【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
翌日、天気は快晴、絶好の冒険日和である。
パンドラとハートの格好であるが、服がまだ用意できていないのでTシャツの上に背面の無いバイクの胸部プロテクターみたいなのと、肘当て、膝当てを装着していた。
ヘルメットを被れば薄着でバイクを跨る姉ちゃんスタイルだ。
それに俺が貸した片手剣と鋼鉄製のアームシールドをそれぞれ握っていた。
アームシールドの大きさは上半身がすっぽり隠れる大きさである。
「よし、じゃあ行くか」
「「は、はい!」」
ちなみに中園さんと宮永さんは買い物があると町に出かけている。
俺はいつものバックパックに3人分の昼食を持っていく。
歩くこと20分でソレンス迷宮の入り口に到着して衛兵に挨拶して中に入っていく。
「「わぁ……」」
2人は初めての迷宮で、思ったよりも明るいことに驚いていた。
「明かりが吊り下げられていて思ったよりも見やすいですね……」
「あ、スライムだ」
「じゃあスライムを倒してみようか」
俺はスライムを指差すと、2人は剣を構えて近づき、ミスリルの剣を振るうとビチャっといって液体が離散した。
スライムの跡に魔石が転がっていたのでそれを回収する。
「はい、おつかれ! 初モンスター討伐おめでとう!」
「は、はい!」
「でもスライムはお金にする時は捕獲しないといけないから注意ね。まぁ魔石が売れるんだけどさ」
「あはは」
「じゃあスライムを倒しながら2階層を目指そうか」
俺は道案内をしながら、敵探知でスライムが居る位置に2人を誘導してスライムを倒させていく。
だいたい1時間くらい1階層を歩いて、2階層に移動する。
「さて、2階層はゴブリンが居る階層だ。過去との自分の決別を込めて……頑張っていこう! パンドラ! ハート」
「「はい!」」
先頭を俺が歩き、2人は後ろを歩く。
2人共に剣を握る力が強いのか、両手で握ってしまっているからか、カタカタとミスリルの剣とアームシールドが当たる音がする。
敵探知で探っていくとゴブリンを2体見つける。
「見つけた……ゴブリンだ。こちらには気がついてない……一気に行くぞ」
「「はい!」」
「せーの!」
俺は2人の背中を押した。
2人は駆け出して力いっぱいゴブリンに剣を叩きつける。
ミスリルの剣で斬り裂かれたゴブリンは肩から胴体にかけてを斜めに切断されてドチャリと上半身と下半身が分かれるとボロボロっと崩れていき、跡には魔石だけが残った。
「ハァハァ……や、やった!」
「ゴブリン……倒せた!」
「よくやったね2人共……はい、魔石だよ」
魔石を渡すと大切そうに2人は腰に着けているポーチの中にしまう。
そのまま次は数を増やしてみる。
次は3体だ。
「危ないと思ったら1体は俺がやるけど、連携して3体倒してみようか」
「「はい!」」
2人は剣を構えて駆け出すと、ハートはそのままゴブリンを斬りつけたが、パンドラは1体のゴブリンに思いっきりタックルして吹き飛ばすと、残りの1体の首を剣で突き刺し、直ぐに引き抜いて、吹き飛ばしたゴブリンに馬乗りになり、ゴブリンの首を跳ねた。
「お見事!」
俺が手助けするまでも無く、ゴブリンを倒す事が2人は出来た。
「「ハァハァ……」」
「連戦も辛いだろうから少し休憩しよう。はい水」
2人にコップに水を入れて渡すと、勢いよく飲み干した。
「「ふーふー」」
目が少し血走っている。
精神を米を食べてある程度回復したといっても強烈な恐怖体験をゴブリンでしているため緊張するのは仕方がない。
俺は2人から剣を奪って、布で血を拭いて手入れをしていく。
2人は俺が落ち着いている姿を見て、徐々に落ち着いてきたのか、呼吸が整ってきた。
「すみません」
「取り乱しました。もう大丈夫です」
「よし。じゃあ次は剣を使わないで倒してみようか」
「「え!?」」
「多分ゴブリンくらいなら思いっきり石をぶつけるだけでも倒せるし、1体のゴブリンに誘導するから……石を投げるって俺達のチームからしたら凄いアシストになるんだよね。だからその練習。最初は当たらなくても良いから思いっきり投げてみようか」
俺のアドバイスに従い、2人は俺が生み出した石をその場で何度か投げてみてコツを掴むと、石を持って歩き始めた。
俺が1体の逸れているゴブリンまで誘導し、指し示す。
「距離35メートルにゴブリン1体……大丈夫。深呼吸して思いっきり投げろ」
2人は深呼吸をしてから思いっきり石を投げた。
手投げであるが、120キロくらいの時速が出た石はパンドラのがゴブリンの後頭部に、ハートのはゴブリンの腰に命中する。
グギャとゴブリンから悲鳴が上がるが、倒れたゴブリンに2人は近づいて思いっきり頭と胴体を踏み抜いた。
グチャっと潰れる音がしてゴブリンは崩れ始め、魔石が残る。
「今度投げるのが上手い奴が居るからその人に教わろうか」
「「はい!」」
2人は今の石を投げるのでは当てられても上手く投げられてないと感じたのか、俺の提案に素直に頷いた。
まぁ野村なら上手く教えてくれるだろう。
再び剣を持たせて、次はもう少しゴブリンの数を増やす。
「気をつけろよ……次は6体だ」
俺はちょうどよく群れを見つけて誘導し、2人をぶつけさせる。
2人は勢いよく駆け出すとそれぞれ1体を瞬殺し、2体目に斬りかかるが、飛びついてくる3体目が見えてない。
俺はすかさず土魔法で3体目を串刺しにして倒し、2人もゴブリンの2体目を倒す。
2人は3体同時に相手するには経験不足らしい。
俺はそのまま4体以下のゴブリンの群れを探して倒していき、5組目を倒した所で昼食を食べる。
ハムとレタス、トマトとピリ辛のソースで味付けしたサンドウィッチを食べて午後も同じくゴブリン退治を続ける。
だいたい4組を倒した時点で2人の集中力が切れてきたなぁと思ったので切り上げる。
集中力が切れるほどゴブリンに慣れることが出来たと俺は判断し、真っ直ぐ迷宮を出て、冒険ギルドに行き、カウンターで2人は換金してもらう。
迷宮のゴブリンは魔石を落とすのでその魔石が10Gする。
町の街灯とか日常生活に使われる魔道具の魔石に加工されるので需要が尽きることは無い。
2人はジャラジャラとポーチに入れていた魔石を出すと、受付の職員が数を数えて、お金を支払っていた。
お金が入った袋を持ってきて俺に渡そうとしてきたが、2人が稼いだお金だから2人で使って良いと言うとなんか潤々と涙目になり、頭を下げられた。
「カネダ様、本当に私達を助けてくださりありがとうございます」
「私達カネダ様に一生付いていきます!」
何が琴線に触れたのかわからないが、2人はなんか感動していた。
変なのーと思ったが、口に出すこと無く、俺は夕食の食材を買って家に戻り、米とキノコと鶏肉と野菜を少々使って豪炎寺から貰ったレシピに従ってパエリアを作り、それにこの前冒険者ギルドで教わった野菜のスープと焼きソーセージで夕食を5人で食べるのであった。