【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
他のクラスメイトから情報を得ていたが、マッシュルーム迷宮の6階層は経験値効率の良い狐モンスターの2尾が生息しているとのこと。
銀色や金色の2尾は経験値がバカみたいに入るらしく、それでレベルアップを繰り返していた人も多かったらしいが、クラスメイトの殆どが奴隷育成にハマっているので6階層以下に入ることをしなかった。
ちなみに他には滅茶苦茶美味しい鶏のジョン鳥というモンスターもいる。
ジョンジョンと言う鳴き声で、魔法に対して強い耐性があり、魔法の果実が6階層にも植わっているらしいが、その果実を食べて果実の侵食を防いでいるのだとか。
ジョン鳥はひよこだと丸っこい姿をしていて焼くと鶏油がすごい量出てくるし、成体だと油分が少なくなりさっぱりとした味わいに変わる。
ただひよこも成体も蹴りの威力が凄まじく、人の体に触れた瞬間に肉体が破裂し、血煙が周囲に飛び散るらしく、普通の人達には死鳥という別称もある。
まぁドラゴンの肉体だと蹴られても少し痛い程度らしいのでそこまで脅威ではないが……。
他にも食品由来のモンスターが生息しているらしいので俺達は向かうことにした。
5階層の魔法の果実の森を空を飛んでショートカットし、6階層……5階層が森って感じだとすると6階層は林って感じで所々に魔法の果実が生えていた。
「ジョンジョン」
ジョン鳥のひよこが魔法の果実の木をガンガン蹴って落ちてきた果実をまん丸で黄色い体から突き出したくちばしで啄んでいた。
「ジョン鳥だ……ひよこでもでかいな……普通の鶏くらいの大きさないか?」
「そうだね。美味しく食べるためには私のモーニングスターだと潰しちゃうから中っち」
「はーい!」
中園さんが眠りの霧の魔法を使うとジョン鳥はケロッとしている。
「あ、ジョン鳥は魔法が効かないんだっけ……」
「じゃあ俺がやるわ」
俺は一気にひよこのジョン鳥に近づくとジョン鳥はこっちを蹴り飛ばそうと飛んでくる。
それに合わせてミスリルの片手剣の腹の部分で思いっきりジョン鳥を叩く。
腹部に剣がめり込んだジョン鳥は油の様な血を吹き出し、ジョーンと言いながら魔法の果実の木にめり込んでしまった。
「ゴボ」
ジョン鳥は動かなくなり、直ぐに絞めて、羽を剥いで肉にしてしまう。
「皆で食べてみるか」
「「賛成!」」
中園さんと宮永さんが賛成し、パンドラとハートがテキパキと調理道具をリュックから出していく。
ひよこのジョン鳥を絞ってみると鶏油の様な油が大量に出てきて、フライパンが油で浸る。
とりあえずジョン鳥を揚げて、持ってきたおにぎりも揚げてみる。
「いただきます」
食べてみると、ただ揚げただけなのにしっかり味がする。
イメージ的には油淋鶏に近いかもしれない。
長葱を油に入れて葱油にすれば更に美味しかったかもしれないと思いながら、揚げたおにぎりも一口。
こっちは表面はカリッとしていて油が染み込み、ご飯が進む。
「美味しいですね」
「油ばっかりだから太りそー」
パンドラと宮永さんがそれぞれ意見を言うが、確かに美味い鳥だと思う。
成体だと淡白になるらしいから食べ比べてみたいとも思った。
しかし、今日の目的はマッシュルーム迷宮の深部まで行くこと。
ちなみに2尾は倒すと肉と魔石を落とすドロップ形式らしい。
飛んでいる最中に何匹か見かけたが、倒すことはせずに先に進む。
7階層に到着するとまた景色が一変する。
桜の木みたいな大樹がエリアの中央にそびえ立っており、三日月の形の湖がそこにあった。
桜擬きに近づいてみると花弁部分が色々な和菓子になっていた。
桜餅だったり桜大福だったり、桜団子だったり、桜羊羹だったり……流石に枝部分は食べられないが桜由来の和菓子が実る木だということはよく分かった。
地上に居るモンスターもそんな菓子を食べているからか色合いがピンク色になっているが、3メートル近くの巨大な熊だったり、コモドオオトカゲみたいなのが湖の近くをウロウロしている。
あとは外周部にはピンク色の鹿だったりウサギが生息していたが、鹿が木から落ちてきた菓子を食べていると、食べている鹿をコモドオオトカゲ擬きが襲い、コモドオオトカゲを更に熊が捕食するという恐ろしい光景が広がっていた。
1つ上のジョン鳥といい、この階層の熊やオオトカゲといい迷宮のモンスターが一気に凶暴になった気がする。
俺達は飛べるので木に止まって桜関係っぽい和菓子を堪能し、次の階層に向かった……。
桜菓子食べたらなんか髪の艶とかが凄い綺麗になったし、良く見たら食われて下半身が無くなった鹿から下半身が再生して逃げていたりもしたけど見なかった事にしておく……。(和菓子に強力な再生能力があるっぽい?)
8階層は暑くなり、日本の夏みたいにジメッとし、肌に纏わりつく不快な暑さである。
そして目の前には海っぽい湖が広がっており、浜辺にはなぜかコンテナみたいなのが転がっている。
ここの階層がどうやら一番下の階層っぽい。
海に見える湖は塩水ではなく淡水であり、普通に飲んでも大丈夫だった。
ちなみにコンテナみたいなのは巨大ヤドカリモンスターの住処であり、コンテナを持ち上げるとニュルンとヤドカリみたいな本体が地面に落ちた。
強さは機械人形よりも強いが象頭よりは強くないという塩梅で、巨大ヤドカリ擬きを俺の新技の火炎放射の上位スキル……ビリジラさんに放った熱光線というスキルを口にエネルギーを溜めてから放出すると、巨大ヤドカリ擬きの顔面に命中し、爆発。
目ん玉が飛び出して脳が眼孔から漏れ出して死んでしまった。
倒した後はそいつを食べてみようということになり、甲羅を剥いで、身を剥き出しにすると海老の様なプリップリの弾力ある肉体が出てきて、それをコンテナみたいな貝の中に入れ、湖の水を中に入れる。
それにそこらに生えていた齧った感じまんま生姜とニンニクを足した様な巨大植物と湖の底に生えていたソレンス迷宮の9階層にもあった昆布擬きを入れて俺、中園さん、宮永さんで3方向から火炎放射をして煮込む。
上空から煮立った様子をパンドラとハートに確認してもらい、ヤドカリ擬きの煮込みの完成。
まずは出汁がでているスープから飲んでみるが、魚介海鮮スープみたいな味がする。
ヤドカリの鉄分が塩味みたいになり、生姜とニンニクを混ぜたような植物を入れたが味を壊すこと無く、さっぱりした味にパンチを加えていてとても美味しい。
ヤドカリの身の部分を食べてみるが、海老とホタテのいいとこ取りをした感じかつ、魚介特有の生臭さが全く無い。
プリっとした歯ごたえかつ噛めば噛むだけ味が出てくる。
昆布擬きを入れたのが良かったのかニンニク生姜の味をうまい具合に調和してくれて食材と喧嘩していない。
流石に量が多すぎて残してしまったが、食べきれない分は地面に埋めてごちそうさまでしたと食材に感謝を表した。
ちなみにヤドカリ擬きを倒したら一気に2レベルも上がった。
経験値効率も良いみたいだが、食べられる物なので乱獲はしたくないと感じてしまう……。
惜しむべきは刺身で醤油を付けて食べても美味しかっただろうなぁと言うことだろうか……。
とりあえず先ほど剥いだヤドカリ擬きの甲羅の一部と巨大生姜ニンニクを数本、昆布擬きを引っこ抜いて迷宮から出るのだった。
ちなみに甲羅は鋼よりも強固な防御力があり、胸当てに加工されてパンドラとハートの装備となり、余った部分は砕いて焼いて肥料として畑に撒いてみたところ、撒いたエリアの収穫量が倍増する素晴らしい肥料となるのだった。