大丈夫‼俺、悪意はない外来種だよ   作:性癖サンドバッグ

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痛みを伴うセイチョウ

 

クソのような腹芸を求められる企業間の折衝や政争からは役割が外れて喜んでいたら、地獄の入り口に背中を蹴られて放り込まれたギブソンです。

 

まあ、企業側も暗黒大陸案件の地獄逝きの誘いがあったみたいだけど、明らかに想定や準備が温かった事を口実に難を逃れたらしい。

また厄災持ち帰るだけで終わる天丼オチは止めて欲しいものだ。

 

上の連中は人を送り込むだけで現地を知らないから、生還率1%くらいの過酷な痛みを実感しておらず成長出来ないのだろう。

 

 

◇◇◇

 

 

叩いて伸ばすを文字通り実行する先輩方のお陰で無意識に近い状態で型が体に叩き込まれています。

中には叩いて()ばすと叩いて()すが大して変わらないだろうと考えている先輩もいる問題もあるが。

 

「型を意識しなくとも型通りに動けるよう体で覚えろよ‼」

 

型通りに動かなければ拳や蹴りが直撃するので、痛みから逃れたいなら型を体に覚えさせるしか道が無いのだ。

 

最低限拳の握り方や型の動きを教えられた後に意識飛ぶまでする組手は、この時代だと普通の鍛錬になるのだろうか?

念能力者で頑丈だからこのやり方なだけで、一般の門下生はまた違う指導なのかも知れない。

どちらにせよ、未来ではいじめになるので指導方法の改善も課題として意識したい。

 

「型を崩すのは基本が出来るようになってからだ、変な箇所に負荷をかける受け方は怪我の元だっ‼」

 

熱心に指導してくれているのは分かるのだけど、修行って過酷なものだな。

強化系の頑丈さと回復力をフルに使った上で、道場にいる回復系の発の使い手まで動員しての組手時間延長は、俺に武における成長期をもたらしている。

 

しかしこれは成長痛とは言わないと思うよ先輩。

 

本当に熱心に教えてくれているけど、非常に暑苦しい。

碧い猛獣とかが親戚にいそうだ。

 

 

物理的に骨の折れる鍛錬をマシにするために発を作って『皆は一人の為に』で送ってくれたのは助かるが、技量の上昇が俺より早いのがいるのにへこまされる。

変化系は技量戦士になりやすいのか?

 

『虚構コロシアム』

 

体を休める為に絶を使う事で発動可能になり、完全没入型のVRを意識した格ゲー式の鍛錬を休みながら出来る。

この能力の使用によって対人戦闘経験を通常の倍以上の密度で熟せるようになった。

 

相手は自分だけだが、系統の違う能力者を相手にするのは意味があると思いたい。

息抜きにもいいし、まだ上位ランカーだから暇潰しの対人ゲーとして楽しめている。

 

娯楽に溢れた現代から娯楽の無い時代に突っ込まれたせいで、念能力者バトルが楽しくて脳汁がヤバイ。

語彙力が無くなるほどに、この娯楽に生産系以外の皆がのめり込んで熱中している。

 

試合ではなく死合いの経験が溜まって行っているが良しとしておこう。

 

ただリングアウト無し広い空間での遮蔽物無しで引き撃ちは駄目だろう相性が悪い。

こっちは突っ込んで殴る強化系だぞ。

 

発はまだ作って無いから、必殺は変化系の応用で鋭くしたオーラを纏った拳。

ぶっちゃけパイルバンカー、打撃が来ると思っている所に刺突をぶち込むので殺傷能力は高い。

当たる間合いまで近づければ大抵の相手はどうにかなるロマン火力。

 

現実での組手では確実に捌く事の出来る格上にしか使用許可が下りないが、それもそのはずコロシアムで使ったが胴体なら確殺、手足なら吹き飛ぶ威力がある。

 

死なないのを良い事にゾンビ戦法を取ったりはせず、皆受けてはマズい攻撃の兆候を察知する勘を養っている。

 

 

しかしネテロ会長あんたは駄目だ。

先の先でも後の先でも、動きの途中が抜け落ちてるような挙動に対応できない。

まだネテロ会長の動きを捉えられるまでに成長していないのだろう。

 

 

◇◇◇

 

 

実力が伸びている実感があるとやりがいがあるし、新しい発見もあるので今の意識はギブソンをメインに見ている。

 

フラッとやって来ては「おう、やっとるな」と声をかけて来るネテロ会長だが、そんな軽く言う鍛錬かなこれ。

命の危険が無いなら問題ない緩い時代ではあるか。

 

先輩たちと一緒にネテロ会長対その他で組手の相手をして皆で伸されたりしている。

 

打ち込める隙が無いのに打ち込まなければいけないのは、組手になっているのか?

格上過ぎて見取り稽古もどこを参考にすればいいのか分からないくらいなのに。

 

「格上相手にも臆さず向かう気概は良し、自分の強みを相手に押し付ける立ち回りも基本を守れとる」

 

汗一つ掻かずに全ての攻撃をいなして、躱してるのに悪くは無い精進しろでしめられてもな。

お前は強化系なんだから、愚直な研鑽の果てに強さの頂が見えるって事なんだろうけど。

 

 

◇◇◇

 

 

そんな鍛錬も続けていると体が慣れるらしい、頑丈な強化系で良かった。

 

堅の持続時間を延ばす修行が経験値を注ぐ事に繋がるので、お得感がある。

技量を修行で、肉体とオーラの強化をLVUPで出来るので、サイクルが噛み合うと確実に強化が出来て才能が有ると勘違いしそうだ。

本物が身近にいる環境だから、したとしても長続きしない勘違いだけど。

 

兄弟子を相手に強化系の習得率で上回りながらも負け越しているが全く勝てない訳では無くなっていた。

一本だけに限るなら師範代相手でも百回やれば二、三回の誤差よりは大きい数字で有効打入った判定も貰えている。

 

「悪くない、日々の精進こそが我らに道を開く」

 

師範代は寡黙なタイプだが、褒めて伸ばす教育者だ。

 

ただ良い所は褒めてくれるが、悪い所は組手の中でここが隙になっていると強い一撃を打ち込んで分からせるからキツイ人と思われる。

 

しかしハンター活動を全くしていない気がする。

国家錬金術師なら資格を剥奪されているだろうな。

 

神字は文字などの記された本を見る事が出来たので他の担当者がついて研究を進めている。

 

そこでふと疑問が出て来た。

 

別に最強を目指している訳じゃないのに、こんなに修行にのめり込んで俺はどうしたいんだ?

途中から目的忘れて楽しんでしまっていたけど、最初に必要としていた情報はもう集め終わってる。

 

一通りの修行に関する必要な情報は得たし、振り返りノートとして修行工程の効率化構想を書いていた物は師範代にも悪くないと言って貰えた。

 

修行に終わりは無いけど、ここで一区切りにして世界情勢がどのくらい変化しているのかを見ておいた方が良いかもしれない。

 

金策は専門にしている連中からの仕送りで必要なかったし、そもそもライセンスで宿泊費が無料だったので長居してしまったが少し旅に出ようと思います、と師範代に挨拶に行ったら送別会をするからどんな日程で考えているのかを聞かれた。

 

「こいつを持っていきな」

 

送別会と言う名の組手を熟した後でやって来ていたネテロ会長から師範代の認可状を貰う事が出来た。

 

「押忍っありがとうございます」

 

体育会系なので倒れて呼吸も整っていなくとも、上位者から声を掛けられたら腹から声を出して答えるのが癖になってんだ。

 

「自分が躓いた所を分かり易く教えられる形にした功績込みだぜ。まだまだ精進しろよ?」

 

今が大体1960年くらいだから十年くらいは修行漬けだった訳か。

それで実力はまだ中堅と上澄みの間くらいだろうか、多分ウィングさんクラスかな。

武の道、厳しくて険しすぎないか?

 

 

 

◇◇◇

 

 

拍手の代わりに拳で送られて、こう言うと追放された感があるな。

久々の娑婆と言うか日常に意識が適応しきれていない。

 

十年近い時間を街の中なのに山籠もり状態で過ごしていたのか……。

浦島太郎よりは見覚えのある風景の中を歩けていると考えよう。

 

ハジメは特質系の発現する可能性を高める為に本家や分家などの血筋を残す事になってるんだな。

俺達の中に特質はほぼいないから、そうするのも止む無しか。

 

意識だけで他の個体と情報のやり取りをしながら、これからの事を考える。

 

これからの行動に何も予定も立てずに出て来たけど、どうするかな。

ジンはまだ生まれていないから当然、G.Iはないし。

 

歳が近いのはビスケだけど妹弟子で道場にいるし。

 

まだ筋肉が極限まで搭載されていないので、凛々しい少女だった。

あれで頭の中きゃぴきゃぴしていたなら変化系って凄いなと思う。

 

流石の才能で十歳以上年下なのに負ける事もそこそこあった。

こいつ戦いの中で成長している‼を実際に対面でされると参るよね。

 

こちらは未だに師範代やネテロ会長との組手は、相手が何を教えようとしていたのかその場で読み取り切れず後から「ああ、あれこんな意味あったんだな」と気が付くくらいなのに。

 

言葉で伝えても意味が無く、戦いの中で自分から気が付けないと身につかない勘やセンスなんてものが一定の実力を得ると必須になるからなぁ。

 

 

情報蓄積型の戦闘補助AIでも作ったら凡庸が汎用くらいに格上げされるかな?

しかし、本物の才能の前には外付けの力だと敵わないんだよな。

 

純戦闘型の能力者以外の底上げには悪くない案だから、出来そうなら発を作ってもらおうかな?

俺は使わないでいた方が最終的な到達点が上がりそうだから普通の鍛錬でどうにかするけど。

 

 

籠っている最中に終わっていたがやっぱり暗黒大陸の探索は失敗して厄災を呼び込んでる。

 

ゾバエ病らしいからビヨンドが探索に出ていたのか。

少しピリついた感じのネテロ会長が来た事があったのは親子喧嘩の後だったのかね。

 

 

そう言えば、こちらに来ているパプって出現位置に法則性はあるんだろうか?

あいつら確か山脈を縄張りにしていて、世界樹も山脈に根を張る木だったはず。

こちらにも世界樹があるし、向こうから種にでも乗って飛んで来てるんじゃないか?

 

しかし大気圏を越えて成長する木の種って隕石と変わらんだろう、それに乗って飛んで来るとかデオキシスじゃないんだから無いか。

 

 

これからどうするか、新世界紀行の東でも探して見ようか?読み物として非常に気になる。

 

しかし暗黒大陸の探索隊に組み込まれないようにしつつの本探しは難易度が高そうだ。

ハンターはネテロ会長が暗黒大陸をタブーにしたけど、関連書籍を探していたらマズそうだ。

俺に探索は向かないから身内にクエスト出しておこう。

 

後はそうだな、ゾルディック家の試しの門っていつからあるんだろう?

強化系だしどのくらいの重さを開く事が出来るのか見てみたい。

 

ただ財閥から仕事頼んだりしているから、変な行動を取って引かれたりするのはマズいだろうな。

他人の家の門で筋トレしてる奴がいたら、それは明らかに不審者だろう。

 

脅迫だの人質取って譲歩を迫ったりなんてする連中は、プロに掃除してもらうに限る。

いらん事をして不評を買うのは良くないな。

 

困ったな何でも出来る状態が、こんなにも無数の選択肢をぶつけて来るなんて。

出来る事、やるべき事、やりたい事が被っているモノがあればそれに決められるのに。

 

 

そうだな今なら新大陸進出がやるべき事で、俺もここと明確に違う大陸を見てみたいとふと思った。

 

ただ、ゴンがジンの残したテープを聞いている時に読者の知った、推定ジンのいた場所のような馬鹿でかい生物がいる大陸はまだ勘弁して欲しい。

 

ジンの性格から許可などを揃えていないのに暗黒大陸へ渡ったとは考えにくく、メビウス湖内にあれだけの巨大生物が生息している可能性があるのは非常に脅威だ。

 

ドンの方なら何故あの場面で出されたのかが問題になるが、暗黒大陸ならあのサイズの生物でも普通に生息しているだろう。

 

 

新大陸に入植するなら『ギアススクロール』を使って念に関して秘匿義務と悪用禁止の契約を結んだ上で情報を開示する方向にしてみたい。

政治家も汚職や横領などを行わない事を契約に盛り込んだら真面目に仕事をするだろう。

 

いつ人類が滅んでも不思議では無い事を説明した上でならば、反発も抑えられる範囲になってくれると思いたい。

 

人類の保全より汚れた金が好きな人物なら、箱舟に乗せる必要も無い事だし。

ディストピア風だが実際に制限しているのは、法を破り犯罪を犯すような行動の制限だけだ。

 

犯罪を犯す自由や権利なんてモノを求めるなら、スラムにでも行けばいい。

そこにすら秩序があり、爪弾きにされるだろうけど。

 

 

さぁて大陸一つなんてデカいハント、これからは忙しくなるぞ。

 

 

 

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