【カオ転三次】ヘタレた黒札の奮闘記   作:skakira

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初めて複数話に分けてみる


突入戦(前)

「アレだ!アレが目的地だ!」

 

攻撃で壊されたのが分かる神殿か。既に壊されてるから問題無いな。お、突っ込んで来るのが分かったのか慌ててるな。帰り道の為にも門正面に角度を調整して…

 

「このまま突っ込む!合図したら飛べ!」

 

「なんだよそれ!?」

 

「ハリードニキ。こういうのはノリを楽しむ様にしないと苦労するぞ」

 

「んな無茶な!」

 

「行くぞ!3!2!1!飛べ!」

 

「話を聞けえ!」

 

淫靡邪教に穢されし神殿を浄化する!

 

「行くぜ!ツインスパイク!」

 

グゥエインで門を吹き飛ばし、俺が武器を叩き付けて突入口を開く。威力が高すぎたようで出入り口は完全に崩壊した。叩きつけたハンマーも壊れた。使い捨てのハンマーで良かった

 

「マスター、勢いつきすぎたね」

 

「ダイナミックヒーロー着地を決めながらツッコむとは。やるな北上」

 

「まあねー、だってマスターのシキガミだよ。アイタ!」

 

「新技の初の実戦使用だからってテンション上げすぎよ!北上も付き合わないの!」

 

「すいません」

 

「すいませんお姉様」

 

「…なんなんだこの茶番」

 

「この姉弟のいつものノリだから気にしない方が良い」

 

「冬舞…お弁当ニキは普段は大人しく真面目なんだが昔から変なスイッチが入るとああなってな」

 

「あー、お前達、そろそろメシアンが寄ってくるぞ」

 

「敵襲だ!グワッ」

 

背中を向けたまま北上がメシアンを狙撃して行く。レベル10前後の敵じゃあそうなるね

 

「そろそろ気合いを入れて、さっさと奥に行こーよ」

 

「緩い空気を出し始めた奴が言うことか」

 

「(無視)マスター、必要だったら壁もぶち破るからね」

 

「勿論だ。頼むぞ」

 

エンジェルが交じったメシアン共を手早く潰しながら進む。数が多いしレベル的に余裕がそこまで無いのが8人中4人。油断せずに行こう

 

 

 

「ファティマ!どこだ!?俺が、ドゥラが迎えに来たぞ!」

 

敵を蹴散らしながら進むと、暗がりから何かを殴る音と声がして来た

 

「ドゥラ?…ドゥラよ…そこにいるのか…?」

 

「その声は…お義父さん!」

 

暗がりから顔が見えてくる。大柄な男性だ。ただ、肩から上しか見えない?

 

「ドゥラよ…アーシャは無事か?」

 

「ええ、私と共に暴れてる彼等の仲間、ガイア連合に保護されて皆様の帰りを待っています」

 

「そうか。無事か。ファティマも無事だ。出産を終えてから何かをするつもりだそうだ。偉そうにしている天使がそれ以外に命令していたのを見たよ。儂の後ろを真っ直ぐ行けば生贄を捧げる祭壇だ。ファティマがいるとすればその辺りだろう」

 

「ありがとうございます。ファティマを助けたら、一緒に帰りましょう」

 

「それは無理だ。儂は頭に変なものを埋め込まれてしまった」

 

「変なものとは?」

 

「おそらく『ペ天使の羽』だ。アレを頭に埋め込まれると洗脳されちまうんだ」

 

「ファティマ以外は皆埋め込まれていたよ。だが、ブラフマー様の加護なのか儂と儂の父と兄はそれを埋め込まれたものの無効化できていたよ」

 

…気のせいだろうか?さっきから続いている殴る音がこの人の辺りから聞こえてくるのは

 

「討ち死にした親族も頭に入れられてから蘇生を行ったようだ。上手くいったものと失敗したもので何か実験していたよ」

 

「…そんな…酷い…」

 

「そして儂も、奴等にこんな身体にされてしまったよ」

 

「…そんな、お義母さん…」

 

暗がりから身体を出すと、ハリードニキのお義父さんの身体にお義母さんが埋め込まれてる…。リンダキューブかよ…

…なんか殴られた跡がある?あの殴り音ここから…?

 

「妻は蘇生に失敗してな。儂が羽を無効化しているのに気がついた奴等が生きてる儂に繋げることで蘇生させる実験を行ったんだ。お蔭で妻はおかしくなって蘇ったよ」

 

血だらけになっている顔の傷が消えていく

「ドゥラ?アーシャは無事かしら?ああ、早く愛しい孫達に会いたいわ。あって抱きしめて、一緒に天使様のところに行くの。アーシャとファティマの子と、天使様に全てを捧げれば私のようにあの子も幸せになれるわ。そう、幸せに、幸せに、幸せに、全てを捧げて幸せに、…」

 

なんだよこれ、幸せ幸せしつこいぞ

 

「これだからさっきまでは殴って黙らせていたのだ。何故、儂は長年連れ添ってきた妻を殴って黙らせねばならんのだろうな。何故、愛する者を際限なく傷つけなければならんのだ。何故…」

 

大粒の涙を流しながらオヤジさんは嫁の口を手で塞ぐ。と、その手を噛みちぎる嫁。…何故俺達はこんな地獄を見せられねばならんのだ…

 

「ドゥラよ」

 

「はい」

 

「頼みがある。お前の手で…儂と妻を…殺してくれ」

 

「そんな!?」

 

「いたぞ!異教徒だ!」

 

メシアンがなだれ込んできやがった!

 

「ッ!ここで邪魔かよ!ハリードニキ!こっちは任せろ!」

 

「オヤジさんの願い、叶えてやれ」

 

俺達は二人(?)を邪魔させないように邪魔者に仕掛ける

 

「妻を植え付けられてから少しづつ儂の頭の中にメシアンの呪いが幅をきかせ始めてな。抵抗するのを兼ねて、黙らせる為に妻を殴るとその呪いによる不快感が落ち着くのだ。この落ち着きに慣れてくるのが儂には耐えられんし、不快感が再度出てくるまでの時間が短くなってきている。このままだと、そう遠くないうちに殴っても意味がなくなるのだろう。その頃には儂は人ではなくなる」

 

「ですが!」

 

「娘婿に殺害を強要する最低な舅で申し訳ないが、儂が人である間に、頼む」

 

「う…。あ…………………アァァァァァァァァァァァァァ!」

 

ハリードニキが泣きながら走りだした。狙いは当然

 

「そうだ、それで良い」

 

「バックスタップ!」

 

転がるハリードニキの舅と姑の首二つ

 

「「ありがとう…ドゥラ」」

 

「…うわあぁぁぁぁぁぁぁッ」

 

首二つ抱えて泣き崩れるハリードニキと、敵を全滅させて戻って来た俺達

 

「ハリードニキ、悪いが時間がない。その首回収させてもらうぞ」

 

「突入前にも言ったが、状態次第だが、俺なら復活させられるからな」

 

「…すまん」

 

「…早く行って嫁さん抱きしめてやれ」

 

「…ああ」

 

「さあ、急ごう」

 

 

 

しばらく進んで行くと、デカい扉で行き止まりになった

 

「ハリードニキ、方向はあってるか?」

 

「大丈夫だ。この鍵のかかった扉の先のはずだ」

 

「そうか。北上、ぶち破れ」

 

「あいよ!任せて!」

 

由緒正しき雷巡のポーズを決めると両手足の外側に二十五本の魚雷。と見せかけて小型ミサイルが出現する

 

「全弾発射ァ!」

 

ミサイルを全弾扉に撃ち込むことで道が開いた

 

「こういう時って鍵を探すとかじゃないっけ」

 

「"ショタおじが急げ"って言ったときはそういうセオリーは出来る限り無視をしないといけない」

 

「ええ…」

 

「誰だ!デカい音を立てたのは!」

 

聞き覚えのない声が聞こえてきた。そっちを見るとよく似た顔の男二人が融合してこちらに向かって来た。FFⅦのイン・ヤンにしか見えんのだが

 

「知り合い?」

 

「ああ、一応。…チャンスだな」

 

「何がチャンスなんだ?」

 

「見てればすぐに分かる」

 

「お前等何をひそひそ話してやがる!?殺すぞ!」

 

「勝手に決めるなクズが!男は嬲り殺しで女は美味しく頂くに決まってるだろうが!」

 

「てめえこそ勝手なこと言ってんじゃねえ!野郎こそ美味しく頂くに決まってるだろうが!」

 

「お義父さんの姉の子供。つまり俺の義理の従兄弟なんだが。この双子、ビックリするくらい仲が悪い。ついでに言うと態度も悪くて王族内の爪弾き者だった。上流階級では有名で2人とも嫁候補から逃げられてた。民の前では隠せる程度に社交性はあった筈なんだがメシアンの洗脳と改造でその辺無理になったみたいだな」

 

サザエさんで言うとハリードニキがマスオ、この二人がノリスケって事か?

 

「…なるほど。喧嘩相手には苦労しなさそうな奴等だな」

 

「以前の言動はもう少しマシだったんだけどな。…喧嘩してる間に纏めて首を取ってしまおう」

 

「おいドゥラ!無視してないでこいつの首を取れ!こいつと一緒は不快だ!」

 

「いやそいつの首を取れ!僕の言う事を聞け!」

 

「申し訳ないですが、どちらもお断りします」

 

「「なにィ!」」

 

無言で後ろに回った俺とラバセンニキで両方の首を切り落とす

 

「申し訳ありません。お二方がメシアン共に尊厳を踏み躙られている姿を見るのが辛すぎました」

 

「「これで解放される。ありがとう」」

 

「…この二人はどうする?」

 

「持って帰って埋葬してやりたい。こんな二人でも上に喧嘩を売っても下には優しかったんだ。だからアーシャ王子の事をとても可愛がってくれたし、ファティマとの子が生まれるのを楽しみにしてくれてたんだ。俺達の式も真っ先に協力を申し出てくれてな」

 

「そんな良いところもメシアンに歪められたか」

 

嫌いな奴と物理的に四六時中一緒とかストレスで狂うよな

 

「埋葬場所はすぐ隣にしてやりたくなる程度にはいやがらせも受けたけどな」

 

後で聞いたらハリードニキの結婚を一番強硬に反対してたらしい。そのいやがらせに耐えかねて結婚前に子供作ったんだとか

 

「回収も終わったし、さっさと行こう」

 

「そうだな」

 

 

ぶち破った扉をくぐり抜けて先を急ぐのであった




ツインスパイク
グゥエインと一緒に戦える時にのみ使える大技

ダイナミックヒーロー着地
片手と両つま先、膝だけを地面につける形で着地するやり方。特撮やアメコミで時々やってる格好いい着地。決まると格好いいけど、どう考えても身体をおかしくする

ハリードニキのお義父さん
奥さんはエジプト人で彼女の案で娘の名前をファティマにしている

リンダキューブ
"俺の屍を越えてゆけ"をはじめとする数々の癖の強いゲームを生み出してきた桝田省治氏の製作した作品の一つ。シナリオによってはヒロインの父親が自分の身体にヒロインの母親を埋め込んで"二人はいつも一緒(物理)"とやってたりする。それが分かるシーンはトラウマシーンとしても有名

由緒正しき雷巡のポーズ
艦これで北上がしているポーズ

FFⅦのイン・ヤン
攻略本に載るレベルの嫌な敵

サザエさんで言うと
ノリスケの母親は波平の妹。なのでサザエ、カツオ、ワカメから見たら従兄弟にあたる
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