【書籍化決定】死にまくり女子高生の冥様は無自覚にゲームバランスを破壊する~運営さん、ただ死にたいだけなのにシステムが私の邪魔をしてくるんですがっ!!~   作:ミポリオン

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第056話 プレイヤーは見た!!

【不死】ITOについて語るスレ 26【伝説】

 

1.名無しの転生者

 

日本初のフルダイブ型のVRMMORPG「インフィニット・テイルズ・オンライン」通称、ITOについて自由に語ろう

 

自由に書き込んでください

ただし、最低限のルールは守りましょう

荒らしはアカウントごと運営に狩られます

 

最初のスレ:https://**********

前スレ  :https://**********

 

45.名無しの転生者

あれから一向に報告がないけど、どうなったんだろうな

 

46.名無しの転生者

それな

メッチャ気になってる

 

47.名無しの転生者

イモータルと伝説のPKどっちが勝ったんだ?

 

48.名無しの転生者

注目の戦いだよな

 

49.名無しの転生者

俺はやっぱりイモータルかなぁ

耐性ありまくりだし

通用する攻撃ないだろ

 

50.名無しの転生者

俺は断然、伝説のPK派

伝説って呼ばれるくらいだから

魔王の耐性も抜くと思う

 

51.名無しの転生者

どっちも可能性ありそうで選べねぇ

本当にどっちが勝つか予想できねぇ

 

52.名無しの転生者

どっちも勝って欲しいけど

どっちも勝って欲しくない

ずっと決着がつかないままが個人的にはベスト

 

53.名無しの転生者

こればっかりは報告を待つほかないな

 

54.名無しの転生者

だなぁ

 

55.名無しの転生者

号外、号外!!

 

56.名無しの転生者

おおっ、これはもしや

 

57.名無しの転生者

き、来たのか!?

 

58.名無しの転生者

ワクワクッ!!

 

59.名無しの転生者

イモータル、死す

死ぬとこ見た!!

 

60.名無しの転生者

すげぇええええええっ!!

 

61.名無しの転生者

ほら、見たことか!!

 

62.名無しの転生者

信じられん

 

63.名無しの転生者

マジか、あのメイを倒すか

伝説のPKなんて眉唾物だと思ってたが

 

64.名無しの転生者

ガチでいるとは思わなかったな

 

65.名無しの転生者

なんか街中で死んでた

 

66.名無しの転生者

街の中に入れないんじゃないの?

 

67.名無しの転生者

そのはずなんだが……

もしかして入る方法があるのか?

 

68.名無しの転生者

だからこそ、伝説なんじゃね?

 

69.名無しの転生者

俺も見た

イモータル以外誰もいないのに死んでた

 

70.名無しの転生者

俺も俺も

なんか突然前のめりに倒れて死んだ

 

71.名無しの転生者

ん?

何回も死んでるのか?

 

72.名無しの転生者

いや、知らん

 

73.名無しの転生者

俺が見たのは大通りから一本裏に入ったとこ

 

74.名無しの転生者

俺は住宅街

 

75.名無しの転生者

依頼って一回だけしたわけじゃないのか?

 

76.名無しの転生者

俺は一回しかしてないぞ

 

77.名無しの転生者

つまりどういうことだ?

 

78.名無しの転生者

他にもメイの殺害を依頼した奴がいるってことか?

 

79.名無しの転生者

一体だれが……

 

80.名無しの転生者

依頼方法を知ってる奴多いのか?

 

81.名無しの転生者

俺が知ってるくらいだからなぁ

それなりにいるんじゃないか?

 

82.名無しの転生者

この前のイベントで恨み買っただろうし

そのプレイヤーの誰かかもな

 

83.名無しの転生者

そういうのもありうるか

 

84.名無しの転生者

同業のPKから依頼された可能性もあるな

潰されてたし

 

85.名無しの転生者

確かに

 

86.名無しの転生者

これから依頼が殺到するかもな

 

87.名無しの転生者

ありそう

 

88.名無しの転生者

メイも年貢の納め時か

 

89.名無しの転生者

毎日殺されたらやる気なくなるだろ

デスペナあるし

 

90.名無しの転生者

そうかぁ

メイもログインしなくなるか

 

91.名無しの転生者

悲しいな

 

92.名無しの転生者

案外喜んでるかもよ?

 

93.名無しの転生者

いや、ないでしょ

 

94.名無しの転生者

ないない

 

95.名無しの転生者

ないわぁ

 

96.名無しの転生者

ないかぁ

……

……

……

 

 

 ◆   ◆   ◆

 

 

 また、システムが私の邪魔をしてきた。

 

 各種耐性がまだ分かるけど、なんで気配察知まで取得してるの? 殺されるのと何も関係ないじゃん。ありえないでしょ。

 

 せっかくいい感じで死ねていたのに……また運営に怨念を込めたメッセージを送らないとダメみたい。

 

 次は大河ドラマクラスの長編をお見舞いしよう。今の私ならすぐに書ける気がする。

 

 でも、まだ耐性を手に入れただけ。レベル上限に達するまでは猶予を与えることにする。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛」

 

 宿を出て人気のない場所に行けば、また殺された。

 

 今のところまだ伝説のPKさんの気配は影も形も捉えられない。スキルを手に入れたのに察知できないなんて流石だ。

 

 それに、耐性を手に入れたせいで一瞬で死ななくなり、痛みが感じられるようになった。

 

 長々と続く痛みは御免だけど、死ぬときに鮮烈な痛みを感じられれば感じられるほど、その快感も強烈で大きなものになる傾向がある。

 

 そのおかげで死の快感が増した。

 

 これは嬉しい誤算だった。

 

『不意打ち耐性のスキルレベルが上がりました』

『防御力無視耐性のスキルレベルが上がりました』

『急所攻撃耐性のスキルレベルが上がりました』

『再生阻害耐性のスキルレベルが上がりました』

『気配察知のスキルレベルが上がりました』

 

 でも、その後も死に続ければ、当然耐性のレベルも上がっていく。そこからは快感が減っていく一方だった。

 

「ん?」

 

 そして、遂にその時は訪れた。

 

 あぁ、そこにいたんだ……。

 

 今まで全く感じられなかった伝説のPKさんの気配をなんとなく感じられるようになってしまった。

 

 まだはっきりとした位置は分からないけど、大体の方向が分かる。

 

 これでは不意打ちはされなくなってしまう可能性が高い。

 

「く゛か゛か゛か゛か゛か゛か゛か゛か゛っ゛」

 

 案の定、不意打ち効果が出なくなった。それでもまだPKさんは私を殺せた。これだけの耐性を持っている私を殺せるなんて凄いPKだと思う。

 

 でも、それも耐性スキルのレベルが上昇していくうちに、一撃では殺せなくなり、二撃、三撃と増え、最終的に私を殺せなくなってしまった。

 

 それに、ここまでくれば、もう伝説のPKさんの位置も姿もハッキリと分かる。伝説のPKさんの正体は、派手なピンクの忍び装束に身を包む忍者姿のプレイヤーさんだった。

 

 体つきや仕草、それに頭巾から除く瞳から察するに女の子だと思う。まさか伝説のPKさんが女の子だったなんて思いもしなかった。

 

 伝説の殺し屋のイメージ的に、ハードボイルドで仕事ができそうな雰囲気の渋いおじさんだとばかり。

 

 でも、おじさんと二人きりなのに、その気配に気づけないというのは良い気分じゃないので女の子で良かったと思う。

 

 彼女は私を殺せなくてあたふたしていた。

 

 今まで一度も失敗したことなかったはずなので慌てるのも当然だよね。

 

「もう依頼はやらなくてもいいよ」

「!?」

 

 声を掛けると、伝説のPKさんがビクンと体を震わせ、グギギとブリキ人形のように顔を私の方に向けた。

 

 頭巾から覗く瞳が大きく見開かれている。自分に話しかける人がいるなんて信じられないとでもいいたげな眼だ。

 

 忍者姿だけど、表情や感情を隠すのは上手くないみたい。驚いているのが手に取るように分かる。

 

 私みたいに耐性スキルや気配察知スキルを獲得するまで殺しを依頼する人は()()()()いないから、今まで声を掛けられたことがなかったのかも。

 

 見えないならポーカーフェイスを保つ必要もないし、表情を隠せないのも仕方ないと思う。

 

「私を殺す依頼をしたのは私だから」

「!?」

 

 忍者さんはのけ反るようなポーズでさらに驚く。何もしゃべっていないのに、彼女の仕草が言葉よりも雄弁に心情を語っていた。

 

 まぁ、自分を殺す依頼を出す人も()()()()いなさそうだもんね。

 

「依頼が失敗したことを言いふらすつもりはないから安心して」

「!!」

 

 まず、PKさんの心配事を解決する。

 

 伝説のPKさんは暗殺率100%。

 

 失敗したと噂が広まれば、名声は地に落ちちゃう。私は伝説を汚すつもりはない。伝説のPKさんにはこれからも伝説でいて欲しい。

 

 伝説のPKさんは感謝するように目を潤ませた。

 

 そもそも私がいなければ依頼に失敗しなかったはずなので、感謝されることじゃないんだけど。

 

「それから一つお願いがある」

「!?」

 

 伝説のPKさんは途端に身構え、ゴクリと喉を鳴らした。

 

 そんなに大したことじゃないんだけどな。

 

「もしよければフレンドになって欲しい」

「!!」

 

 私の言葉に伝説のPKさんは大きく目を見開いた。





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