【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「いや悪いな雑草抜くの手伝ってもらって」
「いえいえ、こっちも土魔法の練習になるので」
俺、パンドラ、ハートの3人である日ギータ爺さんの畑の草取りをしていた。
俺達が土魔法魔法で地中に埋まっている雑草の根っこを地面に露出させてそれをパンドラとハートがレーキと呼ばれる熊手擬きで雑草を集めて荷車に乗せて運んでいく。
運んだ雑草は穴に入れていき、炎魔法で燃やしていく。
野焼きと言うやつだ。
普通なら数日かかる作業も魔法を使える俺達の手にかかれば午前中には終わらせる事が出来た。
ギータ爺さんの所で土地を借りて米を育てている場所も午前中に手入れする事が出来た。
「助かったわ。今日は悪かったな」
「いえいえ、こっちもお金貰ってますし、普段米のエリアの管理もしてもらってますのでお互い様ですよ」
縁側でお婆さんに麦茶を貰いながらギータ爺さんに返答する。
「赤芋って収穫の目安とかありますか?」
「今青々としている葉が黄色に色づいてくるからそしたら収穫だ」
「ちなみに畑1枚でどれくらいの値段になるんです?」
「売値が1キロ4Gでだいたい2トンから3トン収穫できるから畑1枚でも8000Gから1万2000Gくらいにはなるな」
ギータ爺さんの場合中級市民がお婆さんの分を含めると1年で約3万Gもする。
お爺さんの畑の面積は田んぼ10枚くらいの土地に芋を植えているので上手く収穫できて10万G前後になり、そこから肥料や生活費等を考えると奴隷を雇うというのは難しい。
俺の借りている畑だと田んぼ15枚分の赤芋を育てているので上手く行けば15万Gほどの収穫になるだろう。
借家の家賃が約6000G、諸経費込みでも1万G……これならば差し引いても結構な収入になるだろう……そりゃこれだけ稼げるのなら上級市民は地主になりますわ。
ちなみに奴隷が労働奴隷の場合1日30から50Gらしいので40G計算約1万5000G……うちだと5人くらいは普通に雇える感じがするな。
農作業も魔法があるおかげて随分と楽にできているし、これが地球にあったら、地球の農家は血涙を流しそうだと思う。
「今日来た2人の子はどういう関係だい?」
「俺の奴隷ですよ。パンドラとハートと言います」
「どうも」
「こんにちは」
「いやぁ魔法があれだけ使える奴隷は凄まじく高いからカネダさんは良い奴隷を手に入れたねぇ」
「はい! 自慢の仲間です」
「そうかそうか……」
「ちなみにですが赤芋を収穫した後の裏作や同じ作物を連作すると土地が痩せるらしいので別の作物を来年は植えたいのですが……良いのはありますかね?」
「うーむ、経験則で良いなら……儂は芋の次は小麦を植える。小麦の次は大豆、で一旦土を休ませるな」
「なるほど……」
「儂は畑の管理が歳でできなくなってな。それまでは色々作っておったがのぉ……」
「いやでも参考になりました」
「それならよかった。ここら辺は菜種だったりカブやウリといった作物を育てている所も多い。他の農家もそれぞれ強みがあるから聞いてみると良い」
「わかりました」
そうなると俺の畑は稲の所は休ませて赤芋を植えているところは小麦でも撒くか。
ダンジョン産の作物を植えるのも手だな……卵みたいな作物が育てられれば金になると思うし……。
米も食いきれない量になるから消費方法も考えねぇとなぁ……。
豪炎寺が飯屋をやりたいって言っていたから一度相談してみるか……。
ギータ爺さん達と分かれて、午後からは自分の家の畑の手入れをしていく。
こっちは宮永さんや中園さんにも手伝ってもらって手早く終わらせる。
「お疲れー! 雨季だから晴れている今日に終わらせたかったんだよね! 宮永さんも中園さんもパンドラもハートも手伝ってくれてありがとうね」
「作るのは良いけど売るのは大丈夫なの?」
宮永さんが聞いていたがそれは問題ない。
「近所の人やギータ爺さんにも聞いたら食品を取り扱っている商人と契約する必要があるんだけど、今度知り合いの商人と買い取り契約するからそれで何とかなると思う」
「ふーん」
そんな会話をしてその日は終わるのだった。
後日、俺は食料品を取り扱うお店にギータ爺さんと近所の人の紹介状を持っていくと
「はい、あぁ、パトラさんの畑を引き継がれた方でしたか……農耕面積は2ヘクタール(大きい野球グランド2個分)でしたよね」
「はい、面積は変わってません」
「今植えているのはどんな作物ですか?」
「赤芋が畑を20分割すると15枚分、米という俺の郷土の小麦の代わりの作物を5枚分作っています。米は売り物にはならないと思っていますので今季は赤芋です」
「なるほど……はい、買い取りは問題ありません。うちで作って欲しいのは赤芋、小麦、菜種、大豆の4種類になりますので、この4種類であれば無条件で買い取ることにします」
「わかりました。ちなみに米を直接お店に売り込みをするのってありですかね?」
「そうですねぇ……1、2軒の宿や食堂で提供する分には問題ありません。冒険者を雇って迷宮の食材を直接卸してもらっている宿なんかもありますからね……ただ多方面に需要があり一般でも扱ってほしいと要望があれば商人から買い取りたいという要望が来ると思いますので、その声がかかった時点で商人に卸すことをしてください。それだけ供給できるだろうという考えもありますので」
「わかりました。気をつけます」
食品業者との挨拶を終えて帰る時に、買い物をしている先生を見かけたので声をかけた。
「前田先生」
「おや、金田君じゃないですか? 休みの日に会うのは珍しい」
「前田先生は今日はオフですか?」
「ええ、雨季になってから迷宮でレベリングばっかりしていたので、晴れてますし、買い物でもと思いましてね。ちょうどお昼ですし、何か食べませんか?」
そう言われて、俺達はハンバーガーとフライドポテトが出てくるお店に入った。
ハンバーガーセットとオレンジジュースを俺は注文し、前田先生はハンバーガーを5つも注文していた。
「前田先生食べますね」
「前の世界だと糖尿病予備軍でもありましたので食事制限を受けていたのでその反動で……昔から食べるのは好きでしてね」
まぁデブだった前の世界での先生の体を思い出せばストレスのはけ口が食事しか無さそうであるが……。
「米作り順調ですよ。青々とした稲が育ってきていますよ」
「それはよかった。ちびちび食べているとはいえ、食べられるお米が徐々に減っていくのは少し来るものがありますからね」
「俺達みたいに宿を出ようとしている人って居ますか?」
「豪炎寺君と原村さんが物件を探し始めた様で、前に宿として使っていた物件を借りて宿を営もうか相談を受けましたよ。私は宿をいきなりやるのは難しいと思うからまずは食堂を初めて見て体力的にもやれると思ったら宿を経営しても良いのでは無いですかと言いましたが」
「あー、俺も今の借家を借りる前に宿タイプの借家を紹介されたので、あそこかな……立地も良いですからね」
「そうなのですか? 私は見てないので何とも言えませんが」
「そっか、豪炎寺と原村さんはもう出る準備をしているんだ」
「他には里崎君がルシアさんの授業を受け終わったら王都に行きたいと言っていましたね」
「里崎が王都ですか」
「ええ、ルシアさんとも話して何でも王宮魔法使いになりたいと言っていたので」
「へぇ……」
「それくらいですかね。他の皆さんからはプライベートの相談を除いて話せそうなお話はこれ以外は無さそうですよ」
「いや、良い話聞けました。なかなかクラスメイトとは踏み込んだ話もできないのでね……先生経由で聞けるのはありがたいですよ」
「じゃあ先生も金田君の話を詳しく聞かせてもらおうかな」
そんな話を前田先生とするのだった。