最速で出会った俺らのガイア連合活動記録の152話の前半の前後の話ですね
「翔君と佐奈ちゃんがメシア教徒に殺された」
言葉を理解できずしばらく固まる。理解すると同時に理性が飛ぶ
「巫山戯るな!」
感情のままに動き出そうとしたところで、俺は意識を刈り取られた
お弁当ニキが山梨で動けなくなってすぐに時は戻る
「翔、早く行くよ」
「佐奈、慌てなくてもまだ時間に余裕はあるから」
「そろそろ千奈ちゃん来るでしょ。待たせるわけには行かないじゃない」
私は水瀬佐奈。どこにでもいる女子高生とはちょっとズレてる自覚がある女の子。と言っても高校一年生で兄の職場でもあるガイアグループに兄と義姉のツテを使って事務員として就職する事を考えてる程度だけど。お兄ちゃんがりっちゃんみたいな彼女をゲット出来たのもここに就職が決まったからだし、りっちゃんと同じところにいければ安心だし、お兄ちゃんが出張から帰って来たら相談しようと思っているところだ
「おはよう、翔君、佐奈ちゃん」
「おはよう千奈ちゃん」
「おはよう」
千奈ちゃんと3人同じ高校で同じクラス。桜庭さんとお兄ちゃんも仲が良いし、卒業後もこうやって仲良くしていけたらいいな
…あれ?珍しいな近所のメシア教徒の人達が道を封鎖してる?
「やあ聖母様《まりあ》候補のお三方、おはよう。お迎えに上がりましたよ」
…この人達何だか目が逝ってる?助けて!お兄ちゃん!
時は今に戻る
「…ここは?」
「起きたか」
「ホークアイニキ?」
「俺が気絶させてここまで運んだ。ジュネス近くの葬祭場だ」
「…そうだ!二人は!?」
周囲を見渡すと布が被せられたベットが一つ。…一つ?それにやけに小さい
「…見るか?俺達が発見した時には…こうなってた」
捲るとそこには、弟と妹だったものの上半身が半分づつあって、それが切り口を併せて縫われて繋げられていた
「親父さん、見て吐いて、子供だと認識するより先に吐いた事で泣いてたよ。他の家族も皆ショックを受けてて呆然としてるよ」
「…何で、何でだ!何にも知らない二人が何でこんな事をされなければいけない!?俺のせいか?名前は名乗らず見た目も隠してた!注意してたが隠蔽を見破る奴はいなかった!」
「…関係無いんだって」
「律子…」
「主犯はご近所のメシア教会の神父で、前から霊的素質のありそうな男女の双子として狙われてたらしいわ」
「だから何かの生贄にされたようだ」
「ラバセンニキ…」
「何かの儀式の生贄として殺害されてここに無い分と魂は持ち去られた後だった。臓器も全て持ってかれた。これでは蘇生も不可能だ、すまない。影からつけていた警備の人員は毒か何かで全滅させられたが、うちの千奈が何とか逃げて通報してくれたんだ。…今もメシア教徒が無関係の高校生を拉致殺害したと持ちきりだ」
「生贄か…だから装飾としてこんな趣味の悪いアイシャドウを…!?」
翔の瞼に付けられたアイシャドウでようやく気がついた。そうだよ、二人は十六歳、あのキャラ達と同じ年だ。運命力が最悪の仕事をしたんだ
どうして気づいてやれなかったんだ。俺しか気がついてやれないのに!…二人の顔は
ロマサガ3のサラ・カーソンと少年だ…!
俺の慟哭が部屋に響く。それが終わっても誰も口を開かなかった
「…ラバセンニキ、千奈ちゃんは大丈夫か?」
「…怪我と一緒に毒を盛られてたけど、以前覚醒した時に毒耐性を得ていたおかげで逃げれたらしい。ただ、二人を亡くした事で元気を無くしてしまってるよ。心配してくれてありがとうな。でも、無理してこっちの心配をしなくて良い。ゆっくり休め」
「…すまない」
夢見が悪かった。怪しい緑髪のマッチョが夢で「蝿から良いこと教えてもらったから、今回は侵食しないからね。怒りで繋がった時には本能のままにおやり。それは鍛えていけば出来るようになるから、ガンバレヨ」と謎のアドバイスと激励を言われた。ただの悪夢だよな?
翌日、ジュネスの地下に呼び出された
「セツニキ、ホークアイニキ、何かありま……コイツラは…!」
不審な全裸の人間と天使が併せて9。うち一人は見覚えがある!
「近所の教会の…!」
「そうだ。コイツラがあの二人の誘拐と殺害を行った奴等だ。とれる情報は既に吐かせた。今も手配中だが…殺していいぞ」
「良いんですか?」
「いいんだ。この件には腹がたっていてな。元々処理する予定だ。…既に岩手支部の総意でメシア教排斥を決定した。不服はあるか?」
「殲滅はできませんか?」
「それは無理だ。それをやっていると何とか遅らせようと頑張ってる終末案件が逆に前倒しになるし、終末後にガイア連合と関係の無い人達を守るのはメシアンだ」
「…最悪なマッチポンプですね。…とにかく、翔と佐奈の仇は取っていいんですね?」
「存分にやっていい」
「…わかりました」
自分でも無意識かつスムーズに…何故か場にあったアラケスの槍を含めた複数の武器を取っていた
「冬舞くんじゃないか。そうか、君が黒札か。君の全弟、全妹なら霊的素質も優秀だろ「焼きごて」ぎゃあああーー!」
焼きごてで股間を焼く。怒りで何かと繋がった感覚があった
「人の家族を…人間ダビスタを気取るか!?獣共が!苦しめてから殺してやる!」
全員の股間を焼いた辺りに神父がまたわめき出す
「いいことを教えてあげよう!君の全弟妹は我が神が最良の贄として求められた。最高の栄誉だぞ。誇り給え!この様なこ「骨砕き」ドグぁ」
「臭い息を吐くな」顎の骨を砕いた。怒りのままにメシアンに武器を、術を叩きつけていく
「…セツニキ、メシアンの股間を焼き始めてからお弁当ニキおかしくないか」
「…家族を殺された怒りで本霊と繋がったみたいだな。たしか終末が来た時に問題なく家族を守る事が出来る力や技術を求めて来てたからな。明らかに弟妹が人間として扱われてない事が許せなかったんだろう」
「…あー、少し年の離れた二人の事を大分溺愛してたな。反抗期で臭いとかキモいとか言われたらしばらく立ち直れなくなるくらいのダメージ受けそうな感じだったわ」
「そんなにか」
「弟の方は兄離れし始めていたけどそれでも慕ってたし、妹の方は大分お兄ちゃん子だった。嫁扱いの名誉店長ネキとシキガミもすぐに家族扱いしてた。ラバセンニキ達とこんなにいい家族がいるなら守る為の手段は選ばないよなって納得してたよ」
「それくらい兄を慕ってたら兄の彼女なんて敵扱いでも不思議じゃないからな。つくづく家族に恵まれてるな、アイツ」
「だな。早く名誉店長ネキをその一員に正式にしてやれと皆言ってるのに、二人ともその話になると尻込みしてばっかり。人間の嫁には根性無しなのがとても俺等な気がする」
「ショタおじ筆頭に前世から生涯童貞で彼女無しばっかりだからな。嫁シキガミと違ってきちんと関係を築かないといけないのが難しいんだろう」
ーソウルスティール!ー
「ロマサガ2の技まで再現出来るのか。セツニキ、アレって実戦で使える?」
「厳しいな。逃げようとしたアークエンジェルに投げつけたダーツと自分の体のMAGに直通のラインを通して敵の生命力を奪い取るみたいだが、不意をつかないと修羅勢なら刺して吸収の間の1秒に満たない溜めで反撃する。ショタおじやドレイン持ちならそこで逆に吸い取って終わりだな。雑魚狩りに使えればいいってところだな」
「隙が大きいみたいだからしょうが無いか。アレが使えるなら"流し切りが完璧に入ったのに"って出来るのに」
酷い顔だがどこかスッキリした顔のお弁当ニキが寄ってくる
「…気分はどうだ?」
「とりあえず少しスッキリしました。あと、メシアンを斬りたくて仕方ないです」
「そうか。今は高揚しているだけだから落ち着け。…明日二人の葬式が出来るように手配はしてある。…今日は火曜日だから、次の月曜日、山梨に来い。ショタおじから話があるそうだ。あと、愛宕ネキから仕事の復帰はしばらく考えなくても良いとさ」
「…ありがとうございます」
「家に帰って休め」
北上に支えられて帰っていくのを見送られ
「…木曜日に岩手から出て行くようにメシアンに通達する」
「ラバセンニキが何かやろうとしてるのは?」
「メシアン代表に穏健派に家族と友人を殺された被害者がいるのを教えるだけだから大丈夫だ。それより製造部に弁当ニキが戦闘班かけ持ちになる事を伝えないとな」
「立ち上がれるか?」
「立ち上がるさ。怒りに任せたとは言え攻撃の為に武器は振るえたし、一人では無理でも嫁2人が立ち上がらせるさ」
木曜日。メシアン排除を通達されて、出ていく幸子を呼び止めるラバセンニキ。紙を数枚差し出し読むことを強要する
「…本当にこんな風にされたんですか?」
眉を顰めながら紙を返却する幸子
「ええ、ちなみに、四分の一しか遺されたなかった双子は件の殺害された一般人で、県内のメシア教とも交渉を行っていた黒札の血縁者です」
「怪我だけで済んだ子供は?」
「拉致に巻き込まれた私の身内ですよ。数年前に彼女の両親の資産を狙った穏健派の叔父夫婦に親と一緒に毒殺されかけ、覚醒して助かりましたが。今回は近所の穏健派の神父達に怪我をさせられ、友人達が拉致られ殺された、ね」
「…」
「穏健派のトップだと言うのでしたらこういう事をさせないようきちんと下を躾けてください。無理なら自浄できるようにしていただきたい。…では、失礼しました」
「…ボク一人でやるのは無理ですよ…」
彼女のボヤき、SOSは誰にも届かない
2話目で触れてた近所の教会に体を狙われていました
交渉担当が殺す一択になったらもうね
水瀬翔、佐奈
お弁当ニキの弟妹。双子である。ロマサガ3の運命の子や神王と呼ばれる最強の運命力を持っているキーキャラクターの少年とサラと同じ見た目をしている。サラは8人の主人公の一人である
どんな進め方をしても強制的にラストダンジョンに呑み込まれ、主人公の最終目的はこの二人の救出になる。サラを主人公にしているとラスボス戦で主人公が参戦不可能になるため、一人でラストダンジョンに突入すると進行不可能になる
ちなみにこの二人の降臨を期待する新興宗教団体があり、その団体は複数のキャラの恨みを買っている
余談だがロマサガ3の家出娘は自分の誕生日に家族に毒殺されかけ、それがきっかけで家出している。実家のある街に着くと離脱するのはその為。毒を仕込まれた事実を忘れない様に仕込まれたスイーツを偽名として使っている
蝿から
本霊デビルなのバ レ バ レ の主人公脳缶ニキの本霊のベルゼブブさん。こういう状況に追い詰められた黒札は確実に力を求めるのでちょっかいはそれからかけたほうが良いと騙されている。でもそのおかげでショタおじに滅されずにすんだ
拙作内では脳缶ニキと主人公の相性は良い。本霊からの悪影響もあって遊びに誘われると急ぎの用事がなければつい付き合って悪ノリし後で一緒に怒られる時があるレベル(別ベクトルで有名なため忘れられがちだがソロモン72中の一柱である)
全弟、全妹、全兄
競走馬で父母が同じ馬同士の関係をさす。雄の場合本馬はぱっとしなくてもこの関係の馬が名馬だと子供が名馬になる期待値が他の組み合わせより高くなるらしい。例としてキタサンブラックの父親がディープインパクトとこの関係だそうです