航空自衛隊TSギア作戦記 ―出撃せよ、戦闘少女飛行隊!……でも中身は皆男性!?―   作:えぴっくにごつ

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ミッション4:「TS戦闘ギア少女 〝F-27JA 隼〟」

「え、んなッ!?ちょォ、制斗!?」

「!?」

 

 始まった驚愕の現象。

 それに驚いたのは、周りで状況を囲い見ていた飛燕や医官。

 だが衝撃の現象は、構わずに発現変貌を続けた。

 

 まずなんと、退避用バンカー内の奥に鎮座していたF-27JA機が。発光に包まれたまま、まるで解け散るように細分化。

 そして、今も同じく発光に包まれる隼の身の元に。まるで一群となって飛ぶ大量の蝶のように、幻想的な演出なまでのそれで舞い込み。隼の身体を囲い包み、そしてその身に集約していく。

 

 それから数秒ほどで、その驚愕の現象と、発光は収束を見せる。

 

「制斗ッ!――え?」

 

 そして。その驚愕の現象に巻き込まれた隼の身を案じ、声を張り上げ覗き込んだ飛燕だが。

 次に彼を始め、周りの各員は。一層の驚愕の光景に目を剥く事となった。

 

「――ッぅ……なにをッ?」

 

 少しの抗議の色を含めて、その隼の居る場から声が上がる。

 しかし、それは少し妙なものであった。

 隼のものであろう聞こえるその声は。しかし元の少し尖る色のそれでは無く、何か透り美麗な――まるで少女のような声。

 

 それは、正解であった。

 

 その場に片膝を着いて、屈み構える姿勢で在ったのは――一人の少女。

 黒髪の映える美麗な容姿の、しかし異様な姿格好の少女であったのだから。

 

「――うん、不具合は無いようだ」

 

 その少女の身体を前に見ながら、金髪の子は企みがうまくいったような様子で、そんな言葉を発する。

 そしてその目の前の少女を、取っていた片手を引いてエスコートするように立ち上がらせる。

 

「不具合……?君は、何を……ッ?」

 

 そのエスコートに引かれるままに立ち上がりつつも、その少女から上がるはまたの抗議の色を混ぜた声。

 

「お姉ちゃん、君……いや、制斗……なのか?」

 

 その少女に、しかし横より割り入れられたのは。おそるおそるの色で尋ねる飛燕の言葉。

 

「ん?お姉ちゃん?それは自分に言ってる……――え?」

 

 その言葉に、不可解にしかし〝肯定〟の意を混ぜて答えた少女は。

 だが次には自身の身に視線を降ろし、己が身の〝異質さ〟に気づく声を上げる。

 

「――……は?」

 

 そして少女は――いや、隼は。

 自身の身が――少女の物へと変貌している事を。そこで初めて認識した。

 

 

「はッ!?え――自分の、身体がッ!?」

 

 少女は、少女の身となった隼は。

 己が身に視線を降ろし、そして見えるそれが信じがたい変貌を遂げていることに、驚愕の声を上げた。

 

 それを、周りの視線から見る。

 

 隼が、男性の身から変貌していたのは。

 十代前半から半ば程の、まだ成長期を終えていない少女の身体姿。

 

 長く美麗な黒髪が流れ。その元には、あどけなさを残しつつも凛とした、少し気の強そうな端麗な顔立ちが主張している。

 合わせてその身体は、年相応のものから少し欲張った発育の良さを見せている。

その容姿は、美少女を名乗るにふさわしい。

 

 そしてその彼女が、その健康的な発育の身体に纏うは。何か異様な衣装――装備だ。

 

 ボディは頭部以外を。少し濃いめのグレー色を基調とする、全身ストッキングのようなスーツ衣装で包み。その身の凹凸をそのままに露わにしている。

 そしてそのスーツの上からは、まるで紐水着のようなハーネスを装着。

 

 腕に脚には、メカメカしくも鋭利な造形のブーツにグローブプロテクタ。

 他、申し訳程度に。胸、腰、尻、首回り、頭部などにはプロテクタ類が。飾り、アクセントのように装備されている。

 

 そして反して目立つは、その彼女の身体をベースとして存在付随する、機械類。

 

 まず目立つは。彼女の身体に合わせ作られた、機械の――戦闘機、F-27JAのものと同形状の翼。

 その内の主翼に値するものが背に。脚や、側頭部には尾翼にカナード翼に値する小さな翼がまた見える。

 そして腰、尻の背後には。推進の要たるジェットエンジンのモジュールが並び見える。

 それぞれはまた全て、F-27JAのものと同じ形状形態のもの。

 

 表現するなら――戦闘機少女。

 俗っぽい表現をするならメカ娘。

 

 隼はそんな美少女の身体に、そして戦闘機メカ娘の姿存在に変貌し。自身も大変に驚愕しながらそこに立っていた。

 

「落ち着きたまえ。君に力を与え、悪影響を及ぼすものでは無い――何より、大変に美麗だぞ?」

「ッ!」

 

 そんな困惑狼狽を見せる隼に。他人事のようにそんな言葉を向けるは、目の前に立つ金髪の子。

 そしてしかし同時にその子が取り出した手鏡で、今の隼の姿を隼自身に見せた行動は。困惑を一層煽るものでしか無かった。

 

「落ち着けるもんかッ!これは、どういう……力って――!」

 

 言葉を額面道理に受けて、落ち着けるはずもなく。

 隼は、その美少女のものへと変じた顔にしかし剣幕を作り、金髪の子に詰め寄る。

 

 だが、直後だ。

 そのやり取りを阻むように。背後、退避用ハンガーの外から、鈍い衝撃音が届いたのは。

 

「ッ!?」

 

 隼始め皆が振り向けば、その向こう。

 退避用バンカーの扉の外に、「それは」――異次元生物、フィアーは現れていた――

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