ダンジョンにダイの代わりに爆死した兄弟子がいるのは間違っているだろうか(なおヒュンケルでもポップでもない) 作:規律式足
ちなみにダイの大冒険ではデイン系の呪文は勇者のみが使えます(なので主人公は使えない)。
正確には勇者専用呪文ではなく、竜の騎士専用の呪文であり、かつての竜の騎士が勇者として活躍していたこともありその認識が定着してしまいました。
なので主人公と勇者ダイの師匠である魔王ハドラーを討った勇者アバンはデイン系を使用できません(アバンの一族は由緒正しい学者の家系)。
が、呪文とは別に「いなづま」という特技が存在しており一部の魔物は使用することができます。精霊を介さぬ物理法則が元の雷撃です。
また魔法剣、武具に呪文を纏わせる闘気と呪文の融合技も竜の騎士専用スキルです。戦士職が似たような技を使っている場合は闘気が元となっております(ヒュンケルのブラッディスクライド、ラーハルトのハーケンディストールなど)。
なお主人公はオリジナル魔法剣もどきを創り出して奥の手として使用できますが、大魔道士マトリフ曰く威力自体は強力だが使用するエネルギーを考えたらロスが多すぎて無駄な魅せ技とのこと。
ベルとシルの談笑。
酒場の店員と客の距離感ではないなと思いながら眺めていると、突如、どっと十数人の団体が酒場に入店してきた。あらかじめ予約していたらしく空けられていた酒場の一角に案内されていた。
(コイツラも強いな)
種族が統一されていない冒険者らしき集団。周りの冒険者達に比べると格が違う実力者達だ(もっとも一部を除きこの店の女将であるミアより劣っている者ばかりだが)。
「?」
そんな実力判定をしてる俺の正面でベルがまるで雷に打たれたように衝撃を受けていた。とんでもない美人でもいたのだろうか?元の世界でお姫様やらをなんども見てきた俺は、この世界の美人美少女を見てもそこまで驚くことはない。
『・・・・・・おい』
『おお、えれえ上玉ッ』
『馬鹿、ちげえよ。エンブレムを見ろ』
『・・・・・・げっ』
周囲の客がまず容姿の整った者達にまず反応し、それが【ロキ・ファミリア】だと気付いた途端、別のざわめきを広げていく。
(アレがオラリオ最強二大派閥の片割れか)
都市の片隅の食堂で働いていればそれなりに情報を得ることができる。最強の冒険者、最強の派閥、最高の美人、都市の治安に、繁華街やら夜の店やらの評判、俺がガネーシャだぁ!!、など。
常連客の象の面を付けた神は騒がしくて割と迷惑なんだが、慕われてるようだから良い神なんだろう。
『あれが』『・・・・・・巨人殺しの【ファミリア】』『第一級冒険者のオールスターじゃねえか』『どれが噂の【剣姫】だ』
周囲の声には全て畏怖が込められていた。中には容姿の整った構成員を見て口笛を吹かす者もいる。
そんな空気ではあるが、ベルの様子が何やらおかしい。赤くなったり紅潮したりブツブツ呟きだしたりテーブルに顔を伏せたりと奇行に走っていた。
「あー、店員さん。トイレはどこに?」
「あ、それならあちらに」
「違いますから」
慣れぬ酒に酔ったかそれとも食いすぎて腹痛かと心配したらどうやら違うらしい。
ベルの視線の先には一人の美少女、砂金のごとき輝きを帯びた金の髪。触れれば壊れてしまいそうな細い輪郭は精緻で美しい、美人だらけの一団の中でも飛び抜けた美少女だ。だが、
(人形みたいだな)
同じくらいの美人ではあるが、生命力と覇気に溢れた女傑(フローラ、レオナ、マァム)を見てきた俺からすればどうにもその美しさが【人】らしからぬように見えた。妖精やら精霊の方がしっくりくるそんな存在に。
だがベルはそんな彼女に夢中らしい。
もしかしたら件のスキルのきっかけとなった想い人こそ彼女なのかもしれないな。
「よっしゃあ、ダンジョン遠征みんなごくろうさん!今日は宴や!飲めぇ!」
音頭をとるのは一人の人物、いや気配からして神だから神物か。となれば【ロキ・ファミリア】が主神ロキなのだろう。
それからは【ロキ・ファミリア】の者達は騒ぎだし宴会を楽しみだした。酒場に新たな彩りと華が加わったわけだ。ガチンとジョッキをぶつけ合い、料理と酒を豪快に口の中に運んでいく。
「【ロキ・ファミリア】さんはうちのお得意さんなんです。彼等の主神であるロキ様に私達のお店がいたく気に入られてしまって」
二大派閥御用達か、駆け出し冒険者のベルはとんでもない店に誘われてしまったみたいだな。
そのシルからの情報にコクリコクリと壊れた人形みたくうなづくベル。
もしやロキ・ファミリア目当てで高めな値段のこの店に通う気なのか?いやアイズ・ヴァレンシュタイン目当てか、さっきから彼女の一挙一動を見逃さぬようなに真剣に見ているしな。
(これが初恋ってやつかね)
ベルの反応は欲望しかなかった俺からすれば縁が無かったからか新鮮なものだ。
ポップもマァムに対して、メルルもポップに対して今のベルみたいな感じだったか(いやここまでじゃねーか)、魔王軍との決戦の真っ只中だったからそこまで甘い空気にはならなかったしな(メルルはポップを命懸けで庇い、ポップはメルルを蘇生しながらマァムに告白したが)。
そんなベルを観察(隣のシルは不満気に頬を膨らせていた)していると、この状況を一変させる発言がロキ・ファミリアから聞こえてきた。
「そうだ、アイズ!お前あの話を聞かせてやれよ!」
「あの話・・・・・・?」
犬耳、狼耳?の野性味あふれる獣人の青年が彼女に話をせがんでいた。とうの本人は思い当たるものがないようだが。
「あれだって、帰る途中で何匹か逃がしたミノタウロス!最後の一匹、お前が5階層で始末しただろ?!そんで、ほれ、あん時いたトマト野郎の!」
聞き覚えのある話だな。
それこそつい先ほどに。
「ミノタウロスって、17階層で襲いかかってきて返り討ちにしたら、すぐ集団で逃げ出していった?」
「それそれ!奇跡みてえにどんどん上層に上がっていきやがってよっ、俺達が泡食って追いかけていったやつ!こっちは帰りの途中で疲れていたってのによ〜」
12階層も逃げるとはずいぶん頑張ったな。しかしダンジョンのモンスターは破邪の洞窟のモンスター同様、生物ではなく迷宮の作り出す人形だと想像していたが、逃げるような自我があったのか。
帰りの途中で疲れていたか。破邪の洞窟も深くなればリレミトが使用できなくなりしんどかった。その時の面倒だった記憶があるから俺はダンジョンに潜ろうとは思わないんだ。
「それでよ、いたんだよ!いかにも駆け出しっていうひょろくせえガキが!」
ベル、か。
まあ駆け出しだな。冒険者になってまだ半月たらず、元は田舎の農民だか猟師で、剣技などの修練を積んでるわけでもない。俺とは違い欲望のまま生きる為に誰かを害したりしたことのない、綺麗な少年。
「抱腹もんだったぜ、兎みたいに壁際へ追い込まれちまってよぉ!可哀想なくらい震え上がっちまって、顔を引き攣らせてやんの!」
ま、冒険者なんてならず者にとっては笑い話だな。ダイやポップ達なら聴いたらキレそうな発言だが。
「ふむぅ?それでその冒険者どうしたん?助かったん?」
「アイズが間一髪ってところでミノを細切れにしてやったんだよ!っな?」
「・・・・・・」
蒼白な表情のベルと、不快そうに眉をひそめるアイズ・ヴァレンシュタイン。
「それでそいつ、あのくっせー牛の血を全身に浴びて・・・・・・真っ赤なトマトみてえになっちまったんだよ!くくくっ、ひーっ、腹痛ぇぇ・・・・・・!」
「うわぁ・・・・・・」
「アイズ、あれ狙ったんだよな?そうだよな?頼むからそう言ってくれ・・・・・・!」
「・・・・・・そんなこと、ないです」
獣人の青年は目元に涙を溜めながら笑い、他のメンバーも失笑か爆笑、別のテーブルの客達はその状況を想像して吹き出していた。
「それにだぜ?そのトマト野郎、叫びながらどっか行っちまってっ・・・・・・ぶくくっ!うちのお姫様、助けた相手に逃げられてやんのおっ!」
田舎育ちだから仕方ないとはいえ、ハーレム志望者なのに女の免疫なさ過ぎじゃないかベルよ。金ができたら夜の店に連れてってやるか。
「・・・・・・くっ」
「アハハハハハハッ!そりゃ傑作やぁー!冒険者怖がらせてしまうアイズたんマジ萌えー!!」
萌え?
「ふ、ふふっ・・・・・・ご、ごめんなさい、アイズっ、流石に我慢できない・・・・・・!」
こっちはトマトなベルではなく、ポツンと取り残されたアイズ・ヴァレンシュタインを想像したからっぽいな。
「・・・・・・」
「ああぁん、ほら、そんな怖い目しないの!可愛い顔が台無しだぞー?」
どっと笑い声に包まれる【ロキ・ファミリア】。命懸けの遠征を乗り越えた達成感に包まれた仲間達との触れ合い、それは暖かく、尊く、冒険者の醍醐味とも言える大切な時間なのだろう。
笑い話のネタにされたベルとは違ってな。
いやそれだけではないか、初恋相手と己の隔たりを突きつけられてもいるのか。
ただでさえ、主神であるヘスティアから別派閥との恋愛は事実上不可能と(嫉妬9割で)告げられているしな。
「べ、ベルさんっ・・・・・・?」
あらゆる意味で元凶なシルが心配そうに声をかけるが聞こえてはいないだろう。
「しかしまぁ、久々にあんな情けねえヤツを目にしちまって、胸糞悪くなったな。野郎のくせに、泣くわ泣くわ」
「・・・・・・あらぁ〜」
「ほんとざまぁねえよな。ったく、泣き喚くくらいだったら冒険者になんかなるんじゃねえっての。なぁアイズ?」
「・・・・・・」
そしてベルへの追撃は続く。
「ああいうヤツがいるから俺達の品位が下がるっていうかよ、勘弁して欲しいぜ」
冒険者なんてならず者に品位なんてある訳がないだろうが、だから貴族達は見下すんだよ。
「いい加減そのうるさい口を閉じろ、ベート。ミノタウロスを逃したのは我々の不手際だ。巻き込んでしまったその少年に謝罪することはあれ、酒の肴にする権利などない。恥を知れ」
「おー、おー、流石エルフ様、誇り高いこって。でもよ、そんな救えねえヤツを擁護して何になるってんだ?それはテメェの失敗をテメェで誤魔化すためのただの自己満足だろ?ゴミをゴミと言ってなにが悪い」
格好悪いな。
まあベートとやらの言葉に一理はある、反省し笑い話にしなかったところで正式に詫びてない以上は自己満足でしかないからな。
開き直って笑い話にするのもどうかと思うが、冒険者に倫理観を求める方が間違っている。
「これ、やめえ。ベートもリヴァリアも。酒が不味くなるわ」
先程のような団欒の空気が冷め始めたしな。
「アイズはどう思うよ?自分の前で震え上がるだけの情けねえ野郎を。あれが俺達と同じ冒険者を名乗ってんだぜ?」
「・・・・・・あの状況じゃあ、しょうがなかったと思います」
「なんだよ、いい子ちゃんぶっちまって。じゃあ質問を変えるぜ?俺とあのガキ、ツガイにするならどっちがいい?」
あら大胆。
「・・・・・・ベート、君、酔ってるの?」
「うるせえ。ほら、アイズ、選べよ。雌のお前はどっちの雄に尻尾振って、どっちの雄にめちゃくちゃにされてえんだ?」
マァムが聞いてたら肉塊になるまで殴り潰されそうな発言だな。
「・・・・・・私は、そんなことを言うベートさんだけは、ごめんです」
恋愛感情とか目覚めてなさそうな娘からしても流石に嫌だよな。
「無様だな」
「黙れババアッ。ならお前はあのガキに好きだの愛してるだの目の前でほざかれたら、受け入れるってのか?」
「・・・・・・っ」
残酷なこった。
運命的な再会を果たして、礼を言ってお近づきになれたら、無理だろうが告白しようか葛藤してたベルの心をガリガリと削ってくる。
「は、そんな、筈ねえよなぁ。自分より弱くて、軟弱で、救えない、気持ちだけが空回りしてる雑魚野郎に、お前の隣に立つ資格なんてありはしねえ。他ならぬお前がそれを認めねえ」
見たくないもの、聞きたくないこと、直視したくない事実、受け入れたくない現実を、さんざん見せつけられてきたベルは、初恋に浮かれていた少年の心は、
「雑魚じゃあ、アイズ・ヴァレンシュタインには釣り合わねえ」
その言葉で決壊した。
あふれる想いと激情に堪えきれず、椅子を飛ばして立ち上げるベル。
殺到した視線を振り払い外へ飛び出そうとする少年に、
「待て」
静止させる為に威圧を込めた声をかけた。
「酒場の喧騒は夜の華。そこで語られる話に憤るのは野暮の極みというもんだ。
冒険者なんてゴロツキは、功績上げたら英雄と称えられ、しくじり一つで笑い者になる。
その道を自ら選んだのはテメェだろ?」
仲間としてはロキ・ファミリアに怒るべきなのだろう。仲間を殺しかけて腹を抱えて笑うなよと食って掛かるべきなのだろう。
元の世界の仲間、勇者達は、心優しい少年達ならそうしていた。俺とて聞いていて不快にならないわけではない。
だが、
他に生きる手段があるのに、冒険者という道を選んだのはベルなのだ。
そして冒険者という、一攫千金に、名声に、栄誉に、未知に、命を賭ける職業とはこういうもののだ。
ロキ・ファミリアとて、今のベルと同じ経験が無いなんてことはありえない。
倫理観につばを吐き、清廉潔白を泥で汚して、自ら欲望を満たす者達こそが冒険者なのだから。
まあそれだけではなく先程のエルフのような、正しき冒険者というあるべき姿を定めている者もいるだろう。
都市の憲兵、と称されるガネーシャファミリアなどがそうなのだろう。
「わかっています、でも僕は!!」
足を止め、こちらを向いたベルに腰に下げていた剣を投げ渡す。
「その激情を否定はしねえ。だが着の身着のまま、ギルド支給のナイフ一本でダンジョンに行く気か。
貸してやる、由緒正しき勇者の剣を」
「そんな凄いもの借りられませんよ!!」
鞘に入ったままの剣を握りしめてベルは叫ぶ。
「いや嘘だけどな、ソイツはお前と出会う前に立ち寄った村の鍛冶屋で護身用に拵えたナマクラだよ。
銘は雷鳴の剣、切れ味は保証する」
あと道具として使用すると呪文の【デイン系】ではなく【いなづま】が発生して周囲の敵を薙ぎ払うぞ。
「ゼノンさん」
「行けよルーキー、英雄候補。必ずソレを返しに戻ってこい。飯を用意して待っててやる」
「はいっ!!」
決意を新たにしたベルは、周囲の風景を置き去りにして、夜の街へ、正しくはダンジョンへと駆け出していった。
「わっかいねー」
いやー、つい数ヶ月前の自分もあんな感じだった筈なのにすっかり別の生きもんに見えるわ。
勢いのままダンジョン潜るとか、今の自分はやろうとすら思わねえ。
心配ではあるが、雷鳴の剣はクロコダインの初期武器である真空の斧クラスの武器だし、こっそりと暗黒闘気で拵えたモンスターであるシャドーを影に潜ませてるから大丈夫だろ。ミノタウロスの時も剣姫がやらんかったらシャドーが片付けてただろうし、いやミノタウロスを直に見たこと無いからわからんか。
「あの・・・・・・」
「ん?」
ベルを見送った後、もう帰るか、つーか支払い俺かよと思っていたところで、声をかけられた。
相手はベルの初恋相手アイズ・ヴァレンシュタインだ。
「なにか?」
「さっきのあの子って」
「気にすんな」
「でも・・・・・・」
罪悪感かそれ以外の感情か、何か言いたげな少女に俺は告げる。
「冒険者としてこれからも生きるなら、その道を選ぶなら、今日の事は泣きながらでも呑み込まなきゃならん事だろうよ。アンタの感じてるその感情は酒と一緒に飲み干してやんのが情けだよ」
この件を引きずられて辛いのは多分ベルの方だろうからな。
「はい」
静かに頷いたアイズ・ヴァレンシュタインの横を通り過ぎる。
さて、支払いはいくらかね、奢ると言ってたから後で請求しちゃる。
「気に入らねえな」
「あん?」
だがそこに待ったをかける一匹の狼人。何やら不快そうにキレていた。
「弱え野郎が無様さらして冒険者をやっている事が気に食わねえ」
同感だな。
せめて剣の振り方一つ身につけてから行けよと思う。
「だがな、テメェみてえに戦う気すらねえクセに弱え野郎を煽ってダンジョンに送りこむ雑魚野郎はもっと気に食わねえっ!?」
「お優しいこって」
この一言で、ベートという奴をそこそこ理解できた。つーか食堂で聞いたことあるな、弱者を罵倒してダンジョンから叩き出し冒険者を辞めさせる冒険者がいると。
「アアン!!」
「女の口説き方も知らねえ野郎だと思ったら、泥被りのお人好しかよ。けどな」
喧嘩を売られたと思ったのか、殴ろうと飛びかかってくるオラリオで第一級とされるL.V5の冒険者。
慌てて俺の前にでようとするアイズ・ヴァレンシュタインを右手で止めて、こちらに距離を詰めてくるベートよりも早くその真正面へと跳ぶ。
「俺は雑魚じゃねえよ。強者ぶるなら相手の実力ぐらい正しく見抜け」
触れそうなぐらいに顔を近づけてそう告げ、右手の人差し指をその額へと当てながら呪文を唱える。
「ラリホー」
催眠呪文ラリホー。
実戦じゃあんまり使わねえけど、傷つけないで無力化する時は便利だ。
この都市で過ごすなら案外重宝するかもな。
「無詠唱魔法」
「ベートさんっ!!」
「あー、寝てるだけ寝てるだけ。尻の穴に槍を突っ込めば起きるから(大嘘)」
軽く叩いても起きはするだろう。
「すまんな」
本当に寝てるだけなのかロキ・ファミリアの構成員が確認してから、代表なのか窘めていたエルフがそう謝罪する。
「気にしなさんな。酒場での諍いも夜の刺激の一つだよ」
だから後に引いたりしないでくれよ。
ベルとのやりとりからじっとこちらを観察している金髪の小人にそう意図を込めて視線を送る。そして軽く手を振りながら支払いを済ませて今度こそ【豊饒の女主人】を後にした。
(さて、帰ってくるのは夜中か朝か。軽く摘めるサンドイッチでも用意してやるか。まかない飯は俺が食っちまおう)
保存してある食材を思い出しながら帰路についた。
なお、俺の言葉に従った剣姫が酒を呑んで酔った勢いで大暴れし、ベートの尻の穴に槍を突っ込むという騒動があり、ロキ・ファミリアはしばらく店を出禁となったと後日シルから笑いながら告げられることになる。
ロキ・ファミリアの最初にして最大のアンチ箇所。作者もここで真っ当に批判される作品と展開は大好きですが、間違いなく先達の名作に引っ張られるためこんな展開にしました。
ゼノン君自身が、冒険者なんて所詮ならず者じゃん、という認識なのも大きいですが(まだ過去の闇派閥闘争や黒龍について知らないので)。
雷鳴の剣
国に献上したらガチで由緒正しき勇者の剣になりかねない逸品。間違ってもダンジョンに潜って半月の冒険者が持って良い剣ではない。主人公からしたら愛用武器が修復するまでの代用品。またロン・ベルク作品に比べたらやはりナマクラ。
シャドー
当作品ベル・クラネルの影のヒロイン。影から見守りそっと旦那を支える良妻系。ベルがハーレム志望だからとわざわざ♀として作成した。
アイズ・ヴァレンシュタイン
主人公に興味を持ち始めた原作ヒロイン。なお酔った勢いで大暴れした。
ベート・ローガ
先の展開で色々わかるツンデレ狼人。目を覚ましたら何故か下半身にポーションをぶっかけられまくっていた。