僕らのヒーローアカデミア―One For Allを完遂せよ― 作:眼鏡熊@ヒロアカ完走
資格試験やら、祖母の弔事やら色々ありました。
帰ってきたよ
『さぁガイズ!!再開だ!!ヒーロー科A組飯田天哉!!VS!!緑谷出久!!!』
「……今。改めて宣誓する」
――――――君に追いつく。追い越す。
「負けないよ。僕は……君に負けたくない」
勝ちたい。
『START!!!!』
DRRRRR!!!
「レシプロバースト!!!!」
決着は最高速で。君に追いつくなら――――
これしかないと、決めていたから!!!!
「――――――フルカウル」
そして“黒鞭”レッグバンテージ&脚部75%!!!
「セントルイス――――」
「レシプロ」
スマッシュ!!!
ブレイク!!
飯田君の蹴りと僕の蹴りが激突する。
2週間のうち、飯田君は足技の強化を続けていた。
彼は僕を捕まえきれないし、仮に僕を捕まえても直ぐ外すが故に、まずは削りということだろう。
「おおおおおお!!!!」
「あああああああ!!!!!」
蹴りが、拳が、加速が。目にも止まらぬラッシュを織り成す。
『速ェ速ェ速ェ!!!目にも止まらぬラッシュの応酬!!!リスナー目で追えてるかぁ!?俺ァ怪しいぜ!!!』
『……老眼』
『イレイザー!?』
『もう若くねえもんな』
『イレイザァ!!!!!!!!!!!』
『うるさい』
『こいつァー!シヴィー!!!!』
『ほら実況もどれひさしおじさん』
『うるせぇぞ消太おじさん!!!!』
『悲しくねえのか?同い年におじさん呼び通しちまったら肯定になんぞ』
『うわぁああああん!!!』
『お、試合が進みそうだ』
『相澤くぅん!?』
気ィ抜けそーーーー
あ。飯田くんもすんごいもにょってる。わかるー
でも、ね?
「さぁ折角だ!!!楽しくやろう飯田君!!! 」
「勿論だ!!!」
踏み込み強化ッ!!!
セントルイス――――――
その、予備動作に。
まさか!!!
「レシプロッ!!!!」
「「スマッシュ!!!!!!」」
エンジンの推進力を加えた蹴りが激突した――
――――――――
おいおい。学生の試合じゃないな。
「これが高校生ですか……未来は明るいっすねえ。ナガンさん」
「全くだ」
P!!!
「……ん?」
公安からの連絡……?
「……ホークス。私と保須へ行くぞ」
「保須……?体育祭見なくていいんですか?」
「…………『ヒーロー殺し』の目撃情報が届いた」
「…………了解。行きましょうか」
そうして、2人のヒーローは保須へと向かった。約束された悲劇を横紙破りする為に。
――――――――
「ォオオオオオオオ!!!!」
推進力を伴った蹴りが、拳が、僕に届く。
硬い、強い、速い。嗚呼……
本当に強くなったなあ……
僕ももっと強くなる。彼の覚悟に応えるために。
でも、
「もうすぐレシプロも切れるんじゃない!?」
そう。彼のレシプロは短期決戦。ここまでラッシュを続けているのが、そもそも不利なのだ。
『いいや……まだだ』
プスッ……プス……DR...!!
駆動を収めかけたエンジンが。
DRR...!!!
限界を超える覚悟に応える。
DRRRRR!!!
オレンジジュースと意志力を燃料に。更なる鼓動を撃ち続ける。
完全燃焼の蒼炎の先に、赤い赤い不完全燃焼の炎が見える。
更には、マフラーから走る亀裂から、赤い炎が漏れ出ゆく。
限界だ。ああ。限界だとも。
でも。それでも!!!!
まだ、まだ!!!
「君に追いつくためならば!!!!!限界など100回超えても足りはしない!!!!」
レシプロ
「この一撃で……決めるッ!!!!!」
「……君はすごいよ。飯田くん」
でも。
「僕が勝つ……!!!!!」
レッグバンテージ拡張!!!“黒鞭”マント生成!!!アームバンテージ生成!!!!
このラッシュで貯めた、両脚の“発勁”のうち、踏み込みの左脚を解放するッ!!!!!!
「ROADSTAR……」
「セントルイス……」
SMASH!!!!!
僕の蹴りが、飯田くんの蹴りが。
空気を揺るがし、破裂音を炸裂させ、
そして、
「っ……ぅああああああああ!!!!!」
レシプロの加速を、フルカウルの%と体幹移動で乗り越える。
「だあっ!!!!!!!」
そして、足を蹴り飛ばし―――――――
「まだだァ!!!!!」
飛ばされた衝撃を飯田君は推進力に変えてエンジンの推進力のまま、回転して蹴りに変える。それを
待 っ て い た
そう。わかっている。君はこの程度じゃあ倒れない。だから
「デトロイトスマッシュ!!!!!!!」
「……ガッ……」
空いた腹に左手のデトロイトスマッシュを叩きつけて、
「ギッ……ああああ!!!」
エンジンと手で止まりかけのそれを。
「エアフォース!!!!」
左手を引き戻して、右手で空気圧の拳を叩きつける。
「があ……」
『飯田君場外!!!緑谷くんの勝利!!!!!』
ォオオオオオオオオオオ!!!!!!!
その後、かっちゃんと常闇君の試合が行われたんだけど。
「――――つくづく。相性がもったいねえな」
「――――無念」
かっちゃんはその加速で瞬間的に勝利を収めてしまった。これもまた“個性”社会。常闇くんは弱点補強が念頭に置かれるだろう
さぁ、さぁ。ついに。ついに
――――――――――――
あぁ。あぁ。ついに、ついにだ
――――――――――――
勝負だ、出久/かっちゃん
――――――――――――
不思議だ。負けたのに。全力を出せたことに喜びすら感じる。
今、“個性”も体も未熟な今。ここまで喰らい付けた……上出来だ。うん。よくやった。よくやっただろう
「―――――――嘘だ」
ああ。嘘だ。悔しい。畜生。何故だ、何故追いつけない。
全力を尽くした。限界も超えた。まだか、まだ足りないのか。
まだ、越えられないのか。
まだだ。まだ、“個性”出力の天井なんて見えてない。持続時間の限界だってまだ超えられる。
まだ、まだ強くなれる。
次は、次こそは
「……超えてやる……!!!!」
涙声を隠さず、胸の大火に意志を委ねた。