【カオ転三次】ヘタレた黒札の奮闘記   作:skakira

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乗るしかないこのネタには。筆のノリも異常に良かったです

考えてみればこのネタの時に宮家への忠誠心が最大まで行ってる可能性のある人達ってうちに丁度いたな〜って。でもそれを理由に暴走できない塩梅ですが

第一話より先の話です。色々先々で書きたいネタも出しております




閑話 キョウジさんの地方行脚。北上派出所編

人気者のキョウジさん、北上派出所に来ました

 

幼女ネキからの支援も約束された後、北上して行った私は岩手支部からも少しの支援と紹介を受け、北上派出所に来ている

 

お弁当ニキ殿は先の大戦の時に兵士として戦った祖父と共に戦っていると聞く。お祖父様からの口利きがあれば、何とか出来るかもしれない

ここにはインド人にエジプト人に一神教。色々な人がいる。何とか黒札やそれに近い人材を…。懇願寺に悪感情の無い他の国の人でも良いから

 

 

到着したら中々混んでいるな。空いてるインド人向けの窓口から面会を頼もう。上手く行けば良いのだが…

 

「面会の約束をしている葛葉キョウジです。代表への取り次ぎをお願いしたい」

 

 

 

「駄目です。事情は理解出来ますが人は回せません。ましてや黒札は不可能です。幾ら大恩あるセツニキ様からの話があっても振れないものは振れません」

 

金札の北上派出所代表の文也殿だったか。即答されてしまった

 

「そこを何とか」

 

「大体、岩手の広さ分かってますか?終末前で四国4県とほぼ同じなんですよ。それを岩手支部だけでカバーするのは人員の移動に時間がかかりすぎて無理だからと派出所を立ち上げたのですよ。エジプトやインドの避難民から戦えるのを加えても全然人手が足りてないのです」

 

「ですがインドへの支援を行なっていると…」

 

「…それは保護したインドの王族とそれに付いてきた人達がガイア連合に協力してくれている見返りです。大規模支援に回せるリソースは全てインド支援に回しています。支援という言葉を使ってますが彼等に対する報酬と言ったほうが正しいかと。それと、私も名家の者ですからね。宮家を上に仰いでも懇願寺の下につく理由も、ここをつかせる理由もありません」

 

「…」

 

黒札を名家が全力で護るパターンはどうしても懇願寺が先に助けを求めたのを握り潰したのが効いている。彼等としてはこっちが助けて欲しい時に知らん振りしておいて今更何だ?としか言葉は出ないだろう

 

「…ですが、宮家の方々はこの国の象徴です。その力を貸していただけるように…」

 

「だから?貴方がたが先に見捨てたお陰で私の長兄は異界から人を逃がす為に犠牲に。次兄は人柱。姉は嫁入りの三日前に奴等に媚を売った者達に旦那を殺された上にご機嫌取りの慰み者にされて死んだ。貴方に責が無いと分かっていても恨み言の一つや二つ吐き出したくなる」

 

「ぐう…」

 

「私は生贄になるほどの才能が無かったから、捨て置かれる立場だったからガイア連合の方々の助けが来るまで残してもらえたが」

 

「そこまでにしなさい」

 

「「!」」

 

誰だこの海賊の様な出で立ちをした男は!?気が付かなかったけど助かった!

 

「ブラック様、いらしていたのですか?」

 

「うむ、宮家を護る為に今も頑張っている方が支援を求めて来ていると孫に聞いてな。初めまして、水瀬大黒と言います。最近は孫のお弁当ニキから海賊ブラックと名乗るように勧められそちらを名乗っておりますが」

 

「…水瀬大黒と言うと五島陸将に大和の乗員しか知らない事を伝え本気の敬礼を受けたというあの…」

 

「その認識であっております。メシアン共に孫を半分に減らされ更に連れてかれるのを嫌がって若返った困った爺ですよ」

 

孫に連れられてとは聞いていたがそれがお弁当ニキだったのか

 

「あの大戦を生き抜いた方なら心強い、是非とも私と一緒に」

 

「曾孫を抱くまで岩手から離れられんので無理です」

 

「…宮家への忠誠は」

 

「今でも陛下の為に戦うこと、命を捧げることに躊躇いはないですよ。だが、それ以上にやっと結婚を決意した孫の事が心配なだけです」

 

「忠義に報いる為の官位等もあります」

 

「あの頃にも政治で流れなくてもよい血が流れたのは知っています。それに、そんなもの背負ったら子供達の重荷になってしまう。わしの自己満足だけで子供達に枷をつけたくない。孫達も"そんなもの押し付けられるなら、支援お断りして追い返す"とまで言っております」

 

「ブラック様」

 

「すまんな。文也君、思うところがあるのは分かるがこの辺にしておこう。宮家の周りに集って甘い汁を吸う勘違いした奴等とは違い、国の為に全てを捧げて来ている方だからな」

 

「…はい」

 

「このままだと孫達が用意した支援品を出さずに追い返す流れなのは良くないな。それは孫達の恥になる」

 

「…北上派出所からは物資としてはインド支援の食料品セットと管理異界の販売用食品セット。覚醒者用と非覚醒者用。それに江刺りんごとオカルト鉄を使った南部鉄器の道具になります。食料品は2回目以降は少額でも購入予算を出してもらいます」

 

南部鉄器は過去に献上品になっています

 

「それと戦力として移動の足となるナハトズィーガーとリヒトズィーガーのセットにそれの運用と保守、守護を行うアガシオンロブスターを数体にそれらの指揮官役を兼ねた岩手との連絡員を2人用意します。間違っても政治に巻き込まない様に。キョウジ様の直属の部下としてでもお使いください。宮家の警護は幼女ネキ様が差配してくれたとの事なのでキョウジ様へのご支援を」

 

「出してもらうのはありがたいし、食料に代金が発生するのは当然だが何故ここまで?」

 

「紅茶セットと羊肉セットは売り上げの一部はインドへの支援費用です。後で王族の方たちを紹介します。握手した写真をばら撒けば色々なアピールに使えましょう」

 

「そんな簡単に会えるものなのかね?」

 

「一部は簡単ですよ。北上の一番大きい総合病院で王太子の弟夫婦はオカルト医師として活躍されてますからそこに行けば会えますし、ここに来た時にインド人向けの窓口に行ったでしょう?そこにいた受け付けのファティマ姫は現王の姪で黒札の嫁という立場なのに簡単に会えますよ。他にも県内様々な場所で王族の方たちは仕事をされています」

 

「安全は確保出来ているのですか?」

 

「病院はそこの管理に関わる黒札のツテとインド人により警護されてますし、黒札も頻繁に出入りするこの派出所に直接乗り込んでやれます?ここ、ファティマ姫が産後すぐに受付嬢やってた流れで託児所等も兼任する事になったので、子供の避難所になってるからかなり警備は厳しいですよ」

 

後になって知ったが、黒札やその関係者の中でも安全に暮らせる場所がこの地域しか無い人達が最後の砦として色々頑張ってるらしいし、常駐してる事務員の中にレベル20超えの黒札が混じってるという敵には中々怖い空間だそうな

 

「…よく分かりました。支援感謝します」

 

「こちらこそ、宮家への販路開拓感謝します」

 

「二人ともお疲れ様。休憩を兼ねて商品の試食をしてくだされ」

 

 

 

 

壁1枚挟んだ先から覗く叔母と甥

 

「文也さんもやっぱり苦汁を舐めてた名家なんだね」

 

「そう。…お兄さんお姉さんも良い人達だったわ。お姉さんには私も可愛がれたわ」

 

「そういえば幼馴染みだっけ?」

 

「そう。物心つく頃には前世の女児向けアニメ好きな男の記憶もあって他人との距離の取り方を苦労してたのずっと助けてくれてたわ」

 

「へえ、だから文也さんを推薦しながらスポンサーとして名乗りを上げてくれたのか?」

 

「アンタのためもあるに決まってるでしょ。あいつならやれるって分かってるし、あの爺さんより年が近い分やれる時間も長いに決まってるからね」

 

「そんな関係なら親同士がくっつける方向に行っても不思議じゃないのに何も無かった?」

 

「アタシはそもそも女が好きだからアイツは範囲外だし、その辺は自由にさせてくれてたわ。兄さんがガンガン行く方だったから後継ぎも心配されて無かったし。あっちは恩人の娘を巻き込んで死なせたくないからそもそも交際まで行く前に止めるつもりだったらしいわね」

 

「で、忘れて煽って袋叩きにされたのは祖父ちゃん、と」

 

「ま、そんなとこね。さ、新規客先に挨拶行くわよ。名誉店長ネキとの結婚式の資金から出した分きっちり話つけるわよ」

 

「うっす。アガシオンロブスターの広告塔にもなってもらいます」

 

 

 

 

数日後、私はナハトズィーガーの助手席で揺られながら次の目的地へと向かっていた

 

「宮家への販路開拓のお礼と言われて今回の品を即納品されるとは…」

 

購入者がメシアンに洗脳されて危うく過激派に無料譲渡されるところだった車とはいえ大盤振る舞いがすぎるだろうに。このアガシオンロブスターといいどこから資金が出ているのやら。…気にしてはダメだ

 

「しかし、"あくまでも葛葉キョウジ個人への支援である"か」

 

インド王族との写真はデータになって後は上に提出するだけになっている

それと共に"この支援は幼女ネキが認めた葛葉キョウジ個人への支援である""葛葉キョウジの努力の結果インド王族と日本の宮家の関係は未だ崩れてはいない"と言った噂を色々な所に流しているそうだ。アガシオンロブスターとその指揮官はあくまで私個人への部下であり懇願寺のモノではないというのを前面に出している。これでも対策は足りないだろう。勘違いした人物が出ないことを祈るのみだ

 

「支援と黒札2人との縁も出来たのは喜ぶべきなのだろうな」

 

尚、一月もしないうちに勘違いしたのが1ダース程アガシオンロブスターに伸されてガイア連合に謝罪しに行く事になるのは別な話である

 

 

 

 

 

 

「バカ甥、何で山梨と岩手で結婚式やるのよ?」

 

「山梨だと現地民の親戚参加できないし、岩手だとショタおじ筆頭に連合の上位の人達参加できないじゃん。連合に参加したのが出会いだしさ、ショタおじやちひろネキに名誉店長ネキを祝福して欲しくてさ」

 

「…アンタは何でそういうのちゃんと言えないのかしらね…。それ言えばただで出してくれるわよ」

 

「そんな事は申し訳なさすぎてできない」

 

「この頑固者」

 

 

 

今回の会談北上派出所側のメンバーお祖父ちゃん以外全員判断ミスしてます

 




イオリンネキと文也さん
同い年の幼馴染みでお互いに同性の何でも話せる友人という認識で接している。文也氏の嫁も共通の知人でその関係をよく知っている


資金の出どころ
お弁当ニキと名誉店長ネキの岩手と山梨で行う予定の結婚式の予算から出た
岩手の方の不足分はイオリンネキに借りて、山梨の分はちひろネキが連合の名前で格安で貸し付けをする事に
借金の額を把握したイオリンネキによって新婚旅行中に借金は返済され、借金は返さなくていいから早く子供を見せるように言われるのであった


アガシオンロブスター
ボストンの安価型。レベルは15程度に抑えられ、シャコパンチも使えないようになってる
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