「先生と生徒を困らす外道は丸焼きじゃあああぁぁ!!」“うわぁ、この人でなしィ!!” 作:サンタが轢き逃げ
やっと本格的に本編が始まるらしいっすよ。
あれぇおかしいなぁ~もうちょっと少ない量で済むはずだったんだけどなぁ~…というすっとぼけはさておき、正直なところチュートリアルが長いゲームさながらの話数と量となってしまった事は深く反省しております。
これからも非常に読みずらい書き方をしていたりと、どこか至らない部分が多々あるかもしれませんが、可能な限りエタらないよう更新し続けますので何卒よろしくお願いします。
「――――それで?結局お前、なんで俺達を攻撃をしてきたんだ?」
『プロフェッサー…。彼が私達よりも先に訪れていた、『あちら』から流れ着いた存在であると知ってしまった以上――、いえ。いうなれば、私を "最後" にしたかったのです』
来た道を戻ってアビドス高校へと向かう途中。俺はRhinocerosの荷台に無理やり固定したPhantom―――『ミレニアムの亡霊』を名乗る「相良ナキ」と、ビデオチャットで情報交換を行っていた。
「最期ねぇ……まさかとは思ったけど、お前も
ついでに お前がソレを入手した経路と経緯についても絶対に聞きたいから、やっぱすぐに来い というような物言いで圧をかけた所、画面に表示されたナキの表情が「うげっ…。」といったモノに代わる。
「やだそんなの!!というか、アビドスって砂漠だろう!?私はこの秘密の部室で!!夏はひんやり!!冬はぬくぬく!!暮らしてたいんだってば!!」
「キャラ壊れてんぞ先輩どの~??」
予想通りとはいえ、アビドス・バカンスのセールスを拒否されてしまった。
困ったものだ。彼女がアビドスに訪れるだけで戦力の拡大が容易くなるというのに、ついでに都合のいい労働力も確保できるのに。
「しっかしなあ兄弟、相ぼ――いや、そのファントムを。しかも遠隔で操作できる人員っての、今ちょ~うど欲しいんだよ…なぁ?」
「やめろやめろそんな目で見るな!!このミレニアム学園二年ッ、『亡霊』の出不精を甘く見るなよ貴様ァ?!」
「はいはい落ち着けって。んで、いまこの画面に映ってる昔のセイもびっくりなハゲちゃびんがプロフェッサー…で合ってる?」
「容赦ないねきみ。仮にもあの子妹さんなんでしょ?」
「早朝からコーヒージャンキーブチカマしてる馬鹿だぜ?きっと母さんはコーヒーと――」
「ストップ、それ以上良くない。あとキミ
「黙ってろ」と悪態をついて画面に映された画像をみると、そこにはなんと見覚えのある船に乗った男の姿が。
「名前は知らん、だが初めましてじゃないのは事実だ」
「やっぱり……!こいつ、ボートのおっちゃんだよね?」
男の名は、通称【ボートのおっさん】。
彼はドンク島の近くで何度か救助したことのある海難事故常習犯であり、またコイツの救助の際においてのみ、必ずと言っていい程イージス艦やらなにやらがセットで湧いていた。
生きたビーコンかよ。
何はともあれ、この時点で既に怪しい不審者だ。
難しい話はともかくとして、出没地も購入可能な土地の周辺や通行・航行・飛行上非常に重要なポイントが殆どと、現実であれば国際問題に発展しかねない行為ばかりをやる馬鹿野郎。
「そもそも交戦必至の海域でなに呑気に事故ってんだボケがよ」とツッコんだ回数は、記憶が正しければ数十にも及ぶ一級のお尋ね者。
そんなドハゲが予想外かつ想定内、なんと軍と繋がるパイプを持っていたのだ。
「―――いや待て、軍の関係者があんなとこで事故ってちゃダメだろ。脳みそに何が詰まってんだこのジジイ……」
「そうだね。あと私の方で独自に調べた感じだと、あのゾンビの件にも絡んでるみたいで……確かなんだったかな――」
「 "ハロウィーン" だろ?」
「そう、それ!こっちに入り込む前に色々みてたら、軍の最高機密に『ハロウィーン計画:ゾンビと
「お前ホントに俺達と同じ
「…ノーコメントで。」
のーこめんとならしょうがない。というかそんな裏設定みたいなもんあったのか。
「裏設定ってやつだな。さすが公式、準備が良い」
「そうだねーさすがこうしきだよーまったくう 危ない……。私の
「なんかいったか?」
「いやー、なんにも。おねーさん独り言そんなに言わないタイプだもん。」
「そうかよ。そんじゃまちょっとだけ飛ばすぞォ!」
「うおっ、やっぱこの図体でこの速度はおかしいって!!」
とりあえず急ごう。
エンジンが強い車に乗ってるときは、難しいことはなんもかんも後回しにしてかっとばす。そのうち聖書にも載るであろう徳のある行為だ。
無事にアビドス高校に到着したユイが見たものは、
「テメーココどこだと思ってんだ、キヴォトスだぞ?!襲撃者は基本モノ考えずに火力でごり押してくるアメリカンスタイルなんだよ知っとけサメ頭!!」
「バカがよもうちったぁ考えんだろ襲撃者ってくらいなんだから、バカはおめーだおめでた綿菓子ヘアーが!!…ッああ上等だよ、その綺麗な髪ハゲさせてやる!!」
痴話喧嘩。
いや、内容を聞く限り痴話喧嘩でもないが。
とりあえず痴話という扱いにして、考えることを放棄したのだ。さもないと煩すぎて――――
「SHUT THE F★★K UP!!どっちもハゲだろうが、その綺麗に生えそろった髪の毛全部船のスクリューで毟ってやろうか!?!?」
もはや止められる者はいなかった。
『アンガーマネジメントの神はこうして死んだ』と聖書は伝える。
もっとも聖遺物当然に扱われる神の死骸は、宇宙が生まれる以前のものであるが。
セリカは宇宙猫となり第三宇宙速度で銀河の彼方を遊泳し、アヤネはメガネをずり落とす。ノノミとホシノは二人の耳を塞ぐ片手間に、売られてもいないケンカに食って掛かるシロコを止める。
砂狼カヨリもなぜかフンスフンスと鼻を興奮気味に鳴らしており、事態は混沌を極めていた。
「あの~三人とも?おじさんさ、ちょーっと落ち着いた方が良いと思うんだけど……」
ホシノは場を収めようとするが、そんな甘っちょろい言葉は届かない。
「第一戦力が
「そのためのブラックマーケットだろうがよエェ?!テメーそんなもんもわかんねーのか、S
「'EY 'EY 'EY、MOTHER F%&$#R!!道中の施設から押収品と人員パクって来た俺は無視か!?いい度胸だな今すぐぶっ殺してやらぁ覚悟しとけ!!!!」
グローバルな世界で揉まれていた日本人と各々アメリカ人がインプットされた生徒が相手では、たとえ逸般のキヴォトス人とて、できることは一切ない。
ましてやこれが只のプロレスだと、果たしてどこの誰が気付けるだろうか。
「ハァ……ハァ……それでなに?どのくらいパクったの?」
「人員数名、ついでになんかその辺ほっつき歩いてた便利屋と……あとは銃をいくつか。マジでチープだ。売った奴は才能がねえんだろうよ、いやガチで」
「見せろ馬鹿姉貴………チッ、やっぱこいつらもカイザー製だ。マッチポンプ的なもんでもやってんじゃないのか?」
急に冷静になった三人を見て、便利屋68はへたりこんだ。先ほどまで艦砲の射撃と変わりない声量で喋っていた連中が急におとなしくなったら、そりゃ誰だって腰を抜かす。
「はぁ。急に轢かれて連行されたとおもったら、またこっちでも驚かされるなんてね……」
「くふふ、カヨコ、ったら、びびびびっくりして……。」
「そういうムツキも驚いてるじゃん。で、社長とハルカは白目向いてるし。」
「はいは~い♤ちょうど皆さん落ち着いたところですし、これからどうするか、みんなでお話しましょうかぁ☆」
勝手に落ち着いたのを見計らい、ノノミがどうにか場を収めた。
それから便利屋やバイト達、ヘルメット団がいったん解放されてしばらくして。
「それでどうしようってんだ?メット連中の拠点は既に壊滅。言っておくが、俺たちはあんたたちから詳しい話を聞いて、んでブラックマーケットへ全員で行くくらいしか……少なくとももうできることはないはずだぞ?」
「そうはいってもねぇ~、私たちも色々話とかないといけない事があるしぃ?」
アビドスの面々と先生。そして『StormWorksキヴォトス支部』の二名という大所帯が、狭い会議室で今後のについて話し合っていた。
「ところでさ、ここ狭すぎない?なんでこんな人数居るのに普通の教室なんだよ…?」
「まぁまぁ……たぶんここの狭さにも関係ある話だから、ちょーっとだけ我慢してよお?」
「借金か?」
「うんその通りだけど勘が良すぎるね。おじさんね、そういうのはもうちょっとだけオブラートに包んでほしかったかな」
本来であればまたひと悶着あっただろう。
しかし一部のフラグが折られ、代わりに痴話喧嘩で回収された。実にストームワーカーらしいやり方だ、有用とあらば仕様の穴やバグですら活用する狂人揃いなだけはある。
「九億か、ドル単位ならともかく円単位なら話が早い。ましてや今、円安ドル高だろ?」
「はっはっはっ、先生は外国株も国内株もなーんも知らん!」
「いやそれ誇られてもな……。」
「なぁ、ドル高ってなにいってんだよ姉さん…?三人寄らば文殊の知恵ってことわざがあるらしいけど、ここじゃ三人揃って赤ん坊だぞ?」
「やるか?」
「後でな、後で」
結局ある程度は上手くいくだろう。
外来種が放流され、ついでにその外来種によって既に未知が紛れ込んだかもしれない状況から目を逸らしながら、どこぞの電車に乗った生徒会長は楽観視していた。
ところがどっこい、今になって「詰んだんじゃないのコレ」と頭を抱えている。
既に怪奇現象は起きている。
相良ナキの「私の
アビドスでは
ミレニアムでは一部の物理狂い共が「脳に瞳を得た」と宣い、どういうわけかストワ物理学を超発展させ、とにかくなんかもう色々とめちゃくちゃだ。
敵も味方も詰んでいる――――というのは冗談であるにせよ、既に黒服の言葉よりも信頼ならないレベルで学園都市のテクストが狂いつつあった。
閑話休題。ストワでびっくりしない事は多くない。
「で、そこのピンク。借金の話はどうすんだ。俺達に任せてくれりゃ、相応に稼げる手段を考えられるが」
「そうそう!爆速で海底を荒らしまわる蟹工船に油田採掘、運搬作業から救助活動まで、けっこう手広いんだよオレたち!」
「ひとまずそっちはあとまわし。いや、やっぱりちょっと待って。「爆速で海底を荒らしまわる蟹工船」って、どういう…?」
「マッハ1の蟹工船、の機能が付いた哨戒艇だけど?」
「うへ、まあその、えーと……」
蟹工船といえば、一般的に想像されるのは『荒波立つ海』で『カニ漁』を行うための『設備のわるい大船』だろう。ゆえにホシノは、「そんな海洋のカンヅメホテルが爆速で走るなんて、あまりにも人命軽視が過ぎる」と戦慄した。
目の前のやかましい姉妹はどんな過酷な人生を歩んできたのか。悪い大人に騙されていたりとか、しないだろうか。
――といった哀れみの感情をよそに、先生と当の姉妹は「あの船どこに沈んだっけ?」と、船のたどった物騒な結末へと想いを馳せていた。
ちなみに余談として、カニ漁でおなじみ「ベーリング海」案件は法律で禁止されていた時期があったという。
足らぬ足らぬはカニが足らぬ、カニが減っては漁ができぬということだ。
「あ、ぇっと、い、いやぁ~まさか勝っちゃうなんてね!!へ、へ、ヘルメット団も相応の覚悟できてたみたいだけどさ!!」
「ホシノさん……。その話題の逸らし方はちょっと無理じゃないですかね」
「カヨリちゃん、そういうこと言わないで~!!」
「ええと、その、勝っちゃったじゃないですって。勝たないと学校が不良に乗っ取られるじゃないですか!」
気まずくなったアビドス組の常識人数名が慌てて軌道修正を図ったが、ここでまたペースを乱すものが現れる。
我らがアビドス高校の暴がひとり。義理の妹を持って丸くなったはずの砂狼シロコだ。
「ん、油田採掘ってどんなの?」
「シロコちゃんステイ!!そっちの話はまた後にして!!」
「油田を掘ってる最中に襲われて、襲い返して、施設を壊された腹いせにセイと一緒に周辺の基地を全部奪った。油が出た、だったら其処はアラブが我らが偉大なるアメリカ様の国土だよーく覚えとけ」
「ユイちゃん生き様がロック過ぎないかなァ!?あとアラブとかアメリカってのは何?!」
処理し難い情報のうえから、またしても処理し難い情報が上塗りされる。
今日もアビドスは騒がしい。
空の上を、一機の戦闘機が飛んで行った。
本編、あったはずなんやけどなぁ……(遠い目)