【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「そうでござるか……宿から出るでござるか」
「オタクはどうする? 一緒に住むか?」
「いやいや、中園殿と宮永殿が勇気を出して告白し、一緒に住むという決断をしたのなら、拙者はまだこの宿で住むでござるよ。クラスメイトとの繋がりも維持しておいた方がいいでござるからな」
「まぁ確かにそれもそうだな」
「ただ稼ぎに行く日はしっかり決めるでござるよ。住むところが違くなるでござるから予定を急に合わせるのが難しくなるでござる」
「それもそうだな」
宿に戻った俺は真っ先にオタクに宿を出ることと家を借りた事を報告した。
オタクはチームで動く事以上は拘束するつもりは無いらしく、祝福してくれた。
パンドラとハートの教育方針についてもオタクは頼られたら関与するが、俺と眷属関係があるから俺が決めていけと言われたし、これからルシア師匠との修行も始まるのでそれも考えて動けよとアドバイスもされた。
ルシア師匠との修行開始が3日後……あとは俺の剣の焼き入れ完了やオーダーしていた衣服を取りに行かなければならないし、引っ越しの準備もしなければならない。
明日からは忙しくなるだろう。
服は宮永さんにパンドラとハートの分の服のデザインも描いてもらわなければならないし……いつまでもTシャツで過ごさせるのもどうかと思うからな。
というわけで宮永さんに服の事を言うと
「あー、じゃあ金やんの服も一緒に受け取ってくるよ。服は借りた家の方に持ってくよ」
「ありがとう宮永さん」
「いーの、いーの。金やんは武器を取りに行って、昼に竜の巣(宿)で中ちゃん(中園さん)とも合流して家具を買いに行こう。明後日は1日生活に必要な物を買いそろえるよ!」
そう言われた。
もう尻に敷かれ始めた気がするが……宮永さんが頼れるというのは大きい。
中園さんも明日は服を取りに行くのに宮永さんと一緒に行動するらしいので、明日の午前は武器屋に行くことと必要な家具を書き出しておく感じか……。
いや書き出すのは夜でもできるな……前田先生にも聞きながら買う必要のある家具のリストを作らないと……。
夕食、素振り、風呂、柔軟のいつものルーティンを終えて俺は前田先生に聞きながらどんな家具が必要か書き出していた。
「必要な物ですか……ぱっと思いつくのはテーブルに椅子……」
前田先生が言うのはダイニングテーブルに人数分プラス来客用の椅子、食器棚、衣類収納棚、ソファ、ゴミ箱は最低限欲しいとし、家電は照明器具は夜間も使う部屋の分は必須だし、電気ケトルや冷蔵庫の様な魔道具もあったほうが良いと言う。
小物だと掃除用具にキッチン用品に食器、バス·トイレ用品に洗濯板や桶、洗剤等の洗濯用品も必要になってくる。
それに他の人の趣味として宮永さんの画材だったり、本棚を買って雑誌を置いたりするのも良いと言われた。
農地があるなら農具も購入しないと行けないだろうとも前田先生が言う。
「とりあえず生活するだけなら最初に言った物と寝具を用意して、趣味や農具は後から揃えていくしか無いだろう。ルシアさんとの修行もあるのでそれも考えないといけませんし」
とりあえず買うべき物は分かってきたし、日用品とかは明日の午前中に買えるだけ揃えてしまおう。
中園さんと宮永さんがこだわりそうな家具や家電は一緒に見ることにして……パンドラとハートには悪いけど飛べないから何回も移動することになるだろうし、家の掃除をしてもらおう。
明日の予定を組む頃にはすっかり夜になってしまったので、眠りにつくのだった。
翌朝、宿の女将さんに数日後に宿から引き払う事を伝え、朝飯を食べると朝一で雑貨屋に向かう。
雑貨屋で掃除用具やトイレットペーパー、ティッシュや洗剤、石鹸にシャンプーを購入すると、それらを持って空を飛んで借家に持っていき、リビングに置いて再び町に戻る。
武器屋に向かい、頼んでいた剣の事を武器屋の親父に聞くと
「おう、できているぞ……ミスリルの片手剣2振り……持ってステータスを確認してみろ」
そう言われてステータスの上昇を見ると魔力軽減中と斬れ味向上中がそれぞれに付いているし、1振りで力が250、素早さが20も上がっていた。
しかもミスリル自体が銀色だけでなくオレンジ色の斜めの線が所々に入っていた。
「元々の基礎能力が高かったから焼き入れで潜在能力を引き出した形だ。レアな魔力軽減も片方には付いて、魔法を使えるんなら攻撃の幅が増えるってもんよ。しかも1振りで攻撃が250も上がる……なかなかねーぞこれだけ優秀な武器は」
「おお! ダンデさん(武器屋の親父の名前)感謝します!」
「おう、それにこれが鞘だ」
出されたのは真っ黒な鞘だった。
「普通の鋼だと中で揺れているうちに削れてくるから鋼に魔石の粉とアダマントの粉を練り込んで硬度を上げた。それでも素早く引き抜く動作をするとミスリルに負けて削れていくから、引き抜く際はゆっくりで頼むぜ」
そう言われミスリルの剣を鞘にしまう。
そうするとベルトとバンドを渡された。
「これが鞘を腰に固定しておくベルトで、こっちが太ももに固定するバンドだ。ガッチャガッチャ動くと鬱陶しいだろ。良いものを焼き入れさせてくれた礼だ。受け取れ」
「ありがとうダンデさん」
俺はダンデさんにお金を渡す。
「ダンデさん、ちなみにこれの砥石はどうしたほうが良いですかね」
「ミスリルを研ぐのは専用の道具がいるから売ってねぇな。そう簡単に刃毀れや欠けるなんてのは聞かないが、メンテナンス方法はモンスターを斬ったら布でよく拭く。水洗いしても錆びる事無いからガンガン水洗いして良い。あとは油を塗っておくくらいか? それさえ続けてくれたらミスリルは斬れ味が落ちることは無いはずだ。違和感を感じるようなら直ぐに俺の所に持ってこい。俺なら研ぐ技術を持っているからな」
「おお! それはありがたい! 今言われたことを守るようにします!」
「そうしろそうしろ」
「今度俺の下に着く事になった子の武器を頼むかもしれねぇわ」
「おう、連れてこい。その方が金になるからな!」
そんな会話をして、俺は武器屋から出るのだった。
武器や鞘は宿に戻って自室に保管し、次はバスタオルやタオル、食器拭きを雑貨屋で買いきれなかった分を購入していく。
あとは農作業用の長靴を靴屋で購入し、借家に運んで戻り、洗濯板や風呂桶、バスチェアも洗い場の数だけ購入し、再び借家に運んでいく。
これ飛べなかったら台車を借りないとやってられないが、飛べるので往復10分で何とかなる。
リストを見ながら買った物をチェックしていき、とりあえず小物類で俺が選んで大丈夫そうな物は買えたか? と確認し、一度宿に戻る。
すると食堂で宮永さん、中園さん、パンドラとハートが休んでいた。
「4人ともお疲れ」
「あ、金田君お疲れ、雑貨買ってくれてありがとうね。服を置きに行ったら色々リビングに置かれていたから」
「うん、先に買えそうな小物は買っておいた。デザインとかこだわりそうな物は後で買おうと思って取っておいてるよ」
「わあ! ありがとう!」
「パンドラとハートは……こっち戻ってるし自分が必要と思う物を買ってこいよ。枕とかこだわった方が良いと思うし……明日は1日借家の掃除をしてもらう形になるし……」
「わかりました!」
「掃除用具とかは?」
「あぁ、もう買ってあるから心配するな」
「「はい!」」
5人で昼食を食べて、俺、中園さん、宮永さんで家具や家電を見て回るためにパンドラとハートとは別行動をするのだった。