姉がハイスペックすぎる   作:ガテル

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第20話

 

 

本日は姉さんが通ってる高校の文化祭、生徒以外はその家族しか入れないルールとか漫画のお嬢様学校かよとツッコミたくなりますね。まぁ偏差値高めでしかも芸能コースのクラスがあるくらいなのでそれも仕方ないのかもしれません、無残に散った彼(祐介)の事は1週間くらい忘れないでしょう。

 

そして弟の俺はというと先ほど高校に着き校舎の中に入ったのだが。

 

「・・・いや凄い緊張するんですけど」

 

 

ここには初めて来たし、周りは皆高校生のなか自分は中学生・・・しかも一人なので普通に心細かった。陰キャにはキツい空間だ、2年のクラスは2階らしいのでさっさと目的の場所に行くことにしよう。

 

立ち止まっていた足を動かそうとしたそのとき、後ろから俺の名前を呼ぶ声が聞こえ咄嗟に振り返った。

 

 

「あっ、やっぱり優斗くんだ!あかねに見せてもらった写真とそっくりな子がいるなって思ったんだよ!」

 

「・・・えっと、姉さんとお知り合いですか?」

 

「あかねとは友達だよ!私は同じクラスで名前は加藤玲奈っていいます、一応モデルとかやらせてもらってるんだ。よろしくね!」

 

 

えっ、笑顔が眩しい!?それに流石モデル、めっちゃ美人でスタイルもいい。これはあれだ、陰キャ俺とは別次元の存在であるハイパー陽キャってやつか・・・何かこの流れララライに行って吉富さんと会ったときを思いだすな。でもあのときと明確に違う点がある。

 

 

「おっ、俺の事あだ名で呼んだりしないんですね」

 

「あだ名?どうして?」

 

「・・・ごめんなさい、何でもないです」

 

 

ララライで会った吉富さんは俺のことを「あかねの大好きな弟くん」とかイジってきたから、学校でも似た感じで言われるんじゃないかと懸念していた。だが加藤さんの反応を見る限り、特に変な認識はない。

 

つまり祐介が言っていた通り学校では姉さんはヤバい面は出さず普通というわけね・・・よかったぁ!!!ララライのときは皆が温かい目で(??)見てくるもんだから恥ずかしすぎて、まるで拷問でも受けてる気分だったが今回は安心だ。

 

 

「・・・急にすっごく嬉しそうだけど、どうしたの?」

 

「心の余裕ってやつ、ですかね」

 

 

 

 

加藤さんもちょうどクラスに戻っている所だったらしく一緒に行くことになった、話題は当然と言うべきか姉さんの話になって。学校では基本できないことはない完璧人間なイメージらしく、家ではどんな感じなのか興味深々で聞いてきた。

 

 

「姉さんはですね」

 

 

「私の手、握ってもいいよ?」「他の人がお姉ちゃんしちゃったように思えるかな」

 

「膝枕したい」

 

 

これらを纏めて導き出される結論は。

 

 

「家でも完璧ですよ、ハハッ!」

 

 

ホントだよ?信じていいやつだから、これ。真実を言うのは気持ちいいね・・・ありがたいことに俺の言葉を普通に信じて受け取り、どこでもカンペキ☆姉さんに関心していた加藤さんだがふと何かを思いだしたようでその顔には疑問の二文字が浮かんでいた。

 

 

「・・・そういえば結構前にあかねの様子がおかしくなったこと一度だけあったんだよね、兄や弟とかいる?って話になったときなんだけどさ」

 

 

そうは言っても加藤さん自身はそこまで深く捉えてないのか、軽い感じで俺にその話を始めた。正直めちゃくちゃ嫌な予感するんだけど。

 

 

 

「あかねって一人っ子?」

 

「・・・おっ、弟が一人いるよ」

 

「弟かー!私は妹がいるんだけど最近反抗期なのか仲悪くてさ、あかねはどういった感じ?仲良いの?」

 

「ふふっ、ゆうくんと私はね?仲良しどころか特別・・・いや普通かな!?すっごく普通、特に変な所とかないよ!?」

 

「そっ、そっか・・・」

 

 

 

 

「・・・って事がね、顔も赤くてオロオロしてたし熱でもあって体調悪かったのかな?」

 

 

姉さんボロ出かけてるじゃん!?まぁ何とか抑えられたみたいでよかった、これからもホントお願いします。俺への認識がこの高校でもララライと同じになっちゃうのは避けたいから、キツいです!

 

 

「体調悪かったんだと思いますよ、絶対そうです」

 

 

さっきは余裕とか言ったが前言撤回、全然ヤバいわ・・・まぁこんな話をしているうちにどうやらクラスの近くまで来たらしい、この先を右に曲がって奥みたいだ。

 

 

「それにしても凄い行列ができてますね、人気のクラスでもあるんですか?」

 

 

ここから続いて列は右に曲がっているみたいだな・・・ん?右に?

 

とてもいやーな予感がした俺は加藤さんの顔を見ると困ったように苦笑いしていた。

 

 

「あはは、ごめんこれ私のクラスだね。芸能コースだから可愛い子多いけど多分ここまで凄いのはあかね効果かな」

 

 

そうでしょうね、聖女言われてるくらいだもん。にしても入るにはこの列を待つ・・・でも仕方ないか、だって。

 

 

「色々不安はあるけどこういうの向かない姉さんがやる気出したんだし、約束もしたから行かなきゃね・・・って加藤さんその顔は何ですか?」

 

「・・・優斗くんお姉ちゃん好きなんだなぁって」

 

「は!?違います!違いますから!!」

 

 

ニヤニヤした目で俺を見るのくれません!?誤解ですから、ホント違いますって。

 

 

 

 

最後までニヤニヤしてやがった加藤さんは担当があるためクラスに戻って行き、そこから結構な時間が経ち恐らく列的にそろそろといった所。交代もあるから入れそうなのはよかった・・・間に合いそうな事は当然嬉しいのだが、さっきから一つ問題があって。

 

 

「黒川さんのメイド服だぞ!」「楽しみだよな、スタイルいいから絶対似合ってるって」

 

「てか黒川さんって彼氏いんの?」

 

 

ずっと弟として気まずくて仕方ないのだ、他人が姉のスタイルとかそういう系の話してるの聞かされるのは・・・俺もプールのとき騒いだから人のこと言えんけどさ。アレは忘れてください。

 

 

「それにしても大丈夫かな、姉さんは」

 

 

学校では家やララライと違ってクリーンなんだ、昨日のやる気MAXからして何かやらかさないといいけど。

 

まぁ俺を彼氏だと勘違いする事態は流石に起きないだろう。

 

 

「1名ですね、どうぞ!」

 

「あっ、はい」

 

 

やっとか、姉さんどうなってんのかな?上手くやれてるといいけど・・・そう思いながら入るとちょうど目の前に姿があって。

 

 

「来たよ、ね「来ないんじゃないかってちょっと不安だったんだよ?あっ、この服似合ってるかなっ。ゆうくんのために沢山メイドについて調べて表情や仕草を研究したんだ、私頑張るね。ご主人様・・・」

 

 

・・・ちなみに今俺は抱きしめられながらその言葉を聞いている状態です、周りを見渡すとみんな完全にフリーズ中。どうやら姉さんは完全に振り切ってしまったみたいで、やる気は悪い方向に働いたようだ。

 

 

これだけは言わせてほしい、俺は彼氏じゃありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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