大丈夫‼俺、悪意はない外来種だよ   作:性癖サンドバッグ

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新大陸開発状況見聞

主人公達の出会いと成長の為にだけどまた別行動になってしまった。

 

自分達はこちらの大陸での荒事用の人員なのだが、クロロをピエロに売った事がパクノダ経由でバレると面倒だ。

試験中の問題を解決する手段としては最適だったけど、後始末が面倒なやり方だったかも知れない。

 

こちらでの情報収集は影の人達が使えるから、自分達の必要な問題が起こるまで新大陸で過ごした方がいいだろうか。

 

ちなみに影の人達は自分達では無く一般人のQoL所属の人達だ。

無自覚な情報提供者(バックドア)』によって操作されていて自覚無く見聞きした情報を提供してくれている。

恐らく量子コンピューターと呼んでいいQoLのメインフレームに情報が寄せられ解析される。

確実に量子コンピューターだと言えないのは念能力を組み込んで作った物なので正式な形であるか分からない為だ。

 

こちらの大陸ならどこにでも居て、情報を収集出来るのはやはり人間だろう。

動物や虫などを操作する方式だと、その場にいる事が不自然に思われたら能力が発覚しかねない。

 

これからは影の人達も旅団やヒソカの動向も優先情報として把握しておいて欲しい。

 

後は、なにかこちらの大陸でしておく事はあっただろうか?

ああ、メンチさんに依頼を出しに行くのもいいだろう。

 

新大陸産の動物で個体数が多い物や繁殖力の高い種の食用可能なもので作る、郷土料理の開発なんか頼んでみるのはどうだろう?

新大陸に人が住み続ける限り名前の残る大仕事になる。

 

 

◇◇◇

 

 

「で、仕事の話って直接しなきゃいけないモノだった訳?」

 

メンチさんを探して、アポを取って仕事の依頼をしに来たのだが、依頼内容を電話で話さなかった事を訝しんでいる様子。

陰謀とかでは無いので安心して欲しい所だが、

 

「受けてもらえる場合の移動が念を使った長距離移動になりますので、その関係になります」

 

察しが良いならこの時点で仕事が新大陸関係と気が付くだろう。

 

「依頼したいのは郷土料理の作製になります」

 

「なんでわざわざアタシなのよ、食べたい料理の種類によっては適任者が変わるわよ?」

 

これは開発とは伝わって無い感じかな。

 

「既存の料理では無く、家庭でも作れる事以外は条件がありません。自由に開発して貰って結構です、依頼した理由は試験とは言え縁が出来たからですね」

 

「あんたらが主導で開発してるって話の土地の話ね」

 

「はい、うち以外は利益の約束された土地の開発にしか目がいかない様なので専有出来てしまっています」

 

ハンター協会はうちからの依頼で未開発地での探索の経験を積んだりしている。

しかし国家は人類の技術で航海可能な範囲にある大陸の捜索や入植を検討している様子はない。

カキンで真林館事件も起きたし、やはり直接関わらない場合原作で起きていた事は起こるべくして起きるのだろう。

 

「いいわ、受けたげる。けど半端な仕事はしない、美味しい料理を作る為の手間は必要と認めさせてみせるわ」

 

「手間の掛かる料理も祝いの席の料理と考えれば問題ないですが、普段食べる様な家庭料理も考案してくださいね」

 

世界有数の料理人で新しい環境にも適応が早そうな若い人材だけど、料理に関して妥協を許さない性格はどこまで拘るんだろうか?

考案したレシピの公開さえしてもらえれば十分に黒字だろうから細かい条件は事務方に投げとこう。

 

 

◇◇◇

 

 

メンチさんのこちらでの予定を消化した後で飛行船に乗ってQoL所有の小島へ飛んだ。

ここは治外法権が認められているので、空港を警備している人員は軍の装備と遜色ない武装で周囲を警戒している。

検疫の為の施設を通り抜けて内側と外側からロックを外して転移ゲートの部屋へと入る。

 

「物が物だけに警備が厳重ね」

 

「間違っても向こうから生物や病気をこちらに運んでしまう訳にはいかないので必要な手間です」

 

向こうの生き物が平気でも人にうつる過程で変異したらどこまで問題を起こすか予想が困難だ。

 

疚しい事をする為に人の居ない環境を求めたと思われない為に、十二支んのメンバーなどからも開発に手を借りて向こうの確認をしてもらったりしているがハンター以外の人が傍から見たら悪の組織が秘密基地作ってそうな場所だよな。

 

常駐しているメンバーにオーラを注いで転移ゲートを稼働してもらい三人でゲートを潜った。

ブハラさん?向こうは常時大食いな人に対応できる食料生産体制ではないから今回は縁が無かったという事で。

 

ゲートを潜っても環境が激変するなんて事は無く、同じ作りの部屋に出るだけだ。

ロマンが無いのは分かっているけど、効率重視だとこれが作りやすい形だった。

 

変わったのは部屋にいた人員くらいで人数と渡航申請理由の照会が終わったなら、転移ゲートの部屋のロックが解除され外に出られる。

 

「こちらでの決まりとして外に出る前にギアススクロールによる犯罪行為等を禁止する契約に署名して貰う事になっています」

 

「それ仕事で呼んだ相手でも、書かせてるの?」

 

「例外はないので自分達も一緒に同じ内容の契約をこちらにいる間は結ぶ事になります」

 

「まっ、いいわ料理をしに来てるんだから無駄な事(はんざい)なんてしてる暇ないわ」

 

「それとは別に今回の仕事の報酬など含めた契約の書類を、事務の方で作成して貰っていますので寄って確認してください」

 

「稼いでるし阿漕な真似したって話は聞かないけど確認は大事よね」

 

書類に問題などは無かった様で確認を終えた後、こちらの大陸で活動している先輩に引き継いで食材の検分をしてもらう。

 

 

◇◇◇

 

 

新大陸の発見から数十年経っているが、開発は進んでいるが入植はまだ始まっていなかったりする。

自分達がいるのは海上メガフロートであって新大陸の陸地ではないのだ。

 

言い訳の様になるが仕方ない部分もあった。

念の存在を前提とすると必要になる物が既存の都市とまるで違って来るのだ。

 

調査段階でもハンターだけなら道を敷く必要も無く、申し訳程度の獣道に目印を加えたぐらいで進む事が出来た事。

資源となる物を見つけた場合、採掘にも重機など使わず人力で可能だった事などだ。

重要なポイントには転移の為のマーカーを設置すれば日帰りで仕事が出来る上に、物質収納能力があれば運搬も個人で出来てしまう。

 

採掘地で精製などをしない為に環境にも悪影響が少なく済み、普通の開発では無理なやり方がこの大陸の常識になってしまっていた。

 

入植したらそれぞれが独立した自己完結型都市を前提としていたので、その為に開発を依頼していた水質浄化設備や空気清浄化設備が海上でも工業を可能としてしまう程の完成度だった事も都市建設を無理に進めない理由になっていた。

 

この発明だけで巨万の富を得られる設備を開発した人物は、特許の取得などをQoLにぶん投げて都市の簡易メンテナンスを行うドロイド構想にお熱である。

 

個人で特許を出した場合の影響や商売敵からの有形無形の嫌がらせなどを考えると、QoLからの報酬で満足して次の開発に集中する方が魅力的らしい。

結果を出すのなら方向だけ指示して設備を整え開発期間や経過に口を出さない環境は開発側として破格らしい。

 

月一で他のチームなども交えて研究内容が被っていないかの確認を兼ねたブレインストーミングくらいはするが、他は開発者にお任せである。

ギアススクロールがあるので研究をしている振りで資金や資材を私欲の為に利用出来ないからこの方法が出来ているとも言える。

 

肝心の新大陸に造る都市だがコンペが難航している。

全く新しい様式の都市の造りでここで成功したなら間違いなく歴史に名前を刻む偉業になるが、使い勝手の悪い物を造ってしまったならば、金と時間を無駄にする諺に自身の名前が使われかねないのだ。

 

いくつかのグループが都市の精密模型などを作りその中で念で操作した人や物の流れが無理なく無駄なく通るかをいくつものシチュエーションで試行している。

 

どれも問題らしい問題は出ていないのでそれぞれ建造に入ってもいいと思うのだが、一番最初に新環境に適応した都市を造った実績がどのグループも欲しい様だ。

正直どの土地に建てるかで相性も有る以上ここまで設計出来ているなら基礎だけでも造り始めて欲しい所。

 

このままでは海上メガフロートが自己完結型都市の代わりになってしまう。

実際この海上施設で出来ない事は資源の採掘くらい、メンテナンス性も考えて造られているので後半世紀くらいならここを拠点にしても問題が起きない。

納期優先で失敗するくらいならいい物を作らせようそれがQoLの方針だけど、もう少し進行が見られたら嬉しかったのだけど。

 

 

◇◇◇

 

 

他の大陸で採れる資源は似た物が大体揃っているが、この大陸独自の品としては宝石が上げられるだろう。

元々産地毎で特色の異なる物が出やすいのでストーンハンター垂涎の品も出たようだ。

 

ギブソン師範代から呼ばれて来たビスケは当時面白い反応をしていた。

十年使く道場に籠っていた奴が自分に負けだしてから道場を出たら、自分に負けた事を気にして道場を去った様に見えても仕方ないが実際は関係なかった。

 

十年近く仕送りで生活していたけど、家に帰っていなかった事や、ハンターライセンス取ったのに何も仕事してない事に気が付いて働き始めただけだったのだから。

最強(師匠)に脳を焼かれているので鍛錬のついでで働く形だったが。

 

それを本人から聞かされたビスケはそれはそれでどうなんだと、微妙な表情をしていた。

十年近くそれに気づかない事ってあります?と強化系の集中したら他を忘れる悪癖を初めて見る生き物の様に観察していた。

 

やはり才能が有ると同じ道を進む事を諦める者が出て、見送るしかない事があったのだろうか?

自分達の周りでは起こらない事なので非現実感ある出来事だ。

 

 

 

 

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