魔剣のカンネ   作:グレンリアスター

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ダンジョン攻略2

「好きだよ」

 

 カンネに告白されたラヴィーネは目を見開いた。

 

「カンネ……今、なんて?」

「あんたが好きだよって言ったの……何度も言わせないで」

 

 頬を赤く染めながら視線を逸らすカンネ。

 

「本当は……ラヴィーネが私をゼーリエ様から取り返してくれた時に言おうと思ってたんだけど……我慢できなかった」

「カンネ……」

「好き。大好き……どうしようもないぐらい好き。私は……あんたのものになりたい。あんたの隣にずっといたい」

「……」

 

 ラヴィーネは黙って、カンネの言葉を聞いていた。

 

「告白したのは……我慢できなかったっていうのもあるけど、きっと心のどこかでラヴィーネと離れ離れになっちゃうんじゃないかって思っていたんだ」

「なんでそう思った?」

「ゼーリエ様と戦って、もしラヴィーネが負けたらって想像しちゃったんだと思う。実はね……ラヴィーネに会うために、ゼーリエ様に何度も決闘したんだ。結果は全敗。勝てなかった。あの人は大魔法使いという言葉に相応しいぐらい強い。だから……ラヴィーネが負けちゃう可能性が高い」

「……」

「だから……会えなくなる前に、伝えたかったの。私の……気持ちを」

 

 カンネは潤ませた瞳で、ラヴィーネの目を見つめる。

 そして告げる。心に宿っている想いを。

 

「愛してる……ラヴィーネ。世界一……誰よりも大好きだよ」

 

 カンネの愛の告白。

 彼女の想いが籠った言葉を聞いたラヴィーネは、

 

「ふざけるな」

 

 カンネの顔を両手で包み、そして……彼女の唇に自分の唇を重ねた。

 突然のキスに、カンネは目を見開く。

 ラヴィーネは喰いつくように、荒々しく口付けをする。

 カンネの唇を噛み、舌と舌を絡め合う。

 

「んっ……んんっ!」

 

 乱暴なキスをされるカンネは、ラヴィーネから離れようとした。

 だがラヴィーネは離さない。

 ディープキスされているカンネは力が抜けていくのを感じながら、目をとろけさせる。

 やがてキスは終わり、カンネとラヴィーネの唇は離れる。

 混ざり合った唾液が橋を作る。

 

「ラヴィー……ネ?」

「お前は私のだ。絶対にゼーリエからお前を取り戻す。私がお前を取り戻した時にもう一度、お前の気持ちを聞かせてくれ」

 

 真剣な表情で言うラヴィーネ。

 彼女の言葉には強い意志が宿っていた。

 そんなラヴィーネを見て、カンネは胸が高鳴るのを感じる。

 

「だから……信じて待ってろ」

 

 彼女は本気だった。

 本気で大魔法使いであるゼーリエに勝ち、カンネを取り戻すつもりでいるのだ。

 カンネは顔を歪めて涙を流した。

 だがすぐに笑顔を浮かべて、指で涙を拭う。

 

「うん」

 

 カンネは信じて待つことにした。

 愛する親友が迎えに来るのを。

 

「ゴホンゴホン」

 

 ゼンゼはわざとらしく咳をした。

 

「あ~その、なんだ。話すのはいいが……いちゃつくのはやめてくれ。今は試験中だ」

 

 ゼンゼの言葉でカンネは気が付いた。

 他の魔法使いたちがカンネたちのことを見ていたことに。

 

「ほほ~う」

「ラブラブね」

「お熱いのう~」

 

 カンネは顔を真っ赤に染めて、俯く。

 彼女の頭から白い湯気が現れる。

 

「うう~」

「カンネ、安心しろ。お前を取り戻したらこれ以上に恥ずかしいことするから」

「私になにする気よ、あんたは!?」

 

<><><><>

 

 それからラヴィーネ達はダンジョンの奥に進み、そして……大きな扉を発見した。

 

「この扉の先が宝物庫に通じる扉みたいです」

 

 ララのおかげで安全に、かつ最短に宝物庫の前に到着したラヴィーネ達。

 彼らはゆっくりと扉を開ける。

 ゴゴゴと重い石が引きずられるような音が鳴り響く。

 扉を開けた受験者たちは……静かに杖を構える。

 

「マジかよ」

 

 ラヴィーネは頬を引き攣った。

 今、彼女の瞳に映るのは、二つの黒い物体。

 その黒い物体は、人の形をしていた。

 一つは長い髪をツインテールしたエルフの魔法使い。

 そしてもう一人はローブを羽織った短いツインテールの人間の魔法使い。

 

「複製体と戦わないといけないのは知っていたが、まさかフリーレンとカンネと戦うことになるとはな」

 

 剣を構えるラヴィーネ。

 彼女の頬から一筋の汗が流れる。

 

「だけどここで逃げるわけにはいかない」

 

 ラヴィーネは剣を構え、覚悟を決める。

 

「行くぞ!」

 

 




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