【書籍化決定】死にまくり女子高生の冥様は無自覚にゲームバランスを破壊する~運営さん、ただ死にたいだけなのにシステムが私の邪魔をしてくるんですがっ!!~   作:ミポリオン

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第046話 やっぱり魔王【重大発表あり】

 真っ赤などくろのマークはPKの証。

 

 つまり、あの人たちは私を殺しに来てくれたみたい。

 

「殺してくれるんですか?」

 

 わざわざ私のために来てくれたんだから敬意を払わないとね。

 

「もちろんだ、そのために来たんだからな」

「ありがとうございます」

 

 私は深々と頭を下げた。

 

 うふふっ、嬉しい。まさか私を狙ってきてくれるPKさんがいるなんて。

 

 それもこれもこの前のイベントで優勝して有名になったおかげかな。その点は優勝できてよかったかも。

 

「な、なんだこいつ?」

「あったまおかしいんじゃねぇか?」

「もういい、やっちまおうぜ!!」

 

 なんだか焦った表情になったPKさんたちは武器を構える。

 

 おっ、攻撃してくれるのかな。

 

「でもよ、こいつ前と装備違わねぇか?」

「見た目は情報通りだが、真っ白になってやがるな」

「本当にイモータルか?」

 

 そう思ったのに、突然PKさんたちは私とウィンドウで視線を行き来させて悩み始めた。

 

 早く殺して欲しいんだけどなぁ……。

 

「まぁ、イモータルじゃなくてもいいさ」

「それもそうだな。本人に当たるまでPKすればいいだけだ」

「だなっ」

 

 やっとPKさんたちの結論が出たみたい。良かった。早く殺してほしい。

 

 あっ、一つ言い忘れてた。

 

「この子には手を出さない下さいね?」

 

 私は死ぬためにゲームをしているからいい。でも、セーラは楽しむためにゲームをしているからダメ。

 

 そこはきちんと線引きが必要だよね。

 

「あぁん、なんで俺たちがお前の言うことを聞かなきゃいけないんだ?」

「そうじゃないと私が殺すことになりますよ?」

 

 PKさんがおかしなことを言うので、私はジッと睨みつけた。

 

「わ、分かった。手を出さねぇ、約束する」

 

 分かってくれたみたいなので一安心。

 

「そうですか。それじゃあ、殺してもらえますか。セーラ、ちょっと待っててね」

「はいはい」

 

 セーラに断りを入れてPKさんたちの前に進み出る。

 

「よろしくお願いします」

 

 無防備に手を広げて攻撃を待つ。

 

「滅茶苦茶やりづらいな、こいつ」

「そうだな。こうも反抗がないと、面白みがないというか」

「それな。俺たちはやっぱり絶望する顔が見たいっつうかさぁ」

 

 さっきまでの勢いはどこへ行ったのか。PKさんたちがブツブツと文句を言いだした。

 

「あの、早くしてもらってもいいですか?」

 

 いつまで経っても攻撃してくれないので催促する。

 

「はいはい、やればいいんだろ、やれば」

「はい。よろしくお願いします」

 

 少し投げやり気味だけど、やってくれるなら文句はない。

 

「行くぞ、お前ら」

「おうっ」

「分かった」

 

 やっとPKさんたちが私に斬りかかってきてくれた。

 

 ――ザシュッ

 ――ザシュッ

 ――ザシュッ

 

 三人の攻撃が私に当たる。

 

「……」

 

 でも、全く痛くない。

 

 ――ザシュッ

 ――ザシュッ

 ――ザシュッ

 

 何度も何度も攻撃が当たる。だけど、先ほどから少しもダメージがない。

 

 私を殺すために色々準備をしてきてくれたのかなと期待したのに、少しもダメージを与えれられないなんて期待外れもいいところ。

 

 いったい何しに来たんだろ。

 

 まぁ、さっき強化されまくったからそのせいかもしれないけど、それにしてもほんの少しもダメージがないっていうのはどうかと思う。

 

「はぁ……まだですか?」

「こいつ弱体化されたんじゃねぇのか?」

「さっきから手ごたえが全然ねぇ」

「化け物か、こいつは!?」

 

 呆れていると、PKさんたちが悲鳴を上げる。

 

「そうだ。こうなったらあの女を殺してやる」

「そうだな。それならこいつの顔も歪むはずだ」

「それはいいな。こいつは殺せないかもしれないけど、俺たちの溜飲が下がる」

「行くぞ」

「「おおーっ!!」」

 

 PKさんが攻撃を止め、セーラに群がった。

 

 ダメって言ったのに、物わかりの悪い人たちだなぁ。悪い人にはお仕置きが必要だと思う。

 

 私は一人に跳び蹴りを食らわせた。

 

「ぐはぁっ!!」

 

 当たった瞬間、横に吹き飛んで木に激突。その直後、PKさんは消えてしまった。

 

 攻撃力が相当強化されちゃってるみたい。

 

「兄貴ー!!」

「兄者ー!!」

 

 他の二人のPKさんが叫ぶ。

 

「ダメって言ったじゃないですか」

「良くも兄貴を!!」

「許さねぇ!!」

「最初からこのつもりだったんだなぁ!?」

 

 おおっ、PKさんを一人減らしたら、二人がやる気を出した。この手法は使えるかも。

 

「やってやらぁっ!!」

「おらぁあああっ!!」

 

 二人が再び私に斬りかかってきた。

 

 でも、やっぱりノーダメージ。やる気を出しても攻撃力が変わらないんじゃ意味ないか。

 

「はぁ……はぁ……こいつ硬すぎる!!」

「なんで攻撃が効かねぇんだよぉ~」

 

 数分後、二人は息を切らし、大の字に寝転んでしまった。彼らの刃は私の装備に傷一つつけられなかった。

 

 さて、この人たちはどうしよう。

 

「どうする?」

「好きにしたら? PKを倒してもこっちにPKマークはつかないし。この人たちもPKしに来たんだから、PKされる覚悟くらいあるでしょ。それに倒したら、もっと強いPKが来てくれるかもしれないよ」

「それはいい」

 

 ママのアドバイスによって、二人はこの場で倒すことになった。

 

「ぶへっ」

「ふがっ」

 

 二人は軽く蹴り飛ばしただけで粒子になって消えてしまった。

 

「それにしてもメイ」

 

 二人きりになるとセーラが話しかけてくる。

 

「何?」

「あんた、やっぱりどう見ても魔王だよ」

「ん?」

 

 私は何を言われているのか分からなかった。

 

 





いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
すでにお察しの方もいらっしゃるかと思いますが、拙作の書籍化が決定いたしました。

やったぁあああああああああっ!!

これも応援していただいた皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。

レーベルや発売時期などはまた追ってご連絡いたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
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