僕のヒーローアカデミアCCC 作:─────
個性把握テストが行われた次の日の事。
1-Aのクラスメイトは皆、顔を見合わせていた。
何故なら、クラスに一人、個性把握テストの場にはいなかった片耳に有線のイヤホンを付けた男がいたからだ。
「おいテメェ…」
「……」
「聞いてんのか?」
「…………」
「聞けやァ!」
いつも通りキレた爆豪の手が男のイヤホンに引っかかり、彼のスマートフォンから有線イヤホンのコードが抜ける。
すると、男からではなく、そのスマートフォンから爆豪への文句が飛び出した。
『うるさいですねぇ、今は私とセンパイが話しているんです。見てわかりません?』
「あァ?ンだテメェ?」
『みなさんお馴染み、ラスボス系……今回はヒーロー系後輩のBBちゃんで〜す』
「おちょくってんじゃ──」
『あらあら、私は自己紹介をしただけのにおちょくってるだなんて、なんでも煽りに捉えちゃう沸点の低い人の相手は大変ですぅ』
「──っ!」
スマートフォンから聞こえるクスクスという笑い声とは対照に、爆豪の額の青筋はどんどんと色濃くなる。
「はいそこまで、伝達事項だ。そこの男は佐倉蓮、お前たちのクラスメイトだ。個性把握テストは別途用意する必要があったので先日は休んでもらった。個性は見ての通りだ」
仲良くするように、と定型文を放って相澤は去っていった。
「えっと……、よろしく?佐倉くん」
「あぁ、よろしく。芦戸さん」
初対面にも関わらず名前を覚えていた佐倉に芦戸が驚いていると
『名前を覚えられてよかったですね?さっき必死にクラスの座席表見てましたもんね〜?』
「……やめろ、BB」
『みなさんと仲良くやりたいっていう涙ぐましい努力。素敵だと思いますよ?』
「えっと……、それってどんな個性なん?」
上鳴がそう聞くと、佐倉は
「そろそろ出てこい」
と言ってスマホを揺さぶる。
すると、スマホから電子的な光とともに、黒いローブの少女が姿を表す。
紫の髪と赤いリボン、黒いロングコートに白いインナー、短めの黒いスカートとレースのついたロングブーツの少女が現れる。
「こんにちは、人間の皆さん。私はこの人の個性で、超絶優秀な月の上級AI……を雛形にしたBBちゃんです!本当は追加で数人いるんですけど、それぞれ諸事情があるので私が来ました!」
「……事情?」
「主な問題はTPO的な問題です。あとはそもそも教室に収まらなかったり……」
「もういいだろBB、帰るぞ」
「は〜い」
BBと名乗り、そう呼ばれた少女は現れたその時と同じ唐突さで光となって吸い込まれるように彼のスマートフォンの内側に消えていった。
「……まぁ、こんな感じの奴らに交渉次第で力を貸してもらえる個性って感じだ。──これからよろしく」
そう言って、佐倉は教室を去った。
──────────
「よかったんですか〜?せっかくぼっち脱出のチャンスだったのに」
「会話はこれからいつでもできるし、そもそもお前たちがいる限りぼっちじゃない」
「……私たちって結局センパイの個性ですから、結果的にそれってイマジナリーフレンドと同義じゃ──」
「やめてくれ」
「……なんか……ゴメンナサイ」
BBちゃんたちは元々電子世界の存在であるが故に電子機器類に入り込める能力が追加されてます。
しかし、得意不得意はありますので、電子機器に入れてもハッキング等に関する技能がないとただ居場所にするくらいしか出来ません。