【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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委員長との会話

「はい、今日の授業はここまで」

 

 今日もルシア師匠の授業が終わり、それぞれ帰路につくが、今日は委員長の前園が一杯やらないかと誘ってきたので中園さんや宮永さんの2人にパンドラとハートの2人をお願いして、前園と2人で飲むことにした。

 

 今回は賑やかな所で飲みたいらしいので、個室ではなく、カウンターで飲む。

 

「店主、適当なつまみを3品とワインを」

 

「僕はシードルを(リンゴの酒)」

 

「あいよ」

 

 ジョッキに注がれた2種類の酒で、俺達は乾杯をする。

 

 ドラゴンの体になったからか、それとも各種耐性のおかげか、体が多少熱くなる程度でどんなに飲んでもふらふらになったり、吐いたりすることは無いし、お酒を美味しく飲むことができる。

 

 酒は20歳からだけど、異世界だし前田先生も付き合いで飲む分には許容されていたので、こうやって誰かと飲む時はクラスメイトのほとんどが酒を注文するようになっていたし、酒を飲まない場合は酒場ではなく料理屋や食堂の方に入るので、どっちに入りたいか聞いて、今回は委員長が酒を飲みたいと言ったので酒場に入ったのだった。

 

「「乾杯」」

 

 グビグビと酒を飲んでいく。

 

 安いワインだと思うが、酸味と渋みとアルコールの甘みが口の中で喧嘩し始める。

 

 ただここにフライドポテト等の料理を一口食べるとうまい具合に調和されて美味しく感じるから不思議だ。

 

 油っぽい料理の口直しにも丁度よい。

 

「で、委員長。俺を誘うってどんな要件だ?」

 

「いや、宿を出る様に言ったからその後大丈夫かなと思ってね」

 

「なんだそんな事を気にしていたのか……平気平気。中園さんや宮永さん、部下になった2人とも仲良くやってるよ」

 

「そうか……それなら良いんだけど……」

 

「委員長も溜め込み過ぎるなよ。ストレス耐性が上がっていても、爆発する事があるんだから適度に発散しねぇと」

 

「まぁそれが僕には酒を飲むとかモンスターを倒すとかなんでしょうね……」

 

「酒でストレスが減るなら良いんじゃねぇか? あとはモンスター倒すのでもさ。委員長は今誰と組んでるんだ?」

 

「時によりけりですね。野村君と混ぜてもらう事もあれば、和田さんのチームに参加することもあって」

 

「委員長だからチーム作ってるのかと思ったが……」

 

「いやいや……チームを作ると1人で迷宮に潜るのが難しくなるのでね。稼ぐというよりはモンスターを倒すのが楽しくて……ゲームの主人公みたいな感じになれて楽しいのですよ」

 

「ソロだとサポートが無いから事故に気をつけろよ」

 

「……止めないのですね」

 

「なんでだよ。止めて欲しいのか?」

 

「いや、金田君なら危ないから辞めろって言うかと思ってましたが」

 

「委員長は戦える実力とセンスがあるだろ。これが飯田(生物科学部の陰キャ気味の元男子)だったら全力で止めるけど、委員長は別に弱くねーもん」

 

「ははは、ありがとう」

 

 料理が届き、小さめのピザとフライドポテト、キノコのオリーブオイル炒めが届く。

 

 俺はフォークでキノコをつまみ、委員長はピザをかぶりつく。

 

「そう言えば豪炎寺と原村さんが宿を出る準備をし始めたらしいじゃん。委員長はどう思ってるんだ?」

 

「あー、僕も相談を受けましたよ。宿からどんどん人が減っていくのは寂しいですけど、それもまた仕方がないかなと思いますね」

 

「まぁ豪炎寺と原村さんはお似合いカップルだし、食堂か宿を営むらしいけど、どこかで勉強してからでも良いんじゃねぇかなと思うが……」

 

「あ、それなら豪炎寺君も原村さんも授業が休みの日は竜の巣の宿で女将さんや店主のおじさんからこっちの料理について教わっていましたよ」

 

「なるほどねぇ……皆頑張ってるんだな……おじさんワインおかわり」

 

「僕も次はワインにしますか……ワインを1杯」

 

「あいよ」

 

「委員長はなりたい夢とか無いの? もうこっちの世界に来て4ヶ月……町に出て来て3ヶ月経とうとしているけど」

 

「今のところは無い……と言いたいけど、目指すなら上級市民になりたいですね……町長でも目指しましょうかね」

 

「まーたストレスのかかりそうな役職を目指すのかよ……マゾだねぇ」

 

「僕も商人って柄でも無いので、多分地主からの上級市民を目指しますが、畑作業ってどうなのですか? やっぱり辛い?」

 

「魔法があれば趣味の範囲でも田んぼ20枚分は管理できるな。田んぼ100枚分とかの大農園を経営するなら趣味の範囲では難しいと思うが……奴隷を雇えば何とかなるんじゃねぇか?」

 

「奴隷かぁ……」

 

「委員長の思っている奴隷というよりは派遣社員とかアルバイト感覚の奴隷も居るけどな……中南米の奴隷……みたいなのでは無い感じだぞ……まぁ扱う人の匙加減って奴だな」

 

「なるほど……パンドラさんとハートさんもそんな感じに扱っているのですか?」

 

「俺的には歳の近い妹みたいに扱ってるよ。2人は俺のこと様付けだし、敬語だけどな。永久奴隷の契約も結んだから2人が退屈しないような環境を心がけてるよ……あと2人なんか騎士みたいなのに憧れを持っているみたいで、俺を貴族にしたいらしい」

 

「おいおい、どこから来たのかも分からないし、種族も違う僕達が貴族は難しいでしょう」

 

「それはそう。貴族って血縁でガチガチなんじゃないのか?」

 

 そんな事を話していると横に座っていた酒飲みが嬢ちゃん達知らねえのかと語りだした。

 

「嬢ちゃんよ、確かにこの国の上の貴族は血縁を重視するが、この町に住むような下級貴族の連中は別にそんな大層な血筋でもねーよ。何かしら武功だったり町長を長年務めたでも1代限りの貴族に任命されることがあるぞ。世襲する貴族はよほど武功を挙げてお嬢ちゃん達の場合は婿入りしねぇと無理だがな」

 

 俺は語ってくれた酒飲みに1杯奢ってやり、委員長と話を続ける。

 

「まぁ貴族云々はまだ考えてねぇけど帰れない以上楽しんで生活した者勝ちだ。まだまだルシア師匠の授業も続くし、何をするにも早めにというわけでも無いから、委員長はゆっくり夢を考えろよ」

 

「そうすることにするよ」

 

 俺と委員長はそのまま5杯以上酒を飲み、腹がタプタプしながら帰るのだった。

 

 

 

 

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