【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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意思の統一

 無事に最下層まで降りると豪炎寺と原村さんが調理の準備をしている最中であった。

 

「おぉ金やん、野村、オタク、中園さんお帰り」

 

「今戻った……他の皆は?」

 

「ゴーレム退治でのレベリングとピラミッド階層やここの階層で食糧集めをしていたはずだけど」

 

「すれ違いになったか?」

 

「とりあえず色々収穫があった。皆集まったら話すけど、少し寝かせてくれ」

 

「おう、先生がスライムを穴に入れたスライムベッドを作ったが、それに入って寝るか?」

 

「なんだそれ……面白そうだから入るわ」

 

 豪炎寺に案内されて行くと、確かにスライムが長方形に掘られた穴にギチギチに入れられて身動きが取れなくなっていた。

 

 試しに寝っ転がってみると弾力があり、先生が言うにはウォーターベッドに近い寝心地らしい。

 

 ブヨンブヨンと触ると弾み、確かに寝ることができそうだ。

 

 俺は疲れからか直ぐに目を閉じて眠ってしまうのだった。

 

 

 

 

 

「おーい、金やん」

 

「んん……佐々木か?」

 

「お、起きた。他の奴らも起こしてるから顔を洗って来いよ」

 

「あぁ、悪いな」

 

 俺は寝ぼけた顔を湖で洗ってシャキッとすると、宮永さんが作ったテーブルの所に向かう。

 

 テーブルには既に何人か座っていたり、食事の準備をしていた。

 

「お疲れ金やん」

 

「和田さんじゃん、和田さんもお疲れ」

 

「ういうい! どうだった上の階層は?」

 

「皆と一緒に発表するから乞うご期待」

 

「えー! 少しぐらい良いじゃん」

 

「皆と驚きを共有して欲しいじゃん」

 

「何々、そんなに驚く感じなの?」

 

「さて、どうでしょう……いや、驚く感じだよ」

 

「マジか! 早く知りたいな」

 

「和田っち! 食事配るの手伝って」

 

「はーい、じゃあ後でね金やん」

 

 元の世界でもギャルでクラスの女子のリーダー的存在だけど、和田さんもこの世界に来てから気を張っている気がする。

 

 ガス抜きが出来ていれば良いけど……。

 

「はい、金やんの分」

 

「宮永さんありがとう」

 

 宮永さんが食事を持ってきてくれた。

 

 他のメンバーも揃ったので食事を始める。

 

 今日はワニ擬きの尻尾焼きと卵っぽい果実と野草の炒め物(油は首長竜の脂肪らしい)、それに桃オレンジのジュースだ。

 

 桃オレンジの果実の上部をくり抜いて、風魔法をミキサー代わりにして果実の内部をシェイクしたらしい。

 

 外国でスイカをくり抜いてジュースにしている所があるけどそれに近いかもしれない。

 

 なのでコップ代わりに桃オレンジがドンと机に置かれていた。

 

「いただきます」

 

 いつもの様に食事の挨拶をしてから、尻尾焼きを箸で小さくほぐしていく。

 

「うん! プリプリしていて美味い」

 

「だろ?」

 

 いつの間にか横に座っていた豪炎寺が自慢気にそう答えた。

 

「豪炎寺、やっぱり美味いな料理」

 

「ただ食材の関係でバリエーションが厳しくなってきた。小麦とかがあればパンとかの主食を作れるんだが……」

 

「それならなんとかなるかもしれないぞ」

 

「本当か!」

 

「食べ終わったら色々説明するわ」

 

 ガツガツと食事を済ませて、俺、オタク、野村、中園さんは前に出て今回の探索の説明を開始する。

 

 オタクがピラミッドのある階層の更に上の階層について説明する。

 

 まず紫水晶が沢山ある階層で、主要のモンスターは飛んでくる鉱石とオーク。

 

 飛んでくる鉱石も幾つかのサンプルを理科に詳しい里崎(ガリ勉元ヤン)に見せると

 

「パット見、金銀銅、それに鉄とコバルトが入った鉱石な気がするぜ……あとは見たことが無い宝石みたいなのが混じっているな。これが飛ぶ原因なんじゃないか?」

 

 里崎が鉱石の裏面を指さすと穴みたいなのが空いていた。

 

 もしかしたら宝石の所から何かを発射して、その衝撃で鉱石が飛んでくるのかもしれない。

 

 となると魔法とかを疑うが……まぁ異世界だしあり得ない話ではない。

 

「ほら、返すぜ」

 

 ポンと鉱石を里崎はオタクに投げ返した。

 

 オタクもキャッチして、次の話に移る。

 

 というのもオークの根城の話しで、ここで異世界人のバッグが幾つも見つかり、汚れを洗い流した物を幾つか持ってきたので見せる。

 

「動物の皮製の鞄か……質が似ているようだがこれが量産されているということはやはり異世界人が居たのか」

 

「まぁその階層には居なかったでござるよ前田先生、ただオークは野村の剛速球や中園さんの魔法で簡単に殺せる程度のモンスターでござるが、異世界人には強敵だった事がわかるでござる」

 

「なるほど……確かにそうでないとオークの根城に鞄が大量にあるのはおかしいですね」

 

「その上の階層にはオーク、コボルト、ケットシー(化け猫)が生息していたでござる」

 

 オタクはコボルトとケットシーは倒すと肉がドロップする特殊なモンスターであることも説明する。

 

 一応食してみたが、美味いものの、犬や猫を二足歩行させたモンスターなので好んで食べようとは思わないと言う。

 

 石畳の階層の事と上の階層に進むほど宝箱の質も低くなる事も説明し、野村が持っていた鋼のナイフをテーブルに置く。

 

「力が25上がるが、それ以外は普通のナイフだ。斬れ味も元の世界のナイフとほぼ同等」

 

 前田先生が触るが、確かに普通のナイフだと言う。

 

 そして更に上の階層は森になっていて巨大樹が中央に生えており、その中がくり抜かれて道になっていると説明する。

 

 そのくり抜かれた道で異世界人のキッチーナと言う男性とそのパーティーメンバーと遭遇したことを話す。

 

「キッチーナと喋ったのは金やんでござるから金やんにバトンタッチするでござるよ」

 

 俺はキッチーナと喋ってこのダンジョンは8階層であること、最深部の湖は回復の泉と呼ばれていることや、ダンジョンの外には町があり、バーガータウンと言う名前で小麦の栽培が盛んなこと、味噌 を使ったスープを振る舞われたので味噌 やたまり味噌と呼ばれる醤油の出来損ないがあることを話す。

 

「小麦に味噌、醤油の代用品……味噌があるってことは塩とかもあるだろうし食事のレパートリーが大幅に増える!」

 

「豪炎寺落ち着け、他にも話がある」

 

 俺は冒険者について説明し、キッチーナ曰く世界中に存在する機関でそこに所属することで物品の売買や冒険者ギルドの斡旋する仕事をすることができるみたいで、あとダンジョンに潜るのにも本当なら冒険者ギルドに所属する必要があるらしい。

 

 なので今の俺達の状態は違法行動で裁く権限が無いからキッチーナ達は見逃してくれたが、本来は駄目らしい。

 

 あとステータスのドラゴンも異世界人からもイギリスのウェールズの赤いドラゴンみたいな姿を想像するらしく、俺達の姿を見た時に竜人と勘違いされた事も説明する。

 

 竜人は遠くの国の少数民族らしいので俺達も遠くの国の魔法の実験に失敗してダンジョンに飛ばされたと言うカバーストーリーをキッチーナは信じていたので皆にも共有しておきたいと話す。

 

「確かに異世界から来ましたよりも魔法の実験の失敗で飛ばされたという方がこの世界の人にもわかりやすいですし、異国から来ているので常識が疎くても問題が少ないでしょう……ナイス金田君」

 

 委員長にそう褒められた。

 

 他の皆も納得してくれたので話を進める。

 

「まず異世界で帰還する術を見つけるか、もし帰還できない場合でも異世界の町に拠点や社会的地位があった方が動きやすい事は確かだ。俺達がゴーレムや機械人形を壊して手に入れた宝石……こっちだと魔石と言うらしいが、高値で売れるらしい」

 

「通貨はゴールドで文字に書くとGらしい。キッチーナに聞いた感じ1Gで50から100円くらいで泊まるだけの安宿が10G、風呂付きの複数人が泊まる宿だと30G、個室が50Gらしい。どれがどれだけ売れるかわからないがバロメッツの綿とかピンクバナナの種とか、ミスリルの武器とかも持っていけるだけ持っていって生活の足しにしたいと思うんだけど皆はどう思う?」

 

 俺の話を聞いてまず豪炎寺が

 

「異世界の未知の食材を試したい気持ちもあるが、異世界の食事事情も知りたいから俺は上に行きたい」

 

 豪炎寺の言葉に原村さんも同じく上に行きたいと言う。

 

 委員長も

 

「サバイバル生活も良いですが、社会的地位と安心して寝ることのできる宿で眠りたい気持ちが強いです。気を張っている人も多いのでしっかり休める場所と言うのは必要では?」

 

 と言うと多くの人達……特に班長役をやっていた子達が賛成する。

 

「町に行けば衣類もあるかもしれないし、この服汚くならないけど、同じ服を毎日着るのはちょっとね……下着とかも欲しいし、行く価値があると思いまーす」

 

 和田さんも賛成したことで女子達も賛成する。

 

 前田先生の方を皆が見る。

 

「皆さんも納得の様ですし、前に方針を話した時と同じです……まずは外に行きましょう。そして冒険者になり職を得ましょう。その後の方針は行ってから決めましょう」

 

 全員の意見が一致し、俺達は外を目指して明日から上に向かう事を決定するのだった。

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