【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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マクロでの出来事 5 ゴースト2の出自と貴族の闇

 流石に長時間体内にゴースト達を内包しているわけにもいかず、翌日の服屋巡りは中園さんと宮永さんの2人で行ってもらう事にした。

 

 監視役が居ないとまだゴースト2人は信用しきれない為である。

 

 その分賢者の弟子と言われたゴースト2人には色々聞く。

 

「メアリとエレナは魔法はどれぐらい使えるんだ?」

 

 〈私は水の聖級魔法が生前は使えました〉

 

 〈私は雷の聖級魔法が……〉

 

 メアリは水の聖級魔法が、エレナは雷の聖級魔法が使えたらしい。

 

 本来上級魔法でも使えれば1流、聖級魔法でも1つ扱えれば天才、王宮魔法使いの隊長クラスでようやく1種類の帝級魔法が使えるといった感じである。

 

 ポンポコ大魔法を放てる魔力総量がある俺達ドラゴンがおかしいだけで2人も生前は十分天才だったのだろう。

 

 ゴーストになって能力低下が起こり、今では得意だった魔法でも上級を使うのがやっとになってしまったらしいが……。

 

「今ステータスの種族はどうなってるんだ?」

 

 〈種族ですか? ……ゴーストのままですよ〉

 

 〈変わり無いですね〉

 

「いや、眷属化を使ったら種族が変わった前例が居てな」

 

 〈そう、こっちも聞きたいことがあったんですよ! 魔族側の種族のゴーストに身を落とした私が言うのもあれですけど、眷属化って魔王の能力じゃないですか! え? カネダ様って魔王なのですの? 〉

 

 〈私もしりたいですわ! 〉

 

「いや、俺はドラゴンだ。魔王では無いハズなんだけど……勇者と同じくスキルで能力を身につけられるから……」

 

 〈あ……〉

 

 〈厄いのは理解ですしましたわ。うんうん〉

 

「まぁ眷属化した子達がちょっと常人の枠組み超えて超人になってしまったから、ゴーストの2人も変化があるかなーって思ったんだけど」

 

 〈くっ! 最弱クラスのモンスター故に進化できなかったか〉

 

 〈これが師匠とかだったらリッチとかの上級のモンスターへの転生もできたんでしょうけど! 〉

 

「2人はとりあえず枠組みだとモンスターなのね」

 

 〈〈はい〉〉

 

「聞きたいんだけど人間からモンスターになるのってそんなに簡単にできることなの?」

 

 〈いえ、普通出来ることではございませんわ〉

 

 〈私達の師匠もゴースト化の魔法を教えたのは私達しか居なかったと思いますわ〉

 

「ちなみに2人は貴族の立場だとどんなもんだったの?」

 

 〈私達は継承権の存在する男爵家の長女でしたわ。家の家格を上げるために高名であった師の元に弟子入りして魔法、錬金術、算術等の色々な学問を習ったのですわ〉

 

 〈ただ実家の方は弟に継がせたいという気持ちが強かったらしく私達が学問に傾倒するのは苦々しく思っていたようですの……で継承するための実績でマクロ学派の学長になれば箔が付くと思い、師の死を契機にどちらが学派を継承するか揉めたのですわね〉

 

 〈懐かしいわね……それで師が残した屋敷の謎を解いた方が学派になると決めて挑んだのですわ〉

 

 メアリとエレナの話を聞いているとこれ師もグルで実家の政争に巻き込まれたんじゃないかと思う。

 

 師としても貴族の弟子なんて扱いづらいだろうし、メアリとエレナも実家の継承に自分の学派を利用する気満々……2人の実家は2人に家を継承してほしくない……となると師は自分の死後に他の弟子は他の学派にスムーズに移動できるようにしておいて、メアリとエレナの2人をはめる罠仕掛けの屋敷を用意して……突破できれば学派を継承出来る実力あり、死ぬようなら不出来な弟子に自分の学派を政争に利用されたくないから謀殺して自分の代で学派を閉じるという選択をしたんじゃないかと思えてくる。

 

 考えすぎか? 

 

「とりあえず2人がゴーストになった経緯や背景は分かってきた。魔法の実力が下がっているのは種族的特徴として仕方がないとして……錬金術はどうなんだ?」

 

 〈錬金術ですか? 〉

 

 〈肉体が無いから物を動かすことはできませんよ〉

 

「いや、お前ら物は動かせるだろ。ほい」

 

 俺はスプーンを投げるとメアリが掴んでみた。

 

 するとメアリがちゃんとスプーンを掴むことが出来た。

 

 〈ま、まぁ!? 〉

 

 〈物理的干渉ができる!? あれだけ屋敷の物は持てなかったのに〉

 

「これが眷属化の変化なのかもな……錬金術は物を動かせば出来るのか?」

 

 〈はい、錬金術は魔力を用いた物質変換の儀式なので1足す1が2であるように何かと何かを組み合わせたらこれが出来るみたいな算術のような答えが必ずあるのです。物質の相性や錬金術の組み合わせみたいなのが大量にあるのですわ! 〉

 

 〈無数の算術と暗記……料理に近い学問が錬金術ですの例えばこのホテルの壁……マクロでは多い建築様式ですけど、これもマクロ学派が過去に考案した建材と土魔法を組み合わせることで頑強かつビルの様な建築物を生み出すことができるのですわ〉

 

 確かに土魔法をいくらいじくり回してもコンクリートを作ることは出来ない。

 

 水魔法も温度の変換や凍らせることはできても海水を生み出すことが出来ない。

 

 ルシア師匠の植物魔法もルシア師匠が植物系の錬金術が出来ることが関係あるのかもしれない。

 

 水魔法と土魔法を組み合わせても今の俺では植物魔法は使えないからだ。

 

「魔法に錬金術を組み合わせて新しい魔法を作ることは可能なのか? 植物魔法とか」

 

 〈可能ですわ。魔法の可能性を広げるのも錬金術の役割ですの……土魔法が一番わかり易いですわ。物質である土魔法の生み出す土も錬金術で魔力を違う物質に変換することで植物の育たない砂を生み出すことも肥沃な土を生み出すことも、岩塩を作り出すことも、火魔法も組み合わせることでマグマを生み出す事も出来るのですわ〉

 

 〈錬金術は知識量と素材さえ揃うのであれば魔力総量という才能を凌駕することが出来る学問ですの。私達の時代には王宮魔法使いでも帝級魔法が使えないながら複数の聖級魔法と錬金術を組み合わせることで火薬を大量に生み出す事に成功し爆弾卿という異名で呼ばれた偉人がいましたわ……老齢でしたのでもう亡くなっているでしょうが〉

 

 〈マクロ学派は魔法と錬金術の融合を題材として研究していた学派でしたので魔力総量が多い人との相性も良いの。だから私やエレナが若くして1番弟子2番弟子になることができたの〉

 

 知識量は本物っぽい。

 

 ただ聞く感じ人体錬成には不得意そうであるが? 

 

「人体錬成はどうなんだ? 本当に出来るのか?」

 

 〈魂の無い肉体の錬成には成功したことがあるわ。軍役で負傷した兵の腕を再生する魔力が足りなくて義手の代わりに負傷兵の髪の毛を媒体に肉体を生成して腕を移植することには成功したわ〉

 

 〈貴族の間では錬金術で作ったホムンクルスに魂を宿す研究が一時期盛んに行われていたけど、魂を外部から持ってくるしか駄目だったハズだわ。だから今魂の状態の私とメアリは肉体さえあれば復活出来るハズだわ〉

 

 彼女達が持つ錬金術の範囲で人体錬成は可能らしい。

 

 というか禁忌っぽい人体錬成を貴族は普通に行っていることに驚きである。

 

 〈男の貴族なんかは女の肉体を学ぶためにホムンクルスで勉強することが殆どですわよ。メイドをお手つきしてお家騒動になるより使い捨てのホムンクルスで学んだほうが良いですし……女の貴族も男のホムンクルスを使って男性の手ほどきを学びますの〉

 

 貴族の闇が深い……こういうの聞いているとホムンクルス専門の娼館とかがあってもおかしくないな……。

 

 まぁ眷属化は魂を縛るスキルだし、出来るんだったら最高の肉体を与えたいなぁ……の方が冒険者としても活躍できるだろうし……。

 

 

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