【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
キッチーナから昨日は時間が無くて説明だけされてスルーしたが、様々な魔道具が並べられているお店……それが魔道具屋だ。
元の世界では電池で動くものだったり、ライターだったりそういう身近にある便利な物が色々売れているらしい。
魔石も素材から剥ぎ取ったりドロップしたりした物では魔力の伝導率が悪かったり、そもそも動かないこともあるので、魔道具屋で加工された魔石を買って、それで魔道具を動かすのが一般的らしい。
カランカランと入り口から入るとベルが鳴った。
『いらっしゃいませ~』
若い眼鏡をかけた男性がカウンターに座っている。
客層は冒険者から主婦に商人と幅広い。
ただ全員ある程度の金を持っていそうな印象を受ける。
ここでは魔石で動くコンロを探す。
キャンプとかで使われるガスコンロ……あれに近いと思う。
キッチーナも味噌汁を譲ってくれた時に使っていた。
火炎放射があるから薪を探してそれで焚べれば良いと思うかもしれないが、火炎放射は火を付けるのは便利だが、料理を作ったり火の調整には向いていない。
口から吐く為に水を温めるのも難しい。
将来的には炎の魔法を覚えれば解決かもしれないが携帯性と鍋を置いて別のことができる利便性を考えれば炎の魔法を覚えても使いそうではある。
目当ての物は冒険者がよく買うからか店の入り口近くに置いてあった。
「コンロ1つ1000G……魔道具は高いねぇ」
「金田君、ここのお店にある物はだいたい高そうだよ」
例えば水魔法で床を洗浄できるモップは1500G、扇風機みたいな魔道具は2000G、電子レンジ擬きは1万Gもする。
魔石は使用用途によって値段が変わるが、コンロ用と書かれているのは使い捨てで10Gとなっていた。
おそらくゴブリンの魔石が使われているなと見た感じでわかった。
『お客さん、これでも他の町の魔道具屋に比べたら安いんだぜ』
とカウンターに座っていた店員に声をかけられた。
宿に置かれているポットみたいな魔道具を店員さんは置き直しながら
『魔道具作れる職人がバーガータウンは多いのと魔石を産出するダンジョンが3箇所もある。魔石の輸送費を狭い分安くできるし、魔法ギルドが魔道具を作る職人の育成をしているので他の町よりも職人が育ちやすく、魔道具を扱う宿や商店も多いし、輸出品にもなっていますので供給と需要のバランスが取れているんですよ』
『そうなると職人も安定した収入が見込めるので安くて質の高い商品を作ろうと頑張る……そうして売られているのがこちらの品々になります』
そう言われても他の町から来たわけじゃないので比べようが無いが……。
『とりあえずこのコンロをください』
『水筒はいりませんか?』
『水魔法が使えるので大丈夫です』
『おやおや……魔法を多く使える素質を持っている方でしたか……これは失礼。ご贔屓してくださるなら魔石を5回分付けますよ』
『商売上手ですねお兄さん。それでお願いします』
『まいど』
コンロと魔石を購入して店を出るのだった。
続いて向かったのは杖屋で、魔法使いが様々な効果のある杖で魔法の威力を上げたり、魔力の消費量を抑えたりしているらしい。
オタクも前に本当はアサシン系魔法使いをやりたいと言っていたのでオタクは打撃もできそうなロッドを、中園さんは魔法の威力が上がる片手で振れるステッキがあれば良いなぁと思い、店の中に入る。
『いらっしゃい』
頑固そうな親父がカウンターで杖を磨いている。
店内に杖は飾られては居らず、杖の入った収納棚が所狭しと並べられていた。
『杖の要望を言いな』
親父がそう言うとオタクが
『殴っても壊れない、いや、殴ることをメインかつ魔法の威力が上がるのが良いでござる』
『ステータスを見せろ』
オタクはステータスを見せると
『ほう……』
そう言って親父が重そうな箱を出してきた。
『長さ1.2メートル、材質は魔鉄、持ち手部分と先端に拳大の球体あり……握ってみろ』
オタクが箱を開けると全体的に紫色に光り、紋様が刻まれている長い金属製の杖が出てきた。
軽く振ってみるがオタクは軽々と振り回している。
「魔力が15上がるでござるな……それ以外は重いロッドでござる……」
『店主殿、値段は幾らでござるか?』
『俺の店の品は特注以外一律2500Gだ』
結構するが魔法使いをメイン客層と考えると成り立つ商売なのだろう。
『ほい』
オタクがお金を支払うとまいどと言ってお金を金庫にしまった。
『あ、あの私も杖を買いたいのですが』
『要望は』
『片手で扱えて魔法の威力や魔力消費量が抑えられるような杖が欲しいです』
『ならこれだな』
30センチくらいの箱が置かれた。
中には25センチくらいの杖が入っていた。
『ユニコーンの角、魔石の粉末、屑鉄を一度溶かして杖にした物だ。杖に加工もされてある』
白っぽい杖で、確かに紋様が描かれている。
「魔力20上昇に魔力消費量軽減極小のスキルが付いてる……」
「まぁ気持ちの問題だな。2500Gなら買っておけば良いんじゃないか? 次の杖はオーダーメイドで頼んで」
「それもそうだね……」
『これください。お金がこっちです』
『確かに』
俺達は店を出ると近くのお店で昼食を食べる。
だいたい食事の相場も分かってきたが、1食20G未満が殆どで、ランチとかだと1食5G程度のお店も多い。
今俺達が入ったお店は野菜のタルトとシチューのセットメニューだったが、5Gだったし、タルトがMサイズのピザ並の大きさだったので結構お腹に溜まった。
食べ終わった後に中園さんが
「そろそろスライムの処理をした方が良いかもしれない……ちょっとお腹が張ってきてる」
と言われてお腹を擦ると確かにお腹が少し膨らんでいる気がする。
「ちょっとダンジョンに行くか」
町を出るとダンジョンに向かった。
衛兵にお疲れ様ですと挨拶をしてからソレンス迷宮に入り、中を少し進んだ所で穴を掘ってそこにスライムを排出して全て焼却した。
「トイレするためにダンジョンに入るのいい気分じゃないね……」
「まぁそうだろ。今後どうするか……ミニスライムはダンジョンに潜る前日に体内に入れる感じで良いかね」
「まぁそれならダンジョンから帰る時に排泄すれば良いもんね……あんまり良い会話じゃないけど」
「重要な事でござるがな」
直ぐに迷宮から出たために衛兵から怪訝そうな目で見られたが、気にせず、飛行で町全体を一度見たいと言うと、3人も賛成と言ってくれた。
空を飛びながら町に戻り、雲と同じくらいの高さまで上がると風がビュービュー吹いていて少し肌寒く感じた。
そこから町全体を見てマッピングのスキルを発動させると、町全体を記録することができた。
これで町で迷うことはないだろう。
「ドラゴンだから視力が良いのかな? 高度1000メートルくらいあるけど人がどう動いているか分かるね」
中園さんがそう言い、確かにこの距離からも人の動きが見えた。
あと特徴ある建物……冒険者ギルドや魔法ギルド、教会なんかは空からでもよく見えた。
空から見て分かったが北の方……おそらく上級市民の屋敷のあるエリアは四角い壁に囲まれていて他のエリアと隔離されていることもわかった。
また、やっぱり碁盤目状の都市で京都みたいな作りになっていることがわかった。
郊外に着地して、再び都市に入ると夕方になるまで生活必要雑貨……お風呂で使うタオルだったり洗濯で使う洗剤なんかを購入した。
宮永さん曰く宿で言えば大きな桶と洗濯板を借りる事ができるので水魔法で水やお湯を出して、洗剤に浸けてから揉み洗いを宿の裏の庭でするのは構わないとのこと……というか宿の庭は洗濯を干したりするスペースで、日中の風呂場は洗濯をするスペースらしい。
浴槽からお湯を拝借して桶の中で洗って流す……まぁ確かに利にかなっている。
ただ洗剤は各自らしいので雑貨屋で洗剤を買う必要があった。
あとは麦茶のパックも売っていたので瓶と麦茶パックを買って部屋でお茶を楽しむこともできそうだ。
またスーパーみたいな店の中に入ってみると、色々な食材が売られていたが、市場よりは少し高く、何でも揃う代わりに値段が少し張るのがこの町のスーパーらしい。
売っていたドライフルーツや夜食になりそうな食糧を購入し、店を出た時にはバックパックに結構物が入っていた。
「夕食は今日は宿で食べることになっているし帰るか」
「そうだね」
必要な物も買えたので今日はここまでにして宿に帰るのであった。
明日は服屋を巡って服を見てから翼や尻尾に干渉しない服を仕立ててもらわないとと4人で話し合って決めるのだった。