――――――――――――――――――
流石はヒーロー科。"個性"強者しかいないのは当然だが、性格すらも強者側らしい。
それにしても霊火がここまでしてやられるのも珍しい。
中学校ではあまり悪目立ちしないように内気で大人しいみたいな性格でやってきたが、どうやらここでは通用しないようだった。
取蔭切奈によってあっという間に仮面を剥がされた霊火はブスッとした顔で机に肘をついていた。が、どちらにしても爆豪相手に発火したあたり化けの皮がはがれるのは時間の問題だったともいえる。
そう、中学の教室や緑谷の前では猫をかぶっていただけで、霊火は元々割と激しい性格なのだ。
取蔭切奈は霊火の斜め後ろの席で未だにゲラゲラと笑っていた。
それにしても教室内の位置取りやコミュニケーションに関してこの女は霊火の遥か格上だと認めざるを得なかった。
なにしろ霊火は爆豪との喧嘩という強烈に悪目立ちする行動をとったにも関わらず、彼女の働きかけによりクラスに自然と溶け込め、既に何人かと話せていた。
これがもし計算されたものならそれは相当な物だった。
「ねぇ、霊火ちゃん」
取蔭切奈が後ろの席から身を乗り出してきた。まだ目尻には笑みを残している。
「なあに切奈ちゃん?」
霊火は普通に返事をする。もはや愛想の良い優等生のフリをする気力も失せていた。
「あの地味目な……『デク』?くんとは、どういう関係なの?」
「…………………………弟?」
取蔭は一瞬、不思議そうな顔をした。
その視線がほんのわずかな時間自分の身体に向いたのを霊火は見逃さなかった。
「……………今、私の方が妹なんじゃないのって思ったでしょ」
「思ってない思ってない!!!! ハイしゅーりょー!!!! この話終わり!!!!」
自分が会話の地雷原に踏み込んだことを悟ったのか取蔭は急いで撤退していった。やはりネタにしにくい弱者のカードは最高だ。
霊火は彼女に反撃出来たことでちょっとだけ溜飲を下げて教室の前に向き直る。因みに霊火はこの二年間身長も体重も変わっていない。
そこまで幼児体型ではないつもりなのだが、服装によっては小学生に間違えられがちなのも事実だった。
そりゃどちらかというと姉より妹に見えるだろう。
チャイムが鳴ると教室の扉が開き、そこには寝袋にすっぽりと包まれた人影が現れた。首元には白い包帯のような布をぐるぐると巻きつけ、長い黒髪は無造作に垂れ下がっている。
総じてパッと見の印象は不審者そのものだった。
生徒たちの間からざわめきが漏れる。誰だこいつ、もしかして先生? と生徒の誰もが思っただろう。
その人物はゆっくりと寝袋から体を起こすと、充血した目で教室を見渡した。
「はい、君たちが静かになるまでに8秒かかりました。きみたちは合理性に欠くね」
低く沈んだ声が教室に響く。殻木霊火はこの人物を知っていた。
(イレイザーヘッド! 考えうる限り最悪のパターンだけど……)
アングラ系のプロヒーロー。その正体を知る者は少ないが実績は確かだ。
そして何より、霊火は彼を白雲朧の死因で見たことがあった。そう、彼こそが白雲朧の親友であの時遺された………
「担任の相澤消太だ。 よろしくね」
霊火の中でどうにも抵抗しようがない、強烈な懐かしさのようなものが芽生えた。
――――――――――――――――――――――――
”個性”『抹消』
視界に捉えた対象の個性因子を停止する”個性”封じの”個性”。
発動条件の緩さ、効果の強力さ、何をとっても一級品で『ドクター』の『手配書』の中でも超再生やワープに並ぶランク付けをされている極めて強力な”個性”だ。
そして何より、霊火にとって『抹消』と対峙するということは『死因』のついでに常時発動している『摂生』の方まで消されてしまうという致命的な問題を抱えていた。
霊火にとって『摂生』は文字通り命綱だ。
殻木霊火の身体は複数”個性”への対応や人間の死体を動かしているという性質も相まって生命力がかなり不足気味で、運動能力を犠牲にして生命力を倍にする『摂生』前提で無理やり活動している状態だ。そう考えると『抹消』で『摂生』を消されるということがどれぐらいマズイことか分かるだろうか。
霊火はあのご老体と違って本来の人間としての寿命を超えて生きているというわけではないため『抹消』を受けても即座に老化するということはないが、それでも色々と致命的な問題が発生する。そして隠している霊火の複数個性に勘づかれるリスクにもなるため、雄英に入学するにしてもイレイザーヘッドとは関わり合いになりたくないというのが正直な所だった。
これは『摂生』を切る訓練が役に立つことがあるかもしれない。どちらにしても気のりはしないが。
霊火が自分の運の悪さを呪っていると、相澤先生は話を早々に切り上げこう言った。
「はい、全員体操服に着替えて、グラウンドに集合」
イレイザー・ヘッドの声は淡々としていた。教室内が一瞬にして騒がしくなる。
「あれ? 入学式は? 私割と楽しみにしてたんだけど……」
季節行事(?)が割と好きな霊火は困惑した。そう、こういう式典もこっそり楽しみにしていたのだ。
霊火の隣の席に座る茶髪ボブの子も「オリエンテーションとかガイダンスとか!」と援護射撃をする。
しかし、先生は生徒たちの動揺など眼中にないといった様子で続ける。
「時間の無駄だ。これからグラウンドに出て"個性"把握テストを行う」
(めんどくさ~い)
霊火は内心で溜め息をつく。まだ春の朝は肌寒く、グラウンドに出るのは正直気が進まない。それに、いきなりの実技テストとは……。
イレイザーヘッドは疲れた目で生徒を見つめ、首元の布を少し緩めながら答えた。
「雄英は『自由な校風』が特徴だ。だから俺も『自由』にカリキュラムを組む。文句があるなら今すぐ帰れ」
冷たい響きだった。生徒たちは観念したように立ち上がり、更衣室への移動を始める。
霊火は展開の理不尽さに思わず目を細める。
外を見れば、春の陽光は明るく差し込んでいるものの、風は依然として冷たそうだ。霊火は再び溜め息をつきながら、周りの生徒と共に更衣室への足を進めた。
初期爆豪切れたナイフすぎる
クラス編成がかなり大規模に変更されています。せっかくの二次創作なので新鮮さを求めてみたくなりまして、このような変更をしました。
A組B組の基準やメンバーについては、活動報告の方に出しました。
たくさんの感想、評価ありがとうございます。とても大きな励みになっております。