【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
建材を家に運び、翌日からアトリエ建築が始まった。
まずやった事は大きな穴を掘ってコンテナを埋める事である。
コンテナがそのまま地下室の基礎とするのにちょうど良いのでコンテナを掘った穴に埋め、階段を取り付けて出入り出来るようにする。
そしたら樽にコンクリート擬きの砂を入れて水でかき混ぜる。
コンクリート擬きができるので、地面に魔法で作った枠組みに流し込み、固まる前に石材を置いていく。
次に土魔法で土壁を作り、それに合わせてコンクリート擬きを土魔法で壁に沿って貼り付ける。
壁に貼り付け、火炎放射で直ぐに固めるを繰り返して外壁を作ると前に泊まったホテルのような外壁となる。
〈マクロでは土魔法と火魔法を使って頑強な外壁を作るんだ。更に強度を出したい時は中に支柱を入れるわ〉
実際今回も壁の所々に土魔法で作った石の石柱が組み込まれており、強度は出るだろう。
家の外郭を繰り返して作っていき、屋根には骨材とコンクリート擬きを使う。
まず土魔法で屋根を作り出し、そこに骨材とコンクリート擬きで枠組みを作り、乾かないうちに土魔法で作った石のタイルで屋根を覆っていく。
そして先に穴を開けていた窓部分にはガラスを、煙突部分には煉瓦を置いていき、竈も一緒に作ってしまう。
そしてバーガータウンで買ってきた流し台を取り付ける。
そして外壁が固まったのを確認して外壁の土を内側から除去すれば綺麗な灰色の壁の完成である。
最後に木材でフローリングを敷いていけばアトリエの完成である。
「おお、魔法の力を使えば1日で立派なアトリエが出来上がるんだな」
〈当然よ。まぁそのせいでマクロでは大工は必ず魔法が使えないといけない……というよりマクロで何か職を得るには魔法が使えないと話にならない魔法社会になっているけど〉
〈多分今もそれほど変わらないのでしょうね〉
魔法で解決出来るから人員が減る……魔法という学が無い人は職に就けなくて困窮する……。
流れができているのだろう。
親が魔法使いで稼げるのならば子供にも魔法の教育を受けさせられる資金があるので子供も魔法使いになる。
マクロでもそうだが、王都とかはそれで質の高い魔法使いを確保しているのだろうなと思う。
アトリエが完成したら荷物を運び込んでいく。
本棚を設置して、空き部屋に積み上がっていた錬金術の本を置いていき、黄金の錬金釜やバーナーコンロ、水の生成機なんかも置いていく。
「これでとりあえずはアトリエが完成か」
〈ええ、では次に錬金をするための道具を揃える必要がありますわ〉
〈家の中に転がっていたミスリルの武器……これを加工してもらいかき混ぜる棒にしたり、中身を持ち上げるトングにする必要がありますわね〉
〈他にもフラスコを用意したりいろいろ必要ですわよ〉
とりあえず言われた物をバーガータウンで買い揃え、本格的な錬金術の授業が始まるのは数日後からだった。
錬金術に関する初心者用の教科書に書いてあったが、錬金術は元々は他の物質から金を抽出するための学問であったが、現代では大まかに魔法の代替品を作り出す事か、魔法をより効率的に運用するかのどちらかに当てはまるらしい。
人体錬成に関しても回復魔法の代用品としての技術である。
人体錬成は上級錬金術に指定されているらしいが、技術さえ確立できれば再現性の高い技術であるらしい。
まず人体錬成の方法は主に2つ。
対象のコピーを作る方法と妊娠の補助をする方法の2つがある。
対象のコピーは簡単だ。
対象から細胞の一部を採取して、それを培養し、対象と同じ姿の存在を再現する方法である。
もう1つは体内から卵子と精子を採取してフラスコの中で培養する方法……試験管ベイビーとも言われる方法らしい。
対象のコピーの方は魂が定着せず、試験管ベイビーの方は試験管でしか成長することができず、試験管外だと数日程度で死んでしまう為、技術的な欠陥を抱えているらしい。
今回行うのはそれ以外の第3の選択である。
強い肉体を与えたいと俺が発言し、ゴーストの2人も俺のコピーの肉体ではなく単一のボディが欲しいと言った為、無精卵に人工精子を使い、有精卵にする。
そしてその胎児に2人が取り憑いて体を乗っ取るという方法を取るらしい。
整理して考えると胎児の命を刈り取っている様に見えるが、人工精子を使う段階で精神に異常が発生し、抜け殻状態で産まれてくるという鶏での実験結果があり、正常に育つには外部から魂を持ってくるしか無いのだとか……。
この世界ではクローンには魂が宿らないという法則があるらしい。
いや、正確には人類は母体の体内で一定期間胎児及び卵が育たない場合は魂が産まれないという説が有力らしい。
なので俺達ドラゴンも体内で受精卵にして一定期間卵を腹に抱えないと魂の宿った子供は出来ないとゴースト2人に言われた。
なので体外に排出した無精卵に人工精液を注入して受精卵にする方法では魂が宿らないから問題無いらしい。
日本の倫理観を持っていたらそれでも少し抵抗があるが、ゴースト2人との約束もあるのでそれは飲み込んだ。
では人工精子はどうやって作るのかという話になるが、これには細胞を培養して精液を作る錬金術があるらしい。
材料はありふれた物でバーガータウンでも集まった。
そして俺の卵を用意しておいて欲しいと言われたのでウォッカ鳥のウォッカを飲んで3日かけて2つの卵を用意した。
〈まず精液を作りたい対象の血液を熱殺菌済みの試験管の中に垂らす〉
今回は中園さんと宮永さんに協力してもらい、それぞれの血液を言われた通りに試験管に指先に傷を付けて垂らしていく。
〈そしたら水を張った錬金釜に採取した血液、卵果実、クルミ、塩、上質の傷薬、造血薬、性欲剤……ウォッカ鳥のウォッカがあったからこれを今回は使って煮ていく〉
〈水の温度は温度は36度から40度の間で温め、8の字を描くようにかき混ぜる……だいたい15分くらいね〉
〈するとイカ臭い匂いがして白くドロっとした液体に変わってくるわ〉
確かにかき混ぜていると白く濁った液体に変わってきた。
その中に俺が産んだ卵を漬けろと言われたのでバレーボールくらいの楕円形の卵を錬金釜の中に投入し、火を止める。
これで1日放置して翌日卵を引き上げると、真っ白だった卵に文様が浮かび上がっていた。
〈受精卵に変わったわね〉
〈そしたら昨日の空き時間に作った孵化器の中に卵を置いて放置……文献によると常温でも竜人の卵は1年かければ孵化すると書かれていたから、上手くいけばこれで1年後には胎児に成長すると思うわ〉
〈ただ人工精液を使っているから本来なら孵ること無く死んじゃうんだけど、私達が取り憑く事で孵る様になるわ〉
〈私達も1年長々と待つのは嫌だから次に生育剤を作ってそれに漬けるわよ〉
生育剤は骨をすり潰して粉末にした物(特に魚類の)、トゲイノシシのレバーを乾燥させて粉末にした物、アセロラ、ササミ肉、卵黄、牛乳を入れて沸騰させながら煮詰めていくと、ピンク色の液体に変わった。
そしたら火を止めて38度くらいまで温度を下げたら、孵卵器の乾燥させ過ぎない為の加湿装置に作った液体を水と入れ替える。
こうすることで孵化期間を10分の1程度に縮めることが出来るらしい。
ゴースト2人は早速卵に取り憑いてしまった。
〈ちゃんと子供が育っているわよ〉
〈後はちゃんと孵るのを待つだけですわね〉
卵から声が聞こえるという不思議な状態であるが、後は待つだけ……。
理論とかはわからないが、とりあえず先に受肉させることが大切なのでこのまま日が直接当たらない場所に移動して待つことにするのだった。