【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
収穫作業も終わり、一段落したため、連日ソレンス迷宮に潜り、パンドラとハートのレベリング作業をしていた。
今日行っている階層は5階層……コボルドやケットシー、オークが出る階層であり、コボルドとケットシーからドロップする魔石以外は土葬してしまう。
本当にレベリングが目的のアタックだ。
「グオオオ」
オークが棍棒を振り下ろしてきたのをパンドラがアームシールドで受け止めると、隙ができたオークにハートが跳躍してナイフでオークの首を切断する。
そのままハートが蹴り飛ばすとドシャとオークは倒れ、血を噴き出す。
倒れたオークを俺が土葬して片付ける……こんな感じの繰り返しだ。
飛竜よりもオークの方が経験値は美味く、今日で3日連続でパンドラとハートと一緒に迷宮に潜っており、2人が経験値増加の腕輪をしているのもあるけれどもう19レベルだったのが25レベルまで急成長していた。
マリー曰く10レベルまでは日常生活をしていても直ぐに上がるらしいが、20レベルを超えるのは冒険者だったり兵士として訓練をしていないと超えることができないらしい。
そして50レベルを超えると1流と呼ばれるようになるらしい。
とりあえずこれから始まる冬の間にパンドラとハートは50レベルまで上げれたら上げておきたい。
そんな事を考えていると、オークの群れと遭遇し、パンドラとハートが突っ込んでいく。
飛行できるのを活かして壁走りをしながら、土魔法で落とし穴を発生させてオークを穴に落とす。
腰辺りまで落ちたオーク達が穴から這い上がる前にパンドラはナタを振るいオークの頭をかち割り、ハートはナイフで頸動脈を切断していく。
ハートのナイフには焼き入れにより刃の延長というスキルが付き、魔力を流すと刃の長さが伸びるというので、元の刃の長さが20センチと長く分厚いナイフで分類的にはハンティングナイフと呼ばれる物で、これに魔力を流すと刃の長さが倍に伸びる。
魔力を止めると元の大きさに戻るので、使い方次第では短剣の様にも扱えた。
5体居たオークを仕留め、俺は倒れたオークを穴に押し込んで土魔法で穴を埋める。
「連携も上手くなったな。あとは翼でガードが出来るようになれば6階層以下にも……いや、それは30レベルを超えてからだな」
「「頑張ります!」」
「うんうん!」
そのままコボルドやケットシーもどんどん倒していき、昼メシにポキ風にしたポキウリの瓶詰めを食べてエネルギーをチャージして頑張っていく。
ポキウリであるが海の魚を食べたことのなかったパンドラ、ハート、マリーの3人はポキ丼擬きを見て奇妙な物を見るような目で見ていたが、食べてみると直ぐに気に入り、毎食の様に食べるようになった。
ポキ丼がというよりマグロやサーモンみたいな果肉を気に入ったらしく、刺身風にしてもご飯とたまり醤油を付けて食べていたし、味噌汁の具としても気に入ったらしい。
アボカド部分も焼いてレモンをかけて食べるだけでも美味しく、朝食では目玉焼き、ベーコン、そしてアボカド擬きのレモンかけがセットで出るようになっていた。
今回はポキの瓶詰めと味噌汁を作って食べると午後も5階層でレベリングを続け、2人のレベルも27まで上がることができたのだった。
ルシア師匠と王都に行っていた皆が帰ってきた。
王都の話を聞くと、バーガータウンよりも大きく、ローマの街並みが近いと話された。
下水道や大衆浴場、公衆トイレ、ゴミ捨て場等がしっかり決められていたのと町の中心部にはデカい西洋のお城が建てられていたらしい。
街には競馬場やキックボール場にコロッセオ、劇場なんかの文化施設や近衛兵だったり王宮魔法使いが詰めている自衛隊の駐屯地みたいな場所もあるらしい。
あと物流の中心部ということもあり、イタリアン、フレンチ、ドイツ料理、アメリカ料理が混ざった様な様々な料理を楽しむことができるらしい。
米は無かったらしいが、トウモロコシの粉で作った生地(トルティーヤ)の料理やトウモロコシのスープとかが宿で出ていたらしいので王都近くではトウモロコシが育てられているらしい。
他にもバーガータウンには少ない砂糖菓子やケーキ屋があったらしく、久しぶりにショートケーキを食べることができたと興奮していた。
競馬場にも行ってきたらしいが、空中戦をしていたり、レース場を走っていたりと様々なレースがあり、長距離の飛行レースだと、レース場を飛び出して王都の上空を飛行するのだとか……。
ギャンブルという側面よりも王都の上流階級の人達の社交場の側面が強いらしい。
あとルシア師匠の弟子の王宮魔法使い3番隊隊長の方に会ってきたらしく、王宮魔法使いは10番隊まであり、年功や武功、実力に政治力によって何番隊の隊長というのが決まるらしく、数が少ない程権力と強さを誇るらしい。
なのでルシア師匠の弟子の方は表向きはこの国で3番目に強い魔法使いということになるらしい。
「隊長の中では一番若いし、将来の筆頭魔法使い候補だが、野心に乏しいのだよなぁ……20半ばだから良い人と結婚すれば良いのに、結婚すれば王都の政治バランスが崩れるからと遠慮して……皆はあの行き遅れの様にはなっては駄目だぞ」
そう言われた。
師匠がそう言うってことは相当優秀な方なのだろう。
他にもキックボールの試合を観た感想だったりコロッセオの試合を観てきたりもしたらしい。
ただ住むには金がかかりそうで、物価がバーガータウンの2倍はすると言われ、距離的には全力で飛行すれば1日で行けなくはない距離……時速100キロで進めば8時間くらいで到着できるらしいので、バーガータウンから王都までは800キロくらいの距離があるらしい。
ちなみに馬車を乗り継いで移動したので片道7日かかって、王都で過ごせたの1週間程度だったらしい。
まぁそれだけ広い国であることがわかる。
そんな話を最初にされたが、授業も再開されるのだった。
短い秋が終わり、冬が始まった。
本当にこの時期になると冒険者ギルドに掲載される依頼が少なくなり、普段は塩漬けされるような依頼でも取り合いになっていた。
労働奴隷になる人が増えて奴隷商会の前に客と奴隷になりたい人がごった返していて大変な賑わいをしていた。
迷宮の方も普通の季節よりも中は賑わっているように感じる……グリーンビット迷宮なんかは迷宮内の方が暖かいので寒さを凌ぐ為に軽装備で潜る人や生活するために潜る人なんかも増えていた。
冒険者ギルドで剣術を見てもらおうと授業を受けるとキッチーナが教官になっていて、授業が終わった後に酒場で食事と酒を楽しみながら話をした。
「キッチーナ、いつの間に教官になったんだよ」
「秋ごろだな、ギルド職員の誰かがやらかして空きができたから雇ってもらえたんだよ。俺が職員になったからチームも解散よ」
「そうだったのか……チームメンバーはどうなったんだ?」
「ミリアはそっちのオタクの個別授業の教師をやっているから知ってるだろ?」
「まぁ」
「タンクだったジュークは別のチームを立ち上げた。冬になって色々なチームが迷宮に潜るから、それでトラブって解散した冒険者を吸収してチームを作っているらしい。順調と聞いているな」
「リリスとは結婚する事にした。リリスも冒険者ギルドで雇われてな。斥候はできる奴が少ないから重宝されているよ」
「皆元気そうでよかった……冬になると毎年こうなのか? 迷宮の上層は凄い賑わいだが」
「ああ、新人も金が貯まって剣が買えるようになるからな。挑む奴が増えるんだよ。まぁ馬鹿じゃなければ生き残るからだいたい9割は冬を越せるんだよな」
「1割はリタイアか?」
「ゴブリンに運悪くやられるのが殆どだな。まぁ駄目な奴は冒険者じゃなくて奴隷になっているからな」
「あー、なるほどなぁ」
グビグビと安物のワインを飲んでいく。
エールやシードルも良いが、人と飲む時はワインに限る。(個人差あります)
「そっちもずいぶんと上手く立ち回ったらしいじゃんか。冒険者ギルドで特別冒険者のお前達を羨む声や尊敬の声はあっても妬みとかは聞かねぇなぁ」
「まぁ時々皆と飲んだり、全員に酒を振る舞ったりしてヘイト管理しているからな。俺達的には仲間で食堂を開いた2人が上手く経営できているのが一番の収穫だよ」
「あぁ、ジャパンか。開店してから下級市民エリア一番の人気店に駆け上がったからな。米っていう食材もどこから仕入れているのか……ステータスが上がる食材なんてなかなかねーぞ」
「それは企業秘密ってやつだ」
「カネが言うってことは何か知ってるな? まぁ深くは聞かねーけどよ……カネは来年何したいとかあるのか?」
「迷宮で作物の種が宝箱から出てくることがわかったし、迷宮で取れる植物を育てられたら良いなぁと思ったり」
「なかなか厳しいぞ。迷宮の環境ありきで育つ作物ばっかりだからな。卵の果実以外は外で育てられた例が全然無いし」
「卵の果実は育てられたんだ……」
「バーガータウンで卵の値段が安いのはそのおかげだよ」
「なるほどなぁ……」
酒を飲みながら話は進んでいく。