「さぁ……ファイナルラウンドだよ。ラヴィーネ」
禍々しい赤黒い鎧を纏ったオレンジ髪の魔法剣士少女―――カンネ。
彼女が纏う鎧から稲妻が発生しており、地面を焦がす。
「“
カンネが唱えると、刀に炎が纏う。
その炎を纏った刀に、彼女は稲妻をさらに纏わせる。
光の剣と炎と雷を宿した剣を構え、カンネは告げた。
「行くよ」
「来い」
ラヴィーネは冷気を纏わせた剣を構える。
睨み合う《魔剣》と《氷剣》。
二人は同時に地面を蹴り、剣を振るう。
「ハアアアアアアアアアアアア!!」
光の剣と炎雷の剣を振るい、百連撃を放つカンネ。
そんな彼女の連撃を、ラヴィーネは冷気を纏わせた剣で受け流す。
連撃全てを受け流したラヴィーネは、舞うように剣を振るい一閃。
冷気を宿した剣撃が光の剣を切り裂く。
だがカンネは止まらない。
彼女は剣を振るい続ける。
「勝つのは!」
「私だ!」
カンネとラヴィーネは剣と剣をぶつけ合う。
剣同士がぶつかり合う度に金属音が鳴り響く。
周囲にある木や草や地面が焼けようが、凍ろうが二人は止まらない。
二人の中にはただ一つ。
最愛の人に勝つことのみ!
「これで決める!」
「なら私もだ!」
カンネは上段に剣を構え、ラヴィーネは鞘に剣を収める。
目の前の魔法剣士に勝つために、己の最強の必殺技を放つ。
「魔剣技―――
「
カンネは力強く、そして素早く剣を振り下ろす。
そしてラヴィーネは鞘から素早く剣を抜き、美しく…そして静かに振るった。
炎と雷を纏った剣と冷気を纏った剣が激突した。
直後、轟音が鳴り響き、嵐の如き衝撃波が発生。
周囲にあった木や大きな石が吹き飛ぶ。
離れていた所で見ていたフリーレンたちも吹き飛ばれそうになるのを、必死に耐える。
やがて衝撃波は収まっていった。
土煙が舞い上がっているせいで、カンネとラヴィーネの姿は見えなかった。
「ラヴィーネ……」
土煙が消えていき、二人の姿が見えるようになった。
「そんな……」
フリーレンたちの視界に映ったのは、片膝を地面に付けたラヴィーネの姿だった。
そしてそんなラヴィーネに、カンネは剣を突きつけている。
「私の勝ちだね……ラヴィーネ」
「そう……みたいだな」
ハァハァと荒い息を漏らすラヴィーネ。
彼女の顔には大量の汗が流れていた。
ラヴィーネが纏っていた氷の鎧は、いつのまにか消えている。
「クソ…勝てなかったか」
悔しそうに唇を噛むラヴィーネ。
そんな彼女にカンネは言う。
「そうだね。この勝負…私の勝ち。だけど……」
カンネは剣を手から落とし、身体をフラつかせる。
「試験では……私の負けかな」
カンネの身体を覆っていた禍々しい鎧は消え、彼女は地面に倒れる。
そんな彼女をラヴィーネは両手で受け止めた。
カンネからはもう魔力は感じず、疲れた表情を浮かべている。
「アハハ……もう動けないや」
「……カンネ」
「ん?」
「楽しかったか?」
「……うん。ラヴィーネと戦えて……とても楽しくて、幸せ」
「そうか」
ラヴィーネはカンネを強く抱き締めながら、微笑みを浮かべる。
「私もだ」
大変お待たせいたしました。
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