ダンジョンにダイの代わりに爆死した兄弟子がいるのは間違っているだろうか(なおヒュンケルでもポップでもない)   作:規律式足

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 ふと、好きな作品同士をクロスオーバーできないかと考えたりします。
 ガンダムブレイカーみたいでかなり楽しいのですが、中々噛み合わなくて難儀します。
 例としては、ダンまち×クロノ・トリガー。キャラと魔法と装備が好きだからと考えましたが、星喰いの厄災ラヴォスを倒す為に、主人公・英雄達が原作推定ラスボスの隻眼の黒龍とも協力しそうですね。それでも相手が相手なので勝てる気がまるでしませんが。
 


第40話

 

「「「申し訳ありませんでした」」」

 

 ベル達が治療と一泊の為に貸し与えられてるテント内。

 そこでは『怪物進呈』したタケミカヅチ・ファミリアの三人が、『怪物進呈』されたベルとリリルカとヴェルフの三人に、正座し、手の平、額まで地面に付き、ビシィッと謝罪を行っていた。

 神々しさすらある平伏(ヘスティア談)、極東においてあらゆる状況で使われるが、最上級の頭を垂れる作法『土下座』である。

 それを見た、極東出身でも極東由来の神でもないのに関わらず、オラリオ内で随一の土下座回数を誇るヘスティアと、なんか圧倒されたベルが「おおっ・・・・・・!?」と戦慄していた。

 懸念していたタケミカヅチ・ファミリア団長である桜花による開幕ハラキリが無かったことにホッとしつつ、謝罪された側の、ベル(仲間が無事だから気にしない)を除いた二人、リリルカとヴェルフの反応を見る。

『怪物進呈』、モンスターの押し付けは迷宮内、特に上層と中層では日常茶飯事の行為だと知識としては知っている。それを上手く利用することがダンジョンで生き残れる一つの技術である、と言われるくらいありふれた出来事なのだ。

 それこそ、『悪意』が無ければ『怪物進呈』に一定の理解を払わなければならない、という常識ができるほどに。

 だからといってやられた側から不満が出るのは当然なのだが、やられた側の大半が全滅して死人に口無し状況になるので問題になることはあまりなく、冒険者は自己責任、という前提に埋もれてしまうことになる。

 

「・・・・・・ハァ。納得はできませんが仕方ないです。わざわざここまで来てくれたのも事実ですから、リリはこれ以上は言いません」

 

 リリルカは不承不承ながらにそう言ってくれた。サポーター経験の長いリリルカにとって『怪物進呈』は見慣れたものだ、むしろキチンと謝罪をしにきたタケミカヅチ・ファミリアの律儀さに目を剥いて驚いたくらいだ。リリルカの知る大半の冒険者パーティなら問い詰められても謝罪などせずに、やって悪いかと開き直ることのほうが多い。

 だからこそ、リリルカは今回の件を飲み干すことができた。

 そこにはタケミカヅチ・ファミリアが負傷した仲間を放り捨てて自分達だけ逃げなかった事実と、身内に甘いゼノンが手を下していないという理由があった。

 

「そう簡単に割り切れるもんじゃねえが、リリスケがこう言うならな」

 

 ヴェルフもまた頷いてくれた。

 死線を死ぬほど彷徨う羽目になったのは事実だが、そこで自身の力不足を痛感したからだろう。あるいは想定の甘さを、か。

 

「そうか、だがケジメが必要なら言ってくれ。いつでも腹を切って詫びる覚悟だ」

 

 バッと上着を脱ぎ捨て、鍛えられた筋肉質の身体をさらし、ドス・ナイフを抜く桜花。

 

「借りてる天幕なんで腸をぶち撒けないでください」

 

「俺は、その小太刀の方が気になる」

 

 桜花としてはベル達が良い奴らだからこそできる限りの詫びをしたくなったらしい。

 だからといってハラキリは迷惑だからやめて欲しいのだが。

 とりあえず話は終わり。 

 桜花達が謝罪し、ベル達が許した。

 今後はこのような事が起きぬよう、とっさの事態に協力できるように親しくなればいい。

 揉めることなく終わり、ヘスティアがホッと息を吐いた。

 俺もいざ揉めたらベル達につくとしても、知り合いである桜花達とは事を構えたくないのが本音だったからな。

 

「じゃ、今後のことについて話し合おう!」

 

 こちらが一段落ついたのを見計らっていたのか丁度よいタイミングでヘルメスがアスフィを連れて現れた。初めて会うベル達に軽く挨拶して、ロキ・ファミリアから伝えられた話をヘルメスの眷属であるアスフィが告げる。

 

「まずは地上への帰還ですが、ゴライアスの脅威がなくなっているので、お二人の怪我が治り次第出立できますね」

 

「怪我が痛むようなら言え、すぐに治す」

 

 見たところホイミで充分なくらい回復はしているな。

 

「ただロキ・ファミリアが移動を再開するのは早くても二日後の予定だそうです。ゼノンさんが毒を治しましたが、病み上がりに無茶な行軍はさせられないそうなので」

 

 俺が解毒したからといってもすぐにとはいかんだろうしな。

 

「ロキ・ファミリアの帰還に合わせるのも良いし、すぐに帰還するのも良い。俺としてはせっかく来たんだし一日くらい18階層を観光するのもありだと思うね」

 

 観光か。

 ホームにヘスティアを残していたらすぐさま帰っていたが、ヘスティア・ファミリアが勢揃いしている以上は急ぐ理由もないか。

 心配しているだろう、タケミカヅチとミアハとヘファイストスには悪いが次にいつ来れるかわからんし、アイズが案内すると誘ってくれたからな。

 ヘルメスの提案は受け入れられ、俺達はすこしばかり観光してから帰ることになった。

 モンスターが産まれない安全階層とはいえダンジョンにかわりはない。全員で集団行動することになり、アイズとの約束があるから全員で『街』に行くことがきまった。

 

 さて、方針が定まり後は寝るだけとなったがそうはならなかった。

 ヴェルフが同じファミリアの団長である椿という人物に用があるからと連れていかれたのだ。

 

(なんかあるのかね?)

 

 ロキ・ファミリアの遠征、その冒険に関してのことかもしれないが首を突っ込む気にはならない。

 ヴェルフの次はベルまで連れていかれ、夜だと言うのに賑やかなことだ。

 

「ゼノンの旦那も呼ばれたけど普通に断ってたな」

 

「精霊だの英雄譚だの、詳しくはないからな」

 

 異世界から渡ってきたんだか、転生してきたヤツが知るわけないだろうに。

 あと一々、レベル1なのにどうこう言われることに辟易してたから、という理由もある。

 まるでやり方を知れば自分らなら出来て当然。知識を独占してズルしてる、そんな態度があからさま過ぎるほどにでていたのだ。

 神の恩恵で本人の情報が明確だからこそ、そんな風に思っているのかもしれない。

 

「あと椿が『どたまかなづち』についての話があるらしいぞ」

 

「そいつは後日だな」

 

 ヴェルフから聞いたがドワーフに大ウケしたらしい。デザインを真似して売り出したいなら好きにしてくれと言うのが本音だ。元々パプニカの武器屋で見た物を再現しただけでこだわりはない。

 

 その後、ヴェルフから魔剣についてどう思うかと訊かれたが剣の形をしてるから武器と勘違いするのだと、思ったままのことを伝えた。

 俺からすれば魔剣なんて、火薬を矢にくくりつけた焙烙火矢の類だ。

 武器ではなく消耗品。

 壊れることなんて気にする必要性が俺にはわからなかった。

 

「そうか、そんな考えもあるか」

 

 ヴェルフは顎に手を当てながらそう言った。

 ヘファイストスからヴェルフに渡すように頼まれた包みと伝言、今回の冒険。ヴェルフは気に食わないから拒否してきた魔剣と向き合うことになるのかもしれない。

 

 





 繋ぎ回ですね。
 短いですが、ここまでです。
 ソードオラトリアと絡めようかとアレコレ模索しましたが、ゼノンとは無関係な上、本人も身内以外には積極的に絡まない手合いですので、

 魔剣については矢の形なら気にしなかったのではと思ったりします。
 
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