僕らのヒーローアカデミア―One For Allを完遂せよ―   作:眼鏡熊@ヒロアカ完走

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なんかバーが赤い(震え声)


継承、あるいは

けれど、力を貰うって言うのは―――――――

 

 

 

生易しい、なんてもんじゃなかったらしいんだけども。

 

 

 

「―――――驚いた」

 

 

オールマイトは独白するように呟いた。

 

 

()()()()()()()。筋肉の量、付き方、全てが聖火を受け継ぐに値するレベルにまで至っている。凄いな……」

 

 

「本気で鍛えたので」

 

 

へへへ、と、気恥ずかしげに出久は頭をかいた。

 

 

「流石だ……師匠はいるのかい?」

 

「元No.6のスクラップフィストが師匠です。他にも、ガンヘッド達の武闘派ヒーローに色々と」

 

「スクラップフィスト!!!彼もまた豪傑だったな。今はここら辺で道場を開いてたっけ」

 

「はい。憧れもバレてて、応援はしない。と仰ってたんですが、しっかりと鍛えていただきました」

 

「だろうな……彼はしっかり見てる人だから」

 

 

「さて、なら話は早い」

 

 

そうして、彼は髪をひと房ちぎったかと思うと

 

 

「食え」

 

 

「へあ?」

 

 

「そうhair!!じゃなくてだね」

 

 

「いやそんなつもりはなかったんですが!?」

 

 

「まぁなんだ。DNAを取り込むことが“個性”の継承に必要でね」

 

「成程……」

 

 

そう言って髪を食む。

 

 

うえ、うあああああああ……形容のしがたい……

 

 

「これが馴染めば君には“個性”が発現する」

 

 

「これで……“個性”が……」

 

 

なんか実感わかないや。

 

 

「これを渡す上で、君に何よりも心に置いて欲しいことがある」

 

 

とても真剣な顔だった。

 

 

「―――――はい」

 

 

「肝に銘じておきな。これは」

 

 

――――――君が『勝ち取った』力だ。

 

 

「授かったものなんかじゃない。君の積み重ねが、その連なりがこれを齎したんだ。だから」

 

 

 

――――――気負う事も心苦しく思うことも無い。前を向いてしっかりと進め

 

 

 

「――――――はい!!!!」

 

「いい返事だ」

 

 

ニッ!!!

 

 

 

それから、また色々あった。

 

 

かっちゃんには、ものすんごい怒られた。

 

 

 

「――――――“個性”が発現しただ!?てめぇ今更現実逃避なんざ……」

 

 

それについては検査結果を見せて納得してもらった。

 

そうして、難しい顔をした後に、一言。

 

 

「……そうか。じゃあ尚のことてめぇに追いつかなきゃいけなくなったワケだ。てめぇが“無個性”にしろ“個性”持ちにしろ、俺の夢は変わらねえ」

 

 

――――――俺はてめぇもオールマイトも超えてNo.1になんぞ。

 

 

「負けないよ」

 

「勝つわ舐めんなクソナード!」

 

 

 

轟くんたちは本気で喜んでくれた。

 

 

「そうか……“個性”までもったらもっとすげぇヒーローになれちまうな。負けねぇぞ?」

 

 

「……マジ?すげえな出久。職場体験には呼ぶから」

 

 

「何を言ってる燈矢。こいつはウチの事務所に来るんだ」

 

 

「は?絶対やらねえからな!?」

 

 

「こっちのセリフだ。まだろくに恩も返せておらん」

 

 

「まぁまぁ。そこら辺にして、おめでとう出久くん!!」

 

 

「オメデト。ヒーローになったら助けてな」

 

 

 

なんだかんだ嬉しいものである。

 

 

 

 

母さんは、本気で泣いてよろこんだ。

 

 

 

「出久ぅ……良かったねぇ。良かった……!!!」

 

 

僕も泣きそうになったけど、笑顔で答えた。

 

 

「ありがとう。母さん」

 

 

 

 

―――――――――――

 

微睡みの中で、それに出会った。

 

 

幼い頃ずっと夢にいた緑色の光が、僕の導が。大火を前に人の形を成した。

 

 

“特異点は過ぎ去った。君には今、7つの“個性”が発現している。多くは語れない。忘れるな。歩みを止めるな。進み続けろ”

 

そして大火は強く広がり――――――

 

 

 

そこには豪華な椅子に座した8人の人――――――いや、1人はエネルギーが形になったようなものだ。

 

 

 

“そう。特異点は過ぎ去った”

 

“導が指し示したように。君には今OFAに加え歴代6つの“個性”が発現している”

 

 

1人の男は言った。

 

 

そこから、始まりが見えた。

 

 

 

2人の男が相対している。

 

 

1人は先程の男。もう1人は顔の上半分が見えないが、貼り付けたような笑顔が印象的だった。

 

 

 

そこから語られる――――――

 

 

 

聖火の始まり。

 

 

 

魔王の弟として生まれ、しかし善の心を忘れなかった男と、それに手を差し伸べた男。

 

 

 

そうだ、この力は―――――――

 

 

 

手を差し伸べられた事から始まったのだ

 

 

そういう、力なのだ。

 

 

 

砕く力なんてただの手段なのだ。本懐は違う。

 

 

 

力の本懐は――――――

 

 

 

()()なのだ。

 

 

 

それを、忘れてはならないのだ。

 

 

 

 

導はまた僕の前に現れ、僕に宿った。

 

 

 

瞬間、理解する。

 

 

7つの“個性”の全て。力の使い方に至るまで。

 

 

 

何故わかるのか、何故そうなのかは分からない。

 

 

ただ、この光は()で、そこに宿る想いを識った。

 

 

『この力は、(だれか)を助けるためにある力なのだ』と

 

 

 

これで、救ける

 

――――――――

 

 

出久に“個性”が発現した日の夜、俺はまた夢に光を見た。

 

 

 

光はいつしか人を形作り、

 

 

“弱さを認めろ。前を向け”

 

 

言葉と共に、俺に同化した。

 

 

 

そして解る。力の使い方、“溜めて”、放つ。より強い爆破。その力を。

 

 

 

これで、追いつく。

 

 

 

これで、勝つ。

 

 

 

―――――――――

 

 

 

そこから、色々あった。

 

 

師匠にも“個性”の発現を明かすと。

 

 

「おし、じゃあ明日からお前の幼馴染のー、あれだ。かっちゃん?連れてこい。俺の免許は失効してないから“個性”アリの鍛錬ができる」

 

 

 

そこからは“個性”アリでやった。

最初はボコボコにされたりしたけど、“個性”の扱いを分かってからはより拮抗した。

 

 

 

オールマイトに、夢の事と“個性”のことを話すと、とても難しげな顔をした。

 

 

「……なるほど、これは警戒も必要か……?なんにせよ。発現したなら使いこなさないとな!!」

 

 

 

そこからは、オールマイトにも色々教えてもらった。

 

 

 

“個性”の申請名は『七つ道具』にした。エネルギーをそのまま使ったり7つの出力方式で使える。ということにしたのだ。

 

 

 

初めは“個性”をベタ踏みで使って腕がバキバキになった。

 

そこからスクラップフィストに調整を付き合ってもらって何とかした。

 

 

スクラップフィストの“個性”は拳にエネルギーを乗せる。というもの。エネルギーを調整することで消費や怪我を抑えるのだそうだ。

 

 

 

僕の“個性”はそれを全身に巡らせられるから、それをして普遍的な身体強化とした。名付けて―――――

 

 

 

「フル、カウル!!!」

 

 

今の所パーセンテージは安定10%。無理すれば20%。瞬間出力は45%まで。100%を本気で使えば骨が砕ける。

 

 

歴代個性はフルカウル状態でも使えた。

 

 

かなり仕上がってはいる。いるが

 

 

 

「私は最初から割と100%使えてたからよく分からん」

 

 

「(才能マン!!!!)」

 

 

涙を流した。

 

 

そういえば、かっちゃんの強さがバグった。

 

 

「クラスター!!!」

 

 

溜めて放つ粒だった爆破今までの比じゃなく強かった。

 

 

マジで強い。何だこの幼馴染み。

 

 

 

師匠の“個性”とサポートアイテムの扱い方から、自分なりの出力調整も増えた。

 

 

「―――――5th、黒鞭、『バンテージ』!!!」

 

 

黒鞭を体の内外から腕と手に纏わせて補強。

 

 

瞬間(インパクト)80%、SMASH!!!!!」

 

 

ドゴゥ!!!!

 

 

出力限度をオーバーした振るい方をしても腕の負担が分散した。

 

 

 

 

たまに轟くん達とも訓練した。

 

 

「SMASH!!!!」

 

「赫灼熱拳!!!」

 

 

ガッ!!!

 

 

「死ねぇ!!!」

 

「死ねはねえだろヒーロー志望!!」

 

 

焦凍くん、燈矢くんとはひたすら実戦的な組手を。エンデヴァーからは逐次処理からの並行処理を。

 

 

「ご飯できたよー!!」

 

「「はーい!!」」

 

「ここら辺で終わるぞ。バクゴー」

 

「おう……」

 

 

「今日は勝己くんの大好きな四川風麻婆ね!」

 

「!!」

 

「おい急にガキみたいなキラキラした目したぞこいつ」

 

「かっちゃん辛いの好きだから……」

 

「胃袋掴まれたか……心まで掴まれるんじゃねえか?」

 

「冬美はやらん!!!!!!!!!」

 

「うるさ」

 

「……冬美さんに手を出しても冬美さん捕まっちゃうし、まぁ」

 

「妥当」

 

「残当」

 

 

「ほらー!早く早く」

 

 

―――――――

 

 

そして、そして、ついに

 

 

 

 

雄英入試当日




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