【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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食堂ジャパン

 豪炎寺と原村さんはルシア師匠に言って、これからは料理人として頑張りたいと言って中級魔法を全て修めた段階で卒業する選択を取った。

 

 ルシア師匠的には魔法の探求と同じ様に料理の探求も難しい故に頑張れと言われ2人は送り出された。

 

 豪炎寺と原村さんは食堂として借りている物件でお店を開くことにし、料理のメニューは後々増えていくとしつつも最初はハンバーグ定食で勝負するらしい。

 

 定食に付くスープは異世界の食材で再現することに成功したコンソメスープ。

 

 ハンバーグは牛と豚の合い挽き肉を使用し、パンもこだわりを持った白パンを焼くらしい。

 

 トッピングとしてチーズ、目玉焼きを乗せることや、特製のデミグラスソース、オニオンソース、キノコの和風ソース、トマトソースを客の好みに合わせてかけることができるらしい。

 

 1食10Gとここら辺だと強気な値段設定だが鉄板でハンバーグを焼くことによりいい感じに旨味と肉汁を閉じ込めることが出来るらしい。

 

 材料費や人件費を考えると50皿は売れないと赤字らしいが、最悪赤字分は迷宮を日帰りで稼ぐとのこと。

 

 経営的にはあまりよろしくないが、知り合いの多くない現状だと初動はだいぶ厳しい物があるらしい。

 

 ただ立地的には下級市民の住むエリアかつ大通りに面している客足が入りやすい場所であり、冒険者ギルドからも魔法ギルドからもアクセスしやすい場所なので昼食にふらっと立ち寄るにはちょうど良い場所である。

 

 夏の暑さに陰りが出てきた頃に、マリーの両親と打ち合わせを数日間行い、秋になる前に豪炎寺と原村さんの食堂のジャパンが開業した。

 

 もちろん最初の客は俺達クラスメイトである。

 

「「「「いらっしゃいませ!」」」」

 

 豪炎寺達が挨拶をし、座席に案内してくれる。

 

 店内のレイアウトは厨房からUの字にカウンターが伸びていてそこに鉄板が置かれていた。

 

 魔法のミスリルプレートで焼くこともあるらしいが、鉄板でハンバーグや目玉焼きを焼いてくれるらしい。

 

 一番レイアウト的に近いのは牛丼チェーン店や回らないタイプの寿司屋とかが近い感じがする。

 

 カウンター席は10席、4人テーブル席が8席で一度に42名案内することができる。

 

 俺達はそれぞれカウンターやテーブル席に座り、店員のマリーの両親が注文を聞いていく。

 

 注文が入ると料理を始め、早速鉄板でハンバーグを焼き始める。

 

 ジュウウと肉が焼ける音と肉の焼ける香りが店内に広がる。

 

 俺はカウンターでチーズハンバーグを頼んだが、熱々のハンバーグがプレートに乗せられ、茹でブロッコリーとポテトが添えられてハンバーグにチーズが乗せられ、火の魔法で指から火を噴出してバーナーの様に炙って、デミグラスソースをかけてパンとスープと一緒に四角いおぼんに乗ってハンバーグ定食が出された。

 

「いただきます」

 

 ナイフとフォークでハンバーグを切り分けて食べるが、肉汁がじゅわっと溢れ出てきて口の中に肉の旨味とソースの味が広がる。

 

 チーズのまろやかさがデミグラスソースと絡み合って絶妙である。

 

 鉄板に広がったソースをパンで掬って一口……これも美味い。

 

 ハンバーグと一緒にパンを食べるのでも良いが、ソースだけでも全然いける。

 

 そしてコンソメスープを一口。

 

 色合いからして琥珀色に透き通ったスープは野菜と肉の旨味が凝縮されて舌を潤してくれる。

 

 旨味の暴力……肉と野菜をこれでもかと煮込んだスープからしか味わえない……いや、日本の固形コンソメの元よりも明らかに美味い。

 

 よく見ると奥の厨房では原村さんがコンソメスープを作り続けている。

 

 大きな鍋を4つ並べてスープをコトコトと煮込んでいるし、巨大冷蔵庫等がここからだと見える。

 

 正直豪炎寺と原村さんが美少女だし、美少女が料理を作ってくれるだけでも需要はあると思うんだよなぁ……。

 

 料理も10Gだと普通に安く思える値段だし、毎日は流石に飽きるが2日に1度は行きたい味をしている。

 

 皆の料理を作り終わった豪炎寺に話しかける。

 

「豪炎寺は今後どういう料理を広めてくんだ?」

 

「うーん、まず米が欲しい。米に合う洋食を増やしていきたい。鉄板あるからステーキ系も良いし、シチューをやっても良いと思う。ロールキャベツみたいなのも良いかもしれないが、メインはハンバーグとステーキ、グリル系にして日替わりメニューで材料と相談して作りたいの決めたいなぁと思ってるよ。スープとかも本当は数種類用意したいんだけどコンソメスープが仕込むの手順が多くて増やせねぇんだけど、スープで勝負するならコンソメにしたいって決めていてな。これは譲れねえんだわ」

 

「なるほどなぁ」

 

 豪炎寺にもこだわりがあるみたいだ。

 

 俺達が食べていると新しいお客さんが入ってきた。

 

「よぉゴウエンジにハラムラ! それにラチェットとクライン(マリーの両親の名前でラチェットが父親、クラインが母親)来たぞー」

 

「「ギルド長!」」

 

「おいおい客の時はジュナルドって呼んでくれよ」

 

「私も居るよ」

 

「ベアトリーチェさんもいらっしゃいませ。ようこそジャパンに」

 

「スゴイいい匂いのする店だね。食欲が湧いてくるよ」

 

「ありがとうございます。こちらがメニューになります」

 

「おう、サンキュークライン」

 

 メニューを渡されたギルド長とベアトリーチェさんはハンバーグ定食を注文し、目の前のカウンターでハンバーグが焼かれる演出に大喜び。

 

「おいおい魅せるねぇ」

 

「美味しそうだわ!」

 

 そして直ぐに出された熱々の料理に2人もニッコリしている。

 

 ハンバーグも良いが驚くのはやはりコンソメスープだろう。

 

 カップに入っているスープをスプーンで掬ってまず琥珀色の透き通った色に驚き、続いて匂いに驚き、最後に味で驚く。

 

「このスープ滅茶苦茶美味いな」

 

「食べたことの無い味だわ! このスープだけでもやっていけるわよ!」

 

「ありがとうございます。スープのおかわりは1Gになりますがどうしますか?」

 

「是非もらおう!」

 

「私も!」

 

 ギルド長とベアトリーチェさんはコンソメスープを3杯も飲んで大満足という顔をしていた。

 

「これで12Gは破格だな。他の職員にも紹介しよう!」

 

「私は近所の人にも教えるわ」

 

「ありがとうございます」

 

 そう言って2人は会計を済ませて出ていった。

 

 俺達も永く居座るつもりはないので美味しかった事とお金を支払って店を出るのだった。

 

 

 

 

 

 

 豪炎寺と原村さんの食堂ジャパンは口コミでその評判が広がっていき、昼は11時、夜は20時までの営業ながら毎日100人は押し寄せる人気店となり、スープを沢山飲む客が多く出るせいでコンソメスープが閉店前に無くなることが多々あった。

 

 ただおかげでジャパンは黒字経営ができているらしく、豪炎寺と原村さんも嬉しい悲鳴をあげていた。

 

 食堂として成功したので宿にする計画は一旦白紙にし、食堂一本で当分は経験を積むとも言っていた。

 

 あとやはりと言うか豪炎寺と原村さんが美少女ドラゴンなので男女共にアイドル的な人気になり、2人目当てに店に行く客も出てくるのであった。

 

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