ハジメが元服するくらい時間が経ったのに未だ島暮らしです。
島自体は開拓が進んで村を増やし人口も増えているけれど、能力者のレベル上げに時間を取られた。
時間をかけた甲斐あって、G.I編のゴン達くらいのオーラ量はあるはず。
四大行やその応用の精度はボロボロに負けているだろうから、才能と師匠の有無はやはりデカいと思う。
モレナ組と違ってリスクを減らした上で元々が念能力者なのをレベルアップさせるからか、クールタイムが挟まれて連続でLVUPできず時間が必要になってしまった。
その分最低限の人員以外のレベルも上げる事ができ、探索の補助ができる能力も用意できたから良しとしよう。
某サンドボックスゲーの様な視界に入った範囲が記される地図を作ったり、手にもって知りたいモノを唱える事でその方向を示す方位磁石を作れた。
魔法学校の地図が理想だったが、コストが嵩むのでG.Iにもあった仕様の地図にした。
方位磁石はクラピカの使う鎖の下位互換にも思えるが、俺が見た事も無いモノでも方向を示せるのでそこまで悪くは無いだろう。
それによって現在位置はジャポンとヨルビアン大陸の間のどこかだと判明。
ジャポンはいつから鎖国が行われているかが分からないので、ヨルビアン大陸側に行くことになる。
才能の卵も恐らく出来たが、誰の卵も孵っていないので未知数だ。
大陸探索に出る人員に持たせる転移能力のための位置マーカーも用意出来ているので、一度到達した場所なら島と行き来が出来るようになる。
大陸側専任で活動する者が必要になるのでハジメも第二陣で大陸に行かなければならないが、新婚だから長時間家を空けると不審がられるだろうから、日帰りでどうにかしたいところだ。
◇◇◇
今の俺達が求めている事は、QoLの向上だ。
医者のいない離島で薬師や産婆さんなどに頼る現状は不安でしかたないし、なにより家電製品が無いのが致命的に面倒だ。
他にも系統別修行についてなど念の知識がある師匠や神字の知識など欲しいモノは大量にある。
しかし根底にあるのは生活の質をどうにかしたい、これにつきる。
最悪まだ人類の入植していない大陸に確保出来ている人員で移住することになるが、出来れば避けたい。
大陸に移動した際に支部でもいいので心源流があったら一人は通わせたい。
体作りや隙の減らせる構えなど念抜きでも欲しい技術がいくつもある。
心源流で思い出すのは、様々な原作に登場するキャラ達だ。
俺達の原作の登場人物に対しての心証は顔と名前の一致する有名人くらいのものだ。
誰かに有利になるように肩入れしたいなどはこれといって無い。
ビスケ(真)美人だなとか、サソリのキメラやカミィはスタイル良くて美しいけど性格に難ありで近寄るのはないなとか。
主人公達は凡人には眩しい生き方だなと思うが、肩入れしたくなるか?そう聞かれたら「別に?」と答えるだろう。
今はそう思っているけど、俺達全員が一緒に行動したりすれば情が移って流されるんだろうなとも思っている。
しかたねぇよな凡人だもの。
◇◇◇
大陸への到達は時間をかけただけあって拍子抜けするほどあっさりと実現できた。
人里の探索も上手くいき、そこそこ大きな街を早期に発見できた。
強化系能力者に五感強化の発を用意させた甲斐があった。
海岸沿いの船が沢山停泊している街で、陸側も線路が見えるので発展しているだろうと期待できる。
原作の時間軸でも帆船が現役だったので、船からでは今がいつ頃の年代なのかは判別できない。
直接街の住人に確認したいが、会話が不自然になるようなら違う手段で確かめよう。
「やぁ、そこの人。この街の景気はどんなもんだろう?」
「ああ?なんだ、あんたらは」
「村から出て来て出稼ぎ先を探しているんだけど、ここは仕事ありそうかね?」
「田舎から出てきた若モンか、電車も通ったし探せばあれこれ手を必要としとるだろ。ここなら田舎で燻るよりは悪くないだろう」
タバコをふかしながら立っていた住人らしき人物に聞いて返って来た答えはこの街は発展の最中であるらしいとの事。
問題は電車が走っているけど、馬車も現役な時代で街に来た感想がここも田舎じゃねえか……そんなものだった事だろう。
「ありがとう」
返せる物は持ってないので頭を下げ感謝の言葉だけでも送っておく。
手をひらひら振りながら田舎から出てきたガキから搾るほど落ちぶれてねえ、さっさと仕事見つけろよと声をかけられた。
原作を見ていると割と人を食い物にする連中が描かれている世界なので、普通の対応でも善性の人物に出会った気になる。
しかし街中の様子を見て欲しかった家電の全てが未だ開発されていないと判明してしまい、全員が宇宙猫状態になってしまった。
落ちていた新聞から今が1900年代の初め頃だと分かったのが有益な収穫だった。
この情報で2000年くらいで約100歳とネテロが言っていたので、ネテロが産まれてはいるが心源流はまだ無い事が確定してしまった。
ここから半世紀くらいは我流で技術と知識を蓄積しながら修行の改良をしなければいけないらしい。
ただハンター試験自体は既に始まっているので、ライセンスを取れそうなら取得しておきたい。
裏ハンター試験があるならば、我流だと言えば念の基礎を教えてくれる程度に情報は蓄積されているだろうか?
◇◇◇
人里に出てきたからには、俺達の事情が露見しても即排除にならないように力をつける必要がある。
露見させない事が大事だし、気をつけはするけれど。
それには、これから才能の卵を孵す世代で様々な分野の大手になって貰う事でクリアしたいと思っている。
具体的には電気、金融、物流、医療、マスメディア、通信技術などだ。
出来ればジョイント型の能力を使っている秘密結社くらいに思われるならいいけど、頭いい連中が多すぎるからどこまでバレるかも分からないのがキツイなあ。
兄弟や父に対して能力が発動した時点で薄々気が付いていた事なのだが『一人は皆の為に』を作った事で問題が表面化してしまっていた。
俺の意識はどこにあるのか?と言う問題だ。
元からオリジナルは既に死んでいると認識していたので、増えた連中が自分こそがオリジナルなどと考えて反乱が起きたりはしなかった。
しかし、どの体も自分と認識していない状況が続いたせいか、念で作ったネットワーク上に意識があるように感じる状態になっていた。
体に入っていて会話をしたりしているとも認識しているのだが、第三者目線で自分の行動を観察している気もするのだ。
在り方が人から遠ざかればそれだけ理解できないモノとして討伐される危険が増す。
原作の舞台となった大陸なら没入感を求め、体感型アトラクションぐらいの気持ちで楽しめると思っていたが、そもそもこの街はヨークシンではないしあってもまだ作りかけの状態だろう。
しばらくは大陸を巡り、街と言える規模の場所には最低一人でもいいので俺が常に居る状態にしたい。
出来るなら行動の不自然さなどをフォローするために周囲の人物ごと侵食できるのが理想だ。
これからの活動は隔離され秘匿可能な場所ではなくなるので、侵食する人物も選ぶ必要がある。
成長させたい分野に関わりのある事が理想だが、パトロンとして開発を支援するのもいいだろう。
何かの団体を立ち上げて、財閥や複合企業体を形成出来れば技術の進歩と護身の両方の目的を達成出来るだろう。
QoL財閥、掲げる目標は『今日よりも良い明日の為に』これなら秘匿技術を使っていてもクライムハンターなどの標的にならずにすまないだろうか?
最悪を考えるとやはり、近代5大陸の外側の大陸を開発して移住するプランも始動させておいた方がいいだろう。
そのためにはまずこの大陸の地図を埋めて他の大陸にも進出する必要があるが、それは時間さえあれば問題なく実現できるだろう。
その他では今できる事だと流星街の位置も知っておきたい。
物資の提供と引き換えになら、他の国では法律で認可されていない技術の実地試験が法的な空白地故に可能になる。
これは各分野で成果を出せるようになってから必要になる事だが、準備はしておこう。
飛行機の開発が暗黒大陸の問題もあり制限されている世界なので、飛行船が長い間使われるのでそこにも注意を払っておこう。
◇◇◇
文明育成ゲーを倍速で見ている気分になるほどに計画は順調に進んでいる。
1930年代まで進み我流の修行でも徐々にジョイントを使わず個人で有用な発を作れるようになって来ている。
経営者や政治家などをしている俺の活動は人間不信になりそうなので、大多数の俺達は「フーン大変そうだね」くらいに流している。
思いがけず順調に進まなかったのは、才能の卵だった。
卵は孵ったし願った能力の向上も問題なかった。
予想外だったのは脳にバフをかけるくらいに思っていたのに、念獣が卵から孵ってしまった事だ。
どんな理屈で才能の上限突破をするのかを思い描けていなかった事と、前世で最後に出ていた継承戦編の印象が強かったのだろう。
幸い守護霊獣の様な卑猥な見た目のモノは産まれなかった。
雄々しいと言っていたが、御立派とは言えない短さだったり、尻からオタマジャクシがこぼれていたり見た目が酷かった。
あれら守護霊獣は死者の念が影響していたり、強力な霊獣を誕生させるための儀式が問題だったのだろう。
見た目の生々しい欲望の醜さが際立っていたが、召喚の儀式と戦いの舞台を整えるモノ、そして最後の一人になった勝者へ与えられる
死んだ参加者が入った棺からエネルギーを集めている様子もあった、それらのシステムは聖杯戦争を連想するモノだった。
出す被害に対して得られる利益が釣り合っていない様に思える所もZEROと印象が似ていたと思う。
カキンの継承戦。
あれは一応長男が有利に始まる仕組みだったので、長男は恐らく国王の子供なのだろう。
有利に始まるが高圧的だと袋叩きに遭うので、やはり本人の資質が王に向いているかが一番問われるのだろう。
マフィアのケツ持ちをしている王子は二線者の組長の子供として描かれていたと思う。
第3王子は母親要素が強すぎたが、第7王子は父親の面影があると思う。
ただ組長が代替わりして姿を確認できなかった第4王子は誰の血筋なのかあやふやに見える様に意識されていた。
章ボスっぽい演出や伏線はどうやって回収される形だったのだろう。
原作はいつも予想を超え、そんな事になるのかと思わせる形で話が進んでいたのを今も覚えている。
ツェリはクルタ襲撃の黒幕でパイロを手にかけていた。推定父親となっている先代エイ=イの組長がサラサの件の裏にいたなら旅団とクラピカの物語はこの継承戦編でけりが付くだろう。
しかし安直な気がするのでもっとエグイ話になりそうとも思っている。
気にはなるが安易に能力ブッパで終わらせる事のできない頭脳戦の舞台なので直接見に行くことは無いだろう。
俺が船に乗ったとして、頭脳戦で役に立つ場面が全く想像できない。
20万の贄とか言っていたし、船から出たら死亡するルールが適用されるのが王族だけとは限らない以上は物見遊山で行くべきではないだろう。
新たな課題はレベルが上がって、オーラ総量や肉体の性能は上昇しているけど技量の上昇が追いついていない事。
試行錯誤はしているし四大行と凝や流は精度や効率が上がったのは体感できるのだけど、系統別の修行は原作に出ていない系統は行き詰っている。
ネテロ会長早く道場開いてくれ。