名探偵な姉に雑誌購入を見破られてから2日が経った、それにしてもネットショッピングというのは便利なものですね。注文した翌日の夜にもう届きましたよ、雑誌の他にも欲しかった映画のDVDも一緒に買えたし良い買い物でし・・・まぁ配達員から荷物を受け取ったのは両親でも俺でもなく姉さんなんですけどね!?
「はい、ゆうくん」と表面上は笑って渡してきたが、背後から闇のオーラが溢れ出ていたので俺は震えながらそれを受け取った。
それで終わればまだよかったんだけどなぁ?
バレたのが2日前、雑誌が届いたのが前日・・・これは今日の朝のことである。顔を洗うため洗面所に向かったら、そこには姉さんがいた。
「おはよう、ゆうくん」
「姉さんおはよ」
ただでさえ頭が回らないが、寝起きはもっとポンコツな自分とは違い。役者という職業柄、健康面にも気を使っている姉さんは朝でもハキハキとしていて元気だ。俺はそんな所を実は結構尊敬してたりする・・・だから今日もいつもと変わらないと疑わなかった。
「ゆうくんが一番エッチだと思ってるのは誰かな?」
「・・・えっ」
一切の曇りもない笑顔でとんでもない事を言ってくるまでは。
「・・・姉さん、ホントこれ答えなきゃダメなの」
「高校に入ると習うんだけどね?弟は姉からの質問には答える義務が法律で定められてるんだ」
「偏差値78が言っていいジョークじゃないだろ、そんな法律あってたまるか」
回想は終わり今に戻る・・・頭抱えたくなってきた、どう考えても朝からする話題じゃないだろ?とっても元気な姉さんは俺に答えさせようと必死で。
「ほ、ホントだよっ?嘘じゃないからね!?」
「さっきから目グルグルしちゃってるって」
・・・エッチだと思ってるのは誰かな?とか真面目気質の姉さんからかけ離れた発言は、本人的に恥ずかしくて仕方ないらしい。顔は真っ赤で、完全に無理してしまっている。
何故急にこんな事を聞いてきた理由は何となく想像できるが(寿さん)、一応確認のため聞いてみると。
「グラビアアイドルの子と知り合いになったなんて、お姉ちゃん的に大問題じゃないかな。そう思うよねゆうくん!?」
「何で俺に聞くの!?そもそも問題なんてないよ、ただ知り合いになっただけだって」
「話を聞く限りいい子だし、顔は可愛くてあのサイズとか流石グラビアだね。それで演技もできたら私・・・ち、ちなみに女優に興味あるとか言ってたかな!?」
アイデンティティに関わるのか、カオス姉は切迫した様子で聞いてきた。寿さんの内面は俺には分からないけど、そんな事言ってなかったぞ。それに姉さんの演技は普通の役者でも真似できないほど才に溢れたもので・・・
「言ってなかったしさ、そもそも演技面に関して若手で姉さんに匹敵する人なんて殆どいないじゃん。だからそこは心配する必要ないんじゃない?」
「・・・きゅ、急に褒めるなんて照れちゃうよ。誤魔化されないからねっ」
長年見てきた立場として、素直に思ったことを話しただけのつもりだったのだが。今の発言は姉さんにドストレートで刺さってしまったらしい、身体をくねくねさせながら頬に手を当てキャーキャーしている。
感情変化激しいなぁ、先ほどから言ってる件だけど。そもそも寿さんに関しては本当に知り合いになった、それ以上なんてないよ・・・まぁ雑誌の感想聞いてきたのだってグラビアアイドルという立場として意見が欲しいんだろうしな。本人何故かアワアワしてたのは少し気になるけど。
「特に問題なしって事で、誰が一番エッチに思ってるのかについての質問は答えなくていいよね?てかそもそもこんな事答えたくないし!?」
「・・・そうだね、わかったよ。付き合わせてごめんね、ゆうくん」
朝から暴露なんて絶対嫌すぎる、とりあえず納得してくれてよかった。そもそも今日学校だから早く朝ごはん食べないとね・・・俺は終わった安心からか気が抜けていたのだろう、その隙を見たのか姉さんは普段と何ら変わらない声色で。
「じゃあ私の事はどう思ってる?」
「えっ?美人で優しくて頭も良いしハイスペックな姉だと思ってる・・・よ」
「・・・ふふっ」
くっ、悔しい!してやったりな顔してるのが余計にムカつく!?
「お、覚えておきなさいよっ!いつか会ったら今回の仕返ししてやるんだから!まぁ朝食あるからすぐにリビングで会うことになるんだけどね!」
まるでツンデレヒロインのような捨て台詞を吐きながら、俺はリビングへ逃げ去った。
「ゆうくんの話から考えると、とりあえずそういう方面の心配をする必要はないのかな。そもそも向こうは高校生だし、大丈夫・・・だよね?」
自分はツンデレキャラなら異世界おじさんのエルフが大好きです。