僕らのヒーローアカデミア―One For Allを完遂せよ―   作:眼鏡熊@ヒロアカ完走

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軛を撃つ日

そして、2体の脳無が封殺され―――――

 

「さて、虎の子はどっちも封殺された訳だが」

 

「まだやんのかよ、クソヴィランども」

 

「……ちっ」

 

詰み、だな―――――

 

「黒霧」

 

「はい。死柄木弔」

 

 

そしてゲートを開き帰ろうとする、刹那。

 

 

「待て!!」

 

緑谷出久が、現れた。

 

 

「なんの用だよ。チート野郎。捕まえにでも来たか?」

 

「それもある。けど―――――」

 

 

お前に聞きたいことがあってきた

 

 

「聞きたいこと……?」

 

 

「お前は、なんでヴィランになった」

 

 

「なんで……?壊したいからさ。オールマイトを。あいつが守った全てを。あいつは救えなかったものなんてなかったみたいにヘラヘラ笑ってる。他の奴らも同罪だ」

 

 

ああ、そうか

 

 

「お前は、助けて貰えなかったんだな」

 

「っ!!!!ああ、そうだ!!!そうだよ!!!俺にはヒーローの助けなんて来なかった!先生だけが救いだった!!」

 

 

怒りに任せて『手』はこちらにその“個性”を向けてくる。

 

僕はそれを……

 

 

()()()()()()

 

 

「……は?なんの……」

 

「手、握ってもらえると安心するだろ……?」

 

 

こいつはきっと“個性”由来で手を恐がられて来たはずなんだ。だからこそ、手を掴む。救いをもたらせるように。

 

 

 

――――――――

 

 

訳が分からない。こいつはバカなのか……?

 

 

五指で触れれば崩壊できる。あと1本……1本触れればいい。

 

 

触れれば……いいのに

 

 

触れられない。触れたくない。

 

 

壊したく、無い

 

 

「ぁ……う」

 

 

あったけぇ。あったけぇな……

 

 

こんなに安心するもんだったのか……

 

 

こんなに、簡単に救われた気分になっちまうもんなのか。

 

 

嗚呼、でも恨みは消えねえや。安心するはずなのに怒りが収まらない。

 

 

「……お節介のお人好しめ」

 

「それが、“ヒーローの本質”らしいよ?」

 

 

修行中にオールマイトから聞いたけど。

 

 

ドガァン!!!

 

 

 

入口が……破壊された

 

 

 

「私が、来た」

 

「オールマイトォ!!!!」

 

 

 

―――――あぁ、ゲームオーバーだ。

 

 

 

無理くり手を離させて、黒霧の方へゆく。

 

 

「―――――じゃあな」

 

 

「待っ!!!」

 

「深追いすんな出久」

 

「まだほかは終わってねえ」

 

 

そうして、『手』と『モヤ』は消えた。

 

 

「緑谷少年!!爆豪少年!!轟少年!!」

 

「オールマイト!」

 

「ッス」

 

「3人とも大丈夫か!?」

 

「はい。主犯2人にはワープで逃げられましたが、主犯が出した脳みそ丸出しの主力の内、1人は緑谷がぶっ飛ばして、1人は俺と爆豪で抑えました」

 

「マジか……!?凄いなほんとに」

 

「まだ各地に(ヴィラン)は残っています」

 

「じゃあ私は、他の――――」

 

「オールマイトには怪我をした13号とイレイザーヘッドの方をお願いしたいです」

 

「しかし―――――」

 

 

その目に対して、視線で応える。

 

 

活動限界、近いでしょう?と

 

 

「他は僕とかっちゃんと焦凍くんが入ればすぐ終わります」

 

「――――わかった。では改めて、雄英高校教師、オールマイトが。君達の“個性”使用とヒーロー活動を許可する!私のいなかったタイミングの物もな!」

 

 

「「「はい!!!」」」

 

 

さすがオールマイトだ……!

 

 

「じゃあ手分けしよう。僕は火災ゾーン」

 

「俺は山岳ゾーンに行こう」

 

「俺ァ残ったとこテキトーにまわんぞ」

 

 

そして、全員が風になった。 

 

 

 

 

―――――――――

 

 

この後、尾白君と火災ゾーンの(ヴィラン)をのしてる途中で教師陣が来て、今回の騒動は収束した。

 

 

「終わったぁ……」

 

 

黒鞭、解―――

 

 

「待て出久。黒鞭解除する前に聞くが、お前あの筋肉『脳無』ぶっ飛ばした時、腕に負担かかんなかったか?」

 

「あー、そういえば痛かったかも」

 

「じゃあそのままにして保健室行った方がいいだろ。血ィポタポタ出てんぞ」

 

「え゛っ!?」

 

 

ほんとだ!!!!

 

 

「気づけよ……」

 

脳内物質(アドレナリン)ドバドバだったからかも……あっまって冷静になったら痛い痛い痛い痛い!!!!」

 

 

「なんだよそれ!」

 

「緑谷ちゃんったら」

 

 

 

皆笑うことないじゃん!!!

 

でも焦凍君はオロオロしながら心配してくれた。

 

やっぱ焦凍くんなんだよな。

 

 

 

 

――――――――――――

 

あ、保健室ここか。

 

因みにかっちゃんも焦凍くんも怪我したと思ったんだけど、欠片もしてないらしい。……訳が分からない。

 

 

ガラ、とドアを開けると

 

 

 

 

「はーい、何の……」

 

 

そこに居たのは……

 

 

「トガ、ちゃん?」

 

「出久くん!!」

 

 

言葉と共に抱きつかれた

 

 

 

「えっあっえっ!?」

 

「お久しぶりです出久くん!!ボロボロでかっこいいね!!訓練頑張ったんですか!?」

 

「えええああああああのあのあの近い近い近い!!」

 

 

「教師の前で不純異性交友なんていい度胸さね」

 

「ごめんなさいおばあちゃん」

 

雄英(ここ)での勤務中はリカバリーガールとお呼び」

 

「リッ……リカバリーガール!?」

 

雄英の()()()!今までも様々な命を救ってきたベテランヒーロー!

 

 

(ヴィラン)の襲撃で怪我したんだろ。見るよ」

 

「はい」

 

黒鞭を解き、手を見せる

 

 

「……これは」

 

 

腕は内出血でボロボロになっていた。

 

 

「折れたわけじゃないだろうが……どんな無茶したんだい」

 

「身体許容上限を超過した威力で何発も殴りました」

 

「なんて無茶するんだい!!!!」

 

「相手側にオールマイト対策の敵がいまして……それを上から制圧する為に」

 

「……ホントに無茶する子だね」

 

 

あ、トガちゃんから視線を感じる。

 

右頬の切り傷かな?脳無の打撃を避けた時に傷ついちゃったんだよな。

 

 

「血、吸う?」

 

「……ハイ!!!」

 

「だから不純異性……いや、……判断が難しい。ちょっとだけだよ」

 

「ありがとうございます先生!!……では失礼して……」

 

 

右頬にキスされた

 

 

「……!?!?!?」

 

 

いや違う。噛んで傷口を開き直したあと血を吸われてる。

 

少しして

 

 

「……美味しかった?」

 

「はい!!」

 

 

なら良かったな。

 

 

「もういいかい?アンタは怪我が軽いからパパっと処置するよ」

 

 

チゥ〜〜

 

 

「……ありがとうございます」

 

 

こうして、この後様々な事後処理を経て、襲撃事件は終わった。

 

 

 

 

 

 

―――――――――

少し巻き戻り、『手』と『モヤ』

 

 

子ども強すぎだろふざけんな

 

 

「話以前の問題だったぞ先生」

 

 

『どういうことだい?死柄木弔』

 

 

「『蒸気』の脳無はガキ二人にあしらわれて暴走。オールマイト対策の脳無はオールマイト並みのパワーとスピードのガキ一人に吹っ飛ばされた」

 

『何!?オールマイト並のパワーにしたと言うのに……ただの学生に……?』

 

『へぇ……しかし、悔やんでも仕方ない。精鋭を集めよう。ゆっくり時間を掛けて』

 

我々は動けない。だから――――

 

 

死柄木弔、次こそ君という恐怖を世に知らしめろ。

 

 

 

……不思議だ。前ほど心に響かない。

 

 

どこか気分がいい。

 

 

……モジャモジャの地味ガキ、ツートンのガキ、ヴィラン顔のガキ。

 

 

ああ、そうだな。

 

 

止められるなら、アイツらがいい

 

 

 

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