――何故・・・何故僕達は・・・こんなところまで、来て・・・しまったんだろう?――
守らなければいけないと誓った少女は目の前で失い、少年はただ殺さなければ止まらない人間を殺した。その直後、親友が向かった大量破壊兵器から、憎しみの光が見える。しかし乗っている機体はもう動かない。その場から逃げようにもどうすることもできないのだ。
――僕達の・・・世界は・・・・・・――
やがて光に飲み込まれた少年は、ただただ・・・嘆くことしか出来なかった。
―アズールレーン前線基地―
「んっん~・・・今日も良い天気ね♥」
「アン!」
此処は、アズールレーンの前線基地の近くにある砂浜。KAN-SENと呼ばれる少女(女性)達が多くいる場所 そこに一人の女性が、背伸びをしながら歩いていた。その隣には小さな子犬が尻尾を振りながら一緒に歩いており、彼女も子犬に歩幅を合わせながら歩いている。空は雲一つない快晴。どこまでも水平線が見える程静かな海。日差しは少し暑いが、海から来る少し強めな風によって幾分か涼しく感じる。
「ここ最近はセイレーンの出現もないし、本当に平和ねぇ?」
「クゥ~ン?」
「もしかしたら、なにか凄いことが起きるかもしれないわね?」
そこまで言うと、子犬は「クゥン・・・」と鳴きながら女性の足にすり寄って来る。甘えたいというのは行動で解る為、彼女は子犬を抱き上げると「よしよし」と言いながら子犬を優しく撫でた。
彼女は『愛宕』。このアズールレーンに所属する艦船で、高雄型2番艦の重巡洋艦である。今は非番な為、前に拾った子犬と一緒に散歩していたのだ。
そんな一人と一匹は、再度砂浜をゆっくり歩いていく。すると、
「あら、愛宕じゃない?」
と前の方から声が聞こえて来たので、そちらの方に顔を向ける。そこには碧眼で白いカチューシャをした金髪の女性が、こちらに向かって歩いてきた。
「おはよう、ノースカロライナ」
「おはよう」
「アン!」
「えぇ、あなたもおはよう」
彼女は『ノースカロライナ』。愛宕と同じくアズールレーン所属であり、ノースカロライナ級戦艦のネームシップである。挨拶もして、折角だからとノースカロライナは愛宕と子犬と一緒に砂浜を歩き始めた。
「ところで、今日はバニースーツは・・・?」
「一応服の下に着てるわよ♪」
「用意周到ね?」
「個性に憧れてますから」
「うさ耳もほら」と言って、カロはどこからかウサ耳のカチューシャを取り出した。彼女は個性に憧れた結果、何故かバニーガールに行きついてしまったのだ。そのため服の下によくバニースーツを身に着けていることが多いのである。
「・・・クゥン?」
「あら?どうしたの?」
そんなこんなで世間話をしていると、何やら子犬が何かを感じたみたいだ。愛宕の問いに子犬は「アン!」と鳴いたと同時に、砂浜の先にある断崖になっている場所に向かって走りだす。急に走り出した子犬に、愛宕とカロはなにかあったのか思い付いて行くことにした。
しばらくして子犬に付いてきた二人は、崖下の裏側にまでやってくる。上の方から自分たちがいる処まで、ざっと20メートルくらいだろうか。砂浜や基地がある方からも全く見えないところだ。
「アンアン!」
「なにか見つけたの?」
愛宕の問いに答える様に、子犬はまたも走り出した。少し走って子犬が止まると、二人もその場所に近づいていく。
そこには、
「これは・・・」
「男の・・・子?」
「クウン?」
ぶかぶかな宇宙服の様なものを身に着けた、小さな少年であった。
「こんなぶかぶかな物を着て、一体どういうことなのかしら?」
「さぁ・・・・・・あら?」
何かに気が付いた愛宕に、ノースカロライナは「どうしたの?」と問いかける。何か気になることでもあったのか、それともの何かを見つけたのか。
「この子・・・・・・泣いてる?」
「えっ・・・あら、ホントだわ」
「・・・とりあえずこのままではいけないわ。一度基地に連れて行きましょう?」
「えぇ」
「アン‼」
――アズールレーン 特別研究所――
「これ・・・どういうこと?」
「何があったんだチカロフ?」
ある研究所にいる一人の女性が、まるであり得ないと言わんばかりに格納庫を映しているモニターに目を向けていた。
「格納庫に、見慣れないMSが鎮座してるわ!?」
「なんだと!?」
近くにいた男性は、彼女の言葉に驚愕し同じように格納庫のカメラの映像見る。
「確かに見たことがないMSがいるが、これは・・・?」
これは、艦の記憶を持ち人類の敵と戦う少女達と
大切な物をたくさん失いボロボロになった少年達の
青き海が広がる世界で交差する物語
「トリィ?」
SEEDFREEDOMとアズールレーン再燃で書いちゃいました・・・。