【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
翌日、猫の額ほどの畑の空いているスペースに謎の種を撒いてみて様子を見る。
野菜の種の様なのでハーブみたいに凄まじく繁殖するみたいな事は無いと思うが……。
畑の草取りをしたりしていると、朝食の時間になり、軽く体を洗ってから食卓に着く。
朝食の当番はパンドラとハートのどちらかがする決まりになっており、今日はハムチーズトーストに玉ねぎたっぷりの味噌汁である。
昨日も結構飲んだので、味噌汁が体に染みていく。
「今日金田君は予定何かあるの?」
「冒険者ギルドの料理教室に行こうと思ってるけど中園さんも行く?」
「うん、行こうかな……あとさ一緒に住んでるんだしあだ名で良いと思うんだけど……駄目かな?」
「……まだ名前には抵抗があるから中さんじゃ駄目?」
「うわ、日和った」
「なんだよ宮永さんは宮永さんのままにするぞ」
「えー!」
そんな会話をして中園さんは中さん、宮永さんは宮さんというあだ名で呼ぶようになるのだった。
「はい、料理教室の中級へようこそ。今日はタマゴサンドをソースを作るところから始めていこうと思いますわ!」
おばちゃんの講師の方の手順に沿って卵を割って調味料を入れてソース(マヨネーズ)を作り、ゆで卵をつぶしてソースと絡めてパンにサンドしてタマゴサンドの完成である。
マヨネーズ擬きは市販でも売っているが、作り方を覚えておいて損は無いだろう。
タマゴサンドじゃなくても具材とマカロニ、きゅうり、ハムを加えればマカロニサラダにも出来るし、色々応用は効く。
料理の授業は1コマに1つ料理を作り食べるまでがセットで、凄い凝った料理は教えてくれない。
あくまで家庭料理の延長線だったり、迷宮で食べる即席飯の作り方である。
今日はそんな授業を4コマも取ったのでお腹いっぱいである。
「いっぱい食べたな」
「普通4コマ取る授業じゃないからね……今日は面白い料理もあったね。スパゲッティキャセロールっていう料理」
「あれも美味かったな」
茹でてないパスタをハンバーグの種で包み、それをフライパンで焼いていき、肉が焼けたら鍋に移して野菜を入れて赤ワイン、トマトソース、チーズを流し込む。
そしてオーブンで15分ほど焼くとグラタンの様な見た目の料理が出来上がり、フォークをいれるとパスタと肉が一体化したのが出てきて、それが赤ワインとトマトソース、チーズと絡み合って幾らでも食べられる美味しい食べ物に変貌する。
パスタと挽肉で食べ応え抜群だし、1品だけでもお腹を満たしてくれる料理だ。
お値段的にも優しく、4人分で10Gで、野菜も余り物を使えば更に節約することも可能だ。
調理時間も20分程度と簡単。
ただ冒険中には向かない料理で、オーブンが無いと作り辛い。
あとはキノコを使ったフリッタータという卵料理を今日教わった。
フリッタータとはパイ生地を使わないキッシュみたいな物で、焼き固めたオムレツという表現が近いかもしれない。
卵とチーズ、それに野菜を入れて油を敷いたフライパンで焼いていき、両目がきつね色に焼き固まれば完成である。
この町だとキノコが沢山迷宮で採れるのでキノコを入れるのが一般的らしい。
冒険の時は卵が割れないように瓶に使用する野菜やキノコをあらかじめカットしておき、洗った卵を瓶の中に入れておく。
調理する時は瓶の中から卵をスプーンとかで取り出して、野菜やキノコを先に炒め、炒めた野菜等をいちど皿に移し、卵を溶いて粉チーズをかけて野菜をいれると上手く固まるらしい。
フライパンと皿があれば出来る料理なので卵擬きの果実を使えばある程度の長期の冒険でも使えるのでおすすめらしい。
できればその時は腐らないように油を瓶の中にタプタプにいれると焼く時の油も一緒に使えるのでおすすめだとか。(ただ食べる時は野菜にも油の味が染みているので濃く成りがちだとか)
でもこういう授業を受けると異世界の料理も地球にあるような料理に似ているんだなぁとしみじみ思う。
「金田君が料理勉強しているのはちなみになんで?」
「いや、野菜作ってるから食べるんだったら美味しい方が良いじゃん」
「あー、それは確かにそうだね」
「赤芋とかスイートポテトや芋タルト、大学芋……こっちだと赤芋をつぶしてコロッケにもするらしいし、色々な料理があって楽しいな」
「私も金田君に美味しいって思えるような料理いっぱい作れるように頑張る!」
「おう、頼むわ」
家に戻るとパンドラとハートが風呂に入っていた。
「「カネダ様!」」
「あー、出なくて良いよ。今日は2人でソレンス迷宮に潜ったんだよな……どうだった?」
「ゴブリンを探すのに時間がかかりました……」
「いつもの半分程度しか狩れませんでした……」
「ありゃりゃ……そしたら飛竜の方をメインで狩った方が経験値の効率も良さそうだな」
俺の敵探知のスキルが無かったからモンスターを見つけるのに苦戦したらしい。
「まぁしゃあない。切り替えてこう。明日からまた授業を受けて、来週は俺も行ってやるから……来週はグリーンビット迷宮に潜ってみるか? ユニコーンとか居るらしいし、他のモンスターと戦うのも覚えた方が良いだろう」
「「はい!」」
俺は体を洗いながら2人に何か困っていることは無いかとか聞くが、特に困ってないと言われ、ゆっくりお風呂に浸かり、3人で柔軟をするのだった。
翌朝、5人でルシア師匠の授業を受けに行く。
クラスの皆も合流して授業を受けるが、今日はスポーツの話をされた。
ライン王国で盛んなスポーツは乗馬とサッカー擬きのキックボールの2つらしく、キックボールは各領主が自分の家臣でチームを組んで王都で行われる大会に出場し、キックボールの強さを誇示するらしい。
バーガータウンでは全然聞かないが迷宮都市だと冒険者を皆目指すため、キックボールはそんなに盛んにならないらしい。
もう一つの乗馬は移動手段であるというだけでなく、騎士団が居る領主の所では自前の競馬場を持ち、騎士が騎手として出場して馬を操るらしい。
面白いのは地上部門と空中部門があり、地上部門は普通の馬やユニコーン、バイコーンみたいな使役されているモンスターも出場することができ、地球の競馬の様に芝やダートのレース場を駆けるらしい。
空中部門はペガサスやワイバーンを操り、エアレースやエアバトルを繰り広げるらしい。
エアレースは指定された場所にいち早く到達すれば勝ちであるが、エアバトルは乗るモンスターに風船をくくりつけて相手の風船を騎手と力を合わせて割っていき、指定時間以内にゴールに到着した時の残りの風船の数で勝敗が変動するレースらしい。
どちらも騎手になるイコール騎士として領主直属の配下になれるし、各領主の競馬場やレースで好成績を収めれば王直属の騎士にスカウトされることもあり、平民から成り上がれる職業としても人気なのだとか……。
それに軍人だと馬に乗れるのは特殊技能扱いで昇進も早いため、実用的なスポーツでもあるらしい。
バーガータウンでもユニコーンの捕獲が盛んで、ユニコーンの混血種であるバイコーンの育成牧場も幾つかあり、つい先日王都でのレースに出場したとして話題になったらしい。
「ワイバーンはライン王国の迷宮でも捕獲できるのだが、ペガサスは隣国のサイレンス帝国に馬産地があり、3流血統しか輸出されない為にライン王国では空中のレース等はワイバーンがほぼ独占している状況だな。皆は自分で飛行できると思うが、軍に志願するとか王宮魔法使いになりたいなら乗馬はできた方が良いぞ」
と言われた。
この時はそんな娯楽もあるんだなぁ程度に聞いているのだった。