僕らのヒーローアカデミア―One For Allを完遂せよ―   作:眼鏡熊@ヒロアカ完走

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バケモン達の宴

そうして、終わって。

 

『さァ気を取り直して1回戦が一通り終わった!!小休憩挟んだら早速次行くぞ!!!』

 

 

「あ。かっちゃん」

 

「出久か。…てめぇの入れ知恵かよ?さっきの策」

 

「…違うよ。あれは彼女が考えたものだ」

 

「…そうかよ」

 

「かっちゃん」

 

「ンだ」

 

「…決勝で会おう」

 

「ハッ…勝つ気満々かよ。随分珍しーこったなぁ。緑谷出久クン?」

 

「うん。今回はね…焦凍くんにも、君にも“勝つ”」

 

「“勝つ”のは俺だ」

 

 

そう。バチバチと火花を散らしていく。

 

 

 

――――――――

 

 

「負けてしまった」

 

 

そう。笑顔だった。無理をしていることはすぐ伝わった。

 

「最後行けると思って調子乗ってしまったよ。くっそ―――…」

 

「麗日さん…怪我は大丈夫?」

 

「リカバリーされたよ!体力削らん程々の回復だから擦り傷とかは残ってるけど」

 

「…そう。無理しないでね?」

 

「無理なんて…」

 

『そろそろ始めようかぁ!!!』

 

小休止は終わったようだ。

 

 

「…じゃあ、いくよ」

 

「ああごめん!私おってデクくん全然準備が」

 

 

見とるね。頑張ってね。

 

 

「うん!」

 

 

そうして、笑顔を。

 

 

 

―――――――

 

 

ひっく…ひっく…

 

悔しくないわけ、ないのに…!!

 

「助けになれば」なんて言って何にもしてあげられない。それどころか…!!

 

 

また。背中を。

 

 

 

――――――

 

「来たな」

 

「うん」

 

「“勝つ”ぞ」

 

「いいや、“勝つ”のは僕だ」

 

『今回の体育祭。両者トップクラスの成績!!正しく両雄並び立ち、今!!!』

 

 

『緑谷VS轟』

 

 

START!!!

 

 

赫灼熱拳・燐!!!

 

 

10%フルカウル!!!

 

 

「大氷海嘯!!!」

 

 

大氷塊―――――瞬間黒鞭バンテージ+75%!!!

 

 

「デトロイト・スマッシュ!!!!」

 

 

拳が、氷塊をぶち抜く。

 

 

『破ったアアアアアアア!!!』

 

 

「おおおお!」

 

 

続けて氷塊。

 

 

拳で、蹴りで、

 

破る!!破る!!!破る!!!!

 

 

 

『どんどん砕いていくぅうううう!!!こいつァやべぇええええ!!!』

 

 

 

「あ…れが高校生かよ…?」

 

「両方ともそこらのプロ超えてんだろ。どうなってんだ」

 

 

 

いくぞ、“浮遊”!!!

 

 

そうして、飛んで。

 

 

「赫灼熱拳、ジェットバーン!!!」

 

 

拳の炎が飛んでくる。

 

 

「カロライナ・スマッシュ!!!」

 

 

そして、反動を消して、そのまま風圧で加速!!

 

 

 

「おおおおお!!!」

 

 

「冷炎白刃!!」

 

 

染み凍る“白”が、無いところを黒鞭で掴んで避けて、着地!

 

 

「飛ぉおおおおべぇえええええ!!!」

 

 

投げる!!!

 

 

「飛ぶかァ!!!」

 

 

炎で逆噴射!!そうだよね!!!

 

 

拳を数発シャドーで撃って…

 

 

“発勁”解放!!!擬似150%!!!

 

 

「デトロイト・スマッシュ!!エアフォース!!!」

 

 

「氷壁!!!」

 

 

 

空気圧を氷が封じていく。減衰されて、消える前に。

 

 

“煙幕”!!!

 

 

 

『煙幕ゥ!?こいつこんなのも出来たのか!!』

 

『まぁ、使い所も少ないしな』

 

 

 

後ろに移動して。

 

 

デトロイト・スマッシュ!!

 

 

「ぐっ…!!うぅぅああああああ!!」

 

 

カウンターで左の鉄拳。

 

 

あっつぅ!?

 

 

まだまだ、足の“発勁”解放。

 

 

震脚!!!!

 

 

煙幕が一撃で晴れて、

 

 

「崩拳!!!」

 

 

中国拳法の一撃を当てる。震脚で踏み込んで崩拳の形で撃ち込み。

 

 

「ッ…!!」

 

 

轟君は氷結でガードしてた。

 

 

「膨冷」

 

 

瞬間。轟くんの左手の熱と右手の冷気から逆算して、僕は構えながら、アンカーのように黒鞭を地面に刺した。

 

 

「熱波!!!」

 

 

 

キュボッ!!!!

 

 

 

放たれた空気を感知して、セメントス先生は客席を守るように壁を配置してた。流石だ。

 

 

 

『すげえ衝撃だあああああ!!!こいつァ決まったか!?』

 

 

『いや。留まってんな。予測が上手い。考えてる証拠だ』

 

 

まだまだ!!!

 

 

 

「おお!!」

 

 

轟君が左肘と腕から炎を放出して、ブースターみたいにしながらパンチを向ける。

 

 

それを右拳で逸らしながら、左頬に一撃。

 

 

「ぐっ!?」

 

 

右の蹴りを食らった…!!

 

 

 

――――――――

 

 

「凄い…!」

 

「やはりあの二人、そして爆豪は突出しているな」

 

「チッ…」

 

「オメーなんでそんな不機嫌なんだバクゴー」

 

「ああ!?不機嫌じゃねーわ!!!クソが!!!」

 

「ええ…」

 

 

「…多分どっちも戦いたかったのよね?勝己くんは」

 

 

そうして、声が聞こえた。

 

 

「美人のおねーさん!?」

 

「…冬美サンか」

 

「は!?お前知り合いかよ!?どーいう仲だ!?」

 

「焦凍のねーちゃんだよ。冬美サン。こいつらクラスメイト」

 

「ご紹介に預かりました。焦凍のお姉ちゃんの冬美ですっ。よろしくね!」

 

『はい!!!!!』

 

「これだから男子は…」

 

「姉弟そろって美形ね。ケロケロ」

 

 

―――――――――――――

 

 

 

「おおおおお!!」

 

 

ドッ!ガッ!!バキッ!!!

 

 

出久の拳が、焦凍の拳が、互いを打ち据えていく。

 

 

出久の拳は芯に響き、焦凍の拳は、焼き、凍てさせる。

 

 

蒼冰凍拳(そうひょうとうけん)―――――」

 

 

それは赫灼の真逆の真理。冷気をため、凝縮し、放つ。

 

 

氷嘯波濤(ひょうしょうはとう)!!!」

 

 

その、氷結の発生に、掌底を合わせた。

 

 

全身のOFA出力を20%に移行。黒鞭で包んだ四肢を100%へ。

 

足から腰へ、腰から胴へ、胴から腕へ、腕から――――

 

 

拳に。

 

 

「デトロイト・スマッシュ!!!!!」

 

 

満遍なく伝わった“力”が、100%以上の出力になって氷結に直撃する。

 

冷えた空気がそこらに散らばっていく。

 

 

「おおお!!!冷炎白刃!!!!!」

 

 

再びの右。狙いは

 

 

「(膨冷熱波)」

 

 

なら――――――懐へ。

 

白刃をかすらせながら、懐に入り。寸勁。

 

 

「スマッシュ」

 

 

「…ガッ!!!」

 

 

そうして、吹き飛んで、場外へ―――――――

 

 

「まだだ」

 

吹き飛ぶことはなく、氷で受け止めた。

 

そして、

 

 

「大氷海嘯!!!」

 

 

大氷塊!!!

 

 

瞬間100%!!!

 

 

「カロライナ・スマッシュ!!!!」

 

 

打ち砕き―――――

 

 

 

その手に凝縮された、熱を見た。

 

 

カロライナで浮いた足を上げ、踏み込み!!!

 

 

 

ズガァン!!!と床にヒビが走るほどの衝撃で。

 

 

そして、黒鞭をアンカーに、何度も振りかぶった拳に溜まった、“発勁”解放!!!

黒鞭と拳に収まりきらないエネルギーが、黒鞭のバンテージを膨れ上がらせる。

 

 

「赫灼熱拳…!!バニシング・ジェット・バァアアアアアアン!!!!!!」

 

「スクラップフィスト・スマァアアアアアアアアッシュ!!!!」

 

 

瞬間、世界は白く染った。

 

 

 

 

―――――

 

 

「威力が大きけりゃいいってもんじゃないが…凄いな」

 

『何今の…お前のクラス何なの…』

 

「冷やされまくった空気を高い温度で熱したんだ。そりゃそうなる」

 

『それでこの爆風でどんだけの熱風だよ!!ったく何も見えねー!おいこれ勝負はどうなって…』

 

 

終わって、無い!

 

『!!2人とも場内!?どうなってんだ!?』

 

 

轟君は後ろに氷壁を出して堪えてた。僕はアンカーで言わずもがな。

 

 

「うおおおおおお!!!!」

 

 

「あああああああああ!!!!」

 

 

最後、振り絞った拳で!!!

 

 

ガッ!!!

 

ゴッ!!!!

 

 

『クロスカウンターァアアアアア!!!』

 

 

轟君の炎のブースターを、踏み込みで、技量で超える。

 

 

「っぬうああああああああああああ!!!」

 

 

そして、振り抜き!!!!

 

 

 

「ッガ…!!」

 

 

『轟君場外!!!緑谷君3回戦進出!!!』 

 

 

拳を、天高く振り上げた。

 

 

 

オ…

 

オオ…

 

 

ォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!

 

 

 

そうして、会場は熱に覆われた。

 

 

 

 

――――――――

 

その宴を、彼は―――――物間寧人は、拳を握りながら見ていた。

 

 

『その“個性”じゃ、スーパーヒーローにはなれない』

 

そうだ。これは“コピー”。貰う誰かがいないと存在出来ない、脇役の“個性”。

 

だから斜に構えた。皮肉屋になった。でも。それでも。

 

 

この“熱”に嘘をつきたくない。幼い頃の憧れを。今ここで見た輝きを。

 

 

僕は、僕は。

 

 

「こいつらみたいな、ヒーローになりたい」

 

 

気付かないふりをしてた炎が、目の前に現れた。

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