【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ユニコーンのお産 

 俺はマッピングしてきた地図を見ながら、これは一応冒険者ギルドに報告した方が良いと思い、ベアトリーチェさんに危険地帯の地図を見せた。

 

「こ、これは……」

 

「危険地帯の地図になりますが、原本を持っているので複製した物になります」

 

「……カネ、これを知っているのは?」

 

「ベアトリーチェさん以外には見せてませんが」

 

「下手な黄金より価値があります……これは……」

 

 ベアトリーチェさんは凄まじい顔をしながら振り絞るように話す。

 

「信憑性が担保できないので複製のこの地図は私とギルド長しか見無いことにします。カネもこれを他の人には見せない様にして下さい」

 

「分かりました……やはりヤバい代物になりますか」

 

「危険地帯の奥は未知の領域で、海に繋がっているらしいという過去の文献があるだけで、海と繋がれば他の世界が開けることになり、巨大王国崩壊の混乱で海に出た民が居たと書かれていたので他の大陸に脱出した民が生きている可能性もでてきます。そうなると、国家の方針すら変わる可能性も出てきます。どこまで行けば海に繋がるか分かればゴールが見えることにも繋がるのでね」

 

「なるほど」

 

 ベアトリーチェさんはそれに誰がこの地図を作ったのかも問題になると説明する。

 

 風魔法を使って飛行できる魔法使いは居るが、何百キロも長距離飛行でき、地図を作れるとなれば強制的に軍に徴兵される可能性が高く、そうなると自由は一切無くなると説明された。

 

 俺も考えが浅く、迂闊だったと思った。

 

「不幸中の幸いは私に最初に見せてくれたことです。いくらでも握りつぶすことができるので」

 

「迂闊でした。申し訳ありません」

 

「なのでカネも他の人にこの地図は見せてはいけませんよ」

 

 俺は冒険者ギルドから戻ると、描いた原本の地図を金庫の中にしまい、封印するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 メアリとエレナが復活して1年が経過した。

 

 彼女達のレベルも50を超えたのでソレンス迷宮の深部に潜り、謎に満ちている象頭のモンスターを彼女達にも見せ、そして討伐をした。

 

「ある程度倒し方が分かってきたな」

 

「これで3度目の討伐になるからな……モーニングスターの鉄球を封じて、怪力に対応できれば倒せるからな……メアリ、エレナ。このモンスターはどんなモンスターなんだ? 名前とかわかるか」

 

「初代勇者の旅の中で出てきた三つ目の怪物トリルかと思われますわ」

 

 逸話の中のトリルは人々を潰しまわる怪物として語り継がれ、勇者の兄がトリルの大群から勇者達を守る殿として戦死したとも一説であるらしい。

 

 迷宮には1体しか居ないが、これが大群で居たという初代勇者の時代は地獄であっただろう。

 

「迷宮にはこれほど強いモンスターも居るのね」

 

 エレナの言葉に俺は1対1で危険と感じたモンスターは現在だとコイツくらいしか居ないがなと説明する。

 

 今回も象頭を倒すとモーニングスターと宝箱が現れ、今回の宝箱からは2丁の拳銃が入っていた。

 

「拳銃?」

 

「魔法銃ね。魔力で弾丸を形成して攻撃する武器だけど……隨分と重いわね」

 

 銃の横には文字が刻まれており、コスモガンと書かれていた。

 

「メアリ、試しに撃ってみろよ」

 

 俺は壁を指差して撃つポーズをすると、メアリが片手で構えて壁に弾丸を放った。

 

 バンという音と共に銃から弾丸が飛び出し、壁に1メートル近く食い込んで弾丸が止まった。

 

 俺は壁をくり抜いて弾丸を回収すると弾丸は虹色に光り輝いており、未知の金属でできていることがわかる。

 

 それから隠し部屋の中で試射を繰り返すが50センチの石柱は簡単に貫通するが機械人形から奪い取ったミスリルの斧に撃ってみたところ、弾丸は貫通しなかったが大きくへこむ結果になった。

 

 地球にあった拳銃よりは貫通力があるのは間違いないし、反動も殆ど無い。

 

 欠点は重いこと。

 

 俺の鞘2本並みの重さなので1丁10キロ以上、12キロ以下ってところである。

 

 ちなみに自衛隊で使われ、支給される小銃の重さが3.5キロ前後である。

 

 それより小さい拳銃が10キロ以上するというのは普通の人間に扱うのは困難……片手で構えるだけでも手首が悲鳴をあげる重さでとても狙って撃つのは難しい。

 

 ドラゴンだから扱える銃である。

 

 メアリが2丁拳銃に挑戦したいと言うので、メアリが2丁を保有することになり、エレナは倒した象頭トリルのモーニングスターをメイン武器にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 冬……年を越して2月になり、ユニコーン達のお産シーズンが始まった。

 

 この日の為に仔馬用の哺乳瓶だったりユニコーン達の乳の出が悪かった用に初乳に匹敵する高性能粉ミルクを錬金術で作ったりして万全の体制で挑む。

 

 丸々お腹が大きくなったユニコーン牝馬達。

 

『お腹が重いよー』

 

『お腹が突っかかる』

 

『子供がこれから産まれるのか……』

 

 そんなユニコーン達からの声が毎日聞こえてきたが、最初の出産はラナだった。

 

『あ、破水した』

 

 この日はたまたま全員で雪かきをしていた日だっただけに、ヤマトが走り回って俺達にラナがお産というのを伝えてくれて、全員でラナのお産を見守った。

 

「金やんどう仔馬は?」

 

「1頭は正常だけど、もう1頭が逆子になっているから引っ張って出す必要があるかも」

 

「ラナゆっくり踏ん張れー」

 

「タオル噛んで踏ん張れ!」

 

 シミスターが丸めたタオルを噛んで力む。

 

 するとぴょこっと頭が出てきた。

 

 そのままラナが力を込めるとズルリと仔馬が産まれた。

 

 仔馬のユニコーンは角が小指程度の出っ張りしか無く、羊水でベタベタであった。

 

 そいで次の仔馬になり、俺が透視で胎内を見ながら胎内を水魔法で羊水と仔馬を動かして正常位に治していく。

 

「よし、直った。ラナよく頑張った! 踏ん張れ」

 

『はい!』

 

 ふんっと踏ん張ると仔馬がニュルっと出てきてシミスターがゆっくりと地面に下ろした。

 

 ラナは外に出るともう一度踏ん張り、胎盤を輩出する。

 

 胎盤は速やかに地面に掘り返して埋めてしまい、ラナは直ぐに仔馬の方に行くと仔馬に付いた羊水を舐め始めた。

 

 仔馬達はぷるぷると震えて立ち上がろうとする。

 

『ラナおめでとう』

 

『『『『おめでとう』』』』

 

『うん! ありがとう』

 

 俺達は昔クラスメイトから買い取った体温計の様な体調測定器で仔馬の体調を測定器していく。

 

「両方とも健康。あとは仔馬が立ち上がって初乳を飲むかどうかか」

 

 俺達は頑張ったラナを褒め、他の馬達もラナの仔馬を舐める手伝いをする。

 

 隣の牧場の主であるクリノさんに聞いた話では他の馬が舐めると母馬が仔馬を自分の子供だと認識せずに子育てを放棄するという話を聞いていたが、このユニコーン達は賢いので自分の子供達の育児放棄をすることは無いだろうと思い、事実ラナの仔馬を他の馬が舐めるがラナは私の仔馬ちゃん達と優しそうに呟いていた。

 

 ちなみに産まれたばかりの仔馬を舐める行為は仔馬を刺激して早く立ち上がる様になるため、クリノさんから母馬が育児放棄をした場合、仔馬を粗めのタオルでゴシゴシと拭いてあげて、代わりに刺激を与えなければならないとも言われていた。

 

 冬場だと羊水まみれになっていると体温がどんどん奪われて衰弱する原因にもなるためである。

 

 仔馬達は双子だから少し小柄だったが、30分程度で立ち上がり、ラナの母乳を飲み始める。

 

 ただラナも2頭分の母乳は出せないので仔馬達に足りない分のミルクを哺乳瓶(1リットルのデカいやつ)で飲ませてあげて対応するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 ラナと仔馬達はユニコーン達に任せて、厩舎の中で反省会を行う。

 

「お産期は俺、宮さん、中さんの誰か家に居たほうが良いな。シリウス以外は双子だから透視と水魔法が使える人員が残っていた方が良いだろう。逆子の時に水魔法が使えれば正常位に胎内で直す事が出来るし」

 

 シミスターが

 

「普通逆子になったら足にロープを巻きつけて引っ張る作業になりますので失敗すると足に甚大なダメージが入る場合があるから胎内で体位を直せるなら直した方が良いな」

 

 パンドラとハートも

 

「透視ができないので私達は補佐しかできませんが、何か手伝いをした方が良いですか?」

 

 と聞くと、エルリックが

 

「夜のお産は見回りを俺とシミスターがするから、朝と昼の餌やりをお願いしたい」

 

 と言うので、俺も

 

「お産の期間は迷宮探索は控えて牧場の手伝いをするわ。パンドラとハート、メアリとエレナはマッシュルーム迷宮で果実収穫を頼むわ。餌やりは俺と宮さんと中さんが行うよ。2人も協力して」

 

「はいはーい」

 

「わかった!」

 

 そんな感じでユニコーン達のお産に備えるのだった。

 

 

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