040:学術人工移動研究都市
「……私言ったよね? 彼には手を出すなって」
冷たい声だった。
少女は耳にあてたスマホを爪先でガリガリと引っ掻きながら、苛立ちを隠さずに電話先を問い詰める。
『しかし彼が自分で決めて行ってしまったのですから、私では止めようがありません』
「それで偶々買い物中の彼に接触? 何かの悪い冗談でしょう?」
『私も後から彼を回収に来ただけで、全くの偶然です。それは貴女も分かっているはずですが……』
電話先の男にこちらの怒りは少しも効いた様子は無く、いつも通りの事務的な口調で返答がなされる。
少女は感情を隠すこともなく大きく舌打ちした。黒霧――霊火間の共感覚の正体も知らない癖に偉そうに語ってくれる物だ。
霊火がここまで不機嫌なのは、緑谷が危機に晒されたからだ。
今日の昼、合宿のためにクラスでショッピングモールに買い物に行き霊火が少し目を離した隙に死柄木弔と緑谷出久が接触したのだ。
麗日が途中で彼の様子に気が付いたから良かったものの、緑谷が極めて危険な状態にあったのは間違いない。
「……死柄木弔は、私の事を知らないんだよね?」
『ええ、伝えていません』
「その方がいいや。……一応言っておくけれど、
少しの沈黙。
向こうでどういう考えが働いたのかは分からないが、こう返事が返ってきた。
……妙にしっかりと情報が含まれた返事だった。悪いとは思っているのかもしれない。
『次の狙いは林間合宿です。今度は少数精鋭を送り込み、ヒーロー科の生徒を誘拐して勧誘するのが目的です』
「だろうと思った。義爛周りが慌ただしかったもんね? それじゃあ黒霧、
よほど予想外の返答だったのか沈黙が返ってくる。
電話口の向こうから微かな困惑が感じ取れた。しばらくたって、彼はこう言った。
『分かりました。貴女本人ではなく、『
「そういうこと。どうせ襲撃自体をやめろって言っても無駄でしょ? なら私も乗っかってやりたい事がある」
『貴女自身も標的になってしまいますがそこは?』
「事前に言ってくれたら私もそれぐらいは捌ける」
『それでは件の”彼”については?』
「生け捕り指定。”傷一つ負わすな”は流石に不自然だからやらないけれど、もし誘拐に成功したら私の方で回収する」
『了解しました。他の生徒については?』
「……あんまり傷つけて欲しくはないけれどね。ああでも……」
霊火は心底つまらなそうに、こう告げた。
「”誰”を勧誘するのかはこっちが見てあげてもいいよ」
『おや、心当たりがあるのですか?』
「むしろ心当たりが”無い”方を弾く感じ……絶対に
彼は
……つまり狙いどころは別にあるのだ。
そして専門外ではあるが、『検死官』として人の心がどうすれば折れるのかの心得はある。
「アドバイス。体育祭の上位は目立つけど、彼らは必然的に”自信がある”子でもあるから期待できないよ。そう言うのは
つい。
何人か具体的な名前と顔を連想してしまって罪悪感にかられながら、霊火は言った。
「体育祭下位。パッとしなかった子。彼らに上位陣との差を突きつけて『雄英にこのままいても大成しないよ』って吹き込んだ後、『こっちにくれば歴史に名を残せるよ、私たちには君の力が必要だ』って甘い言葉をかければもしかしたら……って感じ」
『なるほど。参考にしましょう。……しかし貴女はそれでいいのですか?』
「だって私も
少女は大きくため息をついた。
……これで神経が参るあたり、この数か月で雄英高校ヒーロー科にもそれなりの執着が出来てしまったらしい。
何とか皆を生かして帰す努力だけはしてあげようと思いつつ、それでも霊火は黒霧に助言する。
とはいえ話している本人もその有効性には首を捻っていた。
0%の確率を3%に引き上げているような感覚だ。
「人の心は不安定。ABCの条件をきちんと揃えて適切な方向から押したらあっさり崩れてしまう……はず。今回の場合は、元々自信家だったけれど入学後自信を無くしたパターンが一番高確率かなあ……」
『つまり?』
「中学が名門だとか実家が裕福だとか”個性”自体は分かりやすく強いとか、そういう条件を揃えている……つまり……”推薦入学者”から探してみるとか?」
――――――――――――――
▶7:00/機内
「最悪……本当に最悪……やだもう……なんで……」
「だ、大丈夫かい殻木少女……?」
2-1の配置で高級レザーシートが配置された、機密性の高い空間だった。小さな窓の外には雲の上の光景が広がっている。
窓から差し込む陽光が機内を照らす、富裕層や企業幹部向けの小型ジェット機の客室だ。
定員10名ほどの空間で実際に乗り込んでいるのは二人。
ガリガリにやせ細った男と、茶髪をハイポニーテールにした少女。
虚弱体質コンビだった。
そして少女――殻木霊火の方は命を削られているかのような絶望的な表情を浮かべていた。
その表情は恐怖と緊張と絶望で固定され、ぐったりした全身で極度の疲労を表現していた。
顔色が明らかに優れない少女を前にして、やせ細った男はおろおろしている。
窓の外には白い雲が流れていたが、霊火はそれを見ることもできずに深く目を閉じた。
「うぅううぅうぅうぅぅうううううぅぅうぅううぅぅぅぅ…………」
「この際だから聞いてみたいんだが、君は何でこんなに高い所が苦手なんだい?」
見知った少女のあまりの弱り方を目の当たりにして、思わず気になったことを聞いてしまうオールマイト。
少女は胡乱げな目線を男に向け、少し考えてこう答える。
「前世の死因が飛行機事故だったんです……」
「理論派のキミらしくない返答だね!?!?!? まだ余裕があると考えていいのかい!?!?」
別に冗談でもないのだが、取り合えず「冗談です……」と低い声で付け足す。そして高所恐怖症の少女はずりずりとシートからフロアに滑り落ちていった。
平和の象徴は見ていられなくなったのか、フンッ!!!! と気合を入れてムキムキになり、少女に向かって親指を立てた。
「大丈夫!!!! 万が一この飛行機が落ちても、私なら君と操縦士を抱えて陸まで行けるさ!!!!」
「……私の時も貴方みたいなヒーローがいたら良かったのになあ……。それと時間制限にはお気をつけくださいね」
ボンッ!! と男は元のやせ細った姿に戻った。
ゲホゲホと咳をして一呼吸。
このやり取りで少し元気づけられてしまった霊火はギュッと目をつぶると、何とかシート上に這い戻る。
「今回はⅠ・アイランドに招待して下さってありがとうございますオールマイト。私あの島に凄い興味があったんです」
「HAHAHA!! そうだろうね!! 体育祭の君を見て、気になっているんじゃないかと思ったんだ!!」
「……まあ本来誘いたい出久くんが体育祭優勝者枠で招待状を受け取りましたからね。だからといって私でいいのかなとは思いますが」
今回、I・エキスポに招待されたオールマイトには同伴者を一人連れていく権利があった。
彼はそれに霊火を選んでくれたのである。どちらにしても一般公開には行くつもりだったので、これは非常にありがたかった。
……因みに体育祭優勝者である緑谷の同伴という手もあったのだが、高所恐怖症である霊火に配慮してプライベート性の高いこちらを選んだ形だ。あちらは移動手段が通常のジャンボ機らしい。
あの殻木霊火が”緑谷出久の隣”を選ばない時点で、どれだけ無理をしているかを自分でも感じる。
「いやいや君も今となっては私の秘密を知る数少ない一人だからね!! 当然さ!!!!」
「……ほら、グラントリノとかは」
「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA冗談はよしてくれ殻木少女」
「何をされたらそんなトラウマになるんです?」
トラウマというのはやはり中々拭い難いものがある。
ゲホゲホと吐血し始めた彼の背中をさすりながら、霊火も青い顔でため息をついた。
すこし落ち着いた様子のオールマイトは、顔を上げるとその鋭い眼光を霊火に向けた。
「それで殻木少女、確認するまでも無いと思うが、I・アイランドとはどのような場所かね?」
「はい、オールマイト先生。I・アイランドは学術人工移動都市です」
ポニーテールの少女は人差し指を立てて説明を始めた。
曰く、世界中の才能を集め”個性”研究やヒーローアイテムの開発を行う場所であると。
曰く、島ごと移動可能で警備システムはかの『タルタロス』に匹敵すると。
曰く、そこで
(……まあ”表”の最新鋭が集まる場所ってイメージがあるけれど……)
「流石だね殻木少女。期末テストでまたしても満点だった君に聞くことじゃなかったかな?」
「えへへ……私、頭の良さを褒められたときは素直に受け取ることにしているんです」
胸を張る(顔色が悪い)少女の頭を撫でるオールマイトは穏やかな表情だ。
……今回の期末テスト。実はどの教科の先生もいわゆる”満点防止問題”を盛り込んできていた。特にエクトプラズム先生の数学はかなり大人げなかった。普通に解けたが。
自意識過剰でなければ、あれはどう考えても霊火を狙い撃ちしたものだった。
結果、霊火以外の生徒が割を食った形となる。噂によればB組にはこれにある程度対抗した人がいたらしいが……。
「……ところでアイランドということは、あのデヴィット・シールド博士の招待だったりするのですか?」
「おお流石殻木少女!! 私の古い親友と紐づけていたか!! しかし違うな、今回は彼の娘のメリッサに招待されたんだ!! 実は私が行くのはデイブへのサプライズでね!」
「え、あの方には娘さんがいるんです?」
「ああ!! 彼女と会うのも久しぶりで……どんな風に成長しているか楽しみだ!!」
デヴィット・シールド博士といえば世界的に有名な”個性”研究のトップランナーだ。オールマイトのアメリカ時代の相棒でもある。
もちろん霊火は、
「……一応聞いておきたいんですが、彼は『OFA』の事は?」
「……知らせていないよ。この情報を知ることは大きな危険を伴う事だからね」
「……『AFO』がまだ生きていると?」
「ああ、最近嫌な予感がしていてね。あの脳無とかいう敵が複数”個性”を持っているという所からだが……」
(……ややこしいな。オールマイトは『AFO』が生きていることに気が付いてはいるのか)
霊火は軽く息をついた。『あの人』はもちろん生きているのだが、それを勘づいている事自体はこちらとしてもありがたい。戦うことになるのは緑谷だし。
少女は目を細めて弱々しい口調で、別の確認を行う。
「ちょっと整理しましょう。博士とメリッサという子について、”トゥルーフォームを知っているか”と”怪我について知っているか”。そして私や出久くんがオールマイトにとってどういう立場と説明すればいいのかも教えてください」
「な、何故だ殻木少女? そこまで気を付ける必要は……」
「……
高所恐怖症で激烈に顔色が悪い少女が目を閉じながらも低い声でブツブツブツブツと呪詛を吐きながらボルテージを上げ始めた。八木がさっきとは別の意味でおろおろし始める。
「マッスルフォーム維持時間60分で”I・アイランド”!! 自分がどれだけ有名人で人気者かはしっかり分かっているだろうに……!! そこでオールマイトでいられるのは60分!? 空港でファンに囲まれてサインねだられるだけでそれぐらい行きそうだし!! パーティーとか挨拶とかはどうしてもマッスルフォームである必要がある以上、アリバイ工作系推理モノの犯人みたいな過密スケジュールになるの確定だもん……!! 一体全体何と戦っているんだ私たちは……!!」
「す、すまない殻木少女!! 日本に帰ったらきちんと引退発表をするつもりだ……!!」
「とにかくアイランドでは”変身の瞬間”だけは見られないように細心の注意を払ってください!! ”八木さん”にすぐ戻れるように、パーティーの時以外ヒーロースーツを着ない事!! 私も貴方と話そうとする相手の気を引いたりして出来るだけカバーしますから!!」
そんな感じで虚弱体質コンビを乗せたビジネスジェットは”I・アイランド”へ向かう。
「……やはり君は緑谷少年とは全くタイプが違うな。落ち着いて理路整然とした……少し『ナイトアイ』と話しているような感覚になる」
「喧嘩別れした相手と似てるって言われてもなあ……」
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▶8:00/空港ロビー
「雄英体育祭優勝だなんてすごいね……!! わあ凄い……触ってみると筋肉質なんだね……腕の傷はあの体育祭の物……?」
「ち、近……」
「どんな”個性”なの? コスチューム少し改造したほうがいいんじゃ……」
「ち、近……」
「……すまない少し彼から離れてくれないだろうか。女人に近寄られて緊張しているようだ」
プライベートジェットから降りた霊火とオールマイトは、厳重なセキュリティゲートをくぐって空港内に入る。
霊火の方は空の旅でボロボロに衰弱中だ。一方のオールマイトはパスポートの写真がマッスルフォームだったため、初っ端から貴重な制限時間を消費する羽目になっていた。
そして空港のロビーに入ってすぐ、二人は遠くの方で緑髪の少年が金髪の美人に絡まれているのを視認する。
緑谷がスタイルバツグン美女に近寄られて赤面しているのを見た霊火は、そのままピシリと固まった。
そのまま動くことも出来ずに唇をギュッと引き結び、じんわりと涙目になる霊火を見てオールマイトは焦り始めた。
「殻木少女……!! 落ち着いてくれ……!! あの子がメリッサだ……!!」
「なお悪い……!!」
飛行機に精神をやられたところに無駄なダメージを負った霊火だったが、それでも何とか立て直す。
そして彼らも霊火たちに気が付いたのか、3人そろって駆け寄ってきた。
緑谷の同伴者はクラスメイトの常闇踏陰だ。彼は驚いたように霊火に話しかけてきた。
「……!! 殻木!? 此処で何をしている? 如何なる宿命でこの隔絶されし孤島に訪れたのだ?」
「私のお父さんがこのアイランドのスポンサーなの。それで招待状を手に入れて、オールマイトとは今ここで会った所」
全てが大嘘だったが、目配せをされた緑谷も事情を察したようだった。
一方で金髪美女の方は目を輝かせてオールマイトを見つめ、そのまま彼に飛びついていった。
「マイトおじ様~~!!!! お久しぶりですおじ様!!!!」
「メリッサ~~~!!!! おお随分と大きくなったな!!!! もうすっかり大人の女性じゃないか!!!!!!!!」
再会の感動を分かち合う二人を見た男子たちが口をぽかんと開けていたので、霊火はそっと答え合わせをしてあげる。
「……親友の娘なんだって。オールマイトはあの子から招待状を貰ったみたいだよ?」
「あ、ああなるほど!! メリッサ・
「古き知己との再会……」
緑谷の方は察したようだ。常闇の方は良く分からない。
3人でこそこそ話しているうちに、背後では一段落付いたようだった。
「早くパパを喜ばせてあげなくちゃ。行きましょう!!」
「あ、ちょっと待って」
霊火は振り返って金髪ちゃん――メリッサを止めにかかる。
彼女は驚いたようにこちらを見る……身長差的に見下ろす形になるが、不思議そうに首を捻った。
「……あれ、どこかで」
霊火は軽いため息をつくと、指先を空中でくるりと回転させて”個性”の火の玉を複数出現させる。
それを見て金髪ちゃんは何かに気が付いたかのように「あ」と声を上げ、パッと花が咲くように笑った。
「もしかして殻木さん!?!? 雄英体育祭の!?!? 初めまして!!!! 私メリッサ・シールド!!!! あなたの体育祭、こっちのアカデミーでも凄い話題になったの!!!! 会えて嬉しい!!!!!!!!」
「初めましてメリッサさん。名前を知られてるなんて照れちゃうな……やっぱり分からなかった?」
「だってあなた髪の色も髪型も全然違うんだもの!!!! あの映像、本当に何度も見たから金髪の印象が強すぎて!!!! でもよく見たら絶対に殻木さんだなって!!!! え、小さくて可愛い!!!!!!!!」
グイッと距離感を詰められ、パッと手を取られる。
……身長もスタイルも悲惨な戦力差で霊火は少し悲しい気持ちになる。対抗しようがない。
「あなたも一緒にパパに挨拶に行きましょう!!!! パパも会いたがっていたわ!!!!」
「あーその事なんだが……」
オールマイトが会話に割り込み、霊火は高速で緑谷にアイコンタクトを取る。
きょとんとした顔のメリッサに向けて、オールマイトはこう提案した。
「折角だから緑谷少年と常闇少年にここを案内してあげてくれないか? デイブの所には私と殻木少女が行くよ!!!!」
「え、でも……」
「彼を驚かせたいんだ!!!! それにそこの彼らも優秀なヒーローの卵だ!!!! きっと楽しいぞ!!!!」
「わあ……たしかにメリッサさんがあんないしてくれるとうれしいなあ」
「緑谷……?」
不審そうにするメリッサと常闇だったが、彼女の方は何かに気が付いた顔をした。
「わかった。 何か機密事項なのね? それじゃあ私が責任もって彼らを案内するわ!!!! じゃあねマイトおじ様!!!! 殻木さんも後で話そうね!!!!」
――――――――――――――
▶8:30/アイランド内路上
「出久くんが察してくれて助かりました」
「君たちは本当にツーカーだね……。メリッサに私のトゥルーフォームを見せられればこんな事をせずに済んだのだが……」
「ツーカーって古いですよ。とにかく私が”八木さん”を知っている理由は”学校内で偶然知ってしまったから”で行きますので」
何もかも、オールマイトのマッスルフォームの時間を節約するためだった。
彼のマッスルフォーム維持可能時間は60分。こう言う細かい移動をマッスルフォームでこなしていたら、あっという間にファンに囲まれてすぐに制限時間になってしまう。
つまりメリッサとの対面から博士に会うまですべてムキムキのままというのは無理があるのだ。
だからメリッサとの再会はマッスルフォームの姿で対応し、その後なんとかしてメリッサを引き離す必要があった。
そして八木俊典の姿でアイランド内を移動してファンを躱して制限時間を節約するのが目的だ。
作戦は成功したというのに霊火は少ししょんぼりしていた。
八木が気遣うように少女を見る。
「緑谷少年と見て回らなくて良かったのか? 私に同伴する必要は必ずしもないと思うが……」
「念のためです。それにデヴィット・シールド博士は流石に見ておきたいというか……」
そんな霊火のファッションは、かつて緑谷とリムジンに乗って四ノ森避影の痕跡を追った時と同じストリートファッション(黒のカーゴパンツ・オーバーサイズの白Tシャツ・黒キャップ)だ。
……実はオールマイトだけでなく、霊火の方も結構な有名人だ。
『ステイン殺し』としての知名度もあるが、この”I・アイランド”に関しては『体育祭のオーバーテクノロジーちゃん』の知名度も相当高いことが予想できた。故に霊火は余計な注目を避けるためヒーローコスチュームを着ていない。
そして体育祭やステイン戦のプラチナブロンドから一転して、今の霊火は茶髪のハイポニーテールだ。関係性の浅い人が今の霊火をパッと見で判別するのは少し難しいだろう。
ポニーテールの少女はポケットから赤いフレームの眼鏡を取り出して掛けると、そのままキョロキョロと周囲を見回す。
「良く似合ってるよ」
「度は入っていませんけれどね。あ、あの建物じゃないですか?」
劇場版ヒロアカ、とても面白いので見てください
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