逃げ上手の転生記 〜かぶき町のちゃらんぽらん侍と〜   作:虹武者

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第八訓 大人はいつでも子供が心配

 ある日のかぶき町

 そこに1人の男がいた。ヘルメットを被り傘をさしている男。ヘルメットを取るとふさふさの髪が生えていた。

 

「暑い。いつ来てもこの星は暑い。折角ふさふさにしたのにまたハゲあがりそうだ。」

 

 男は周りをキョロキョロ見回す。色黒の男女が多い。

 

「おい。前より黒こげが多くないか?神楽は大丈夫か?もしかして既に黒こげになって黒こげの命を宿して…いや、考えるのを止めよう。」

 

 男は神楽の心配をしていた。

 

「以前来た時も大丈夫だったじゃねぇか。今回も大丈夫だ。だが、やはりこの日射しは俺達夜兎には危険だ。何かあったら…」

 

 男は神楽を見つけた。電柱に隠れて神楽を見る。

 

「良かった。黒こげにはなってないぞ。」

 

 男はよ~く神楽を見る。隣には時行がいた。2人で買い物をしているようだ。星海坊主はあいつは誰だと思いながら電柱の陰から神楽と時行を見る。

 

「楽しかったアルな。」

「そうですね。」

(楽しかった!?何が!?)

「欲しいアルな!カレシ!」

(彼氏ィィィ!?)

 

 男は力が入り電柱がメキメキなっていた。時行が彼氏じゃなくて鰈ですよと言い直す。どうやら、神楽は鰈が食べてみたいらしい。しかし、そんな話は男には聞こえていなかった。

 

「黒焦げになってたアルな。」

(黒焦げェェェ!?)

 

 時行が焼き肉の話をするも聞こえていない。電柱が倒れ電線が星海坊主に当たり感電する。そこから少し時間が経過した万事屋。そこに電柱が刺さった。

 

「なんですかこれェェェ!?」

 

 新八が驚く。

 

「おい、ぱっつぁん。俺は最後までチョコたっぷりのトッポが食べたいと言ったんだ。最後までコンクリートたっぷりのトッポなんて要らねえよ。」

「いいんだな!?お前の最後の晩餐それでいいんだな!?」

「う…星海坊主さん!」

 

 新八が叫ぶ。星海坊主が拳をボキボキ鳴らしながら入る。男は通称星海(うみ)坊主(ぼうず)。宇宙中を股に掛けるエイリアンハンターであり神楽の父親でもある。星海坊主は傘の銃口を銀時に向ける。

 

「てめぇ!また神楽が彼氏を欲しがってるぞ!?どういうことだ!?」

「また?どうせ勘違いだろ。ちゃんと最後まで脳ミソたっぷりですかお父さん?」

「ちゃんと毛先まで脳ミソたっぷりだ!」

「最後まで毛根ないだろうが。」

 

 星海坊主が叫ぶ。感電した結果髪が焼けハゲてしまっていた。

 

「彼氏ってどうせ見間違いだろ。」

「あっ。銀ちゃん、パピー!」

「なんですかこれ!?」

 

 そこに時行と神楽が帰ってきた。星海坊主は時行を見つけた瞬間、傘から弾丸を乱射した。時行は驚きながらも全て避ける。星海坊主は舌打ちをした。

 

「これで仕留めれなかったか。」

「いきなりなんですか!?」

「てめぇ、神楽の彼氏とか舐めたことしやがって。」

「彼氏って…相手時行君!?」

 

 時行は新八の後ろに隠れる。

 

「誰ですかこの人!?」

「あの人は星海坊主さん。神楽ちゃんのお父さんだよ。」

「そ、そうなのですね!」

「今すぐ八つ裂きにしてやる。」

「待ってください!私は神楽さんと彼氏じゃありません!」

 

 時行が必死に弁明するも星海坊主は右手をナイフ、左手をキャノン砲に変えた。その姿は桃○白だ。

 

「今すぐ神楽と別れろ。さもなくば宇宙中のアルタナを詰め込んだスーパードドンパをお見舞いしてやる。」

「あんた何超兵器をくだらないことに使ってるんですか!?」

 

 キャノン砲を向ける星海坊主を新八が抑える。

 

「まぁ、気持ちは分かるよ。初めて会った相手に娘さんとられる父親なんて惨めなもんだ。」

「その惨めな気分を払拭するためのスーパードドンパだ!」

「このままだと訴えられます!」

 

 なんとか落ち着いた星海坊主。既に頭は大変なことになっている。

 

「星海坊主さんもそろそろ大人になって心の準備しましょう。神楽ちゃんもいずれどこかに嫁いでいくんですから。」

「み、認めねえ。認めねえぞ俺は。」

 

 星海坊主は何度も壁に頭をぶつける。新八が止める。銀時と話し合う。すると、留袖を着て時行の前に並んだ。

 

「今からお見合いしま~す。」

「なんですかこれ?」

「よ、よろしくお願いします。」

「じゃあ、俺から質問だ。お前、俺に勝てるか?」

「全然大人になってねェェェ!」

 

 星海坊主の質問に新八がツッコミする。

 

「あんた、神楽ちゃんを絶対嫁がせる気ないでしょ!」

「うるせぇ!俺より弱い奴に神楽をやる気はねぇ!」

「何言ってんですか?あんた、全宇宙で一番毛根が弱いだろ。全員に負けるだろ。」

「負けてませ~ん!俺の毛根はまだギブアップしていませ~ん!」

「もう無理だ。四方八方からタオルと座布団投げられてんぞ。」

「なんでボクシングと相撲が一緒になってるんですか?」

 

 銀時と星海坊主が言い争う。

 

「う~ん。分かりません。」

「時行君!そこはもう負けたでいいから!」

「なら今すぐここで分からせてやる!」

 

 キャノン砲を向ける星海坊主を抑える新八。

 

「ここでやんの止めてくれない?これ以上ここを壊さないでほしいんだけど。」

「じゃあ、河川敷だ!あそこなら周り気にせず血祭りにあげられる。」

「ダメェェェ!時行君血祭りにあげたらダメェェェ!」

 

 星海坊主は電柱を抜いて河川敷に向ける。すると、電柱を投げてそこに乗ろう…としたが失敗して民家に落下した。どこかへ飛んでいく電柱。冷やかな目で見る銀時達。

 

「ダサいアル。」

「何やってんだ劣化桃白白。」

 

 気を取り直して河川敷に向かう。時行を前にして本気モードの星海坊主。時行は鬼ごっこが出来ると嬉しそうにピョンピョン跳ねている。

 

「大丈夫ですかこれ?」

「大丈夫だろ。時行が負けたら難癖着けて負けにすればいい。」

「お前が勝ったら神楽はやる。俺が勝ったらお前の毛髪全部もらう。」

「あんた、何時行君から髪の毛奪おうとしてるんですか!?」

「あんなサラサラヘアー見せられて黙ってられるかぁ!」

 

 遂に始まる鬼ごっこ。

 

          かぶき町鬼ごっこ

             ハゲ鬼

           《星海坊主》

 

「おい待て。この作品初めての鬼ごっこがあいつでいいのか?」

 

 星海坊主が先制攻撃する。時行は星海坊主の拳を避ける。拳1発でクレーターが出来た。時行はそれを見て奮えている。

 

「さっさと負けを認めて毛根寄越せ。」

「凄い…あの拳が当たったらと思うと…」

「あれ、少年誌の主人公がしていい顔なんでしょうか?」

「既に少年誌の主人公にこんなのがいるネ。問題ないネ。」

「それどういう意味だこらぁ!」

 

 鼻をほじっている神楽に銀時がツッコミする。頬を紅潮させ興奮している時行に星海坊主はピクピクさせていた。

 

「長年えいりあんばすたーをやってきたがこんな奴は初めてだ。虚とも違う。恐怖じゃない。この感情は…」

「え?時行、虚と同じ扱い?」

 

 銀時が驚く。再びバトルが始まろうとした瞬間、触手だらけのエイリアンが現れた。エイリアンは車を飲み込み暴れている。

 

「何あれぇ!?なんですかあれ!?」

 

 新八がよく見るとエイリアンの触手の先に額から卑猥な物が生えている天人が2人いた。エイリアンはその天人を銀時達の前に投げ飛ばす。

 

「てめえは…バカ皇子!」

「ハタじゃ!」

「なんですか?またあんたの仕業ですか?」

「今回は完全な事故だ!」

 

 バカ…ハタ皇子が経緯を話した。

 

 遡ること十数分前

 

「これが今回入手したペットか。ミケと名付けよう。」

 

 ミケと名付けたエイリアンをカプセルに入れて運んでいる。その時、電柱が飛んで来てカプセルに命中。破壊されたカプセルきらミケが飛び出してきて暴れ始めた。

 

「…ということじゃ。」

「「「てめえのせいじゃねぇかぁ!」」」

 

 銀時達が星海坊主を蹴り飛ばす。

 

「完全に星海坊主さんが投げた電柱が原因じゃないですか!」

「てめえが電柱投げたからああなってるんじゃねぇか!」

「責任とれ!毛根とれ!」

 

 銀時達が星海坊主から毛をむしりとる。すると、ミケがこちらに向かって襲ってきた。慌てて逃げる銀時達。しかし、時行がいない。それに気付いた新八が捜す。

 

「銀さん!時行君が居ません!」

「なにぃ!?」

 

 銀時も一緒になって捜す。そして、振り返る。そこにはミケの触手から笑顔で逃げる時行がいた。

 

「時行君、この状況を楽しんでいるんですけどォォォ!」

「あれはもう変態だな。」

 

 銀時達が逃げていると星海坊主が立ち止まった。

 

「星海坊主さん!」

「あんなガキが戦ってるのに俺が逃げてどうする。」

「いや、あれは変態的な状況で逃げてるだけだから。」

 

 星海坊主が飛び出す。ミケの触手を避け殴り飛ばす。時行は星海坊主を見ていると銀時も飛び出した。触手を木刀で弾き攻撃する。

 

「時行ィィ!見てろ!これが俺達だぁ!」

 

 銀時が時行を見て叫ぶ。その瞬間、触手に殴り飛ばされた。時行の前に落下する銀時。

 

「ぎ、銀さん?」

「み、見ないでェェェ!」

「どっちだよ!さっきまで見てろ言ってた人が情けない姿見せちゃったよ!」

 

 穴を掘って隠れようとしている銀時を触手が掴む。

 

「あぁ~!」

「銀さ~ん!?」

 

 時行が銀時を掴む。それを神楽が岩を持って見ていた。

 

「神楽ちゃん?何しようとしているのかな?」

「情けない男なんか見てられないアル。」

 

 神楽が岩を投げた。岩はミケを押し潰す。それでも暴れるミケを星海坊主が拳一発で粉砕した。折角手に入れたミケの肉片の雨を浴びて真顔になるハタ皇子とその側近。

 

「あ~あ、情けない姿見せちゃったよ。」

「いつものことネ。」

「大丈夫ですよ。私はあれぐらいでは軽蔑しません。」

 

 銀時の肩を叩く神楽と時行。それを見ている星海坊主に新八が説明していた。

 

「…ということです。決して神楽ちゃんと時行君が付き合っているとあうわけではありません。」

「そうかい。俺の早とちりかい。」

 

 星海坊主が帰ろうとする。そこに神楽が来た。

 

「心配してくれてありがとうアルパピー!」

「当たり前だ。我が子を心配しない親は親失格だ。」

 

 星海坊主が去って行く。神楽はニコッと笑うと銀時達のところへと走って行った。

 

「でも、トッキーが彼氏もいいアルな!」

「やっぱり貴様だけは死んでおけェェェ!」

「いやァァァ!」

 

 再び星海に襲われる時行であった。

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