これだけチートで成り上がれないって嘘でしょ!?   作:かりん2022

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同化失敗!

「悟。傑。そして一年生の樹。お前達には、天内理子の護衛依頼をしてもらう!」

「ルナ様、ご指定の依頼です。導いてください」

『理子ちゃんを助けに行くのです……。はよ。はよはよ。葵に連絡を取りなさい』

「樹、ルナ様なんだって?」

「早く助けに行きなさいって。今、葵に援軍を頼む」

 

 ナノマシンによるテレパシーで葵と連絡を取り、葵に現地まで送ってもらう。

 

「今の所は大丈夫みたい。向こうのホテルに滞在しているよ」

 

 葵の言葉に安堵の息を吐く。

 

「こんな長距離から視認と転移が出来んのかよ。聞いてないんだけど」

「言うと任務詰め込まれるじゃないですか。今回は本家のピンチなので特別です。ルナ様のお告げによると下手したらこの任務で死んじゃうそうなので」

「一年生が優秀すぎる……。自信なくなるなぁ」

 

 樹の言葉に苦笑する夏油。むかっとする五条。

 

「最強の座は渡さねーぞ!っていうか誰が死ぬって!?」

「悟様が」

「何で!?」

「術式無効の呪具含む、かなりの量の呪具で武装したフィジカルギフテッドが敵対勢力の傭兵にいるので」

「真希みたいな?」

「彼女は双子で機能不全起こしてるので、厳密にはフィジカルギフテッドじゃないんですよ。本物は呪力が欠片もない。そして、0と無限は等価です」

「つまり?」

「めちゃくちゃハイパースペシャルウルトラ強い。ちなみに伏黒くんの実父です」

「マジで? 禪院家裏切ってるじゃん」

「加茂家も一枚噛んでるヤバヤバのやばの件です。内容が内容なので、ルナ様の命令で調べてました。時期が来たので情報開示しますが、こちら罠依頼です」

「「えっ」」

「こちらの勝利条件は同化を成功させる事。失敗すると、十年後に敵対呪詛師が行う日本人を一つの呪霊にする計画が大きく前進してしまいます」

「そんなことしてなんの意味があるの……」

 

 あまりの衝撃に夏油はちいかわ化する。

 

「やべー呪詛師は本当にやばいので。好奇心でそういうことする呪詛師がいるんですよ。よく聞いてください。敵対組織の勝利条件は三つ」

「まず、一つ。同化阻止。これにより、天元様を人間ではないものに進化させます」

「そもそも同化が進化を防ぐための物だもんな」

「二つ。夏油傑の肉体の奪取。呪霊操術による進化して人間でなくなった天元様の支配。あ、脳みそくり抜かれて術式だけじゃなくて記憶とかも奪われるそうです」

「「はぁ!???」」

「三つ。魂をコネコネ出来る呪霊の捕獲。これを天元様と連動して結界内の日本人を呪霊に変えるわけですが……。これは目処がついてる可能性が高いです」

「何だよそれ! 傑を!?」

「もちろん、代々天元様の護衛の任を負ってきた当代の六眼の悟様も狙われます。殺すと六眼が次代に受け継がれてしまうので、ご当主様も死ぬに死ねない酷い目にあいます」

「悟が!?」

 

 脳みそくり抜かれると聞いた後だ。傑は顔を青白くさせた。自分でそれなら悟はどんな目に遭うんだ。

 

「お二人の立場を悪くして攻撃し易くする為、計画を大きく動かす為、敵は全力を行使してくるでしょう。ですが、これさえ防げば、また五百年の平和が訪れる……かもしれません」

 

 今初めて事実を聞かされた3人はワタワタする。葵は、頭を深く下げた。

 

「お優しい悟様が悩まれるのもわかります。ですが、日本国民すべての安寧を、いえ、お友達とご自分の身の安全を優先なされませ。ご本家様。伏して願います。多くの術師が、日本の安寧の為に死んできて、ご当主様、ご友人方もこうして危険な任務に従事しております。天内理子も同じ事なのです」

「葵……。その、ルナ様ならどうにかなんねーの? 進化させねーようにするとか」

「ルナ様の権能は力を与える事なので……。やるとしたら違う教団にカチコミかけて秘術を奪って、樹あたりに習得させて……と、滅多くそに血が流れる事になりますね。ルナ様はそれは嫌だと仰ってます」

「……わぁーったよ。でもまあ、恵は呼べ」

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんのクソ親父っ!!!!!!!!」

 

 激昂する恵。

 

「依頼はこっちで代わりに行っとくから、協力頼む」

「けど、葵もいた方がいいんじゃあ」

「ロボ丸に頼むから大丈夫。二級術師相当の強さだから問題ない」

 

 影からロボットが出現する。

 

「カッケェ……」

「むぅ、妾の命で日本国民全てが助かると言われてはな……。もとより覚悟はしていたが、これはますます頑張るしかあるまい。さ、最後に友達には……会いたかったが……我慢する」

「ありがとうございます。とはいえ、同化まで二日ありますので、呪詛師の確実にいない場所での観光ツアーをご用意しております」

「ダンジョンツアーじゃと!?」

「何それ!?」

 

 異国の地での食い倒れ及びダンジョン見学ツアーは大好評を博した。

 

 さて、伏黒戦である。

 

「心身ともに準備万端! よっし! 待ってろフィジカルギフテッド!」

「お嬢様……!」

「黒井……!!」

 

 黒井とはここでお別れである。フィジギフとの戦いに足手纏いは連れていけない。

 向かうのは五条悟、伏黒恵、夏油傑。百瞳葵。教祖桜。そして天内である。

 樹は外で雨を降らす魔術を行使中。

 

「来る!」

 

 敷地に入ってすぐ、サクッと刺されそうになるのをかろうじて避ける五条。

 

「何やってんだよ、オヤジィ!!!」

 

 激昂する伏黒。

 

「ウッセー高値で売れんだよ、そこの餓鬼」

「頼んだ、葵くん!」

「頼むのじゃ!」

「任されました!」

 

 そこからは怪獣大決戦である。

 五条の大業、夏油の飽和攻撃、

 雨が降り出すと、そこからは教祖桜の本領発揮。

 水と同化した桜の縦横無尽の攻撃。

 あと、伏黒(愛する我が子)の罵倒。

 

ここまで悪条件がそろえば、傭兵ならば……やったー退いてくれたー!

 

勝利の余韻に浸る者たちは知らない。

 

ダンジョンになんて連れてったせいで体が変質したせいで、天内理子が同化に失敗するということを……。

 

 

 

 

 

 

「傑が脳みそくり抜かれんの!?」

「悟が死ぬこともできないことされちゃうのか!?」

「わあああああどうすんのよ、どうすんよ! 渋谷事変いつ!? 十年後!? まさか今年!??」

 

 しかも五条の最強覚醒イベントはスキップしている。なんてこった。

 

ゴロゴロ転がっていた教祖はゆらりと起き上がった。

 

「こうなったらやるしかないわ……」

 

 ガリベーへの襲撃イベントをよ……!!!!!!




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